アークナイツRTA『感染者は方舟の仲間と共に』 作:量産型プレイヤー
私はどうしてこんな所にいるんだろうか。
時折聞こえてくる悲鳴、消毒液の匂い、『主』を信仰する施設の人たち。
物心つく前から私は、この白い部屋で暮らしていた。壁の一部はガラス張りになっていて、時折監視らしき人物がこちらの部屋をのぞいてきたり、私のように光る輪を浮かばせた人や、【∞の中に+と-が入った】紋章を腕に付けている白衣を着た人物たちが、私の身体を弄りに来る毎日が続いている。ここは何かの施設らしく、私のようなのが他に沢山いるみたいだ。
同じ事を繰り返す退屈な日々が過ぎていったある日、施設が何者かに襲われた。
銃をもち、頭に光の輪を浮かせている襲撃者達は、この施設の人たちを鏖殺しようと動いていた。
逃げ惑う人たち、段々と近づいてくる足音、大きな悲鳴、施設に響く銃声、漂ってくる血生臭いにおい。そんな中を必死に逃げ回り、施設の外へと逃げ出した。
外は既に日が沈んでいて、真っ暗闇の道をひたすら走る。
走る、走る、走る、走る。殺されまいと駆ける。そうしているうちに、今まで激しく動かしたことがなかった身体が耐えきれず、倒れこんでしまう。意識が遠のいていく感覚が襲ってくる。
気を失う直前に見えたのは、こちらに向かって来た赤い髪の女性だった。
目が覚めた時、あたしはベッドの上に横たわっていた。暫くボーっとしていると、赤髪の女性がやって来た。彼女が私を保護してくれたらしい。
彼女の話によると、私のいた施設は違法な実験を行っており、ラテラーノ公証人役場法定が現場に執行人を送り込み、その場にいた人物とデータを全て抹消しようとしていたらしく、本来なら私も消されるはずだったが、目の前の女性が待ったをかけてくれたお陰で命拾いした事を話された。
私が寝ている間に起こった出来事を話し終えたのか、彼女は話の話題を変えてきた。私の今後について、どうやら彼女が私を引き取ってくれるらしい。彼女には妹が一人いるらしく、しばらくはその妹の話で一人盛り上がっていた。私は、ただ静かにその話を聞いていた。
こうして彼女に引き取られ、彼女と、彼女の妹である『エクシア』と暮らすことになった。エクシアは彼女の話通りの人物だった。
何時も笑顔を浮かべ、誰にも優しく、主への信仰心が高く、アップルパイが好きなサンクタ族。一緒に暮らしていくうちに徐々に話すようになっていった。
そんな彼女たちと共に暮らしながらしばらくして、ラテラーノの学校に通えるようになった。数年間学生生活を送っていたが、友達と呼べるような仲の人は作らなかった。みんなありふれたような人ばかりで退屈だったし、何よりも私が求めている『何か』が決定的に違うと言ってくる。適当にあしらっていたらすぐに近づかなるような人ばっかりだった。
退屈だった学校を卒業してから、私はエクシアの姉が勤めているラテラーノ公証人役場で働くようになった。新人だったあたしは、エクシアのお姉さんが隊長の部隊に配属された。
そこでの仕事は荒事が多かった。ラテラーノ公証人役場の契約を違反を犯した相手を殺さずに無力化して連行したり、度重なる違反をした相手は『始末』をしたりと大変だったが次第に慣れていき、エクシアのお姉さんと、その友達とは戦友と呼べるくらいには一緒に仕事をした。けれども、私が求めている『何か』が満たされることはなかった。
連行したり、度重なる違反をした相手は『始末』をしたりと大変だったが次第に慣れていき、エクシアのお姉さんと、その友達とは戦友と呼べるくらいには一緒に仕事をした。けれども、私が求めている『何か』が満たされることはなかった。
ある時、任務でラテラーノを離れることがあった。行先はとある村の一つで、そこには独自の文化や秘話があった。それに何故か強く興味を惹かれた。
その日を境に、私はこのテラの各地に存在する文化や民話や景色を、この目で見て、この耳で聞いて、この口で味わいたいと思うようになった。
一人でも任務を受けることができるようになった私は、ラテラーノ外の多くの任務を受けて遠出し知識を蓄えていった。そうしているうちに、あることが思い浮かんだ。
私は、あの施設で『主』とやらを目指して生まれた。施設からでて、周りの人とは考え方が違っていることが分かった。身体能力や頭脳は優れていて、思うように手足が動くし、教わった事は直ぐに覚えることができる。しかし、何事も優れていて、大多数とは少し違うと、周りは嫉妬し妬む。
ある日、誰かが言った。『あいつは化け物だ』と。
ああそうだ。私はきっと化け物なんだろう。
ならこの化け物を生み出したのは誰だ。
それは施設の奴らだ。
なら施設の奴らが私を生む出す原因を作ったのはなんだ。
それは『主』とやらを信仰するラテラーノという国だ。
この国は皆、主を信仰している。
多くの人は、何もしていない。
だが、彼らが信じるものによって私は化け物として生まれてしまった。
君たちに罪はないけれども、『主』とやらを信じた代償を支払ってもらおう。
丁度、この国を脅かせる事が出来るであろう物がラテラーノに近々運ばれてくる。
それを奪うためには、少し決意を持たなければならないだろう。もしかしたら戦友に銃を向けることになる。
ならばその時を待とう。そんな考えを持って仕事に勤しんでいた。
その日私は、車でラテラーノまで向かっていた。
見渡す限り、何もない景色が続いていた。だからこそ見つけられたんだろう。
何もなかったであろう場所から黒い渦が出現し、そこから一人の少年が表れた所を。
少年は黒い渦から伸びている触手によって優しく地面に寝かせられ、触手は黒い渦に戻り跡形もなく消えていった。
その光景を見た時、今まで満たされることの無かった『何か』が少しだけ満足した感覚が私を襲う。
急いで私は、その少年の元へ近づいた。
どうやら気を失っているらしい謎の少年の顔を覗き込んだ。少し揺さぶりながら、意識を取り戻すのを待つ。
私は何故か気分が高揚していた。彼は何処からきたのか、今までの人生とか、あの黒い渦と触手らしきものは何なのか。起きたらどんな質問をしようか何故かワクワクしていた。
今まで他人に抱かなかった感情に驚きつつも、私は彼が目覚めるのを待った。
遅くなりました(謝罪)お布団の魔力には勝てなかったよ...
息抜きに番外編書きたい欲求が出てきたので一応アンケート取ります。書くかは不明ですけど。
活動報告でアイデアくれても、ええんやで。てかください。
番外編は
-
ケルシーが薬品爆発させて大惨事
-
曇らせろ
-
本編書けよ
-
ロドスでイチャイチャするんだよォ!?