魔法少女リリカルなのは サイヤの魂を受け継いだ戦士 作:飴玉ベジット
「なのは……」
龍也は、なのはと2人っきりで帰路についていた。普段は少し緊張するところなのだが、今回はとある事情があるため、そういう気分にはなれなかった。因みに、その事情でいつも一緒にいるアリサやすずか、和真もこの場にはいない。
「やっぱり、相談だけでもしてみたら?アリサもなのはのことが心配してると思うし……」
「うん。でも、やっぱりみんなに危険な目にはあわせたくはないの。」
「まぁ、気持ちはわからなくもないけどさぁ。」
龍也もまた今までの事件の関係者の為、なのはの気持ちもわかっていたが、同時にもしなのはが今何やってるか知らなかったら、みんなと同じことしてるだろうなって思ってしまった。
そんな中、龍也は知っている気が少しずつ近づいてきたので、その気が近づいてきてる方向を見た。すると、ユーノが走って来るのが見えた。
「あれ?どうしたんだ?ユーノ。」
「これ、修復が終わったみたいだから持ってきたんだ。一応急いだほうがいいかなって思ったから。」
ユーノは赤い宝玉のついたペンダント、待機状態のレイジングハートをなのはに手渡した。
「これ……レイジングハート! そっか……直ったんだ、良かった。」
なのははギュッとレイジングハートを胸の前で握りしめる。
「また一緒に頑張ろうね、レイジングハート……今度は気を付けるから。」
なのはの囁きに答えるように、レイジングハートはキラリと光るのだった。
「ところで、何かあった?なんか表情が暗かったけど……」
「あー……実はだな。」
今日、学校で小さな事件があった。温泉での戦い以降、なのははフェイトのことが頭から離れず、ずっと考え事をしていた。それを見ていたアリサが話しかけてもずっと上の空になっているなのはに怒ってしまったのだ。慌てて龍也と和真、すずかが止めにはいったので、そこまで発展はしなかったものの、2人の仲が少し危なくなってきたのだ。
「そう……ごめんね。こんなことに巻き込んじゃって。」
「ううん。私がやりたいことだし、なにより、アリサちゃんは悪くないから。」
その時、2人と1匹は、ジュエルシードの気配を感知した。龍也はなのはに向かって手を差し出す。
「なのは、ユーノ!瞬間移動を使うから俺に掴まって!」
「うん!」
「わかった!」
なのはとユーノが龍也に掴まる。龍也はそれを確認すると同時に指を額に当てて気を探った。その後、数秒で嫌な気の出どころを発見し龍也達の姿はその場から消えた。
現場に辿り着いた龍也達。なのははバリアジャケットを、龍也は武道着に着替えた。そこには巨大な木の怪物がいた。そして、その怪物の近くで戦っているのは……
「フェイトちゃん!」
「リュート!」
フェイト、リュート、アルフがだった。フェイト達は現れた龍也やなのはには目もくれずにその砲口を怪物に向ける。フェイトの放ったフォトンランサーが怪物に襲い掛かる、だが。
「!?」
「なんだって!?」
アルフは驚愕した。いや、むしろフェイトの実力を誰よりもよく理解しているアルフだからこそ驚いた。フェイトの放ったフォトンランサー、それがバリアのようなもので弾かれたのである。フォトンランサーの威力はそう低くはない、今までだって当たれば殆どの相手を一撃で倒して来たほどだ。それで倒せないどころが傷1つつかない、それが衝撃だった。
「どうやらあの化け物、中々の防御力を持ってるらしいな。」
「そうみたいだね……ねぇリュート……」
「わかった。だが、やるからには思いっきりやらせてもらうぞ。……はぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
フェイトの考えを一瞬で理解したリュートは気を一気に放出、超サイヤ人に変身した。体から黄金のオーラを吹き出させながら怪物目掛けて突撃した。
一方でなのは達はと言うと。
「フェイトちゃんの攻撃が弾かれるなんて……」
フェイトの攻撃を防がれたところを見たなのはもまた、衝撃を受けていた。
「なのは、俺が行く。」
「え? 龍也くん……?」
突然の龍也の発言に、なのはは困惑してしまった。
「なのははとどめの一撃をする準備をしといてくれないか?その時間稼ぎとバリアの破壊は俺がする。」
「……うん。お願いしてもいい?」
「任せておけ。……だぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
龍也もまた超サイヤ人に変身すると、猛スピードで飛び出す。すると丁度よく同じタイミングで突っ込んできたリュートと目が合った。リュートは忌々し気な口調で告げる。
「チッ……貴様、来ていやがったのか。」
「ああ。……どうやら考える事は同じみたいだな。」
「気に食わんが今はしょうがない……足手まといにだけはなるなよ!!」
「誰に言ってるんだ?」
2人の接近に気づいた怪物は枝を触手のように伸ばして攻撃してきた。だが、2人にとってそれは見え見えの攻撃だったので、何の苦も無く避けながら進んでいた。
『はぁぁぁぁぁ!!!!』
触手を切り抜けた2人は怪物に拳を叩き込んだ。だがその拳は防御壁により防がれる。
「そんな…龍也君の攻撃もうけつけないの?」
「リュートの攻撃も効かないなんて……」
怪物の防御力の高さにその場にいる面々は驚いた。だがそれだけでは、2人は諦めることはなかった。
「だりゃりゃりゃりゃりゃっ!!!」
「だだだだだ!だあああああっ!!」
2人は連携などまるで考えずに自分のペースでラッシュを叩き込んでいく。するとどうだろう。防御壁にはビシリとヒビが入り、殴れば殴るほどそのヒビは少しずつ、だが確実に大きくなっていった。
ヒビに気づいた2人は防御壁にキックして、その反動を利用して後退した。それとほぼ同時に必殺技の構えを取る。
「か~…め~…は~…め~…」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
龍也からは青色の、リュートからは紫色の気が集まっていた。やがて、2人の気が臨界に達し、発射準備はすぐに整った。2人とも初めての共闘にもかかわらず、その息だけはぴったりだった。
「波ぁぁぁぁぁぁ!!!」
「ギャリック砲!!!!」
かめはめ波とギャリック砲、2つのエネルギー波が同時に放たれる。それはただでさえヒビが入っていた防御壁に直撃すると、そのヒビが更に全体に広がっていき、やがて甲高い音とともに崩壊させた。こうなってしまえば後はこちらのものだ。
「今だ!なのは!」
「フェイト!やれ!」
『うん!』
龍也とリュートが声を上げる前から、なのはとフェイトは準備を終えていた。最初こそ驚きはしたが2人は自分と一緒に戦ってくれる少年なら絶対にやってくれると信じていた。だからこそ、相手に態勢を整える暇を与える事なく砲撃を放つ事が出来た。
「全力全開!ディバイン…バスタ―――――!!」
「撃ち抜け轟雷…サンダースマッシャ―――――!!」
レイジングハートから放たれる桜色の、バルディッシュから放たれる金色の魔力砲が放たれた。その2つの光は怪物に同じタイミングで直撃し消し飛ばした。この場に残ったのは一つのジュエルシードだけだった。
だが、喜びの声を上げるどころか、誰も喋ろうとはしなかった。状況が状況だったのでお互いに協力して戦い、封印する事にはなったが彼らは、彼女らだが、今はまだ敵同士なのだ。
青く光るジュエルシードが浮かぶ夕暮れの公園、そこで龍也とリュート、なのはとフェイト、ユーノとアルフは再び相対するのであった。
龍也「みんなのおかげでUA数が早くも10000を突破したぞ!本当にありがとな!!」
なのは「これからも更新頻度は微妙かもしれないけど、気長に待ってくれたら嬉しいの!」
リュート「もしよければ、感想や質問、評価など送ってくれたら助かる。作者も喜ぶらしいからな」
フェイト「それと、活動報告にこの作品に関するアンケートを作ってるから、良かったらぜひ寄って行ってくださいね」
『それでは、次回もお楽しみにー!』
読者の皆様、ほんっとうにありがとうございます!!これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします!!