これで、ようやく書き上げられるというものです。
ある時、魔王様は言いました。
「どうしてこうなった?」
『みんなー応援ありがとーう!』
「「「「「「「Fooooooooooo!!!!!」」」」」」」
魔王城の執務室そのテラスから見えるその光景。
それはまさしくアイドルとそのライブに集まる、所謂ドルオタの軍団。
それがここから見えるだけでも数万人、ライブ会場と街の各所に開かれた広場での街頭映像に集まっている。
(なお、映像は白ちゃんの分体達が担当しているらしい)
驚くことにそこには魔王軍のほぼ全軍(警備等に割かれた一部不運な者を除く)が揃い、その他老若男女様々なファンと共に見事なオタ芸を披露している。
お陰で、街中は夜でも明るい。
「少し前の彼らが見たら狂気の決起集会か何かだとか言いそう・・・・・・」
「実際、こうして傍から見ると十分狂気的ですが」
「うん、折角人が現実から必死に目を逸らそうとしてるのに、冷静にツッコミ入れないでよ、バルド」
まぁ、そのおかげで魔族が
「本当に外道魔法やスキルもなしに良くやるものだよ、全く」
「え?使ってないんですか、コレで?」
「全く使ってないよ。アレは
(まぁ、疑う気持ちも分かるけれどね。)
そうして、画面に映し出された彼女を見る。
丁度、1曲終わったらしく、局長も明るいものから一転、妖しげなものとなる。
ダンスの振り付けもどこか蠱惑的で、その姿はどこかの第二軍の軍団長なぞより、余程サキュバスらしい。
あれで
流石は
だが実際のところ、
母なる血潮。
災厄の武器庫。
夢迷の聖女。
一遍の語り部。
1人1人が
そんな1人だけでもヤバい子達が一つの勢力として集結している。
そんな中でも極めつけは彼女だろう。
先導者。
奇しくも本人の転生特典の固有スキルと同じ二つ名を付けられた娘。
彼らに道とその歩き方を示し、
何せ、本人曰く「彼の一番弟子」らしいし。
「まぁ、それも前世での話らしいけどね」
何せ、この世界においては彼と彼女は未だに面識がない。
お陰で、大分フラストレーション溜まっているようだ。
「何にせよ、もうじき開戦だ。じき会えるだろうさ。」
その為にも、準備を怠らないようにしないと。
そうして、私は立ち上がった。
それを見ていた烏が一羽、屋根より飛び去ったことを彼女はまだ知らない。