また、巡一族に関する内容やキャラも登場しますので、お楽しみに!
演習場の一件で、魔王セラフォルー・レヴィアタンにお金を肩代わりしてもらったヤイバは、そのお金を返す為に、色々な仕事をセラフォルーから引き受けていた。
今日は、その報告の為に冥界の魔王領、セラフォルーが住む屋敷に訪れていた。
「今日も、ご苦労さま。流石は、日の本最強の退魔剣士・・・仕事が早くて助かるよ〜☆」
そう言って、ヤイバを迎えるセラフォルー。
その格好は・・・
「いつもの魔法少女の格好じゃねえのか・・・セラ」
「どう?着物を着てみたけど、似合う?」
いつもの魔法少女の格好ではなく藍色を中心とした色使いの着物を着ていた。
正直、いつもの格好でいると思っていたヤイバからすれば、その姿に思わず見惚れてしまった。
「不覚にも惚れそうになった。あんたも、たまにはマシな格好になるんだな」
「確かに、魔法少女の格好は私にとって命よりも大事よ。それに、あの格好で普段過ごして入れば、
そう言って、古き世代の悪魔に毒を吐くセラフォルー。
「何だかんだ言って、あんたも悪魔なんだな・・・」
毒を吐きながら笑顔を見せるセラフォルーの眼は笑ってはいなかった。つまり、本気で消したいのだと思っている。
それを読み取ったヤイバは、目の前の魔王少女の真の狙いに寒気を感じるのだった。
「そう言えば、何で今日に限って報告は冥界でやるんだ?通信でもできただろう?盗聴を恐れてか?」
流石に、これ以上は地雷だろうと考えたヤイバは咄嗟に話題を変えた。
「それもあるんだけど、貴方に会わせたい人がいるの・・・普段は冥界を中心に仕事を回ってもらっているから、その人に会わせる為に来てもらったの・・・」
そう言って、セラフォルーは自身の部屋にある呼び鈴を鳴らす。
その呼び鈴が聞こえた瞬間・・・
『呼んだか、セラ!・・・お前は!?』
ヤイバは、その声に聞き覚えがあった・・・忘れる筈も無い。
呼び鈴に反応して、現れたのはヤイバが好きな特撮の怪人の格好に酷似した青い甲冑を纏った・・・忍びを彷彿とさせる男。
「生きていたのか・・・もう一人の俺・・・」
『嗚呼・・・久しぶりだな、もう一人の俺よ』
そう言って、仮面のような兜を脱いだ男の顔は・・・ヤイバによく似た顔の男だった。
この男の名は、巡
かつて、ヤイバと同じ剣を学び、苦楽を共にした男であり・・・
『巴柄は元気か?』
「嗚呼、元気だ。悪魔に転生したもののお前のお陰で毎日を平穏に暮らしているよ」
巴柄にとっては、もう一人の兄と呼べる存在だった。
巡一族
かつては、退魔剣士として、足利、徳川と言った時の権力者に仕えて、魔なる物達を退治していた一族であったが、その力を妬んだ五大宗家と言われる退魔の大家の陰謀で、京の伊吹山近くに封じ込められる形で隔離された。
蛇の呪いを受けた愚か者というレッテルを貼られ、隔離された巡一族の先々代達は五大宗家を怨み、憎悪した。
そして、出した答えが・・・
蛇の呪いを受けていると貴様たちが宣うのであれば、その呪いをあえて、被ろう。そして、その呪いが我らから鬼を生み出し、貴様ら五大宗家を滅ぼすだろう。
その意志の元、巡一族は魔に飲まれた。伊吹山の蛇、伊吹大明神、すなわち、八岐大蛇。その因子を宿した鬼神を口寄せで呼び出し、神として崇めた。
鬼神・伊吹童子
巡一族から神として崇められた鬼神は、その加護として八岐大蛇の力、呪いを宿した蛇を、そして、かつて、源平合戦で失われた筈の神霊剣・天叢雲剣(別名・草薙剣)を巡一族に授けた。
なお、熱田神宮に奉られている天叢雲剣は神体として、天皇家の剣璽も源平合戦以降に高天ヶ原から遣わされた物であるが込められている加護や力は同等の物である。
それらを手にした一族は、まず蛇から【
当然、呪いは暴走し、一族の大半が鬼に堕ちた。
だが、その呪いを受けても、正常どころか力が人を越え、鬼神に近い力を発揮する者達がいた。
それらが巡一族の先代、つまり、ヤイバ達の親世代達だった。
とりわけ、ヤイバの父、巡
先々代当主、巡刃衛門は彼らの才を高く評価した。だが、満足しなかった。
何故なら、先代当主である刀覇は無闇な争いを好まず、日の本を守っていく為に、この力を使うと当主を譲った時に宣言してきたのだ。
刀覇達は、鬼に飲まれ、討たれる同胞たちを何度も見てきた。
故に、悲しかった。
止めたかった。
そして、この呪いの連鎖、自身らの子に受け継がせはしないと・・・
だからこそ、五大宗家の確執を忘れ、自分たちは日の本を守る防人として生きていこうと必死に努力を重ね、彼らは一族の呪いを振り払った。
これから、自分たちの子を、子孫を守っていこうと彼らは腐っていた一族の全てを変えようと動き出した。
それを良く思わない者がいた。先々代当主の刃衛門だ。
何の為に、我らは蛇の呪いに手を出したと思っている。全ては、我らを貶めた五大宗家への復讐のため、刀覇よ、刀牙よ。我が子で在りながら、何故、理解しない!!
オノレ、オノレぇぇぇぇ!!
自慢であった子供たちに裏切られた。刃衛門は、それに深く、深く、絶望した。
最高傑作ともいえる子達・・・また、彼らの子であるヤイバ達や巴柄達も良き才能を秘めていると聞く。
ならば、私自ら、その子らを鍛え上げ、殺し合わせよう。蠱毒のように禍々しい鬼となろうぞ!!!
それからの行動が速かった。刃衛門は自身の孫たちを拉致し、何処かへ連れ去った。
当然、当主である刀覇達も必死に探して、寝る間も惜しんで必死に我が子達を探した。頼みの綱として呼び出したら悪魔、つまりシトリー家の力を借りて、そして・・・
「そこで目にしたのが、貴方達が暴走し、殺し合うところだった」
「嗚呼・・・あのクソ爺が巴柄を殺して・・・怒りで・・・俺たちは暴走し、鬼に堕ちた」
「あの時、ソーナが巴柄を転生して救ってもらえなければ、完全に鬼神として堕ちていっただろう」
「そして、あの戦いの末・・・親父たちは命懸けで俺たちを救って死んだ・・・呪いに耐えきれず
「極秘裏に私が転生させてもらったの☆契約の代価としてね!」
そう言って、Vサインでセラフォルーは当時の秘密をヤイバに、伝えた。
それから、しばらく3人は昔のことを話しながら食事をし、夜を明かすのだった。
ヤイバがケンジに再会している頃、人間界では・・・・
「な、何なのよ!!あんたは!!」
「堕天使レイナーレだな?殺人未遂の現行犯で逮捕する」
「ゆ、夕麻ちゃん!?な、何だよ、あんたは!?」
そう言って、夕麻・・・堕天使レイナーレに殺されかけた兵藤一誠こと、イッセーは自身を守ってレイナーレを取り押さえたスーツを纏った青年に狼狽えながら聞く。
何が起きているのか?何で殺されかけたのか?
パニック状態となっていた。
それを察した青年は、懐から異形の力や神器の力を抑え込む手錠でレイナーレに掛けて、動かないように抑え込みながら、その問いに答える。
「俺の名は遠山キンジ・・・警察だ。兵藤一誠・・・お前が狙われた理由も教えてやるから同行しろ・・・拒否すれば、分かるな?」
そう言って、物凄い圧力で睨みつけるキンジ。それにビビったイッセーは、思わず頷き黙り込んでしまうのだった。
まさかのキンジ登場!
次回、ついにイッセーが関わってきます。
なお、巡一族や天叢雲剣の設定は、こちらのオリジナルです。
次回もお楽しみに!