Which do you love ?   作:ズケズケ

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Episode.12【テイルレッド=?】

「ハァハァ… 慧理那、どこに行ったのよ…」

「普段はトロいのに、こういう時は速いからなぁ」

 

私達は、慧理那と桜川先生を探していた。

 

 

リヴァイアギルディとイカの戦闘が終わった後、レッドはテイルブルーを持ってどこかへ行ってしまった。

それを見るや否や、慧理那と桜川先生はその後を追っていったのだ。

 

私達も行こうとしたんだけど、まだ人混みが解消されていなかった。

そのあとは、分かるよね…?

 

「慧理那、待って―!」

「勝手に割り込むんじゃねぇ!!」

「もぎゃん!?」

「いおりんに何するんや!?」

「う、動けねぇ!」

 

結局、人混みに邪魔されて慧理那たちを見失ったのだ。

うぅ… オマケに押された衝撃か、軽く頬が痛い。

 

「つ、疲れた…」

「ホンマ、ご苦労様やで」

 

っと、早く慧理那と合流しなきゃ!

でも、何処に行ったんだ…?

 

「ん? 慧理那?」

 

少し離れた場所にいた。

良かった~、見つかって!

 

「慧理那、もう勝手に行かないでって…」

 

私は慧理那に話ながら近づいた。

でも、その先は言えなかった。

 

「あ、れ…?」

 

そこには、この前にツインテール部で会った部長がいたからだ。

確か名前は… ダメだ、思い出せない。

顔は覚えていても、名前がねぇ。

いい加減、これは何とかしないと…

 

「誰や、コイツ?」

 

リンがそう言って、説明を求める。

あぁ、あの時いなかったね。

 

「えっと、新しくできたツインテール部の部長さん。名前は…」

「観束君がテイルレッド…」

 

私が説明している途中で、慧理那がショックを感じながら口を開いた。

助かった、名前はテキトーに言えないからな。

ナイスタイミング!!

 

(…えっ? テイルレッド?)

 

そう思って、もう一度見る。

部長である観束君と寝ている女の子がいるだけで、テイルレッドはいない。

補足で言うと、ブルーもいないな。

 

「ゴメン、説明してほしいんだけど」

「ウチも頼むわ」

 

来たばっかりで瞬時に把握できる程、私は頭は良くない。

それは、リンも同じはず。

なので、慧理那に説明をお願いする。

だけど、彼女は気絶していた。

 

「え、慧理那はん!? 大丈夫?」

 

急いでリンが介抱した。

かなりのショックだったのだろう。

なまじ、知っている顔だったからかな。

しかしこれでは、お願いすることは出来ないなぁ…

 

(えっと、さっきエリナは『観束君がテイルレッド…』って言ってたっけ)

 

仕方なく、自分でこの状況を分析してみた。

現在、この場にはツインテイルズがいなくて、代わりにツインテール部の部員がいる。

そして、慧理那の発言。

つまり、

 

『テイルレッド=観束』

 

ってこと、かな?

だとすれば、ブルーはあの子…?

戦闘が終わった後、気絶していたし。

 

(取り敢えず、どうしよう…)

 

このカオスな状況の中、暫く私は動けずにいたのだった。

 

 

 

 

私達は、さっき出会った2人と歩いていた。

因みにさっき気絶していた女の子ーーー愛香は観束が、そして慧理那は私達と少し遅れて来た桜川先生が背負っている。

 

(今まであんな怪物達と戦っていた戦士が、こんな身近にいたなんて…)

 

背負っている観束と桜川先生の後ろを歩いている私達には、とても想像がつかなかった。

 

 

「さあ、着いたよ」

「ここは…?」

 

私達着いたのは、喫茶店。

外装は特に変わったところがない、いたって普通のものだった。

営業時間が短いのか、すでにドアには『Closed』の札がかかっている。

 

「ここは、俺の家なんだ」

「ふ~ん、自営業っちゅー訳か」

「兎も角、裏口から入って落ち着こうよ」

 

そう言っていたら、

 

「いらっしゃい。トゥアールちゃんから話は聞いているわ、どうぞ」

 

と、比較的若いオーナーさんが出迎えてくれた。

もしかして、観束君のお母さんなのかな?

 

「なに6時前に店閉めてんだよ、いつもの時間移動(タイムリープ)してる設定のお客さんが店の外で黄昏れてるじゃねーか!!」

「まあまあいいからいいから、基地にレッツゴ-」

 

…大丈夫かな、このお店。

若干聞いてはならないような言葉も出てきたんだけど。

アルティメギルの時とは違う不安感を抱きながらも、私は大人しく従うことにした。

 

 

(基地とは言っていたが、ここまでとは…)

 

正直、普通の一軒家の地下にこんな大規模の基地があるとは、誰が想像できるんだろう?

側にいた桜川先生は、何時もらしくなく動揺が隠しきれていなかった。

勿論、私達も例外ではない。

基地にも驚いてはいたけど、その前の愛香と銀髪の女の子---トゥアールの殺戮劇場の方がショッキングなのかもしれない。

ある意味貴重な場面に遭遇できたとも言える。

 

 

「……やっぱり、夢じゃなかったのですわね」

 

しばらくして、気が付いた慧理那に観束から説明をしてくれた。

慧理那には、夢だったと説明して片付けようとしたが、桜川先生に止められてしまった。

今後も狙われる可能性がある以上、いつまでも部外者であるわけにはいかないから、だそうだ。

 

アルティメギルについては、ユウから聞かされたこともあるのである程度は知っていたが

予想以上に大規模なものだったかと再認識できた。

あと、あのイカはクラーケギルティと言うらしい。

そこは今はどうでもいいが。

 

後、以前に慧理那がブレスを見たと言っていた件。

元々あのブレスには認識攪乱装置(イマジンチャフ)―――普通の人には見えないようになっている機能が付いている。

テイルレッドの正体を知っている者か、おぼろげに浮かんでいる者を除いて。

だからこそ、慧理那にはあのブレスが見え、私には見えなかったのだ。

第一、私は彼とは初対面だったし。

 

「会長がこのまま狙われるんだったら、ツインテイルズになってくれませんか?」

 

観束がそう提案を出してきた。

何故、慧理那にそう持ち掛けてきたか?

トゥアールが言うには、ツインテールをしていてもツインテール属性は生まれないらしい。

自分自信の特徴とその属性は必ずしもイコール関係ではないようだ。

現に桜川先生はツインテールをしているが、今まで全くターゲットにされなかったのはそのせいか。

それに対して、慧理那は

 

「観束君のためなら喜んで!!」

 

と、即決でツインテイルズになることを選んだ。

っておい、もう少し慎重になってくれよ。

 

もっとも、愛香がツインテイルズに入れることを渋っていたが、観束の説得によって変身道具―――テイルブレスを渡すことに同意してくれた。

それでも、観束が着けようとしたところを横からかっさらって着けた辺り、何処か納得していないようだが。

早速、試しにテイルブレスを発動させようとしたが、

 

「もうそろそろか。神堂家の門限が8時なので、帰らせてもらう」

 

と、桜川先生が切り上げてきた。

見ると、慧理那も眠たそうにしている。

確か、9時辺りには眠気が来るんだっけ。

今日はここまでだな。

それに、

 

(私はポニーテールだしな…)

 

この場所には、とても居づらかったから。

もしかしたら、これでよかったのかもしれない。

 

(もう私には関係ない、よね…?)

 

 

 

 

 

観束宅―――モントシェルベ前。

取りえず、この日は解散ということになった。

 

「慧理那~しっかりしろよ~」

 

そうリンが何度も揺するが、まだ寝ぼけている状態だ。

 

「ここの近くで車を待機させている。後は私に任せてもらおうか」

 

そう言って、慧理那と桜川先生は車の中に入っていった。

いつの間に車が…

 

「もう遅いし、ウチらも帰ろか」

「そうだね。もう疲れた」

 

私は大丈夫だけど、リンには家族がいるから心配させているに違いないからね。

ちょっと急がなきゃ。

 

(…ん?)

 

ふと、時間を確認しようとスマホを取ろうとしたら、何かが入っている。

取り出して、スマホのライトで照らして確認してみる。

そんな私が気になったのか、リンもそばまで寄ってきたし。

 

「…これは」

「はっきり言って、これはめんどくさいで」

 

ポケットに入れられた紙片を見た、私達はそういうしかなかった。

明日も、平穏な日常は無いかもしれない……




読者の皆さん、遅くなりました!
しかも、何時にも増して手抜き感が…
本当にすみませんでした!!

今後は少し更新が遅くなりますが、決して途中で投げませんよ!
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