ヤイバの一撃によって死亡したディオドラ・アスタロトの遺体は、兄であるアジュカ・ベルゼブブとの取引により、アスタロト家に返還された。
そして・・・
「よう、シスター・エリシア!どうだ、日本の生活は慣れたか?」
「はい。その節は、トウカ様には、大変お世話になりました・・・」
休日の日、トウカ(ヤイバ)は駒王町にある教会に訪れていた。
この教会は、イッセーを殺そうとした堕天使レイナーレの一派が潜伏していた廃教会であったが、レイナーレが捕まった後、潜伏などで利用されないように日本政府が正教会から、土地などの権利を買い、整備した。
元教会の聖職者、
「また、教会の中で働けるとは思いませんでした。まさか、私達の中にあった
シスター・エリシア・・・ディオドラ・アスタロトの【
その絶技とは【
【
それらの力と全てを喰らい自身の糧にする八岐大蛇としての狂龍の力を共鳴させ、ヤイバはディオドラ・アスタロトの眷属だったシスター全員の駒を断ち切り、悪魔の因果から解放するという奇跡を起こした。
「あれは、まだ成功率が低くてな。だから、マジで成功してホッとしている・・・」
実は、この絶技の成功率は低く、失敗すれば、そのまま斬られた者は暴走し、醜い化物へと変貌していただろう。
そんな分の悪い賭けでも、ヤイバは挑み、シスター達を救った。
「トウカ様のお陰で、正規では無いですが、再び、シスターとして働くことができます。ありがとうございます・・・」
「まぁ、こっちにも利はあったからな・・・気にしなくていいよ」
そう言って、頬を赤く染めるトウカ。あまり、身内以外で褒められることが無かった為、気恥ずかしかった。
その様子にシスター・エリシアも微笑んだ。
新しく建て直された教会は政府が新たに作った対異形関連の対策本部の一つとして機能している。
その一つが、対異形関連の相談窓口で、主にはぐれ悪魔や魔物、日本でなら妖怪や悪霊関係の被害等の相談、場合によっては、依頼という形で退魔士等に斡旋する所でもある。
その受付には、この教会に勤める元ディオドラ・アスタロトの眷属や、かつて前線で戦っていたが、現在は引退して、後衛に回った元退魔士等など、裏の世界に深く関わってきた者達が担当している。
その元退魔士で、現在は相談窓口の主任を勤める受付嬢の清水遥は、相談相手の話に頭を抱えながら、話を聞いていた。
その相談内容が・・・
「日本最強の退魔剣士、巡ヤイバを呼びなさい!あの男の力が必要よ!!」
相談者の名はリアス・グレモリー。
悪魔の名門であるグレモリー家次期当主であり、この前まで、駒王町を管理していた上級悪魔。ストロベリーのような長い紅髪に、誰もが、羨ましがるプロポーション故に、駒王学園ではマドンナとして誰もから羨望されていた。
だが、堕天使やはぐれ悪魔の侵入を許し、死者や負傷者、行方不明者も出していることが多く、大公の命が無ければ、動かない等の問題を多く引き起こしていることから近々、日本政府が悪魔側に管理者権限の剥奪を求める抗議をすることが決まっている。
「ですから、何故、あの子が必要なんですか?」
「黙秘するわ・・・私達、グレモリー家の問題なのでね・・・」
そう言って、こちらの話を聞かない。
実は政府で、極秘裏に情報収集を行っているため、事情は分かっている。
だからこそ、私的な問題で
どうやって追い返そうか悩んでいると・・・
「・・・来たか。あんまり、姐御に迷惑を掛けんじゃねえよ・・・グレモリー!」
自身と同じ制服を纏ったトウカがいた。
「トウカ!お願い!!貴女の力を、貸して!!」
「てめぇの婚約破棄の為に力を貸す気は無い。帰れ!!」
そう言って、トウカは指を弾くと、転移陣が発動し、リアス・グレモリーは居なくなっていた。
「姐御、大丈夫っすか?」
「えぇ。助かったわ、トウカ・・・危うく、あの悪魔を滅するとこだったわ。あの悪魔が魔王の妹で無ければ、遠慮なく滅したのに」
そう言って、遥は、制服の中に忍ばせていた術式の刻まれた符を取り出す。
彼女は陰陽道に精通した退魔師であり、現役の時は得意とする術式から【
トウカ(ヤイバ)を後輩として、色々と教えていた時期があり、その関係か、トウカ(ヤイバ)の頭が下がらない相手である。
「さて、トウカ・・・一応、貴女にも受付嬢として必要な色々なスキルを叩き込んであげるわ。先の憂さ晴らしとしてね・・・」
「わぁ、鬼・・・」
「鬼は貴女でしょう?」
そう言って、遥のSっ気たっぷりの笑みに、怯えるトウカを見て、遥は、更に可笑しくなって笑った。
遂に、登場したスイッチ姫
この世界のリアスは、原作以上に我儘です。
ディオドラ・アスタロトの元女王のエリシア、そして、退魔師の先輩である清水遥がオリジナルキャラで、何度か登場しますので、彼女たちの活躍に乞うご期待!
彼女たち受付嬢が着る制服は、ゴブリンスレイヤーの受付嬢の制服をイメージしています。
次回からフェニックス編に入る予定です。お楽しみに!