アサルトリリィ Abnormal Transition 作:0IN
梨璃「百由様!それに天葉様も!いらっしゃってたんですかっ?」
百由「ええ、今回の作戦の一部は私が立案したからね。作戦本部長として帯同させていただくわ。」
ミリアム「作戦本部長って・・・自分で勝手に言ってるだけじゃろ。」
梨璃「それでは天葉様は?」
百由「天葉は荷物持ちよ。」
天葉「流石に酷くない!?」
百由「だってそれを持ってくるために来ただけじゃない。」
天葉「貴方が手伝えっていたんでしょう!」
百由の新雑な発言に天葉は噛み付くが百由はそれを受け流す。
百由「そんな事より蓮夜、持ってきたわよ。」
天葉「ワ タ シ ガ ネ!!」
蓮夜「・・・なんかすまんな。」
天葉「それはいいわ。私も完成品が気になっていたから、」
そう言いながら彼女は背負ったケースを2つ地面に下ろす。
ケースはどちらも大きく片方は彼女の身長よりも少し高い程度であるが、もう片方は高さ4mと巨大なものとなっていた。
巨大なケースは重さもかなりのものとなっているようで地面に置いた瞬間重々しい音が鳴り響き底が地面に埋まってしまうほどであり彼女はそれを地面に下ろすと重荷が減ったからか軽やかな動きでもう片方のケースも地面に置く。
天葉「本当に重かったのよ、コレ。」
蓮夜「だろうな、だがもう片方は軽いだろ?」
天葉「まぁね。」
夢結「ごめんなさいね。」
天葉「だから、いいって、とにかく早く開けましょうよ!」
蓮夜「わかった。」
夢結「そうね。」
一葉「あ、あの・・・すこしよろしいでしょうか?」
2人は天葉に急かされるとケースの元へと歩き出す。
それを見て理解が追い付いていない一葉はおずおずと2人に話しかける。
夢結「どうしたのかしら?」
一葉「あの、それは?」
蓮夜「これか、これは俺と夢結の新しいCHARMだよ。」
叶星「そうなの?夢結さんはともかく貴方は色々と使っていたけど?」
蓮夜「なかなか俺の戦い方に会うものがなかったから色々使ってたんだが、やっと完成してな。」
叶星「そ、そうなのね・・・。」
先程の戦闘で彼が全力を出せていなかったことを知った叶星の表情が引き攣らしている中2人はケースの前まで近寄り各々のケースを持つ。
一葉「夢結様がそちらなのですね・・・。」
夢結「以外かしら?」
夢結は一葉の発言に首を傾げながら自身の持つケースへと目を向ける。
彼女の持つケースは彼女の身の丈の倍以上あり持ち手からは軋む音が響いていた。
一葉「い、いいえ、ただかなりの重量があるようなので黒鉄さんが使うのかと・・・。」
蓮夜「使えはするだろうが、流石に俺もこれはきついぞ?」
一葉「そこまでなんですか?」
夢結「持ってみるかしら?」
夢結はそう言うと一葉の前に自身のケースを出すと彼女は両手でケースの取っ手を握った。
夢結「離すわよ。」
一葉「はい、わかりまっ!?」
彼女が握ったことを確認した夢結が手を離すとケースは重力にしたがって地面へと落ちる。
一葉も必死に落とさないようにしているがその健闘むなしく大きな音を立てながら地面へと落としてしまう。
梨璃「一葉さん!?」
恋花「一葉!大丈夫!?」
一葉「は、はい、大丈夫です。・・・しかし、持ち上がりませんね。」
突然のことに驚いた梨璃と恋花が一葉に駆け寄ると彼女は無事であると言うと、再びケースを持ち上げ用途するが持ち上がらない。
それを見た夢結は苦笑しながらケースを軽々と持ち上げるとそのまま天葉の元に歩いて行く。
一葉「あんなに重いものを軽々と・・・。」
恋花「そんなに重かったの?」
一葉「はい、持ったく持ち上がりませんでした。・・・鍛え直さなくては行けません!」
恋花「程々にね・・・。」
夢結の姿を見て闘志に燃える一葉に、恋花は悟ったような表情をしながらか細く呟いていた
蓮夜「・・・とにかく開けるか、」
夢結「ええ、そうね。」
2人は一葉達のやり取りを横目にケースの留め金に手をかける。留め金を外すとケースが開きその中身が姿を表す。
蓮夜「・・・これなら行けるな。」
彼の持つケースからは一本の異形の太刀が姿を覗かせる。その太刀は柄と刀身が直接繋がっておらず柄の先には小型の銃身を備えはエンジンの様なものが繋がっておりそこから峰に備わった固定具へと繋げられていた。
それを手持った彼は握り心地を確認すると頬を弛め腰に着装する。
百由「どうかしら?」
蓮夜「バッチリだ。アレと合わせれば思い通りに戦える。」
百由「それを使うためだけにCHARMを全部改修したものね。」
彼は百由に感想を述べると再び柄を握り鞘から抜く。
鞘から抜き放たれた刀身は薄くその厚みは5mmもないだろう細さであり、少しでも力を加えてしまえば折れてしまうのではないかという危うさと美しさを兼ね備えていた。
叶星「・・・かなり細いけど大丈夫なのかしら?」
恋花「これ、本当に使えるの?」
蓮夜「そもそも受けに使う予定はないからな。基本的に回避と受け流しを主軸に受ける時はこっちを使う予定だ。」
そう言いながら彼は自身の腰に携えられた銃剣に手を添える。
蓮夜「元々複数の武器から戦況に合わせて使い分けるのが俺の十八番だからな。弱点があるなら他で補えばいいんだよ。」
高嶺「つまり複数のCHARMを使い分けることの出来る技量があると言うことかしら?」
天葉「そうよ!」
彼の考えとそこから予想できる技量に彼女達が驚愕していると、そこに天葉が割り込んでくる。
蓮夜「お前が言うのかよ・・・。」
天葉「いいじゃない、彼ね、一つ一つの練度は武器種によるけれどそこまで高くないのだけれど、使える武器種が本当に多いのよ。・・・練度もそこまで高くないって言ったけど1つのCHARMを使い続けた人って言う意味で普通に高いのよね。」
蓮夜「・・・なんか器用貧乏みたいな言い方だな。」
天葉「みたいじゃなくてそうでしょう?・・・まぁ、何種類かはすごいことになっているけど、」
夢結「そうね。・・・特に長ものでの距離の取り方が絶妙なのよね。」
天葉「そうなのよ!いっつも私の間合いのギリギリ外から攻めて来るのよね!」
蓮夜「だけど、特訓にはなるだろう?」
天葉「そうだけれど、」
彼の言葉にぐうの音も出ない彼女は彼握る太刀へと目を向ける。
天葉「それには酷い目に合わされたわ。」
蓮夜「それに関してはすまん。」
天葉「いいのよ、ただ百由にドヤされただけだから、」
そう言うと彼女は空を見上げながら遠い目をし始める。
それを見て何があったのか気になった恋花は彼女に声をかける。
恋花「酷い目にあったってどうしたの?」
天葉「それはね・・・。」
彼女の問に天葉は遠い目をしたまま、その時の出来事を話し始めた。