GBNで小悪魔系後輩に煽られてるんだが   作:二葉ベス

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イッチの性癖が改造されるので初投稿です。


6スレ目:恨み辛み込めて後輩に煽られてるんだが

 前回のあらすじ。

 ナンパしたら後輩がめっちゃキレた。

 

 どこをどう間違えたのか。自称後輩に鈍感と罵られた俺でもそれぐらいは分かっているつもりだ。

 自分のおもちゃが他の誰とも知らない女に取られたら、そりゃ怒るよな。

 普段のユメからは聞いたことのないドスの利いた、それでいて臆面なく怒りを隠すことなどせずに彼女は言葉を発し始めた。

 

「せんぱぁい。私は今怒っています。それが何故だかわかりますか?」

「じ、自分のおもちゃを他人に取られたから……?」

「違います!!」

 

 人に調教されたパンダは基本的にはおとなしいが、本来奴らは獰猛な生き物である。

 そんな自分の好きなパンダと同じぐらいには、怒り狂い今にも噛みつかんとする勢いから、ずんずんと地面の石に怒りを当たり散らかす。

 あー、近づいてる。めっちゃ近づいてきてる。負のオーラめっちゃ放ってる。

 何故かサラーナはクスクスと笑っているし、なんでだよ! 俺が何したっていうんだよ!

 ユメが俺の目の前までやってくると、俺の顔を見上げる。その顔は、少しだけ涙ぐんでいた。

 

「私、そんなに魅力ないですか?」

「へ?!」

 

 何故か胸を抑えるサラーナを指差す。

 何がおかしいのか過呼吸になりながら、胸を抑えてうずくまっているお姉さんを指差して、不満げな声を上げながら口に出す。

 

「そりゃあおっぱい大きい人の方がいいですよね?! 身長も高いからスタイルもいいし、お尻だっていい感じに丸み帯びてるし、私でも見惚れちゃうぐらいの美女さんです!」

「お、お褒めに預かり、光栄よ……うぅっ!」

 

 何故そんなに苦しそうにしているのかは分かりかねるが、おおよそユメがサラーナに対して嫉妬心を抱いているのは間違いなかった。

 確かに、ユメの身体って、胸は平均よりも少し大きいだろうが、それでも両手で収まってしまうぐらいには小さいし、身長だって俺よりも二回りぐらい小さい。

 髪型だって今は違うが、おさげって時点で少し幼く見えてしまう。

 要するに24歳にしては子供っぽい。そこがいいという人間もいるだろうが、俺はボン・キュッ・ボンの美女体型に憧れを持っていた。

 

「そうですよ、せんぱいの考えてるとおりですよ……。ちんちくりんだし、お腹なんか引っ込むことなく、子供みたいに丸まったままですし、くびれなんて皆無。おっぱいだって形はいいけど、それだけで」

「ぶほっ!」

 

 自分のおおお、おっぱいを持ち上げるな! ワンピースだったからそこまで体のラインは出てこなかったのに、手で寄せて持ち上げてしまったら、お椀みたいな形してるなとか、意外とあるのでは? とか思ってしまうからやめてほしいんだが!

 

「ん?」

 

 不思議そうな目で見てくるユメが2,3秒考えた後に出てきた結論。

 俺の視線の先を見た彼女は、ニヤァとその少しぎこちないながらも人を煽ることに長けた歪んだ口元とネコみたいな目尻を曲げる。

 や、やばい。これはおもちゃを見つけた時の顔だ。

 

「せんぱぁい、いいんですよぉ。ユメのおっぱい、ジロジロ見ちゃっても」

 

 ワンピース越しからでも分かるその柔らかそうで、はっきりと形が綺麗だと分かる胸を上下に揺らしながら、上目遣いで責め立ててくる。

 周りの男性諸君が嫉妬に駆られた怒りの眼差しを向けてくるけれど、違う。違うんだ。

 俺はなんもやらしい目で自称後輩を見てない! 童貞が目の前でおっぱい揺らして迫ってくる相手を見たら、そりゃたじろぎもするだろ。なぁ分かってくれるだろ兄弟?!

 

「あぁ~~~!!!」

「サラーナもなんでそんな声上げてるんだよ!」

 

 歓喜に震えるような、そんな場違いな声を響かせるサラーナは明らかに様子が変だ。

 まるでご褒美を目の前に、今味わっているような、そんな美食を堪能している声。

 おかしい。目の前の首をフリフリとご機嫌に揺らしながら、俺を試してくる自称後輩。喜びに打ち震えながら、過呼吸を繰り返しているお姉さん。そして嫉妬の嵐で人を殺してしまえそうな兄弟たち。

 さっきまで俺は怒りに打ち震えている後輩を鎮める立場にあったはずだ。

 なのにも関わらず、今の状況の逆転の仕方は明らかにおかしかった。

 

「触ってみても、いいんですよぉ?」

「さ、だ。誰が触るか! 触ったらガーフレが飛んでくるわ!!」

「ざーんねん。でも今度リアルで会ったら、いいですよぉ~?」

「あ、会うかバカヤロー!!」

 

 俺の苦悩に満ちた声が森林の中で響くが、森は反響せずに音を吸収していく。

 まるで俺に味方がいないと言っているかのような寂しい返しだった。

 

 ◇

 

 さて、俺にはもう1つ成さねばならないノルマというものがあった。

 それはユメに水をかけること。このゲームは全年齢対象だが、ところどころリアルに寄せているため、水の描写なんかも再現度が細かい。

 特に水に濡れた後の布が肌に吸い付いてしまって、スケスケになってしまう、という描写がある程度にはこのゲームの水の再現度は素晴らしい。

 だからレーティングBなんだよとか、ひょっとしたらCやDまで行っているんじゃないだろうか、という懸念すらあるレベルだ。それくらい凝った表現をしているのだから、ダイバーだってそれに甘んじて準ずるのが当たり前とも言えよう。

 自分で言うのも少し変態らしくていて嫌だが、ノリノリなのには違いなかった。

 

「ふっふーん♪」

「ごきげんだな」

「もうツヤッツヤですよ、せんぱぁい」

 

 俺をいじって、普段は見せない姿を見たからだろうか。

 こころなしかダイバールックが微妙に艷やかな気がしてならなかった。

 これで1勝3敗。マッチ戦なら間違いなく俺の完敗であるが、これは先に5勝した方の勝ちだ。決して俺が負けたくないからとかそういう意味ではない。

 

「私もつやつやよ……」

「サラーナさんは、どうしてこちらに?」

「何、2人の動向が気になったのよ」

 

 俺じゃなくて、2人なのか?

 俺もユメも疑問符を頭の上に表示させる。

 後ほど知るが、彼女のフォースは特にメンバーで固まって動くことはしないらしい。自由に楽しく遊ぼう。だからフェスに参加できるようにフォースという体裁だけは整えておく、というのがフォース『フリーダム旅行団』らしい。

 そんな事を知らない俺からすれば、どうして俺たちと同行しているのか分からなかったが、理想のお姉さんと一緒なのだ。特段気にする必要もないか。

 

「むぅ……」

「な、なんだよ、こっちじっと見て」

「いえ、別に。せんぱいがどっちのおっぱいを見ようが、勝手なので」

「うっ!」

 

 女性というのは相手の視線が分かる生き物らしい。

 バレないように見ていたとしても、そのえっちでスケベな熱は誤魔化せないとのことだ。じゃあどうやって見ればいいんだよ!

 

「私のおっぱいなら、触ってもいいですよ~?」

「だからガーフレに突っぱねられるだけだろ」

「せんぱい、やっぱ鈍感ですね」

 

 ため息つきがちにディスられたって、俺が傷つくだけだっていい加減分かれよ。

 呆れたように目線を下に下げて天を仰ぐユメは、どうして俺にここまで言わせたがるのだろうか。

 時々こいつが分からなくなる。

 

「……これが、イッチ×後輩ちゃん…………うふっ……」

「サラーナさん?」

「い、いや、なんも?」

 

 分からなくなる、と言えばこのサラーナもだ。

 出会ってから間もないはずなのに、何故か俺はこの人に苦手意識がある。

 見た目は俺のドンピシャなのだが、少し遠巻きにしたいというか、ユメに言わせたら鈍感だという勘が囁いているのだ。この女には気をつけろと。

 サラーナは手をパンッと叩いてから、一言提案を重ねた。

 

「それよりも、だ! せっかく2人がいるのだから水浴びでもしてきたらどうだい?」

「ぁ……そ、そうだな!」

 

 俺にとっては願ってもないノルマ消化タイムだった。

 サラーナの思惑は分からないが、これを利用しない手立てはない。

 なので俺はその提案に全力で乗っかることにする。

 ユメもニヤリと、口元を歪ませてその提案に賛同してくれた。

 

「でも意外です。せんぱいがそんなにノリノリだなんて」

「そうか? まぁ、リバーフェスと言えば、みたいなところだしな!」

 

 嘘である。本当はノルマ消化のためだ。

 でも嘘をバラしてはいけない。何故なら俺がスレ主であり、こいつとの関係を相談している、だなんて知られていいわけがないのだから。

 

「下心があるとすれば、サラーナさんですもんね」

「お、おい!」

「せっかく…………も用意したのに」

「なにか言ったか?」

「なーんにも? せんぱいのにぶちん」

 

 今のは聞こえたぞ。分かったよ。俺は鈍感のにぶちん野郎だって。

 この会話を聞いてなお、口元を抑えて、抑えきれない方を震わせているサラーナは元のキャンプチェアへと移動し始めた。

 

「サラーナ、どこに行くんだ?」

「ん? あぁ。私はしばし休憩させてもらおうと思って。2人で楽しんできてほしいわ」

「わ、分かった……」

 

 どこか体調でも悪いのだろうか。さっきから肩を震わせてたし、多分風邪だろう。なら暖かいものでも着て、寒気を取って欲しいところだ。

 

「サラーナさん、もしかして……」

「どうした、ユメ?」

「いーえ、なんにも! せんぱい、行きましょ!」

 

 ユメはサラーナを気遣ってか、わざわざ彼女の目が届く場所で水遊びをすることにしたみたいだ。

 サラーナも楽しませるということだろう。意外といいところがあるじゃないか、自称後輩よ。その気遣いを俺にもやってほしいところではあるが。

 

「せんぱい、意外と細いんですねぇ」

「悪いかよ、アバター盛っても自分が悲しくなるだけだ」

 

 言っていなかったが、俺も水着に着替えていたりする。

 まぁ、リアルはひょろ長いもやしだから、ダイバールックに多少筋肉をつけたって、リアルとの差に自分が悲しくなるだけだ。だったらやらない方がいいに決まっている。

 

「そういう妙に正直なところ、好きですよ」

「うっせぇ!」

「きゃっ!」

 

 報復とノルマを一緒に兼ね備えた水しぶきをユメにかける。

 ひょろ長いもやしだったとしても、水を深くまで突き刺した手から浴びせる水はかなりの量。さぞ冷たいだろうなぁ。俺は気分がすっとするぐらいには気持ちがいいぞ。

 

「はっはっは! 俺に勝とうだなんて、100、年……」

 

 今一度言おう。GBNの水に対する表現は人一倍すごい。

 ジオン水泳部だなんて伊達に名乗ってない水中機体がいくつもあるのだし、水中に恋い焦がれるようなダイバーが稀によくいるのだ。そんな相手を満足させるための表現には気を使わなければならない。

 だからって、目の前の少女に見える成人の見た目をこんなにも扇情的にするのはよくない。

 髪の毛が皮膚に張り付いてペッタリと濡らしながら、毛先からはしずくが垂れる。

 濡れた髪の毛と水を吸ったポニーテールを絞ろうと首元をちらつかせたら分かる。彼女の健康的で見るだけで肌ツヤがぷるんと揺れるような肌色が、水滴と反射してより眩しく妖艶に見せる。

 

 ゴクリ。と無意識に生唾を飲み込んでしまうぐらい美しい。

 そうだ。身体は白いワンピースだったよな。もしかして透けてたり……。期待を込めて身体に張り付いた白いワンピースに視線を向ける。

 布は濡れてしまって、水の勢いで肌に張り付き、うっすら見える肌色はお腹と肩。そして太ももを照らす。

 腹筋あたりが割れるどころか丸みを帯びているお腹。小さい肩はきっと俺が手で寄せればすっぽり収まってしまうほどに華奢で。下に目線を向ければ肉付きがいい太ももが目に焼き付いて離れようとしない。

 隠れているはずだったそれを見てしまったことによる罪悪感と、ふつふつと湧き上がる色欲的な何か。ザワザワとする心はこの自称後輩に釘付けだった。

 

「せんぱい?」

「……ぁ。いや。な、なんだ?!」

 

 慌てて目線をそらそうにもやはり気になるのはその極部。

 いったい、どんな姿になっているのだろう。無意識下で避けていた胸部と恥部を目に焼き付けようと目線を上に向けようとして、ユメと目が合った。

 彼女はニヤリと、いたずらに微笑みながら、それでも恥は忘れておらず、頬を赤く染め上げて、一言。

 

「せんぱいのえっち」

 

 ドクン、と胸が1つ大きく脈打つのを感じた。

 あれ、こいつってこんなに魅惑的だったか。俺が今まで目にしていたユメと、今のユメは同じでいいのか?

 体温が急に胸の奥底から高ぶっていくのを感じる。知らない。俺はこんな感情を知らない。

 俺はこいつをこんなに性的な目で見た覚えはない!

 

「ち、ちがっ。俺は……っ!」

 

 後退りしようとして、石につまずいて思いっきり川の中に落ちていく。

 溺れることはない深さだったのが幸いだったが、ぷかーっと浮き上がるさまは、まさにヒイロ・ユイのようにも思えた。

 

「大丈夫ですか、せんぱい?!」

「あ、あぁ……」

 

 俺の自称後輩って、こんな可愛かったっけな……?

 冷える頭と鳴り響く鼓動。どうしたんだろう俺は。

 頭を抑えられながら、ユメが俺を水から上げてくれる。ちょうど目線の先。小さく小ぶりで手のひらぐらいに収まるだろう胸は水色がうっすら見えていて、きっと水着なんだろうと、妙に冷静な頭がそう判断した。

 

 ◇

 

「はぁ。せんぱい、あれから気絶しちゃって……。軟弱もの」

「うるさいな! 俺だって色々といっぱいいっぱいだったんだよ!」

 

 水濡れフェチというのを入手した。

 まさか安価からこんなにも性癖を広げるとは思ってなかったし、まさか相手がこんなちっこいやつだとは。世の中とは分からないものだ。

 

「へー、そうですか……」

「……なに顔赤くなってるんだよ」

「そ、そんなことありませんしぃ?! せんぱいこそ、私の破廉恥な姿見て興奮しましたよね?」

「そんなことねぇよ!!」

 

 嘘だ。実際そんなことありました。

 水濡れ、いいものだ。今度霧吹きを買おう。用途は分かってないけど、いざという時必要かもしれない。来ないと思ういざというときだが。

 

「まったく、せんぱいはケダモノですねぇ!」

「ま、まだ襲ってないからセーフだろ!」

「視姦って知ってます? 私はせんぱいのケモノみたいな目で散々犯されて……」

「だから、そういうのやめろって……」

 

 あのときのことを思い出して、少し股下がキューッとなる。

 いや、ホント。ほんの少しだけだからな?

 

「まぁでも、今日はいいものも見れましたし、私は満足です」

「そ、そりゃよかったな……」

「私もよ。満足度が高い。星5を付けていいでしょうね」

「サラーナ、まだいたのか」

 

 侍のような和装に身を包んだサラーナは胸を見なければ男装麗人と言うべき風貌だ。

 ユメといい、サラーナといい、和服が最近のブームだというのだろうか。

 何故か向こうからフレンド登録をお願いされ、登録する。これでナンパもクリアしてしまったのだが、どうにも釈然としない。

 それは俺がユメに見惚れてしまったという衝撃がでかいだけだろう。

 他意はないと信じたい。

 

「今日はお暇させてもらうわ。美味しい時間をありがとうね」

「あ、あぁ」

「またどこかで……」

 

 サラーナは光りに包まれながらテクスチャの破片に切り替わると、ログアウトを果たした。

 俺も、そろそろ行くとするか。今日はほんとに疲れた。

 

「俺も今日はこの辺で落ちるよ」

「はい。でしたら私も落ちます」

 

 ウィンドウから、ログアウトのボタンを押そうとした瞬間、ユメが俺を呼び止めた。

 なんだろう。まだ俺をからかい足りないとかか?

 

「今日は楽しかったです。また一緒に遊びましょうね、せんぱい!」

「お、おう……」

 

 そっけなく返事した俺はログアウトを押下して、意識を現実の世界に戻す。

 ゴーグルを外して、見渡すのは少しばかり汚い自分の部屋。

 エロ本やらガンプラの破片やら、歩くには少しテクニックがいる場所だ。

 ただ、ベッドだけはいつでも寝れるようにしていた。ベッドに横たわって、天井を見上げる。

 

「夢に出てきそうだな……」

 

 だとしたら、嬉しいかもしれないが、夢の中と分かった瞬間抑えが効かなくなるかもしれない。

 あいつは自称後輩で、俺でからかって遊んでるだけ。そう信じたいんだけどなぁ。

 

「あいつの本心って、どこにあるんだろうな」

 

 年上で、小悪魔みたいに笑ってるけれど、ふとした時のお姉さん見溢れる姿は俺の心を揺らすし、今日の水濡れだって、正直かなりやばかった。

 誰も見てないふたりっきりだとしたら、もしかしたら魔が差していたかもしれない。

 疲れる。だけど悪い疲れ方じゃない。俺は、これからどうやってあいつと接しようか。

 やがてまぶたが重たく落ちていく。考えるのはやめだ。今日は、もう。寝よう……。




水濡れの
四肢は眩しく
心揺れ


◇サラーナ
身長:161cm 年齢:25歳
2人を見守る謎の美女。
ボン・キュッ・ボンの三拍子揃った美女だが、
体調が悪いのか、誰かが2人でいるところを見ると突然肩を震わせる。
その正体は……?
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