【本編完結】ただ、幼馴染とえっちがしたい   作:酉柄レイム

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第125話 誰が旅行に行きましょう

「なるほど。千里とセックスしたかったわけじゃなくて、ロメリアさんがご両親の同級生だっただけなのね」

「へぇ。千里とセックスしたかったのは驚かなかったけど、恭弥くんのご両親とあのオネエさんが同級生だなんて驚きね」

「聖さん。あなたの弟が男に狙われてる状況は絶対に驚くべきですよ」

「薫ちゃん。君の後ろに隠れさせて」

「水着はぎ取ってくるから嫌」

「織部くんそんなことするんだ」

「誤解だ!!」

 

 海の家にダイブして、千里とくんずほぐれつした後。なんとか誤解が解けて、俺はちゃっかり薫の隣に座っていた千里を邪魔するように間に割って入ろうとして、「いや、旅行先ぐらい一緒にいさせてやるか」と思い間に割って入った。気遣いなんてねぇよムカつくんだよバーカ。

 いやしかし、ほんとに驚きだ。なんか妙に俺を狙ってくるなって思ってたらまさか両親の同級生だとは。どうせなら日葵の両親と同級生で、「お互いの子どもを結婚させよう!」みたいな約束してくれてたらよかったのに。

 

「……兄貴。大学に入ったらあの人のとこいくの?」

「ん? まぁ悪い人じゃなさそうだし、金の匂いするしいいかなーって」

「千里ちゃん。兄貴が千里ちゃんより先にメスになっちゃう」

「僕がメスになる予定があるみたいな言い方をするのはやめてくれないか」

「もうメスやしな」

「一番ヤれそうだから男にめっちゃ見られてるし」

 

 俺がそう言った瞬間、千里が俺の方にすり寄ってきた。俺を男除けに使うんじゃねぇよ。自分でどうにかするくらいの男気ねぇのか? ないな。ごめん。

 今俺たち5人はゼッケンをつけているからいやらしい意味でじろじろ見られることはないが、「クイズ大会の……」「チャンバラの……」なんて声がちょこちょこ聞こえてくる。俺のは大したことないけど光莉のはものすごかったしな。映画のワンシーンって言われても信じてしまうくらいだ。

 

「む」

「どしたん日葵?」

「ん-、なんでもない」

「うふふ。恭弥くんが周りの女の子に見られてるから面白くないのよね?」

「ひ、聖さん! 違うよ恭弥、えっと、面白い! 面白いの!」

「弁解の仕方合ってるんかそれ」

「慌てる日葵かわ恭弥ぶっ殺す」

「日葵に対する可愛い気持ちより俺への殺意が勝ってんじゃねぇか」

 

 仕方ないだろ? 俺顔はいいんだから。しかも水鉄砲デスマッチで運動もできるのもわかって、クイズも全問正解したとなっちゃあ優良物件だって思われても仕方ない。実際そうだしな。千里あたりには欠陥住宅だって言われそうだけど。

 聖さんの言葉を聞いて、ちょっと周りを見てみる。確かに女の子がちらちら見てくれている気もするが、別に声をかけようなんていう気配もないし、ていうか日葵たちがいるから声かけてこないだろうし、俺が狙われる心配なんてないけどなぁ。ロメリアさん以外。

 

「私より胸の小さい人間が恭弥に興味を示すなんて、身の程をわきまえるって言葉知らないのかしら」

「光莉は厚顔無恥って言葉知らないのか?」

「誰がブスですって!?」

「知らないみたいだな。俺が光莉にブスなんて言うわけねぇだろ」

「……ふ、ふーん?」

「朝日さんって簡単な女だよね」

 

 千里の首が折れたのかと思うくらいの勢いで光莉が殴り、そのまま昏倒する。俺たちの活躍を見てぶっ倒れたらしいゆりちゃんの隣に倒れそうになったのを、薫が慌てて阻止し、ゆっくりと千里の頭を俺の膝の上に乗せた。なんで?

 

「一番自然かなって思って」

「それなら薫が膝枕してやりゃいいじゃん。俺は別に怒んないぞ」

「…………」

「あそこに無言で睨んでくる可愛い修羅がいますけど」

「可愛いなら大丈夫だろ」

 

 それもそうか、と言って薫は俺の膝の上から千里を奪い、俺と場所を交代して千里に膝枕。好きな子の素肌膝枕はさぞかし気持ちがいいことだろう。気絶してるけど。

 羨ましいな、と思ってちらっと日葵を見る。日葵は首を傾げて、にこっと笑い手を振ってくれた。ギザカワユス。俺はあまりの可愛さに光莉とハイタッチした。おっぱいが揺れた。

 

「チッ」

 

 春乃が舌打ちした。おっぱいを目の敵にしすぎじゃない?座ってる位置的に聖さんと光莉のおっぱい二大巨頭、二大巨乳に挟まれてるし、とんでもないストレスだろ今。通りすがりの男が「スーパーマリオの落下するところみたいだな」って言って去っていったし。なんだ今の男。面白そうだから声かけに行こうかな。

 

「ちょっとしばいてくるわ」

「落ち着いて春乃ちゃん。春乃ちゃんには春乃ちゃんのよさがあるんだから。ね?」

「そうよ。おっぱいが小さくたっていいじゃない。え??? 待って? 小さいおっぱいなんか存在するの???」

「見せたろか?」

「あ、優しくしてください」

「光莉がおちちゃった」

 

 春乃が煽りに対する新たな策、『イケメン対応』を身につけてしまった。ゼッケンの胸元を少し開けてカッコよく微笑まれたら誰でも光莉みたいになる。俺も覗き込もうとしちゃったくらいだし。あの綺麗でイケメンな女の子反則だろ。

 しかしこう見ると俺たちはとんでもなく顔面がいい集団だなぁとしみじみ思う。カッコ悪い、もしくは可愛くない人間が一人もいない。普通グループの中に一人はイケてないやつがいるのに。もはや芸能人じゃん俺ら。どっかにスカウトの人いないかな? 俺今のところオカマさんにしかスカウトされてないんだけど。

 

「にしても、やっぱり温泉旅行行きたいわねぇ。恭弥、ご両親にあげるつもりなんでしょ?」

「おう。誰が行くかって揉めるのも嫌だしな」

「俺たちはいらないぞ!」

「あなたたちで話し合って、誰が行くか決めなさい!」

 

 振り向くと、いつの間にかそこに父さんと母さんがいた。二人は同時に親指を立てて歯を見せて笑うと、そのまま肩を組んで走って去っていく。なんなんだあの人たち。いきなり現れてお助け情報だけ伝えて去っていくタイプのキャラ?

 

「ん-、ここは僕と薫ちゃんがいいかもしれないね」

「起きたならさっさと薫の膝からどけカスコラ」

「えー? 薫ちゃん。恭弥がいじめてくるんだ」

「女子中学生に膝枕してもらってる女の子みたいな男の子って、周りからどう見えると思う? 千里ちゃん」

「君は悪魔だ」

 

 そう言いながらどかない千里に顔を近づけると、千里が一瞬で起き上がって爆速で俺から逃げていった。キスされるとでも思ったんだろう。ふふ、可愛いコ。

 やばい。俺ロメリアさんに影響されてるかもしれない。俺がオカマになったらどうしてくれるんだあの人。やけに似合っちゃってすぐ受け入れられちゃうかもしれねぇじゃねぇか。

 

「どうせなら5人の間で決めたら? 頑張ったのはあなたたちなんだし」

「頑張ったって言うんやったら、一番活躍した二人が行くべきやんな」

「一番活躍した……」

「二人……?」

 

 俺と光莉が同時にお互いを見る。テメェ自分で活躍したって思ってるってどんだけ図々しいんだよ。俺も自分で活躍したって思ってるけど。だってさ。クイズ大会全問正解で、水鉄砲全参加だぜ? 光莉はチャンバラでロメリアさんに負けてるし、水鉄砲の決勝には出ない。全体的な出場回数は俺に次いで多い。

 

 活躍してるじゃねぇか。

 

「だ、だめ! そんな、男女で旅行なんてだめだと思います!」

「じゃあ兄貴と千里ちゃん? 女の子は三人だから、残った一人が可愛そうだし……」

「私は別にええで。日葵と光莉で行ってきても」

「見えた! これは私と日葵を隔離して、自分だけ男と遊んで熱い夜を過ごしたい女の顔!」

「勘がええ子やなぁ」

 

 春乃が光莉の首に腕を回して引き寄せる。あまりにもイケメンが近いものだから、光莉もドキッとしちゃってるし。乙女の顔してんじゃねぇよ。お前多分俺の前より春乃の前の方が乙女な顔してるぞ。別に悔しくはないけどね?

 

 というか、そうか。女の子二人が旅行に行くってことは残りの一人がこっちに残るってわけで……。したたかな女だぜ。でも嫌いじゃない。ふっ。

 

「なんだかんだ恭弥と千里が喧嘩しなさそうね。いいんじゃない? 男同士で行けば」

「そもそも、高校生だけで泊まれるところあるの?」

「安心して。旅行先の旅館はちゃーんと高校生だけでも泊まれるから」

「ロメリアさん。俺の肩に顎を乗せるのを大至急やめていただいてよろしいでしょうか」

「乗せ心地よかったのに、いけずね」

 

 いきなりロメリアさんが俺の肩に顎を乗せ喋りだした瞬間、体中の毛が逆立つのを感じた。寒気。寒気オブ寒気。俺の腰も撫でてきたし、この人本気で俺をいただこうとしてるんじゃねぇの?

 

 っていうか、

 

「なんで知ってるんです?」

「だってあの景品用意したのあたしだもの。恭弥ちゃんにきてほしくって」

 

 恭弥ちゃんにきてほしくって???

 

 俺が混乱していると、ロメリアさんは俺の耳元にそっと口を寄せて、俺にだけ聞こえる声で囁いた。

 

「悩める青少年を助けてあげたいと思って。悪い話じゃないでしょ?」

「……なんかすげー色々知ってそうですけど」

「当たり前よ。恭弥ちゃんのお父さんから連絡もらってたし。似たようなことあったしね」

 

 そして俺の頬にキス。俺は死んだ。日葵がそのキスを見て「あー!」と叫んだのが可愛くて復活した。可愛さは元気の源。命の母。

 

「だからどっちみちあたしが勝っても恭弥ちゃんたちが勝ってもあげるつもりだったの。そうね、未来への投資ってところかしら」

「ふっ、どうしても俺が欲しいみたいですね?」

「調子乗ってると食べちゃうわよ?」

「光莉、助けてくれ」

「あんた私の腕っぷしと最悪汚れ仕事させてもいいからって私だけ呼んだでしょ」

「さっき恭弥ちゃんをあたしの仕事に誘ったとき光莉ちゃんも呼んでって言ったんだけど、危ないことあるならお断りって言われちゃったのよ。愛されてるのね、光莉ちゃん」

「へ、へー??? ふーん??? えへ、はっ!」

 

 おい、どうしてくれんだロメリアさん。俺が庇ったこと暴露しちゃった上に光莉の可愛いところ見せられて、更に日葵と春乃が光莉を睨んでるんだけど。女と女の戦い勃発しそうなんだけど。何かき回しに来てんの? クソっ、こんな時は、

 

「千里!」

「楽しみだね、旅行!」

「能天気なメスが。結婚してくれ」

 

 能天気すぎてムカついたが、可愛いので許してやることにした。可愛さに感謝しろボケ。

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