機凱種のヒーローアカデミア   作:サキ。

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10話 体育祭開幕!(上)

 会場へ入場するのを待つ生徒でごった返す通路を、すいませんと言いながら通っていく。

 クラスの皆が何かを話しているのを見つけ、背後から話しかける。

「やぁみんな。久しぶり」

 片手を振りながら近づくと。シーンと静かになり、会場の騒音だけが響いてくる。

「「……」」

「あれ? おかしいな」

 振り返りはしたが、何も話さない皆に向かって首を傾げる。

「もう……大丈夫なの?」

「梅雨ちゃん大丈夫だよ!」

 腕を曲げ、無い力こぶを作って見せるが、少し腕が痛みすぐにやめる。

 梅雨ちゃんが駆け寄ってきて、抱き着かれる。

「良かった……本当に良かったっ!」

「だいぶ良くなったから、今日一日参加できる!」

 梅雨ちゃんの抱擁から抜けだそうともがきながら、一日は参加できることを伝える。

 その姿を微笑ましそうに見つめるクラスメイト達に、助けを求めるように視線を送るが、無視されてしまう。

「梅雨ちゃんそろそろ、開会式だから話してもらえると嬉しいな

「それもそうね」

 宙に浮いていた足を優しく地面に下されると同時に、プレゼントマイクの声が聞こえてくる。

「一年ステージ、生徒の入場だ!!」

 観客の熱に押されないように胸を張って、プレゼントマイクのあおりと共に会場へ入っていく。

「ヴィランの襲撃を受けたにも拘らず、己の力と鋼の精神で乗り越えた奇跡の新生!! ヒーロー科!! 一年!! A組だろぉぉ!!?」

 話を聞き流していると、いつの間にか壇上に立っていたミッドナイトが「選手宣誓」と鞭を振りながら声を張り上げる。

「1-A爆豪勝己!!」

 俺参加できるかわかんなかったし、当然の判断だよな……。そう考えながら爆豪を見つめる。

「せんせー、俺が一位になる」

 やる気のない声で発した一言は、生徒全員を一瞬にして敵に回した。

「調子にのんなよA組ぃ!」「ヘドロヤロー」など反感の声が上がる中、爆豪がまた口を開く。

「せめて跳ねの良い踏み台になってくれ」と首を切るジェスチャーをしながら、燃え盛る火に油を注いだ。

「あーあ、やっぱり」

 ぼそっと呟いた独り言は周りの声にかき消された。

「それじゃあ、第一種目行きましょう。いわゆる予選よ! 毎年ここで多くの者が涙を飲むわ!!」

 ミッドナイトの背後に映し出された映像が開店を始める。

 全員が息を飲み静かに種目の決定を見守る。

「さて運命の第一種目!! 今年は……コレ!!」

 画面を注目させるように手を伸ばした先には、障害物競走と映し出されていた。

 

 会場内の案内に従い、スタート一に立つ。ランプがすべて点灯した瞬間「スター――ト!!!!」と号令が出される。

 翼を展開し、すし詰め状態の入り口上空を飛んでいく。

 先頭では轟君が妨害しながら走り出していた。

「おっ! A組の皆うまく抜け出したな」

 後方を確認し前を見ず飛行していると、突如衝撃に襲われる。

「おっと! 1ーAシュヴィよそ見をしているうちにはたき落とされてしまったぁ!」

 地面に叩き落とされ大きな影に覆われている事に気が付く。原因を確認するため、顔を上げると、入試の際の0ポイントがたたずんでいた。

「えっと、これはまずいね!」

 巨大ロボが振り上げた拳をバックステップで避ける。

 背後から轟君の氷結が迫ってきている。

「足元から行こうか!」

 先程よりスピードを上げ、ロボの足元を縫うように飛行していく。

 ロボが行動を起こす前に第二関門の前に立った。

「ロボに撃ち落されたシュヴィが一番乗り! 第二関門ザ・フォール! しっかり飛行対策してあるからそこは気をつけろよ!」

 一部の生徒に対する忠告であろう助言が聞こえてくる。

「随分と優しいんだな。下はどんな感じかな? 怖っ!」

 下をのぞき込むとヒューと音を立てながら風が吹き、ネットとマットが設置されている。

「落ちたら普通にちびるよこれ」

 体をブルっと震わせながら右手にフック状のパーツを展開し、そのパーツをロープにひっかけ固定し、ターザン形式で進んで行く。

 安定性を取ったせいで、少しゆっくり進んでしまい、轟と爆豪に抜かされてしまい、背後からも続々と人がやってきている。

「ちょっとゆっくりしすぎたかも!」

 急いで轟達の後を追う。

 最終関門怒りのアフガン。プレゼントマイクの実況では、威力は大したことないらしいが、音と見た目で失禁必死らしい。

「やぁ轟君! 爆豪君! そんな急がなくてもいいじゃないか!」

「うるせぇ! 黙ってろ!」

「……」

 爆豪君は反応してくれたが、轟君は無視か。

「それじゃあ2人共お先に失礼」

 そう言って先に進もうとするが、両足を掴まれてしまい、一緒に先に進んでしまう。

「こら! 二人とも足から手離せ!」

「おっと、優雅に先に進もうとしたシュヴィの足を二人が掴んだ! さすがに一筋縄では先に進ませてくれない!」

 手から脱出しようと、足をばたつかせていると、後方で大爆発が聞こえてきた。

「後方で大爆発!? 何だあの威力!? 故意か偶然か! A組緑谷爆風で猛追!!?」

 そうプレゼントマイクの実況が聞こえた瞬間「貴方は誰?」誰もいないはずの背後から耳元で語り掛けられ、動きを止めてしまう。

 あたりを見回すが誰もおらず、その間に、一人抜かされてしまった。

「おっとどうした! 先頭争いしていたシュヴィが立ち止まったぞ!?」

「まずっ! 声の主は後回し!ここで立ち止まったらダメだ!」

 すぐに走り出したおかげでこれ以上抜かされることはなかったが、先を進んだ女子生徒に追いつくことはなく、そのままゴールとなった。

「5位か……」

 呆然としながら発表された自分の順位を眺めていると、第二種目のルーレットが始まる。

自分では、いい名前が思いつかないので名前をどうするかアンケートをします。その他の場合、感想かメッセージボックスに書いてください。

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