「……世界を変える?」
「えぇ、
「……それで俺に説教か?」
「そうよ。貴方はもう関わってはいけない。貴方はもう神に関わってはいけない」
花園(はなぞの)はるみは檜山仁(ひやまじん)の眼をしっかりと見つめたまま告げる。
「……俺は強くありたい。その前に立ち塞がる者は誰であっても倒す。特に神は殺す」
花園(はなぞの)はるみは手元にある一枚の紙を見つめる。
そこには檜山仁(ひやまじん)の個人情報が書かれた紙があった。
能力者育成機関東京本部の内の警察、病院等は顔写真、名前で検索でき、個人情報を取得が許されている。(住所等一部例外も存在している)
「それで、貴方と戦った少年の証言だと貴方、東京本部を出ていくって言ったらしいわね」
「……山梨に行く」
「……地元に戻るのね」
「やり残した事がある」
「一族の復讐でもするつもり?」
檜山仁(ひやまじん)は花園(はなぞの)はるみの手元にある紙を見つめる。
「俺の情報は筒抜けか……」
「時代が高度になる程、闇を抱えるのよ」
「あんたには関係の無いことだ」
「檜山(ひやま)家と言ったら炎系の名門だった……」
「過去の話だ」
檜山仁(ひやまじん)はゆっくりと体を起こす。
花園(はなぞの)はるみはため息を溢す。
「もう行くつもり?」
「俺はここで終わる男じゃあねぇ」
檜山仁(ひやまじん)ふらつきながらも立ち上がり、扉を目指し歩き始める。
「一つ忠告しておくわ」
花園(はなぞの)はるみは椅子からは動かずに背後に居る檜山仁(ひやまじん)に話掛ける。
「ここが東京本部だからこそ、貴方は守られていた。でも、他の支部に行けば、実力の世界になるわ。弱ければ……死ぬわ」
花園(はなぞの)はるみがそう言い終わると背後からとてつもない痛みを感じる。
部屋は赤く赤く、紅色に染まった。
「
「黙れ、俺はもう誰の指図も受けない」
花園(はなぞの)はるみは振り返り、檜山仁(ひやまじん)の
「私には貴方を止められる程の力は無いわ。貴方の人生よ、貴方が選びなさい」
花園(はなぞの)はるみの目の前に広がる
「東京本部は貴重な戦力を失ったわね」
檜山仁(ひやまじん)は一人、夜の街に姿を消す。