新戸緋沙子が仕えた男 作:主義
シーラとベルタに料理を作りに帰ってから数週間が経ち、新入生の一年生たちが入って来て僕も二年生になった。前と何も変わっていないように感じる。一年から二年に上がったとしても大きな変化というものはない。
一年生の中では転入生の話題で持ち切り。外部から入ってくる者は珍しい。それに試験監督は薙切えりなさんだと聞いた。あの人が合格をするぐらいだからある程度の腕は持っていないと入学を認められない。それを潜り抜けた転入生は一体この遠月学園にどんな風邪を巻き起こすのか.....。これからが楽しみ。
今日の授業が全て終わり..後は自分の好きに行動が出来る。一学期の最初の登校日だから授業も午前中で終わり暇になった。食事は適当に作ればいいし帰って寝るとするかと思い僕は席を立ち適当に荷物を用意して帰路につこうと考えていた。
帰ろうと用意をして部屋を出ようとした瞬間、誰かが僕の肩に手をのせた。
「ちょっと付き合ってくれない」
声だけで誰だが判断した僕はこの人が一体なにをしようとしているのか分かってしまった。
「ごめん。僕はこれから用事があるんだ」
「そう....その用事が何なのか詳しく教えてくれない」
「....今日は疲れたから家で寝るという大事な用事があるんだよ。それに君たちの事に付き合っていると僕がすごい疲れるから嫌なんだよ」
この人たちの用事が大体理解できているが...時間が掛かる。それに僕の労力が尋常じゃない。
「..なら少しだけでいいから...お願い出来ない?」
顔は見えないがこんな風に言われると断るに断れない。あいつが姿を現さないのは....僕が行くと見越してもうあっちで用意をしているのかもな。確かに僕はこういうのに弱い。
「はぁ~~.....仕方ないな。少しだけなら付き合ってあげるよ。紀ノ国」
僕は紀ノ国の後を一定の距離を保ちながら歩いていく。紀ノ国が目的としている場所がどこなのかは分かっている。僕が紀ノ国の後ろを歩き始めたから5分ぐらいが経過して紀ノ国は調理室の前で歩みを止めた。
「やはりここか....」
紀ノ国が調理室の扉を開けて入っていくのを確認して僕もその後に続くように入った。
調理室の中は人っ子..一人いないわけじゃなく一人だけ居た。その人物は制服を来て僕たちが来るのを待ち構えているような感じだった。
「やぁ..やっぱり連れてきたね」
こいつが紀ノ国に入れ知恵でもしたのだろう。
「やはりお前が居たか......それにしてもよく何度もこんな事をやるよね。僕としては早くこの場から立ち去りたいところなんだけど.......そうはさせてくれなそうだね。一色」
こいつらがしようとしているのは僕の予想が正しければ...非公式の食戟だろう。こいつらは何が好きなのか知らないが何度も何度も食戟を挑んできている。それも全部が非公式でだけどね。
「また..今回もやるのか..」
「雨音には悪いけど..今回もやってもらうよ」
こうなったらこいつらに何を言ったとしても無駄。それは今までの経験上分かる。
「....仕方ない!やるから今回のお題は?」
僕は制服を適当に脱ぎ捨てて..手を洗い、ケースから包丁を取り出して調理の体勢に入る。もうここまで来たらやけだ。適当に料理をして早くここから解放されよう。料理さえ作ればこいつらも納得して解放してくれるだろう。
「「鮭」がお題で時間はいつも通りに50分。そして今回の審査も十傑の三年生たちにお願いしました」
こんなもののためによく三年生も来るものだな。よほど暇なのだろうか....。
それからは言う必要もないと思うが紀ノ国と食戟を行い、その後に一色と食戟を行った。
そして最終的には紀ノ国と一色どちらとも食戟を行ったので僕は普通に帰るより2時間近く遅くなってしまった。勿論、勝敗に関しては僕が二勝した。二人は十傑なんだから僕なんかと食戟をする必要はないと思うんだけどな。別に僕なんか役職なんて何もないんだから。
そんな事を考えながら僕は帰路についた。
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紀ノ国 一色 料理対決後
「やっぱり悔しいわ」
「そうだね。紀ノ国」
「いつか私たちが雨音を超える日は来るのかしら......」
「どうだろうね...やっぱり僕たちの世代NO1は伊達じゃないという事だね」
未だにタイトルに入っているのに...新戸緋沙子が登場していない。
この中で一番出番を多くして欲しいのは誰ですか?
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ベルタ
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シーラ
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新戸緋沙子
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薙切アリス
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一色慧