Which do you love ?   作:ズケズケ

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Episode.6【非日常は突然に…】

新戦士・テイルブルーは、予想通りメディアによって紹介された。

昨日の活躍はとても見事で、もしかしたらテイルレッドより注目されるはず。

そう思っていた。

だが、現実というものは、とても残酷である。

 

『なるはど……つまり、この少女は味方かどうかは分からないと?』

『えぇ、今の段階で判断するのは早計でしょう。笑っていてもひどく暴力的な目をしているのが気がかりです』

 

テイルブルーは、新戦士というより悪の戦士(ダークヒーロー)の扱いで紹介されていた。

そこまでバッシングするか…?

テイルレッドとは、真逆の対応である。

なんで、アルティメギルより凶悪と捉えられてしまうんだろうか。

 

『わ~~ん!!』

 

そして、テイルレッドはいつもどうりである。

なんだろう、更に頭痛がひどくなるような感覚がした。

 

 

 

 

朝の登校路。

私は、途中でリンと合流し、登校していた。

 

「テイルブルー、非難が凄かったな」

「…えぇ」

「昨日のネットもえらい騒ぎやったわ」

「へ? ネット?」

「なんや、見とらんのかい」

 

いや、一応自分用のノートパソコンを持ってはいるけど。

昨日は忙しかったので、使ってない。

結局、私はバイト先の店長にこっぴどく叱られ、気分サイアクだった。

更に終わったのが夜遅くだったため、そんな余裕が無かったのだ。

 

「いや~、なかなか厳しいコメントばっかりや」

「…具体的には?」

「パッと思い出せるのは、『貧乳なのにセクシー衣装で顔面ブルー』やったかな」

 

うゎ~お…

これは、本当に厳しい。

確かに、貧乳なのは間違いない。

だが、そこまでひどいコメントするか!?

 

☆☆☆

 

アルティメギル基地。

ここのホールで、再び会議が開かれた。

 

「たった20日で、これ程同胞が撃破されるとは…」

 

決して、アルティメギルの戦士が弱いわけでは無い。

テイルレッド、及び新たに登場したテイルブルーの活躍により、敗北が続いていた。

結果を見ると、同胞8名・戦闘員(アルテイロイド)73名である。

日数を考えれば、かなり大きい痛手である。

これを踏まえ、部隊長であるドラグギルティが志願者を募る間、沈黙を続けている者がいた。

 

「……」

 

そう、首領の命により同行している”怨み”である。

彼はこのデータを見て、疑問を持った。

 

(文明が低いはずのこの惑星に、なぜツインテールの戦士が…?)

 

それは彼だけでなく、アルティメギルの全戦士が感じていた。

彼が思っていたように、この惑星・地球は『文明こそ低いが、属性力(エレメーラ)は高い』と前に報告されていた。

だが、これはどうだ。

まるで、我々は騙されていたかのような感覚ではないか。

しかし同時に、最強のツインテール属性を見つけられたため、±0となったが。

いやむしろ、士気が上がる結果となった。

 

(このまま放っておけば、いずれ大きな障害となる)

 

”怨み”がそう考えをまとめたとき、

何故か白鳥のエレメリアン―――スワンギルティが倒れていた。

恐らく、志願者としての条件に適さなかったのだろう。

 

「我が行く」

「何と、ドラグギルティ様自らが!?」

「偉大なる首領より実権を預かる我らの統率者ドラグギルティ様、あなたが自ら行かれるなど!」

 

ドラグギルティが出陣すると聞いて、部下たちは慌てるが、

 

「くどい!!」

 

と一喝されてしまった。

それによって、静寂がホールを包む。

強者も放つオーラによって、誰もが発現できなくなったのだ。

そして、誰も止めることなくホールを去って行った。

 

(そろそろ行動に移すべきか)

 

ドラグギルティが去った後、静かに立ち上がる"怨み"。

 

「おや、どちらへ?」

 

合流後、彼は滅多なことでは動かなかったため、部下は軽く驚く。

いかにドラグギルティと同じ幹部クラスとはいえ、部下との関わりがほとんど無いため、彼の考えが分からない。

なので、行先を尋ねようとしたが

 

「なに、軽い用事だ」

 

と、軽くあしらった。

その後、ホールの出入り口に向かい、どこかへ行ってしまった。

 

☆☆☆

 

今日のバイトは、お休みを取ってもらった。

まだ、昨日のことが離れられないのだ。

 

「いまだに、テイルレッドフィーバーは納まらんなぁ」

「ほんっと、男子はうるさい!!」

 

帰り道は、いつも通りリンとおしゃべりタイム。

今日の学校も、テイルレッドで持ち切りだった。

戦闘は見事としか言いようがないけど、揉みくちゃシーンが大目にクローズアップされるため、どちらかというと弱っちいイメージがある。

だが、見た目のせいもあり、かえって人気が上がっている。

一方テイルブルーは、テイルレッドと比べて限りなく情報が少なく、話題が出てもアルテイロイド以上のバケモノ扱い。

どうすればあいつから逃げられるか、なんて話も出た。

…何なの、この差。

 

「まぁ、流行好きなのが人間や。すぐに納まるて」

「…切に願う」

 

真近でそんな話をされても、正直困る。

クラスメイトもどっぷりはまったらしく、「一緒にレッドを応援しようよ」とせがまれた。

もちろん、引き剥がした上で断ったが。

 

2年生になって、早1ヶ月近くが経つ。

だが、ツインテールの戦士の登場によって、常に精神的な疲れが出ている気がする…

そう、あの赤い戦士と出会ってからだ。

だけど、もうあの時以降はテレビでの話だし、このまま我慢すればいいか。

そんなことを思っていたとき、

 

「お二人さん。ちょっといいかな」

「ん?」

「はい?」

 

後ろから、若い男性に声をかけられた。

年齢は私達と同じくらい…?

でも、スーツ姿ということは社会人かな。

ひょっとして、道に迷ったのかな。

 

「これから大事な話をするから、場所を変えよう。来てくれ」

 

違った。

初めから、私達を知っているかのようなそぶりで話しかけるこの男性。

完全に『私達』に用がある。

その人からは、何故か逆らえない雰囲気をかもし出していた。

直感が私に伝えてくる。

また面倒事だぞ…と。

 

でも私たちはそれに従い、彼の話を聞くことになってしまうのだった。

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