スクールアイドルアニメで見たような二人が、銀河の深宙域を駆けまわります!【とりあえず完結!】 作:ひいちゃ
さて、翌日がやってきました。今日も仕事、頑張りましょうか。
気分がたるみがちになりますけど、ブラックウォーターたる者、気を引き締めて仕事を向かわないといけませんわ。
そう思いながら、カナンさんと
あれは……カナタさん? まだヨハネさんを狙っていますのね。その根性は大したものですわ。
そんな彼女は、宇宙船を物色しているところから見るに、今回は宇宙船で追いかけて、私たちが船を開けた頃合いを見て、接弦するつもりのようです。
私はカナンさんに小声でささやきました。
「カナンさん。今回は、最初のうちはAquaSの中にいてくれませんか? ごにょごにょ……」
「うん、わかったよ」
そして改めて、二人でAquaSに乗り込んでいきました。そして、衛星軌道上へと飛び立ちます。
それにしても……マリ―さんからの連絡がいまだにないのは気にかかりますわね。大変なことになっていなければいいのですが……。
* * * * *
その一方カナタちゃんは、あの二人の悪徳ハンターを追って、レンタルした宇宙船で宇宙へと飛び立ったよ~。
そして、デブリの陰に隠れて、宇宙船から彼女が出てくるのを待ち受ける。彼女がいない隙に、あの船に乗り移り、ヨシコちゃんを助け出そうというナイスなアイデアだ~。ふふふ、ヨシコちゃん、待っててね~。
そして息をひそめることしばし。しめしめ、あの悪徳ハンターが宇宙船から出てきたぞ~。
あれ、一人だけ? おかしいなぁ。まぁいいや。さっそくレッツゴ~。ヨシコちゃん、待っててね~。
そしてカナタちゃんは宇宙服を着こむと、乗っていたレンタル船を飛び出して、悪徳ハンターの船に乗り移りました。そして、気づかれないようにハッチを開けて、エアロックに忍び込みます。そして……。
「ヨシコちゃ~んっ♪ げげっ」
ブリッジに飛び込んだカナタちゃんを待っていたのは、銃を構えて待ち構えていた黒髪ポニーテールの女性、あの悪徳ハンターの仲間でした。待ち伏せされてたの~!?
「ここまでだよ、カナタ」
「ま、待ち伏せるなんて卑怯だぞ~。ここは一時退却だ~! あ、あれ?」
エアロックに逃げようとしますが、ブリッジのドアはロックされているようで何しても開きませんでした。
これってもしかして……絶体絶命ってやつ~!?
* * * * *
「さぁ、悪徳ハンターめ~。焼くなり煮るなり、好きにしやがれ~」
AquaSに戻ってみると、縛られたカナタさんがそう強がりを言っていました。この期に至っても強がりを言えるなんて大したものですわ。この神経、超テクタイト製ファイバーにも匹敵しますわね。
そんなカナタさんを、ヨハネさんが説得します。
「だからカナタ、何度も言ってるでしょ。私は洗脳されているわけでも、捕まってるわけでも、奴隷として使われてるわけでもないんだって」
ちょっと待ってくださいヨハネさん。奴隷として使われてるってなんですか。
「うぅ~、悪徳ハンターめ~。ヨシコちゃんをここまで洗脳するなんて、許さないぞ~」
「だから洗脳されたわけじゃないって!」
そんなヨハネさんとカナタさんを前に、戸惑う私……とカナンさん。一体どうしたものでしょうか?
「どうしましょうか、カナンさん?」
「いや、私に聞かれても……。この船の主はダイヤなんだし。まぁ、しばっておけば大それたことはできないでしょ」
「そうですわね」
というわけで、カナタさんはブリッジの後ろの椅子に縛り付けておくことにしました。超テクタイト製ファイバーの縄なので、ちょっとやそっとで切られる心配はないですし、なんか様子を見る限り、少し観念しているようにも見えますし、大丈夫でしょう。
さて、それでは仕事を再開することにしましょうか。
* * * * *
というわけで、晴れてカナタちゃんは、椅子に縛られ、囚われの身になったのでした……くすん。
この縛られている縄も、とても頑丈で切れそうな気がしないよ~。く~。ヨシコちゃんが目の前にいるのに~。なんてことだ~。
おのれ~、あの極悪ハンターめ~。
そう思いながら、ブリッジの中を見てみるのですが、そこで働くヨシコちゃんは、とても真面目で一生懸命で、とても洗脳されている風には見えませんでした。良く見ると、その横のハナマルちゃんも、洗脳されているようではないみたいだし……。
もしかして……本当に洗脳されたわけではないのかな?
* * * * *
一方そのころ、海底のセイレーナ族の里。
そこはドームのようになっており、人々はドームの中に簡素な家を作って住んでいるのだ。
そのうちの一つ、セイレーナ族の族長の宮殿の一室で、長髪の少女がため息をついている。
上を向いて、さらにため息一つ。そこに、ウェーブのかかった銀髪セミロングの少女が入ってきた。簡素なメイド服をまとったその少女は、長髪の少女に親し気に、でも心配そうに話しかける。
「リコちゃん、大丈夫? 数日前からずっと元気ないよ?」
「あ……ヨーちゃん……うん……」
侍女で親友でもあるヨーに目を向けると、リコは再び上……海上に目を向けて口を開く。
「ここ最近、宰相様がマーメイ族に対して厳しい態度を取っているのが気になって……。二つの種族の関係も悪化してきてるし……。チカちゃんからの手紙も……」
「そうだよね……。でも大丈夫。王様もいるし、きっと大変なことにはならないよ」
「うん、ありがとう……ヨーちゃん……」
それでも、リコの表情は晴れなかった。
「ちょっと待ってて。元気になれるように、私の特製紅茶入れてくるよ」
「うん、ありがとう。待ってるね」
そしてヨーは、王女の部屋を出て、台所へ行く。そして、独特な味ながらも、リコ(とチカ)からはとても好評な特製ブレンドの紅茶を二つのティーカップに淹れる。
そしてそれをトレイに乗せて運ぶ途中、彼女は宰相室の扉の向こうから聞こえてくる話し声に気づいた。
「宰相様? 誰と話してるんだろ……?」
ヨーはそう想いつつも、扉の前を通り過ぎて、リコの部屋へと向かった。
だが、彼女は知る由もない。
その会話……電話が、事態をリコの懸念通りの、ヨーの想いを裏切るものにしていくものだったことを……。
今回もお読みいただき、ありがとうございます!
次の更新は、10/23 12:00の予定です。お楽しみに!
そしてここで嬉しいお知らせです!
算段(?)がついたので、今週の木曜日(10/20)か来週の木曜日(10/27)あたりから、いよいよ北斗転生の連載をはじめようと思っています!
とりあえず第一部として、牙一族編~アミバ編までをやっていく予定。人気があるようであれば第二部(???編~ユダ編)、第三部(聖帝編~最後の将編)もやっていく予定。
どうぞお楽しみに!