魔法少女リリカルなのは サイヤの魂を受け継いだ戦士    作:飴玉ベジット

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第8話 なのはの悩みとフェイトの不安。

 あの戦いの後、龍也となのはをすずかの家に戻った。

 

 家に着いた途端、みんなになんでボロボロになってるの!?と聞かれたが、

 

「ユーノが結構奥まで行っていたんだ。しかも俺が見つけた瞬間、なのはが思いっきりこけちゃってて…それで慌てて助けにいった結果、こんな状態になっちっまってさ……」

 

 はははと予め考えていた嘘を笑いながら言って誤魔化した。なお、ユーノは今回悪役となってしまい、恭弥に怒られてしまった。

 

 その後、家に帰ったなのは達は、念の為に病院に連れて行ったが、幸いにも大きなけがはないと診断された。

 

 

 

 〜公園〜

 

 なのはと龍也はブランコを軽く漕ぎながら話をしていた。内容は先日戦った少年と少女のことだった。

 

「あの2人、なんでジュエルシードを集めてるんだろうな」

 

「そうだね」

 

 なのははあの2人組、特にフェイトと呼ばれた少女のことを思い出していた。

 

(あの子、なんか寂しそうな目をしてた) 

 

 なのはは思い切って龍也に質問した。

 

「ねぇ。龍也君」

 

「ん?」

 

「龍也君はあの2人についてどう思うの?」

 

 龍也は青空を見てなのはの質問に答えた。

 

「あいつらがなんであんなことしてるかはわかんねー。だけど、俺はあいつらのことをなーんか悪い奴らじゃないって思ってるかな」

 

「どうしてそう思うの?」

 

 なのはもあの2人が悪人とは思えなかったので、同じ意見を持つ龍也の理由が気になっていた。

 

 質問された龍也は答えはあるにはあるが、どう説明すればいいのかわからず、かなり悩んでいた。

 

「ん〜。これといった理由はないけど、なんて言うんかなぁ。……あいつの拳がそう言っていたとしか言えねーんだよなぁ~」

 

 そう言いながら龍也は自身の拳を見つめる。

 

 本人は真剣に考えて出した答えなのだろうが、なのはは思わぬ回答にクスっと笑ってしまった。

 

「あ!なんで笑うんだよ!?俺は真面目に答えたってのによぉ!」

 

「ご、ごめんね。まさかそんな答えが出るなんて、思ってもみなかったから」

 

 龍也のちょっと拗ねるような表情に、なのははこらえきれず、笑い出してしまった。

 

 そんな中、終始暗い表情していたユーノは、意を決したように、2人の方に向いた。

 

「ここまで手伝ってくれてありがとう。でも、ここからは危険になると思うから、僕1人でジュエルシードを探すから……」

 

 その言葉を聞いた瞬間、なのはは少しムッとしていた。

 

「それ以上言ったら怒るよ。確かに魔法使いになったのは偶然だし、はじめはユーノくんのお手伝いだったけど、今はもう違う。自分がやりたいと思ってやってることなんだよ。だからユーノ君は気にしなくていいんだよ」

 

 それでもユーノは困っていそうな感じだったので、今度は龍也が呆れた表情をしてデコピンをした。

 

「痛っ!?」

 

「お前なぁ。俺たちはもう友達なんだ。だからさ、ちょっとくらい頼ってくれよ」

 

 なのはの優しい笑顔と龍也の明るい笑顔に、ユーノはどこか救われたような表情をしてた。

 

 

 

 

 

 

 

 遠見市

 

 フェイトとリュートは自分達の拠点であるマンションの一室に戻っていった。

 

「2人ともお帰り~。今日はどうだった?」

 

 部屋に戻ると、犬耳が生えた大人の女性、アルフが2人を出迎えた。

 

「駄目。ジュエルシードどころが、反応もなかった。明日も……」

 

「まぁ落ち着け。昨日は無事に手に入れたんだ。それに、奴らとの戦いで少なくともダメージがまだ残っているはずだ。たまには体を休めることも大事だ」

 

「……うん」

 

 今回の調査ではジュエルシードの反応はなかったので、フェイトは焦りを見せたが、リュートが落ち着かせた。

 

「今から飯を作るが、何かリクエストはあるか?」

 

「あ、ちょっと待って!!」

 

 夕飯を作るためにキッチンに行こうとするリュートを、フェイトは呼び止めた。

 

「リュートはさ、あの2人のこと、どう思う?」

 

 あの2人、リュートが真っ先に思い出したのが、先日戦った白い服の少女、高町なのはと、孫悟空と同じ道着を着た、リリカルなのはのアニメでは見たことのない少年だった。おそらくフェイトも彼らのことを言っているのだろう。

 

「どう、とは?」

 

「やっぱり、これからも戦わなきゃいけないのかな?って思うの。だから、リュートの意見も聞きたくなっちゃったんだ」

 

 そう問われたリュートは真剣に考えた。フェイトは根は優しいから本当のところ戦いたくはないということがすぐにわかった。だが、それでも絶対に達成しなくてはならない目的があることも、リュートは十分に理解していた。

 

「すまないが、あいつらが何を考えているのかは俺にもわからない。だが、またいつかあいつらとの戦いが起こる確かだな」

 

「珍しいね。なんでそう思うの?」

 

 フェイトに質問されたリュートは握りしめた自分の拳を見てこう答えた。

 

「……奴の拳がそう語っていた」

 

 フェイトは意味がわからなかったのか頭に?を浮かべていたが、アルフは堪えきれずに笑い出した。

 

「なんだそれ。へんなの」

 

「アルフ。今日もお前だけ晩飯抜きにしてやろうか?」

 

「申し訳ございませんでした!それだけはご勘弁を!」

 

 最初は揶揄おうとしていたアルフだったが、飯抜き宣言されるとすぐに土下座していた。

 

 その光景にフェイトはクスっと笑っていた。だが、まだ引っ掛かりのようなものを感じてると思ったリュートは、彼女に言葉を紡ぐ。

 

「安心しろ。どんな奴が来ようとも、俺がお前を守ってやる」

 

「勿論!アタシだってフェイトのことを支えるよ!」

 

「リュート…アルフ…。ありがとう!」

 

 フェイトのお礼にアルフは笑顔を見せた。リュートもフッと笑った。

 

「それじゃあ、飯にするか。今日は何がいい?」

 

「オムライス……でもいいかな?」

 

 ファイトのリクエストを聞いた後、リュートは静かに頷き、キッチンの方に姿を消えた。

 




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