【本編完結】ただ、幼馴染とえっちがしたい   作:酉柄レイム

120 / 192
第119話 デスマッチ開幕

「さぁ『チームでつかめ! 温泉旅行ペアチケット』受付はこちらです!!」

「おい、5人チームでペアチケットを商品にする地獄みたいなイベントがあるらしいぞ」

「シンプルに優勝して私と日葵が行くでいいんじゃない?」

「シンプルの意味を勉強してきたほうがええで」

 

 なんで5人チームでペアチケットなんだよ。せっかくだし参加するけど。薫が応援してくれる気満々だし。薫が応援してくれるなら参加しない理由はない。ペアチケットなら父さんと母さんにあげればいいしな。

 

「参加で」

「ハーレムチームの参加ありがとうございます!」

「お兄さん。僕は男です」

「そういうプレイですか!? やりますねお兄さん!」

「おい。千里のせいで俺がとんでもない趣味のド変態だと勘違いされただろうが」

「僕も被害者だっていうことを忘れるな」

「それでは5番のゼッケンを着てお待ちください!」

 

 水着ゼッケン? やるじゃねぇか……。

 

 5と書かれた青色のゼッケンを手渡され、それをみんなに渡していく。光莉がゼッケンつっかっかた。エッロ。

 日葵はほっとしたような顔をしている。ゼッケンで見えてた肌が隠れるからな。俺も安心した。今でさえめちゃくちゃ男から視線が集まってるのに、肌が見えてたら余計だったし。よかった。これで殺す人数が減った。

 

「せっかくええ肌しとったのに」

「えへへ、ごめんね? でも恥ずかしいけど、可愛くて好きだよこの水着!」

「私も日葵のことが可愛くて好きよ!」

「あぁおいあんまり動くな。周りの男どもが胸めっちゃ見てるから」

「は? 美しいものを見せびらかして何が悪いの?」

「ははは。下品だからやめとけって言ってるのに気づいてないみたいだよ。幸せな頭してるね。バカみたいだ」

 

 チームの人数が4人になってしまった。どうせすぐ5人に戻るから頭から埋められた千里は放っておくとして、周りの参加者を見てみる。なんか筋肉質なオカマ集団はもう気にするだけ無駄だろう。関わるとろくなことにならないというか、もしあのオカマさんたちのターゲットが男だったら俺だけ標的にされるし。もしかしたらオカマレーダーは千里を男と判断するかもしれないけど、現状危ないのは俺一人だ。オカマには関わらないようにしよう。

 金髪の筋肉質で首元にタトゥーの入った色白のオカマさんに手を振られた。振り返した。投げキッスされた。

 

「どうしよう千里。俺今日食べられちゃうかもしれねぇ」

「よかったじゃないか。あの人みるからにいい人そうだし」

「金髪色白首元タトゥーオカマが? ぜってぇとんでもなくヤバイ職業の人だって」

「人を見た目で判断するのはよくないよ」

「……そうだな、メス。お前の言う通りだ」

「見た目で判断するなっつってんだろ」

 

 よし。千里でオカマを浄化した。気を取り直して他の参加者を見てみよう。

 

 ナンパ男どもがいた。あいつらは捻り潰して叩き潰す。「この世は地獄か!!!!??」ってびっくりさせてからぶっ殺してやる。日葵と薫とゆりちゃんに声をかけたことを死んでからも後悔させてやる。三途の川を航海させてやる。

 

「恭弥。あぁいう輩どもはビーチフラッグとかがあったら事故を装って触ってくるから、私かあんたが出て殺しにかかるわよ」

「何言ってんだ俺だけが出るに決まってんだろ。そんなやつらと女の子を一緒にさせらんねぇし」

「僕を数から外した理由を教えてもらおうか」

「メスやからやろ」

「多分織部くんが一番危ないよ?」

 

 日葵に言われた瞬間はっとして、千里は周りを見渡した。日葵たちに向けられている視線とは別に自分へ向けられている視線を感じたのか、千里が俺の背中に隠れる。お前そんなことするからメスだって言ってんのにまだわかんねぇの? 仕方ねぇメスだなぁ。可愛いからこっち見てきてるやつを睨んで追っ払っておこう。あ、オカマの人と目が合った。えへへ。カッコいい筋肉してますね。

 

「やっぱ狙われてるって……」

「恭弥くんカッコええしなぁ」

「あんな筋肉してたら恭弥でも負けちゃう……」

「逃げればいいだろ」

「ちょっと、いくらオカマだからって偏見の目で見すぎよ? あぁいう人に限って優しいに決まってるんだから」

「限ってとか決まってるとか偏見オブ偏見ワード使ってんじゃねぇよ」

 

 多分いい人なんだろうけど。悪い人だったら運営側が止めるだろうし。止める力がないから参加してる可能性もあるっちゃある。まぁ、こっちには運動能力が高い俺と春乃、怪力お化けの光莉、可愛さ満点天使の日葵、メスの千里がいるから何があろうと負けるはずがない。特にメス。メスすぎて何かしらの競技に参加したらみんな勝たせてくれるだろ。

 

「何するんやろうなぁ。多分海にちなんだなんかなんやろうけど」

「ビーチフラッグとかスイカ割りとかビーチバレーとか?」

「ビーチバレーもスイカ割りも、僕らのチームはボールとかスイカとかが増えたと思われるから不利だね」

「よかったらトスしてみる?」

「ぜひサーブさせてほしい」

「ちなみにあそこで薫が見てます」

 

 俺が指した方向には、サーブの体勢をとった千里にとんでもなく冷たい目を向ける薫の姿。隣には聖さんがいる。二重の意味でヤバイ。あ、聖さん薫を守ってくださってありがとうございます。本来ならうちの両親のポジションなのに。ほんと申し訳ない。侍らせてる男どもがいなければパーフェクトでした。 

 

「ハメやがったな」

「あんたがハメようとしたんでしょ」

「光莉、下品だよ」

「ハァハァ」

「日葵に下品って言われて興奮してんじゃねぇよドグサレ下痢わかめが」

「ドグサレ下痢わかめ???」

 

 ドグサレ下痢わかめが首を傾げている。俺が何か変なこと言ったみたいじゃん。誰もツッコまないしみんなお前のことそうだって思ってるんだよ。

 日葵にそう思われてることが快感で興奮し始めた上級変態は置いといて、そろそろ始まりそうだとビーチに設けられたステージに目を向ける。ステージ中央には運営のお姉さんとお兄さんがいて、日葵には完全敗北するがお姉さんは可愛く、お兄さんはカッコいい。完全に見た目採用だ。ったく。見た目採用なら、俺が運営してやろうかな?

 

『お集まりいただきありがとうございます! 僕は温泉旅行ペアチケット争奪デスマッチの司会進行を務めさせていただくビーチのお兄さんです!』

『同じくビーチのお姉さんでーす!』

「どうやら俺たちはとんでもないものに巻き込まれたらしいな……」

「現実でその言葉を聞くことになるとは思わなかったよ」

「デスマッチなら自信あるわよ」

「やる気たぎらせんなや。私も万が一デスマッチならまぁ安心っちゃ安心やけど」

「私、光莉なら負けないと思うけど危ない目に遭ってほしくないな」

「こういうのは運営を殺すのが相場なのよ。行くわよ恭弥」

 

 走りだそうとした光莉のゼッケンを後ろから掴んで、下がってきた光莉を抱きしめるかと思いきや砂浜の上にゆっくり倒す。あぶねぇ。女の子が前からきたから抱きしめそうになった。俺は今男の本能に打ち勝ったんだ! 千里にはわかんねぇだろうな。

 デスマッチは間違いだったのか、『すみません間違えました! デスマッチの司会進行を務めさせていただきます!』とシンプルなデスマッチに訂正された。夏だからってハジケすぎだろ運営。もっと大人しくなってくれ。光莉がやる気になったらどうすんだ?

 

『このデスマッチには3つの競技があります! まず1つ目!』

『不正解者にはビリビリ罰ゲーム!? クイズ大会!』

「せめて海にはかすめろや」

 

 なんだビリビリって。昭和芸人ここにありかよ。

 ……まぁ多分ビリビリって言ってもそんなに強くないだろうし、クイズ内容で海を絡めてくるんだろう。うちのチームに海に詳しい人はいないけど、現役の学生だから日葵以外なら多分大丈夫だ。あ、日葵が頭悪いって言ってるんじゃないよ??? ビリビリさせたくないだけだよ?

 

『2つ目!』

『チャンバラ!』

「チャンバラ」

 

 チャンバラと言いながら取り出したのは、刀を模したスポンジ製のおもちゃと、腕や脚に取り付けられるようになっているバルーン。あれを割られたら終わりみたいなやつか。なるほど。

 

「光莉だな」

「光莉やな」

「光莉だね」

「殺してこい、朝日さん」

「私バルーン二つ多いものね」

「割られてまえカス」

 

 光莉が胸を持ち上げた瞬間春乃が荒んでしまった。光莉はコメディから間違って現世にこんにちはしちゃった人だから、もしかしたら胸が割られる可能性もあるかもしれない。多分割られる前に相手のバルーン全部割るんだろうな。

 

『そして3つ目!』

『特設ステージでの水鉄砲合戦!』

「申し訳程度に海っぽい要素入れてきたな」

「特設ステージってあれかな?」

 

 日葵が指した先には、砂浜に白い板が乱雑に設置され、ビニールプールもいくつか設置されている場所があった。いつの間にできたんだあれ? なんか聖さんの奴隷が白い板運んでんなぁって思ってたけど、まさかあれ作ってたのか?

 

『詳しいルールは後程説明いたしますが、参加人数は1つ目から一人、一人、三人です!』

『よく考えて決めてくださいね! では、2分後にスタートです!』

「よく考えさせろよ」

「あの運営に何言うても無駄やろなぁ」

「じゃあ迅速に決めよう。クイズは恭弥でチャンバラは朝日さんで他三人は水鉄砲。よし決まり!」

「勝ち狙うならそれで決まりね。クイズなら恭弥が一番だろうし、殺しなら私が一番だろうし、運動系なら春乃一人で足りるだろうし」

「織部くん。私たちって無力……?」

「戦力には数えられてないらしいね……」

 

 適材適所ってやつだろ。ここが戦争国家なら千里は軍師だし、日葵は王女だし、そういう役回りなんだ。春乃は騎士で光莉はごろつきで俺はクイズ博士。クイズ博士?

 

 なんとなく参加競技の配役に納得いかないところもあるが、光莉の言う通り勝ちを狙うならこれが一番だ。運動系競技でのオカマさんたちが気になるが、春乃なら大丈夫だろう。日葵もやるときはやるし、千里は無理。

 

『さぁ、2分経ちました! それでは第一競技、ビリビリクイズ大会を始めたいと思います!!』

 

 回答者席が設けられたステージに上がると、ものすごい数のコードとつながっている物々しい機械を取り付けられた。

 

 もしかしてここが俺の死に場所?

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。