デジタルモンスターDW   作:羽羊紅葉

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ようやく、次の話の投稿です。
そして、次で一旦話が終わります。


恐竜乱戦!?交戦、紅蓮の騎士団

「そう言えば、昨日言っていた件、どうなったんだろう?」

「……あぁ、そう言えばそうだな」

綾森(あやもり)が思い出したように幻中(オレ)に尋ねてきた。

昨日の放課後の事を考えながら、廊下を歩く。

「案外もう見つかってたりして」

そう言いながら教室に入り、

「ダメみたいだな……」

「……うん」

雰囲気とその場にいた【超新星(スーパーノヴァ)】メンバーを見て、そう呟いた。

全体的に重い空気と、軽く頭を押さえていたり、椅子に寄り掛かったりなどしている。

結城(ゆうき)武美(たけみ)に至っては完全に机にうつ伏せている。

「……あぁ、おはよう」

次元院(じげんいん)がこちらに気付いて挨拶してきた。

「うん、おはよう。昨日は……」

そこまで言うと次元院が飛び掛かって口を塞いできた。

「今、全員気が立ってるから、外で話そう」

小声でそう囁きながらずるずると廊下まで引きずられていった。

 

「悪いな、無理やり連れてきたりして」

次元院が申し訳なさそうに言う。

「いや、全く見つかる気配もなくてな……。言っちゃあ悪いけど、僕らにしたら知らない所でただ一人を、それもいるかどうかも怪しい状態じゃあ、気も滅入ったみたいでね」

正直次元院の表情にも疲れが見えた。

「……いるかどうかも、ってどういう事?」

「一応、他の所も捜索してるんだよ」

西に残ってるのも含めて、と付け加えながら。

「僕は僕で路上で行き倒れてる可能性も検討してるし」

さらりと酷い事を言う次元院に苦笑いを向けていたが、

「深紅、どこ~?」

深紅がん、と教室の方を向く。

すると、窓を開けて御祓如(やごうら)が顔を出す。

あっ居た、と呟いてから、

「すぐ来て、連絡来てる」

そう告げた。

「メールなら後から……」

「違う、テレビ電話。それも第一位(ナンバーワン)

「…さすがにそれは無視したらマズいか。分かった、すぐに行く」

ゴメンと手を合わせてから次元院は教室に戻る。

「…第一位って言うのは?」

「【超新星】の主要メンバーみたいなものですね。創設した9人を実力順にしたようなものと言われてます」

「リーダーが9人もいるってこと?」

「いえ、そうではなくて、そもそも【超新星】自体が複数のチームの集まりなんです。おそらくそのリーダー勢を上から割り振ったものと思います」

「へぇ…」

「それはいいけど…」

幻中と綾森は声を揃えて、

「いつからいた、天知(あまち)

先ほどから質問に答えてくれていた青年、天智に尋ねる。

「さぁいつからだろうねぇ」

「それに、【クロス・トエルブ(みんな)】も…」

よく見れば後ろにはチームメイトが全員集まっていた。

「悪い、邪魔したか?」

「いや、そうじゃないけどさ…」

幻中が質問を軽く流そうとして、

「納得できませんっ!!」

教室から武美の叫び声が響いた。

 

「まだたったの1ヶ月です!!」

『もう1ヶ月だぞ、正直どこにいるかも知れん状態で』

隙間を開けて教室を覗きこむと、武美が通信で立ち上げているパソコンに食って掛かっていた。

『スマン、誰かそいつ止めてくれ。話が進まない…』

結城も次元院も苦笑いを浮かべて、

「虎川姉妹、ちょっと抑えててくれ」

結城がシンプルな指示を出し、雪猫(ゆきね)が後ろから羽交い締めにし、海蜂(みほ)が正面から抱き付くようにして押さえ込む。

この辺、さすがは姉妹と言わざるとえないだろう。

『お前ら、俺の言ったこと、復唱してみろ』

「えっと……、“【超新星】は本日を持って、灰原黒音(はいばらくおん)の捜索を中断する”だっけ?」

「オレに聞くなよ……。まぁそうだったと思うけど」

灰原黒音と言う人物が【超新星】メンバーが探している人物なのだろう。

次元院と結城が不安そうに確かめ合いながらそう言いあった。

『そうだ、あくまであいつはそっちか南に向かった可能性が高いってだけで、今はどこにいるかは分からん』

「そうだとしても……」

押さえつけられてなお刃向う武美に今度は猿轡を咬ませて黙らせる。

その様子を全員苦笑いしつつみながら、

「まっ、そういう指示だが……。悪いがオレは従わねぇぜ」

桑野(くわの)がそう言った。

「私たちも」

「その指示には従わないかなぁ~」

二人係で武美を抑え込みながら、虎川姉妹が続く。

その行動に次々と声が上がる。

その全てが、『指示には従えない』旨の発言だった。

『お前ら、見事に人の言う事を聞かない人間ばかりを揃えたものだな、うん……』

第一位の発言に、二人は声を揃えて申し訳ないとだけ言うと、

「ですが、その指示には」

「オレたちも従えませんね」

そう言い切った。

『お前ら、ちゃんと人の話を聞いていたか?俺は、“【超新星】は本日を持って灰原黒音の捜索を中断する”と言ったはずだぞ』

パソコンの方から『おまえらもか』とため息交じりの言葉が聞こえる。

『つまり今日中なら【超新星】メンバーを使っても構わないし、【超新星】としての活動じゃなければ捜索してもいいってことだ』

お前は友達を助けたい、という大義名分で動けるしな、と付け加えてから、

『別に一切の捜索をするな、って話じゃないんだ下手すれば首都間で迷走しかねんだろ、アイツ…』

の一言で【超新星】メンバーが全員失笑。

と言うのも、首都間は一本道であり、間違わないように街灯まで灯しているのだ。

いくら見えづらかろうと、明かりを頼りに進めば、いやでも首都に辿り着く。

余程の馬鹿か、方向音痴なのだろうか。

『とりあえず俺が言えるのは、何がなんでも、アイツを探し出すぞってことだけだ』

いいな、という問いかけに全員が「はい」と答える。

 

同日 D実習室

「今日はどうする?」

「リーダーはどうせ御祓如と組みたいんだろ?」

次元院の言葉に、将二(しょうじ)が見透かしたように言う。

ははは、と笑う次元院に、

「別に構わないよ。変なコンビよりも兄弟(こっち)の方が戦いやすいし」

誠一(けいいち)がのんびりとした口調で告げ、それには同意とばかりに将二が頷いた。

 

「アイツら、ホント組み分けするのが早いよな」

「そうですね~」

桑野(くわの)速水(はやみ)が感心するように、呟いた。

「【純白の騎士団(うち)】の場合、確実性をとるんだろうが」

この前みたいに仲間割れが起きないように、と結城が言う。

それを聞いた二人が苦笑いをしていたが、

「まぁ、それでもいい。今必要なのは、あのバカを探す事だ。無理な連携じゃない」

その一言に頷き、

「ま、できたらいい事には変わりないけどね」

友嬢(ゆうじょう)の一言で轟沈した。

その後ろで武美と虎川姉妹がうんうんとばかりに頷いている。

「いや、お前らも連携取れてないだろ!?」

「失礼ね、私たちは取れるわよ」

「そうだそうだ~」

桑野の発言に虎川姉妹が反論する。

「だって、オレとは連携取れないじゃん」

すると、虎川姉妹をお互いに顔を合わせると、

「「ゴメン、生理的に無理……」」

「おい!!」

「じゃあ仕方ないな」

「リーダーも悪乗りしないで!!」

追撃してくる結城にも文句を言った。

 

「「「「デジモン、エヴォリューション!!」」」」

 

ギルモンⅩ⇒グラウモンⅩ

 

ギルモンⅩ⇒グラウモンⅩ

 

ギルモンⅩ⇒モノクロモンⅩ

 

ギルモンⅩ⇒アロモンⅩ

 

次元院と御祓如はギルモンⅩを一回り大きくさせて、腕にブレードをつけた巨大な恐竜型デジモン、グラウモンⅩに進化させた。

誠一は、サイ(正しくはトリケラトプスだろうが)の角の一つを大きなブレードに変えたデジモン、モノクロモンへ。

そして将二は派手な青い体に羽飾りをつけたような恐竜、アロモンⅩへと姿を変える。

同じデジモンでも、パートナーや性格で、進化先が変わる事が良く分かる瞬間だ。

そして次元院のグラウモンⅩはモノクロモンⅩと、御祓如のグラウモンⅩはアロモンⅩと激しく激突する。

グラウモンⅩは両腕のブレードでモノクロモンⅩの角を受け止め、御祓如の方は腕で噛み付こうとしたアロモンⅩの口を塞ぐ。

が、両グラウモンⅩ共に、少しずつではあるが後ろに下がっている。

 

「ねぇ、何か押されてない?」

雪猫が不思議そうに尋ねる。

他の【純白の騎士団(ホワイト・ナイツ)】は一瞬驚いたようにそちらを見る。

海蜂と武美も同じような表情をしているのを見てから、

「そういえばお前らは見たことなかったんだっけ?」

「彼らは戦うといつもああいう感じなんですよ」

桑野と速水がそう言った。

 

「やっぱ力はそっちの方が上だね」

次元院が苦々しくそう呟いた。

「うん、そうみたい」

誠一が嬉しそうに言うが、

「でも」

そう言うと同時にグラウモンⅩが一歩前に出ながら、グッと力を入れてモノクロモンⅩを弾き飛ばした。

「瞬間的な力はこっちが勝ってる」

「……さすが」

今度は誠一が苦々しく呟く。

隣を見れば、グラウモンⅩがアロモンⅩの頭を片手で押さえながらジャンプ、空いてるもう片一方の腕で殴り付けているところだった。

 

「……」

遠目に見ていてとんでも攻撃に回りが固まった。

「あれって普通できるものなの?」

雪猫が尋ね、全員が一斉に勇崎を見る。

勇崎はん、と声をあげてから、

「できるんじゃないか?」

と問いかける。

それに対し結城は、だろうなと言う。

「深紅の方はパワー型、璃羽(りう)の方は機動型だったハズだ」

パワー型というのは攻撃力と防御力が上がりやすく、機動型は動く早さと攻撃力か防御力が上がりやすい系統だ。

同じデジモンでもこの型が違うから戦い型が変わってしまうのだ。

一応他にも型はあるが、ここでは割愛させてもらおう。

そしておそらくは御祓如は攻撃力の方だろうと思いながら、だからこそだろう。

あんなに身軽に動けるのは……。

 

「兄貴、そろそろ……」

「うん、分かった」

紅坂(こうさか)兄弟は声を掛け合うと、モノクロモンⅩの前にアロモンⅩが庇うように立つ。

それを見た2体のグラウモンⅩは並ぶように移動する。

すると、アロモンⅩが駆け出した。先日のギンリュウモン程ではないが、やはり体格の割には早い。

グラウモンⅩ2体が左右に飛び退き、アロモンⅩはその間を通り抜ける。

が、

「“トマホーク・スラッシュ”!!」

次元院のグラウモンⅩ目がけてモノクロモンⅩが突進してきた。

飛び退いたせいで空中に居て、避ける事が無理と判断したのだろう。

即座に両腕のブレードを展開、赤黒いエネルギーで輝くと、

「“ライデンブレード”!!」

反撃に出た。

二つの剣はぶつかり、爆発を起こした。

そのまま2体とも吹き飛ばされながら態勢を立て直して着地、同時にチャイムが鳴った。

「チッ、引き分けか……」

「簡単には勝てないとは思っていたけど……」

紅坂兄弟が呟くと、

「いや、二人とも強くなってる」

次元院が言葉をかける。

それを聞いた二人はお互いに顔を見合わせると、フッと笑った。

 

「さて、今日も無事に終わったな……」

結城が背伸びしながら呟いた。

そして、【クロス・トエルブ】の方に近づくと、

「で、この後なんだけど……」

今からの話を始めた。




前書きで上げたとおり、一旦DWは終わります。
と言いますか、次の章に移行します。
可能な限り月1以上のペースにできるように努力するつもりなので、ぜひ閲覧お願いします。
また、感想・評価もできればお願いします。

ちなみに今回遅れた理由は、別の話を作りながら(先にコッチ仕上げろよ、と思いますが……)で作っていた、と言うのが大半です。
只今、南雲悠介さんと一緒に「大図書館の羊飼い」の共同オリジナル小説を作成中です。
話が固まり次第投稿するので、そちらと共に南雲悠介さんの方もぜひ閲覧してください。

最後になりますが、次回までキャラ語りはありません。(万が一ですが)楽しみにしていた方はすいません。
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