スクールアイドルアニメで見たような二人が、銀河の深宙域を駆けまわります!【とりあえず完結!】   作:ひいちゃ

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さて、いよいよ第二シーズン開幕です!
今回も新キャラがわんさかですよ! どうぞお楽しみに!



第2シーズン
#01


 深宙域暦(D.S.E.)231年。深宙域のある辺境領域にて……。

 

「よし、追いつきましたわ! ヨシコさん、攻撃ポイントの算定は終わりまして!?」

 

 私……ダイヤ・ブラックウォーターの問いに、後ろのシートについている、黒髪の女の子、ヨハネさんが答えます。

 

「えぇ、できてるわ! 今、マリーのほうに送るわね!」

 

 さらに、ヨハネさんの右となりに座っている素朴そうな女の子、ハナマルさんが報告してきます。

 

「ブラスターのチャージもOKずら!」

「マリーさん!」

 

 私の言葉に、私の隣に座っている金髪の女性、マリー・フィールダーがうなずきます。

 

「わかったわ! ダイヤ、もうちょっと接近して!」

「了解ですわ!」

 

 そして私は、乗っている船、AquaS(アクア)のブースターを全開にして、一気に落下起動に乗りつつある小惑星へと接近させます。

 

「よし、いくわよ! ロック・オーン!!」

 

 マリーさんがトリガーを引きました。AquaSからブラスターが放たれ、それは見事に、攻撃ポイントに着弾! 小惑星にひびが入ります。

 

「まだまだ行くわよ、ファイア~!!」

 

 さらにブラスターを発射! 発射するごとに、小惑星にはさらに細かくひびが入っていきます。そして何発目かのブラスターがヒットした時、小惑星は小さな岩塊となって砕け散ったのでした。

 

 ふぅ……やりましたわね。あの大きさなら、大気圏で燃え尽きてくれるはずですわ。

 

「多分、これなら大丈夫と思いますが……ヨハネさん?」

「うん。計算してみたけど、ほとんど、大気圏で燃え尽きるみたいよ。一個か二個ほど、石ころぐらいの大きさの隕石になるかもしれないけど」

「そうですか。それなら、この件はこれで解決ですわね。鋼の月(スタルモンド)に戻りましょうか」

 

 私がそう言うと、私の後ろがにわかに騒がしくなります。ついでに、私の横も。

 

「わーい! 報酬もらえるずらよ、ヨシコちゃん!」

「ヨシコじゃない、ヨハネ! でも報酬は何回もらっても嬉しいものね。これでまた、堕天使にふさわしい服を買うことができるわ」

「マルは、おいしいものをたくさん買って食べたいずら~!」

 

 おいしいものをたくさん食べたいなんて、ハナマルさんらしいですわね。そして、ヨハネさんの堕天使うんぬんについては、聞かなかったことにいたしましょう。深入りしないほうがいい世界も、世の中にはあるのですわ。

 

「う~ん、マリーは何を買おうかしら……。あの服もいいし、あのアクセサリーも……」

 

 そして、そう能天気に言うマリーさんに、私は頭を抱えてしまいます。

 

「マリーさん、いつぞや言ったかもしれませんが、いい加減にしてください! お金使いが荒すぎますわ!」

「えー、だってお金は使ってこそでしょう?」

「マリーさん、だからと言って、度が過ぎるのはダメずら」

「マリー、いつもたくさん買い物してお金が足りなくなって、共同貯金に手を出すから、船の整備こそできるものの、改良する余裕がないのよね……」

 

 ハナマルさんとヨハネさんがそう突っ込みを入れます。私もまったくもって同感ですわ。

 

 まぁ、そんな風ににぎやかにしながら、私たちのAquaSはこの宙域を離れたのでした。

 

* * * * *

 

 二大国のある領域から片道20年の距離を隔てた先にある宇宙の新天地、深宙域。

 日々、開拓が進められているこの新天地では、宇宙災害や海賊の襲来、犯罪など、多くのトラブルが待ち受けています。

 

 そのトラブルを解決するために日夜奮闘しているのが、私たちハンターなのです。

 

 ハンターは、ハンターオフィスと呼ばれる施設から依頼を受注し、それを達成することで生計を立てています。

 

 私たちもそのハンターチームの一つ。コードネームは『AquaS(アクア)』。(ハンターは乗っている船の名前をコードネームにするのが慣例となっています)

 私はAquaSのリーダー。ダイヤ・ブラックウォーター。レーヴェ星域の第三惑星、レーヴェⅢの名家、ブラックウォーターの次期継承者なのですが、今はその修行も兼ねてハンター稼業に身を置いています。

 私の横に座っているのは、マリー・フィールダー。フィールダーというのは偽名で、実はレーヴェ星域第四惑星、レーヴェⅣでの有名な財閥、その当主の一人娘だそうです。でも、その窮屈な生活に耐えかねて家を飛び出した、とのことですわ。ハンターとしての実力も精神も十分なのですが、フリーダムすぎるのとお金遣いが荒いのが欠点でしょうか。

 私の後ろに座っているのはヨハネさんとハナマルさん。二人とも、前に関わった事件で出会った新たな仲間です。ヨハネさんはフォーリン族という異星人種族のお姫様、そしてハナマルさんはその侍女ですわ。どちらも今となっては元がつきますけどね。

 

 その私たちを乗せた宇宙船『AquaS』は今日も、広大な宇宙を駆け巡っています。

 

* * * * *

 

 さて、レーヴェⅣの衛星軌道上にある人工天体、鋼の月(スタルモンド)に到着した私たちは、ハンターオフィスで報酬をもらうと、次の依頼を物色していました。

 

「ねぇねぇ、ダイヤ! これなんかどう?」

「却下ですわ」

 

 なんで私たちが、怪しい宗教団体のお手伝いをしなくてはいけないのです。

 

「この依頼なんかいいと思うんだけど、どうずら? ダイヤさん」

「うーん、それもいいですが、ちょっとイマイチですわね……」

 

 有翼異星人の子供たちのお世話。ちょっとひかれますが、それなら他の有翼異星人の大人にさせればいいことですからね。わざわざハンターオフィスに持ち込むほどのことではないと思うのですが。でも、子供たちのお世話が好きなんて、ハナマルさんらしいですわね。

 

 そんなこんなで私たちが依頼を探していると、マリーさんがその依頼を持ってきたのでした。

 

「ねぇねぇ、ダイヤ。いいのがあったわ。惑星シーウォーターⅢの衛星軌道上のジブリの撤去作業だって。報酬もよさそうよ♪」

「シーウォーターⅢですか。これは懐かしい名前が出てきましたわね」

 

 私がそう言うと、ヨハネさんが横から割り込んで聞いてきました。

 

「ねぇねぇ、懐かしいって、前にも行ったことあるの?」

「えぇ。もう3年ほど前ですが。私たちがハンターになりたてのころのことですわ」

「あそこの子とも仲良くなったわよね。懐かしいわ」

 

 マリーさんがそう言うと、ハナマルさんが目を輝かせて聞いてきます。

 

「ねぇねぇ、マリーさん。シーウォーターⅢには人魚が住んでいるって聞いたけど、その人魚の子と仲良くなったずら?」

「えぇ、そうよ。色々あってね」

「あ、人魚と言っても、陸上では私たち地球人(アースマン)と同じですわよ。水中に入るとき、本人の意思で下半身を魚のそれにできるんです」

「それはすごいずら~。そんな子と仲良くなったなんて、二人がうらやましいずら~」

 

 私たちの話を聞いて、ハナマルさんがさらに目を輝かせます。それを見て、マリーさんが得意そうに言いました。

 

「ふふん、そうでしょ? まぁ、私たちもはじめて見た時にはびっくりしたわよね。でも彼女も今はハンター稼業やってるけど、元気にしてるかしら」

「そうだといいですわね。さて、報酬もよさそうですし、これにしましょうか。お二人ともいかがですか?」

 

 そう二人に確認をとります。答えは決まっていましたわ。

 

「いいわよ!」

「いいずら!」

 

* * * * *

 

 さて、依頼を受けた私たちは、再びAquaSに乗り込み、レーヴェ星域の端に向かっていました。

 そしてレーヴェⅦを超えたところで。

 

「さて、それではシーウォーターⅢに飛ぶとしましょうか。ハナマルさん、ワープ準備をお願いしますわ」

「了解ずら!」

 

 そして粛々とワープ準備を進めます。さすが、あのベヘモスの一件から時間が経ったこともあって、ハナマルさんがワープ準備をする姿も、様になってきましたわね。板につくとはこのようなことを言うのでしょうか。

 

 と、そこに。

 

「Oh、ちょっと待ってダイヤ。星域内から巡航艇が接近してきてるわ。その船から通信が届いてる」

「通信? どこからでしょうか」

 

 私がそう聞くと、マリーさんはコンソールを見て、懐かしいものを見たような表情を浮かべました。

 

「Wao! どこの船か聞かなくても、すぐにわかったわ。『シーウォーター』よ。うん。向こうからのコードネームも『シーウォーター』と名乗ってる」

「カナンさんですか。あの3年前以来、懐かしいですわね。通信をつないでくださいませ」

「OK!」

 

 そして通信スクリーンに映し出されたのは、私たちとそう年齢が変わらない女性の姿。青がかった黒髪をポニーテールにした少し垂れ目な女性。彼女が私たちの旧友です。

 

「つながったつながった。二人とも、久しぶりだね」

「そうですわね。3年ぶり、と言ったところでしょうか」

「懐かしいわね。二人で殴り合いのけんかもやったこともあったわよね」

「ははは、それはもう昔のことじゃない」

 

 そう久しぶりに出会った旧友、カナンさんと再会を喜び合う私たち。

 でも、こうしてばかりもいられません。依頼も待ってますしね。

 

「それで、カナンさん、どうされたのです? 私たち、これからシーウォーターⅢに飛ぶところだったのですが」

「あ、そうそう。そのことで二人にお願いがあってきたんだよ」

「ま、まさか、この依頼を譲ってくれというんじゃあ……!」

 

 そう愕然とした表情で言うマリーさん。それを見て、カナンさんは不本意そうな表情です。

 

「ひどいなぁ。そこまで厚かましいことは言わないよ」

「てへぺろー」

「てへぺろじゃないよ……。それでね、その依頼に私もかませてほしいんだ」

 

 んん?

 

「実は、わけあってオフィスに、『シーウォーター絡みの依頼が入ったら教えてくれ』と伝えてあってね」

「それで、依頼が入ったから向かったら、私たちが一足早く既に受けていた、と。それはすまなかったですわ」

「いや、それはいいよ。『リザーブしといてくれ』と言わなかった私が悪いんだし。それでね、ダイヤたちが受けたと聞いて急いで飛んできたんだ。私にもその仕事一緒にやらせてほしいと思って。どうだろう?」

 

 そうお願いしてくるカナンさん。その表情に、何か憂いのようなものがあるのに気づいた私は、何か気になるものを感じて聞くことにしました。

 

「それは、手続き上は共同受注ということにすれば構いませんが……。そこまでしてお願いするって、何かあったのですか?」

 

 どうやら、私の予感は正しかったようです。彼女の口からある話が出てきました。それは……。

 

「うん。何かシーウォーターⅢの二種族の間が不穏になってきてるって噂が聞こえてきてね……。とても気になって……」

 

 新たな陰謀の予感……。

 

 




読んでくださり、ありがとうございます!

次の更新は、9/25 12:00の予定です。お楽しみに!
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