紫音と合流して俺達は学校を目指す。
ようやく、着いた。
校門の前で一人の男がキョロキョロと周りを警戒……と言うより誰を探しているようだ。
……?
俺と目が合った気がする。
男は何の迷いもなくこちらに向かってやってくる。
「木山君……少し良いかな」
スーツを着た男ー教師か?
男の口調は早く、急いでいる様だった。
「何ですか?」
「……」
教師と思われる男は周りを見渡し、俺の耳元で告げる。
「昨日の件で……と言えば分かるかな?」
昨日の件……檜山仁と戦った事で間違いないだろう。
何かあったのか?
「分かりました」
「じゃあ、今から会議室に行こう」
「すみません、ちょっと良いですか」
「……」
俺は舞と紫音に目を向ける。
「良いよ」
「すぐ終わるので」
教師と思われる男は理解してくれた。
そうこのまま黙って行ったのでは心配をかけてしまう。
「ちょっと用事が出来たから先に行ってくれ」
「何か、合ったの?」
「大した用じゃあ無いよ」
紫音は心配そうに聞いてくれた。
紫音は顔も性格も良いなぁ。
……舞は少しうつ向いている。
また舞に心配させてしまった。
「すみません、行きましょう」
俺は隣で待ってくれていた教師に告げる。
「じゃあ、行こう」
俺は教師と一足先に学校内に向かう。
紫音と舞は何かを話しているみたいだ。
何の要件だろとか話しているのか?
……昨日の件って一体何が合ったんだろう。
檜山仁は山梨県に向かい。昨日の事件は解決したはず……
まさか昨日壊した廃工場を弁償しろとか……
弁償できるなんか出来ないぞ。
そもそも廃工場を壊したのって檜山仁だろ。
「じゃあ、入って」
会議室前で教師は扉を開け、俺を誘導する。
会議室にはもう一人居た。
制服を着ている……ここの生徒だろ
「失礼します」
俺は恐る恐る部屋に入る。
「じゃあ、座って」
「はい」
俺は教師の指示通り椅子に座る。
俺の目の前には生徒と思われる男が居た。
金髪で目付きが悪く、力強さを感じる……そんな印象だ。
その隣に座っている教師が弱々しく見えてきた。
「自己紹介をしないとね。僕は今日から君のクラスの担任の羽田海斗」
……この人が担任……で隣は誰なんだ?
「えっと」
担任の羽田さん……先生は隣の生徒にも自己紹介を促す。
隣に居た生徒はそれに従い、自己紹介を始める。
「入学早々大変だったみたいだな」
自己紹介ではなく心配をしてくれた。
「えぇ、まぁ」
……これ以外に答えがあるのか?
あれ位大丈夫ですよ何て言えないし、えぇ、めちゃくちゃ大変でしたなんて言えるわけ無いだろ。
それにこの人の目付きが……
怖い。
「俺はこの学校の三年チーム[雷帝軍]のリーダーをしている橘強絶(たちばなきょうぜつ)だ」
橘……強絶……どっかで見た様な……あっそう言えば入学の前に読んだパンフレットに書かれていた。この学校最強の男。
……強絶って
「俺の名に気になる事もあるだろうが今は置いておいて貰おうか」
えっ……心が読まれた?
……そんな訳無いか。