悪の組織の戦闘員(バイト)は今日も魔法少女と対峙する   作:戦闘員B

8 / 10
ちょっとだけホラー注意です


悪党にヒロインは付きますか?(付きません)

僕に飛びついたのはあの時の猫怪人だった。

 

しかしその風貌はガラリと変わっていた。

まず服装が会った時の黒いライダースーツからスポーツ選手のようなデザインのジャージへ変わっており、猫耳やジャージを突き抜けている尻尾を除けば何処にでも居る中学生という見た目になった。

 

「コイツはどうやら栄養失調気味だったからな。お前がスカウトした後、栄養剤を投与したらメキメキと成長しやがった」

 

綺礼は猫怪人に抱きつかれている僕を横目で見ながら、そう説明する。

 

確かに身体つきはに関してはとても成長しており、見た所中学生というよりも高校生程度に成長していた。

 

「そして、コイツはお前の直属の部下とする。俺の言う事を聞かずに最初は暴れまくりやがったからな、鎮静剤投与してやっと収まったんだぞ…」

 

そう言うとゲンナリした顔で頭を押さえて溜息を吐く綺礼。

 

「それじゃあテメェの戦闘服と仮面を貸せ、改良してやるよ」

 

そう言われたので戦闘服と仮面を渡すといつの間にか現れた扉を開けてその奥へと進んで行く。

 

「それと俺は人間じゃねぇ、後天的に怪人になってんだ……それと、怪人についての知識については本を読め、場所はその猫が出て来た扉の道の突き当たりだ。読んで自分で理解しとけ、じゃあな」

 

そう言うと綺礼は扉を閉じる

 

すると扉は霞んで消えた。

 

「とりあえず…言われた場所に行くか…」

 

「うにゃー」

 

猫怪人は僕の背に乗っかって来た。

 

「ぐるるぅ…」

 

機嫌が良いのか喉を鳴らして僕の背中に身体を擦り付けている。

 

……色々当たってるんで勘弁してください

 

ーーーーー

 

言われた通りに猫怪人が飛び出して来た扉を進み突き当たりに来ると、言われたように扉があった。

 

ここに来るまで猫怪人はずっと僕の背中にひっついていた。正直重かった。

 

すると猫怪人は掴んでいる肩に爪を立てて来た。

 

「痛い痛い…」

 

「グルル…ハグッ…」

 

そのまま鎖骨辺りを甘噛みし始めた。

 

怪人と言えど女の子、体重の話はタブーという事か…

 

扉を開けると中は大きな図書室という感じだった。

 

ご丁寧に入り口近くに怪人についてと書かれた本棚があった。

 

適当に二冊の本と記録ファイルと書かれたファイルを持って行き、偶々見かけた机に下ろす。

 

猫怪人は本が珍しいのか入った瞬間に奥の本棚へと走って行った。

 

ーーーーーー

 

僕が持って来たのはこの二冊と記録ファイルのタイトルはこれだ

 

『怪人の基礎知識』

 

『人造怪人と野生種の違い』 

 

『記録ファイル 獣系怪人について』

 

僕はまず怪人の基礎知識について理解しようと『怪人の基礎知識』とタイトルが書かれた本を開き読み始めた

 

……そこまで難しいという内容でもなかった。簡単にまとめれば

 

そもそも怪人は二年前に突如として自然発生した訳ではなく、UMAや妖怪などとして認識されていた存在もいるという事

 

怪人は一般的な知能を保持しており学習する事、そして意思疎通が可能な事、特超常現象を引き起こす能力や精神に作用する能力がある事。そして悪の心を持つ者や強者には服従するという事だ。

 

ただし近年の怪人は人に比較的友好的な存在も確認されている為、絶対とは呼べない

 

 

そして怪人は作る事が可能という事が分かっている

 

 

これらが怪人に関する基礎的な知識だ。

 

次に『人造怪人と野生種の違い』という本を読む

 

まず人の手で作られた怪人のフォルムは正しく怪人と呼べる程に悍ましかったり、チグハグな事が多いが代わりに最初からとても強く、作成者に服従しており扱い易いという事。

 

現在人造怪人を作れるのは現在綺麗のみであり、軍用化しようにも素材として人間やホムンクルスが必要である為容易には作れないそうだ。

 

そして補足としてホムンクルスについても書かれていた。

 

パラケルススが生み出したとされる存在であり、綺礼の手によって改良された上で再現された。

 

まず身体能力は作成時に決まるらしく、強い個体が生まれるかは運次第という事

 

知能はパラケルススが作ったような全てを知るほどの知恵を持たず何も知らない状態であるという事

 

最初は子供ほどの理解力しかないが、代わりに学習能力が凄まじい為、3日程教え込めば一般的な知識を保有出来る。

 

そしてフラスコの外に出る事が可能であり人間と同じように動く事が可能であるという事。

 

フラスコから出ると急速に成長し、一般的な大人と同等の成長を遂げる事。

 

しかしデメリットがあるらしく、まず女型しか生まれない事。知恵を持つと同時に感情を持つ為、人造怪人を作る時に抵抗する個体も現れる事。そして最後にこう書かれていた。

 

 

若者と呼べる男をみかけると襲いかかる、と

 

 

僕はそっと本を閉じ、ホムンクルスを見かけたら全力で逃げる事を決意した。

 

そして最後に『記録ファイル 獣系怪人について』を開いた。

 

まず『獣系怪人は自然発生はしない』という事が書かれていた。

 

僕はそれが気になったのでそのまま読み進める。

 

ーーー

 

いかにして獣系怪人が現れるのか、それは発覚した時、この記録を残した者は既にこの世にはもう居ない。

 

そしてこの記録を読んでいる貴方に、この事実を伝える

 

〜記録開始〜

 

獣の特徴を持つ人間…ここでは獣系怪人と定義する。

 

奴らはこの世界に元々存在していた訳ではない、そして奴らは二年前に突如として現れた訳でもなく、怪人を怪物と人々が認識した直後に現れた。

 

最初に現れた個体…現在『ハッピーラビット』と呼ばれる存在は人に対して友好的だ。

 

ハッピーラビットは人へ身体的な接触をすると同時に記憶読み取り、『最も幸せであった時の記憶』を脳内にフラッシュバックさせ一瞬にして対象を廃人化させる。

 

そして恐ろしい事に、この能力は誰にでも効くという事だ。

 

しかし魔法少女達は瞬間的な幸福感を得る程度であり効果は薄い。

 

私はハッピーラビットを追いかけた。

 

廃人化させた人々をどうするのかが気になったからだ。

 

するとハッピーラビットは廃人化させた人々と共に森の奥へ歩いて行く

 

森の奥には木々のない広場があった。そしてハッピーラビットは廃人化させた人々をそこへ集めた。

 

人々はそこへ蹲ると、徐々にその姿を変え始めた。

 

まず髪色が変化し、その変化した頭の上に獣の耳が生える。

 

そして身体付きは少女の物へと変化していっていた。

 

…恐ろしい事に男であっても少女へと変化していっている。

 

数時間…経ったのだろうか?そこには人々は居らず、獣系怪人達が辺りを見渡していた。

 

するとハッピーラビットが何かしら呟いているのが見える。

 

読唇術を習っていない私には何を言っているのかは分からない

 

獣系怪人達に笑顔を振り撒き、身振り手振りで何かしらを伝えている

 

そしてこちらを振り向いた。

 

私は肝が冷えた、まさか…私の存在に気付いているのか…

 

ねぇねぇ!君もハッピーになろっ!

 

背後!?いつのま…

 

〜記録終了〜

 

ーーーー

 

僕は即座に記録ファイルを閉じて本棚へと戻した。

 

お気に入りが100件突破した記念にお話を書こうと思います。読みたいものを選んで下さい

  • 魔法少女、その始まり
  • 黒猫の探し人
  • 幸せを探す白兎
  • ある男の過去
  • 僕は君のお兄ちゃんだから
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。