悪の組織の戦闘員(バイト)は今日も魔法少女と対峙する   作:戦闘員B

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新年あけましておめでとうございます。更新が不定期な作品ですが今年もよろしくお願いします。


魔法少女はピンチになると増援が来るか謎のパワーアップをする

「すいません、寝坊です!」

 

私はスパンと教室の扉を開けながらそう言う。

 

「なんだ仁美、寝坊とは珍しいな」

 

担任はそう言って笑いながら私の席を指差した。

 

「まぁいい、昨日は遅刻しなかったし…初めてだから目を瞑っておくぞ」

 

そう言って担任はヒラヒラと手を振った。

 

私は自分の席へ座ると教科書などを机へ入れる。

 

「最近よく遅れるねぇ…どうかしたの?」

 

私の前の席の少女…魔法少女の一人、イエローとして人々に認知されている幸田 真衣(こうだ まい)が私の方へ振り返ってそう言う。

 

「そうだな…何かあったのか?」

 

「昨日からだよね…遅刻しそうになってるの…」

 

私の両隣には魔法少女のブルーとピンク…古宮 美里(ふみや みさと)草壁 悠美(くさかべ ゆうみ)も私へ話しかけて来る。

 

何故か私の周りには魔法少女と世間で持て囃され、グッズすら発売されている彼女たちに囲まれる事が多い。

 

私はただこんなつまらない授業を終わらせて、兄さんの待つ家に帰りたいだけなのに…

 

「…昨日から兄さんの住まいにお邪魔してるから、それで学校までの距離が変わってしまったからまだ慣れないだけよ…」

 

「前から話してくれたお兄さんの所に居るんだねぇ」

 

「そうなんだ…」

 

おそらく…そのまま兄についての聞こうと真依と悠美が私へと詰めてくる

 

「ほら二人とも、授業始まるから」

 

しかし美里によって止められ二人は止まって前を向く

 

「あ、うん」

 

「ごめんごめん」

 

二人が前を見たのを確認した担任が声を上げて言う

 

「さて、お前達には毎日恒例だが…約束事三つだ。

 

怪人や魔獣を見かけても近寄らない

 

変な奴を見かけたらすぐに逃げろ

 

もし遭遇したら学校支給のライトを当てろ

 

以上、ちゃんと守るようにな!」

 

生徒達は元気に返事をした。

 

「よし、それじゃあ授業を始める!まずは教科書を開いて…」

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

そのまま退屈な授業を終えて、魔法少女の3人に囲まれて私は通学路を歩く。

 

この通学路は普段からランニングをする人が走っているくらいで、人通りがあまり多くない場所…だからこそ、魔法少女達が変身しやすい場所…らしい。

 

「いやー今日は怪人とか現れなくてよかったぁ」

 

「そうね…いつもならお昼くらいに反応があるのに…今日は何故か何処もなかったわ…」

 

「なんか不気味だね…」

 

私の周りでそんな話をする3人はふと、ピタリと止まる。

 

「仁美さん気を付けて」

 

「……何か…来る…!」

 

「えっ…?」

 

すると3人は腕に付けたバンドへと手を当てる。

 

眩い光と共に3人は魔法少女へ変身すると私を囲むようにして周りを警戒した。

 

「何処かに居るんでしょ、姿を見せなよ!」

 

イエロー…真衣がそう叫ぶ。

 

私は、何かとても大きな違和感を…見落としている気がする…

 

私はそう思って周りを見渡す

 

違和感はすぐに分かった。

 

いつもならこの通学路は少ないとは言え、人が歩いているはずだ。なのに…

 

今、この場所に私達以外に誰もいない

 

まるで、最初からその為に人払いをしたように…私達以外の人や動物、虫さえもいない

 

すると、私の目の前で『空間が割れた』

 

割れた空間の中から、蝶のような形をした仮面の男と…猫耳を生やした少女……そしてその後ろに三体の異形の怪物…恐らく…怪人という存在が控えていた。

 

「仮面の人…!」

 

「それにあの時の猫怪人…!」

 

「その後ろに怪人まで居るとは…少しキツいな…」

 

3人は私を庇うように前へと出る。

 

「仁美さん、今すぐここから離れて、危険だから」

 

「分かったわ…貴方達も…気を付けて」

 

私は3人に背を向けて走り出した。

 

ふと後ろを見ると、仮面の男は私が走り去るをジッと見ている…そんな感じがした。

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

 

 

僕は基礎知識を頭に入れた後、綺礼に呼び出され改良されたらしい仮面とコートを受け取り、改良された所などの説明を受けた後、少し待っていろと言われたのでそのまま待つ。

 

「そんじゃあ、その力を試して来い。念の為にコイツらを付けてやるよ」

 

そう言って綺礼は後ろに控えていた…何処かの特撮に出てきそうな真っ黒なライダーっぽい見た目の3体を指差す

 

「私がリーダーのブラック!」

 

「私が補佐のブラウン!」

 

「私は補助のブラット!」

 

『我らブラック戦隊Gレンジャー!貴方のサポートをさせて頂きます!』

 

そう言って3人は敬礼のポーズを取った。

 

「ああ、よろしく」

 

「にゃう」

 

どうやら猫怪人も付いてくるらしい…

 

「そんじゃあ下がれ、接続する」

 

そう言って綺礼は虚空へ手を振った。

 

すると紫色の波紋と共に空間が割れた。

 

「この先に魔法少女が居る。今のお前は改良した装備のお陰で魔法少女と対等にやりあえるはずだ。試して来い」

 

そう言って綺礼は僕を蹴飛ばした。

 

〜〜〜〜

 

その事を思い出しながら僕は目の前の光景を見る

 

(おかしいなぁ…ただの装備品が改良されたから試して来いってここに文字通り飛ばされたのに…何故か妹居たし…離れてくれるなら良いんだけど)

 

その場から離れて行く妹を見送って、僕は魔法少女と対峙する。

 

「…何も言わないんだ、じゃあ…行くよ!」

 

イエローがそう言うと視界から消える。

 

次に認識した時には目の前に居た。

 

「ドッカーン!」

 

そう言って籠手を振り下ろす。

 

僕はシールドを発生させて防ぐ。

 

シールドによって阻まれるも、イエローはシールドの反発を利用して飛び上がるとそのまま元の位置へと戻る。

 

「うーんそのシールドまだ健在なんだ…」

 

「分かっただけでも収穫だ、このまま怪人を倒して彼を捕縛しよう」

 

ブルーはそう言って剣を構える。

 

僕はアイコンタクトで猫怪人へブルーと戦うように指示をする。

 

「フシャァァ…!」

 

すると猫怪人は毛を逆立ててブルーへと飛びかかった。

 

「くっ…!」

 

猫怪人の一撃を剣で受け止め、袈裟斬りを放つブルー

 

しかしその一撃を猫怪人はヒラリと躱し、地面に足を付けた瞬間に爆速で距離を詰める。

 

「チィ…!」

 

そのまま猫怪人の猛攻を受け止め続けるブルー

 

「よそ見厳禁だと思うよっ!」

 

そんな二人を見ていた僕へイエローが懐へと飛び込んで来る…しかし

 

「ブラックキック!」

 

「んぐっ!?」

 

「邪魔はさせんぞ、魔法少女よ!」

 

ブラック戦隊の一人が横から蹴っ飛ばした。

イエローはボールのように飛んで行き、コンクリートの壁へ激突する。

 

ブラック戦隊の…リーダー?多分リーダーだな…うん…

 

「ありがとうリーダー」

 

すると後ろに居たブラック戦隊の1人が僕の肩を叩く

 

「あの、すいませんリーダーのブラックこっちです」

 

「あっごめんなさい」

 

ブラック戦隊の3人ぱっと見分からないんだよな…

 

「あの、私は補佐のブラウンです」

 

「あ、ホントごめんなさい」

 

イエローを蹴っ飛ばした方は補佐のブラウンだった。

 

「いったたぁ…もう!痛いじゃん!」

 

そう言うとイエローはゴゥ!と黄色のオーラを放つ

 

…貴女何処の戦闘民族ですか?

 

「ふっふっふっ、魔法少女よ、覚悟せよ!」

 

「ここは私達が相手をしますので貴方は残る一人をお願いします」

 

ブラック戦隊がどうやらイエローの相手をするらしい

 

「ありがとう補佐のブラウン」

 

「私は補助のブラットです」

 

「すいません」

 

ホントややこしいな…ブラック戦隊…

 

僕は後ろで爆発が起きる中ピンクの元へと走り出した。

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

「わ、私が相手します…!仁美さんの所には行かせません…!」

 

魔法少女の中で一番危険な相手であるピンクが、杖を構えて臨戦態勢を取る。

 

今までの自分なら彼女の一撃を貰うだけでやられるはず…というか綺礼から断言された。

 

しかしその綺礼によって対等に戦えるようになったのだ。ここはその力を試す時…!

 

「……変身」

 

そう呟くと僕の視界が真っ黒に染まる。

 

「…ぇ?」

 

ピンクが驚いた顔でこちらを見ていた。

 

自分の手元を確認してみれば、腕には黒い炎が纏わりついていた。

 

そのまま胴体と足元も確認するが、普段と変わらないコートのままだ。

 

大層に変身とか言っといて腕しか変化ないのかこれ

 

《いや、試作だからな?追々強化してく予定だからそのまま頑張れ》

 

頭に綺礼の声が響く

 

もう少しカッコいいのを想定してたんだけど…仕方ないか

 

「…いくぞ魔法少女…!」

 

普段の自分の声とは考えられない声が発せられた。

 

そのまま僕は腕を振るう。すると腕に絡みついていた炎が生きてるかのように伸びてピンクへと迫る。

 

「っ…こないで!」

 

ピンクは杖を振るうとピンク色の壁が現れ、炎を防ぐ。

 

しかしミシミシと嫌な音を立てて壁は崩壊する。

 

「きゃっ…!」

 

ピンクは悲鳴を上げそのまま炎に呑まれる。

 

「う、ぐぅぅぅ…!」

 

炎の中でもがくピンク

 

ふと背後から気配を感じた僕はその場から飛び退く

 

「ガルルゥ!」

 

「ガハッ…!」

 

そのまま着地した僕は、ついさっきまで自分の居た場所を見る。

 

ブルーが地面にめり込み、その上で猫怪人が首を掴んでいる。

 

「せいはぁ!」

 

「うぎゅっ!」

 

そんな猫怪人へ向けてブラック戦隊の猛攻によって吹き飛ばされたイエローが飛んで来る。

 

猫怪人はブルーを掴んで盾にした上でその場から飛び退く

 

「「あうっ!?」」

 

そのままブルーとイエローはピンクが居る炎の中へと入って行った。

 

炎の中で3人のもがく腕と悲鳴が聞こえる。

 

そろそろ良心が痛いので炎を解除しようとしたその時…

 

炎へ向けて白い光が降り注ぐ

 

その光によって炎はかき消え、グッタリとした魔法少女3人が見える。

 

すると奥から白い服装の魔法少女が歩いて来る。

 

「よくも私の友達に…ひどい事をしてくれたわね…」

 

白い剣を構え、こちらをキッと睨む白い魔法少女

 

「覚悟しなさい、悪党。絶対に貴方達を…殺してやる…!」

 

白い輝きを纏いこちらへと殺気を向ける魔法少女が剣を振るいながら、一瞬で接近してきた。

 

僕は炎に纏われた腕を構えた。

 

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  • 魔法少女、その始まり
  • 黒猫の探し人
  • 幸せを探す白兎
  • ある男の過去
  • 僕は君のお兄ちゃんだから
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