仮面ライダーW Hの狂気/もう一人のライダー   作:八咫ノ烏

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第7話です。
その前にご報告です。前回のラストに登場した仮面ライダーの名前をダイナからディノスに変更いたしました。ウルトラマンダイナのファンの方は不快な気持ちになったかもしれません。謝罪いたします。


第7話 復讐者H/ライダーの対立、その引き金

「オラオラオラオラァ!!」

 

 ポカーンとする俺の目の前で、ディノスと名乗ったライダーが青いドーパントに飛びかかっていく。青いドーパントは先ほど俺にしたように手のひらを向けて水を発射しようとしたが、それを発射する前にディノスが顔面に飛びついた。

 ドーパントは視界を奪われ混乱しながら水を乱射するが、その全てが検討違いの方向へと発射されている。

 

「視界さえ奪っちまえばそのキャノン砲も使えやしねぇよなぁ!! オラよ!!!」

 

 ディノスはそう叫んでドーパントの背中に斧を斬りつけ、肩を思い切り蹴り地面をゴロゴロと転がる。しばらく痛がっていたドーパント。やはり背中側の防御は薄いだろう。しかしほんの数秒でディノスに向き直り、指を銃のように構える。とてつもない衝撃を放つその指は明らかにディノスを向いているが、彼はそんなことに気付く様子もなく俺の方に駆け寄ってきた。

 俺はそれを見て我に返り、カバーをしなければとハザードメモリを引き抜きもう一つのメモリのスイッチを入れる。

 

《Despair》

 

 その音声が響くのと同時に俺は近くに転がっていた鎌を拾い上げてドーパントに向かって投げつけた。無論牽制するためだ。

 その鎌はディノスの頭上を通過しドーパントへと向かっていくが、しかし指から放たれた衝撃に吹き飛ばされてしまった。こうなるのも予想のうちだ。ドーパントが一瞬でもその鎌に気を取られて隙を見せたその瞬間、その隙を狙うためにやったことだ。

 

「メモリチェンジ!」

《Despair!》

 

 叫んでメモリを差し替える。紫色の煙が俺の体を覆い、次第にそれは装甲となった。背中にはボロボロのマントをたなびかせ、左手には銃を持っている。

 絶望の記憶らしからぬ武器な気がしなくもないが、実際遠くから撃っていれば勝ててしまうくらい強い。しかし弱点が全くないのかと聞かれるとそんなことはなく、移動速度を上げるためなのか装甲がやたら薄いせいで接近されると非常にまずい。おそらくあの衝撃だの水鉄砲だのを喰らうだけで変身が解除されてそのまま殺されてしまうだろう。

 正直引くくらい両極端な性能をしているせいでハザードの時の鎌並みにやりづらいが、しかし武器の銃の性能だけはかなりいいので敵と距離を取らざるを得ない場合はこちらの方が良かったりする。

 

「伏せろ!!」

「なんだよ急に」

「伏せろっつってんだろこの野郎!!」

「ふべっ!?」

 

 すぐに伏せようとしないディノスの頭をガシッと掴み地面に叩きつけるようにして無理矢理伏せさせたのち、銃口をドーパントに向けすぐさま引き金を引きまくる。

 効いているのかどうかはわからないが、被弾した場所が火花を散らしているしおそらくは効いているだろう。というかそうであってくれ。

 しかしこのまま撃ち続けても時間の無駄だ。さっさとケリをつけるためにもこいつに動いてもらうとするか。

 

「おいお前。デノスだかディノスだか知らねぇが助太刀するってんならあいつに突っ込め」

「はぁ!? お前何無茶苦茶なこと言ってくれちゃってんの!?」

 

 くるっと俺の方を向いて抗議するディノス。俺は彼の頭をもう一度地面に押し付けながら

 

「見るからに近接戦闘仕様の武器しか持ってねぇのにこんなところで伸びてていいのか? 俺が動きゃお前多分あの衝撃波でボコボコにされるぞ」

「伸びてるも何もお前の手が邪魔で動けねぇんだよ……」

「ほら手を離したぞ。これで動けるだろ」

「ダァァ!! わかったよ行きゃいいんだろ行けば!! やってやろうじゃねぇか!!」

 

 ウガァァ!! と叫び突進していくディノス。思った通り単細胞っぽい人間だな、と呟いてドーパントの水鉄砲攻撃を交わしつつ背後に回り込む。おそらく背中にこの水を貯めておくためのタンクか何かがあるはずだ。それさえ破壊すればあとはハザードで多分ゴリ押しができる。

 そう思ったのだが。

 

「……タンクっぽいのがない?」

 

 どこにあるのだろうか。ざっと見た感じ背中にはないが……しかしどこからともなく大量の水を生成できるわけがない。いやガイアメモリだし意外と出来そうな気もするが、それにしたって何かしらの制約が付いて回るものだ。そこをつけばいい。

 

「にしても……」

「ッシャァァ!! どうじゃ俺の動きはよォ!! 全然ついて来れてないぜェ!!」

 

 すごい暴れっぷりだな、と心の中で呟く。彼の使っているメモリが何なのかはわからないが、俺も負けるわけにはいかない。

 体の隅々まで観察して弱点を見つけるんだ。幸い弱点を見つけるまでの時間稼ぎはあいつがやってくれている。だから焦らなくていい。

 

「チッ……うざったいらしい! くらえ!」

「ブハァ!? なんっじゃこれェ!!」

 

 再び至近距離で水鉄砲を彼に発射したドーパント。彼は斧で防ごうと試みるがそれごと吹き飛ばされてしまった。そして俺はその腕からパイプらしき何かがちらりと露出したのを見逃さなかった。おそらくあれがタンクから水を供給しているのだろう。目的の物とは少し違うが、それでも少なくない打撃を与えられるに違いない。

 

「さっきまでの勢いはどうした? まさかここまでってわけじゃないんだろう?」

「俺を忘れてもらっちゃ困るぜドーパントさんよ」

 

 ディノスを煽るドーパントの背中に何発か銃弾を撃ち込んでこちらに意識を向けさせる。まだディノスに倒れられたら困るんだな俺が。

 俺は身軽さを活かして一気に肉薄し、腕の関節にある隙間に銃口を突っ込んだ。

 

「派手に爆ぜろ!」

「貴様正気かッ!?」

「少なくとも普通じゃねぇな!!」

 

 ドーパントにそう返して引き金を引く。ガキン!! という音がして、たちまちそこから血を吹き出すかのように水が噴き出る。おぉ、と声を上げながらついでにもう片方にも銃弾を撃ち込んで破壊しておく。

 

「グアッ……! まさか、こんな無茶なことを……!」

「そうでもしないとジリ貧になる気がしたんでな。……とりあえずこれで遠距離攻撃の手段の片方が潰れたわけだがまだやるか?」

 

《Hazard!》

 

 話しながらメモリを入れ替える。ここまで接近してしまってはあのフォームでは危険だ。たった一発の衝撃でダウンしてしまうからだ。

 ドーパントは逆上して叫びながら俺に拳を振るう。

 

「俺の……俺の復讐の邪魔をするなァ!! ようやくこの力を手に入れたんだぞ!!」

 

 その叫びを聞いてどこか親近感を感じ、しかし俺はその拳を受け止めてカウンターの一撃を叩き込む。うっと言いながらよろめくドーパント。俺が観察している間のディノスの攻撃でのダメージがよほど大きかったのだろうか。俺が思いっきり殴りつけた時に比べて腹が柔らかくなっているような気がする。

 俺は手を払い、先程のドーパントの発言に対して

 

「知るかそんなもん。俺はドーパントをしばき回すために戦ってんだぞ。邪魔するに決まってんだろ」

 

 と冷たく返してベルトからメモリを引き抜き、横のスロットに差し込む。そんな俺を見てディノスはすっくと立ち上がり、同じようにしてメモリをスロットに差し込む。

 

《Hazard! Maximum Drive!》

《Dinosaur! Maximum Drive!》

 

 二つの音声が廃墟と化した工場に響く。それはドーパントにとっての死刑宣告と言っても過言ではない物だ。しかもそれが二つ、怯えないわけがない。

 

「に、逃げッ……」

「させっかよォオラァン!!」

 

 背中を見せて逃げようとしたドーパントに向かって斧を投げつけるディノス。その斧はドーパントの頭に直撃し彼をよろめかせる。

 

「隙ありだぜ! フンッ!!」

「これで終わりだ」

 

 俺とディノスは同時に飛び上がり俺が右足を、ディノスは左足を突き出して蹴りをお見舞いする。

 

「ツインライダーキック!!」

 

 ディノスがそう叫ぶ。ドーパントはそれに反応して後ろを振り返り、腕をクロスさせて防御の姿勢を取った。しかし、その程度のことで防ぎ切れる威力ではない。

 腕に俺たちの足が触れた。少し抵抗感があったが、それもすぐなくなり腕ごと胴体に叩き込んだ。

 

「ガァッ……クソが! こんな、こんなことで……ガァアアアアア!!!」

 

 ドーパントは叫び仰向けに倒れ、そして爆発した。俺はそれを見てふう、と息を吐く。なぜだか知らないが妙に疲れた。早く家に帰って寝るとしようかね……。

 だがまだあと一仕事残っている。

 

「じゃあ殺すか……」

「おうそうだな、さっさと殺そうぜ……え?」

 

 仰向けになって地面に横たわるドーパントの素体の首に手をかけて、ゆっくりと締め上げていく。意識が無いからだいぶ楽だな、とそんなことを考えたのも束の間、

 

「おーい待て待て待て待て!! お前何やってんだ!!」

「見てわからんのか?」

「わかるから言ってんだろ分かれよ!!」

 

 ディノスがやたら怒りながら俺に近づいてくる。俺はそれから少し距離を取るために首を絞めつつ後退りする。

 

「一体何をそんなに怒ることがあるんだ」

「それに決まってんだろ! しらばっくれてんじゃねぇぞ!!」

「しらばっくれるも何も怒ってる理由を聞いただけなんだがな」

 

 話している間に息が止まった。俺はもう死んでいるなと感じ、しかしもしかするとということもあるので、念には念を入れて首の骨を躊躇することなくへし折った。ゴキッという音が辺りに響く。それは素体が確実に死んだことを意味していて。

 

「テメェ何してやがる!!」

 

 激昂して殴りかかってくるディノス。俺は素体をその辺に投げ捨てて工場の屋根めがけてジャンプした。ライダーと戦うことだけは避けたいからだ。万一マキシマムドライブでも食らった日には首を括って死ぬしかないだろう。メモリブレイクのできない相手だったら当然返り討ちにしてやるが、今回は都合が悪い。

 

「逃げてんじゃねぇぞ!! 降りてこい!!」

「悪いがお前とは戦う気がないんでな。メモリブレイクされたらライダーになれなくて困っちまう」

「人殺しといてライダーを名乗るのかテメェは!! やってることドーパントと大差ねぇじゃねえか!!」

 

 ディノスがそう叫び傍に落ちていた斧を俺に向かって投げつける。彼の言い分はごもっともだろう。ライダーを名乗るものがどうのこうのは知らないが、実際俺のやっていることはさっきのドーパントとほとんど変わらない。ただ殺す対象が罪の無い人か犯罪者かの違いでしかない。

 だが、

 

「このドライバーを使ってるやつは例えどれだけ性根が腐ってたとしてもライダーを名乗ってる。なら俺がライダーを名乗っても何も問題はなはずだが」

 

 そう言いながら飛んできた斧をキャッチして明後日の方向へと投げる。ライダーを名乗るのに制限なんてあったっけな、などと呑気に考えているとディノスのいる方向からマキシマムドライブという音声が。焦ってその方向を見ると手が光っている。まさかあそこからビームが出てくるわけじゃないだろうな、とヒヤヒヤしながらそれを見る俺にディノスは言う。

 

「テメェは今ここで潰す。これ以上殺させねぇぞ」

「ドーパントになった人間を殺して何が悪い。あいつらは犯罪者だ。何人も殺してる大量殺人鬼の場合だってある。そんなやつを生かしていてもどうにもならないだろう? それに刑務所に入れてはい終わり、で被害者の遺族の気が済むとでも思ってるのか?」

「そういう問題じゃねぇだろ!! 犯罪者だから殺していいとか殺しちゃだめとかじゃなくて人間はみんな殺したらダメだって話だろうが!!」

 

 そう言って手を俺に向かって突き出すディノス。その手のひらからは光線が放たれて、俺はそれをのけぞって回避した。

 ここにいたらいつメモリブレイクされるか分かったもんじゃねえな。さっさと逃げるとするか……。

 

「さっきも言ったがお前と戦うつもりはないから。じゃあな」

 

 そう言い残して俺はここから離脱するために跳躍する。後ろからディノスの叫び声が聞こえたが俺はそれを無視して逃げたのだった。

 

 

 

 

「待ちやがれェ!!」

 

 俺━蒼は力の限りジャンプして廃工場の屋根に飛び乗ってすぐさま周囲を見渡す。探しているのはあの黒いライダーだ。ライダーと呼ぶのもおこがましいとさえ思えるそいつは、どこを探しても見つかることはなかった。

 

「まんまと逃げられたか……」

 

 よいしょ、と屋根から地面に飛び降り、ベルトからメモリを引き抜いて変身を解除する。痛む肩を摩る。全然気づいてなかったけど結構ボコボコにされそうになってたのか俺……。もっと強くならねぇとな。そんであいつをぶちのめしてやる。

 そう決意を固めて帰路に着こうとして、体を反転させる。そんなことよりもまずはドーパントの中の人の状態を確認しないと……。

 さっきあのライダーが投げた方向へと駆け寄って探そうとして、それはすぐに目についた。

 

「大丈夫ですか!!」

 

 死んでいるのは分かっていた。首の骨を折られて生きていられる人間なんてこの世に存在するはずがない。

 俺はその人の胸を触り、首を触り、本当に死んでしまっているのだと言うことを確認した。

 

 ……許せない。

 いくら犯罪者だからって、それで殺していい理由になるわけがない。あいつの言ってることは絶対に間違ってる。

 

「俺が止めてやる。絶対に、あいつを」

 

 静かにそう呟いてガラケーを開いて110番を押して警察に通報する。それを握る手はプルプルと震えていて、俺の目は鋭く奴が逃げたであろう方向を睨むのであった。

 

 

 

 翌日。黒いライダーがドーパントを殺害か、という大きな見出しをつけて昨日の一件は報道された。仮面ライダーは正義の味方なのか、それともメモリ製造業者の始末屋なのかという風な言われ方もされ、かなり大事になってしまっているようだ。

 警察に通報したのはディノスと名乗ったあのライダーなんだろうけど、肝心の中身が誰なのかわからないなら意味はない。僕に疑いの目が向けられることはまずないだろうし、安心して良さそうだ。

 

「黒いライダーって確か鏡誘拐事件の餌食にされかけたお前を助けたんだよな?」

「僕が見た人と同じならね」

 

 昼食を食べつつそう返す。蒼はなぜかこの件に興味を示していて朝っぱらからずっと考え込んでいる。理由を聞くと、なぜ人を助けたはずのライダーがそんなことをしたのかが気になるからだ、と言ってきた。

 僕は心の中で憎いからだよ、と返しつつ適当にはぐらかした。

 

 結局あのライダーは何者だったんだろう? 言葉遣いがすごい汚いし戦い方も戦闘本能に従って動いてるみたいな感じがしたし、まさか蒼だなんてことはないと思う。どうせ風都に住んでる警察官かそこらだろう、なら僕の尻尾を掴むことなんてできないはずだ。どれだけ警察の捜査能力が高いとはいえ、まさか僕があのライダーの中身だとは考えないはずだ。

 

 それにこの高校じゃただの地味ーな普通の高校生だし、親だって殺されたわけじゃなくて海外赴任してるって伝えてあるからドーパントに恨みがあるとも思われてないはず。うん。どこにも見つかる要素がない。

 

 一人で勝手に安心していると、不意に蒼が呟いた。

 

「ライダーって半分このやつと黒いやつの二人……だよな」

「んー、他にいなきゃその二人だけになるね」

「もし黒いのが人を殺してるってんなら半分このやつと対立しててもおかしくないんじゃないか?」

 

 ……確かに。あっち(半分こ)の方は真っ当に正義の象徴としてドーパントを倒すなり警察に引き渡してるらしい。中身は誰だか知らないけど話を聞くには探偵らしいから流石に僕みたいなことはしてない……と思う。そう信じたい。

 そんなライダーが僕のやってることを見たら全力で止めにくるだろうし、もしかしたら殺しにくるかもしれない。あっちの方が手数は多いし多分力量的にも負けてるから寝るべく敵対はしたくないけど、もし邂逅したが最後敵対する羽目になってしまうんだろう。

 

 現状、一番の問題はあのディノスとかいう野郎だ。次いつ会うかもわからないし、結構面倒くさそうなやつだから襲いかかってくるのならさっさとぶっ飛ばしたいところなんだけど、中身が誰なのかわからないから手を出しようがない。

 しかも都合の悪いことにあそこまで接近されると僕に打つ手がない。対処する方法が今のところ何一つないのだ。もしあのメモリを制御出来るのなら捻り潰す事なんて雑作もないんだろうけど、残念なことに僕にはそれを制御することができない。振り回されて終いには体に大きなダメージを負ってぶっ倒れてしまう。そんな危険すぎる手は流石に使えない。

 

「はぁ〜……疲れるね」

「体調でも悪いのか? あと3限あるけど大丈夫か?」

 

 心配そうにそう聞く蒼。僕はそれに

 

「いや大丈夫。なんかこう、精神的な疲れだから……」

 

 と返してお米を口の中に放り込む。精神的な疲れなんかないけど、疲れてるのは本当だから実質嘘は言ってない。まだ昨日のアレの痛みが引いてないから運動するとき若干キツい。体育の授業がなくてよかったな……。

 

 

 

「大丈夫なら別にいいけどあんまり無理するなよ」

 

 俺は恵理也にそう言って唐揚げを食べる。ジューシーな肉汁が広がって非常に美味なり、と一人で下手くそ極まりない食レポをしながら色々考える。

 まずあの黒いライダーの中身だ。あんなに躊躇なく人を殺せるのなら、ライダーになってるとき以外でも人を殺してる可能性が高い。今まで大量に人を殺していないと多少なりとも躊躇するはずだ。ならどこかのヤバい組織の一員とかか? まさか学生ではないと思いたいが、それもどうかわからない。

 

 対策の仕様がないから考えるだけ無駄なのかもしれないが、しかし次会った時の為に考えておいて損はしないだろう。

 どうせ今もどこかでドーパント相手に戦っているのだろう。そしてまた素体を殺しているんだろうな。

 

 早く止めないと、そのうちとんでもないことになりそうだ。ふとそんな不安を感じて、それを顔に出さないよう気をつけながらお茶を飲み込む。

 

 目の前でのんびりとご飯を頬張る彼がその黒いライダーその人だと気付くには、俺は彼のことを知らなさすぎた。




彼らが互いにライダーであると気付くのはまだだいぶ先なんじゃ
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