スクールアイドルアニメで見たような二人が、銀河の深宙域を駆けまわります!【とりあえず完結!】   作:ひいちゃ

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さぁ、ここからいよいよ本編開始です!
どこまで続けられるかわかりませんが、とりあえず1シーズン13話は最低でも書けたらいいなと思っております。
よろしくお願いします!


第1シーズン
#01


「もう少しで『鋼の月(スタルモンド)』ですわね。やっと報酬がもらえますわ」

 

 私……ダイヤ・ブラックウォーターは目前のスクリーンから目を離さずに、傍らの相棒に話しかけました。

 もしかしたら、それがよくなかったのかもしれません。

 

「Oh! やっとお金がもらえるのね! もらったら何を買おうかしら……」

 

 と、そんな能天気なことを言う相棒に、私は思わず頭を抱えます。

 

「マリさん、いい加減にしてください! あなたがあれもこれもと買うものですから、報酬をもらってもあっという間にパーではありませんか! 私が財布を管理してなければ、とっくに路頭に迷っているところなのですよ!」

「えー、だってやっぱりお金は使ってこそでしょう?」

「それでも限度というものがある、と言っているのです! ああ本当にこの人は……」

 

 マリさん……私の相棒、金髪の女性、マリー・フィールダーのあまりの経済観念のなさに、私は再び頭を抱え、船の操縦桿を握りなおします。

 

 そんな私たちの目前に、美しい流体金属に覆われた球状の人工天体……『鋼の月』が見えてきました。

 

* * * * *

 

 今から250年前。銀河の中心部、二大国と呼ばれる二つの大きな国家のある領域から、探査船団が出発しました。

 彼らの目的は、人類の生存域を広げるため、人類の植民先を見つけること。

 

 出発から20年後、艱難辛苦の末、この深宙域の片隅に植民が可能な星域を見つけると、彼らはただちに本国に『植民先発見』の通信を送り、その星域にレーヴェ星域と名をつけ、テラフォーミングを開始しました。レーヴェの名は、探査船団のリーダーが尊敬していた皇帝の異名から取ったと言われています。

 

 さて。探査船団は必死になって、開拓を行ったと言います。何しろ、二大国からは20年もの時間をかけて移民がやってくるのです。『失敗したのでお帰りください』とは言えません。

 色々なトラブルなどがありましたが、探査団の命を削るような努力の末、ついに10年後、最初の惑星、レーヴェⅣのテラフォーミングが完了し、植民が始まりました。

 

 その後もレーヴェ星域の各惑星のテラフォーミングを進め、今ではガス惑星であるレーヴェⅥ、先住民族の住むレーヴェⅡを除く、全てのレーヴェ星域の惑星に人がひしめくようになり、そこを拠点に、人類はさらなる開拓のための冒険に繰り出しているのです。

 

 今はD.S.E(Deep Space Era、深宙域暦)230年。D.S.Eは、レーヴェ星域発見の年を元年としています。

 

* * * * *

 

 さて。私たちは『鋼の月』の宇宙港に到着すると、停泊のための作業や手続きを手早く済ませ、船……AquaS(アクア)号……を降りました。ハンターオフィスに行って、今回の仕事の報酬をいただかなくては。

 

 『鋼の月』は、レーヴェⅣの月軌道に浮かぶ、レーヴェⅣより少し小さい程度の大きさの人工天体です。この深宙域にやってきた探査団は、この『鋼の月』と、その護衛艦隊を伴ってやってきたと言われています。レーヴェⅣのテラフォーミングが完了し、植民が始まるまでの間、人類はこの『鋼の月』を拠点にしていたそうですわ。

 レーヴェⅣどころか、星域の全惑星に人が住むようになった今では、政治、軍事の中心はレーヴェⅣに移りましたが、それでもこの『鋼の月』には多くの人々が住んでいます。

 

 そうそう、『ハンター』についても説明しなくてはいけませんわね。今まで、そして現在の開拓事業は、決してすんなり進んだわけではありません。

 宇宙海賊、宇宙災害、そしてそれによるものや、人的要因による事故。宇宙にはさまざまな障害があり、それが開拓を亡き者にしようととしています。

 それに対処する賞金稼ぎ、それが『ハンター』なのです。『ハンター』たちは、『ハンターオフィス』から仕事の仲介を受け、仕事を遂行し、その報酬を受け取ることで、生業を成り立たせています。

 そして私たちも、愛船AquaS号を駆り、この深宙域を駆けまわるハンターの一人ならぬ1グループなのですわ。

 

* * * * *

 

 さてさて。私たちが報酬を受け取り、新たな依頼を受けて、レーヴェ宙域外縁にAquaS号を走らせていると……。

 

「Oh! ダイヤ、ちょっと待って」

 

 マリさんが何かに気づいたように声をあげました。私は、船を一時オートパイロットにすると、彼女に向きなおりました。

 

「マリさん、どうなさったのですか?」

「周辺のどこかから救助信号が出ているの。付近を救命ポッドか何かが漂っているのかしら」

 

 救助信号ですか。それはただちに発信元を探さなければいけませんわね。救助を必要とする者を助けるのはハンターの義務の一つということもあるのですが、私の心情としても、助けられる者は助けたいと思いますから。

 

「どの辺だか、わかりますか?」

「待って。今スキャンかけてるから……Oh! 見つけたわ。7時の方向、6.5宇宙kmよ」

「わかりました」

 

 私はスキャン結果を聞いて、その方向に船を動かしました。すると……ありましたわ。発見したというポイントに、ぷかぷかと浮かぶ救命ポッドが。あれ? あの大きさでは、どちらかといえば子供用ですわね? まぁいいです。とりあえず回収しましょう。

 

……そして無事に回収は終わりました。そしてポッドを開けてみると……。

 

「……子供ですわね」

「……子供ね。というか、顔立ちからすると、心は大人、体は子供って感じ。もしかして彼女、フォーリンじゃないかしら」

 

 中には、腰までの背丈の少女がすやすやと眠っていました。黒髪のロングで、片方の髪をシニヨンに結っています。

 それと、着ているキャミソールやアクセサリからすると、かなりやんごとなき身分のお方ではないでしょうか? 背丈からすると、やはりマリさんの言う通り、フォーリンの可能性が高いですね。

 

 フォーリンは、レーヴェ星域の第二惑星、レーヴェⅡに住む原住種族。私たち人類が初めて遭遇した、人類以外の知的生命体でもあります。

 彼女を見てもわかる通り、背丈は大人でも、人類の大人の腰までです。そんなちっこい種族の皆さんですが、精神文明は発達しているという噂もあります。

 

 ……あ、目を覚ましましたわ。

 

「う、うーん……。あっ! あなたたち、助けてくれたのね! さすが私のリトルデーモンだわっ!!」

「……あなたのリトルデーモンとやらになった覚えはありませんが……。ああ、とりあえず名乗っておきましょう。私はダイヤ。そしてこちらは、マリーですわ。あなたのお名前を聞かせてもらってもいいでしょうか?」

「私? そうね、私のことは堕天使ヨハネと呼びなさいっ!!」

 

 えーと。これは、旧地球時代に流行った厨二病とかいうものでしょうか。そう私が困惑していると、マリさんが何かを見つけたようです。

 

「えーと、ポシェットの名札に、『ヨシコ・ダークエンジュ』って書いてあるわね」

「そ、それは世を忍ぶ仮の名前! 私の真の名、魂の名前はヨハネなのよっ!」

「えーと……」

 

 厨二病を炸裂させているヨハネ……もといヨシコさんに私が困惑……している場合ではありませんっ!

 ダークエンジュといえば、フォーリンの王族の名前ではありませんか!

 

 と、そこに!

 

『そこの船! ただちに機関を停止し、武装をオフラインになさい! さもないと、主砲で宇宙の藻屑にしますよ!!』

 

 と、通信で凛とした女性の声が。ブリッジに行ってスクリーンを見ると、勇壮な宇宙戦艦の姿が。

 ああ、この船は年鑑で見たことがありますわ。名前は忘れましたが、かつて、探査団の護衛艦隊に所属していた戦艦ですわね。護衛艦隊の司令官が座乗していたというその艦は、レーヴェに到達してからも、近代化改修を繰り返しつつ、今までずっと現役で居続けていると聞いたことがあります。

 

 ……って、そんな知識を披露している場合ではありませんわ! その艦がここにいるということは……レーヴェ防衛宇宙軍の司令官の一人、『黒髪の勇将』の異名をとる、ウミ・プレイス提督の登場ではありませんか!!

 




どこかで聞いたような名前が出てきてますが、あくまでスターシステムで登場した、同名同容姿同性格の別人ですのでご了承くださいませ。

次回もお楽しみにです!
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