アサルトリリィ Abnormal Transition   作:0IN

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ラスバレ1章㊲

百由「やっと来たわね。」

 

蓮夜「いや、遅れたのは俺だけどさすがに時間が足りないんだが・・・。」

 

夢結「・・・百由?」

 

百由「・・・ごめんなさい、」

 

夢結「私にではないわよ?」

 

百由「・・・私の自分勝手でした、ごめんなさい。」

 

蓮夜「お、おう、焦っただけで別に怒ってないぞ・・・。」

 

 

彼の姿を見た百由が文句を言おうとすると、夢結から冷たい風が吹く。

それを感じた彼女は顔を青くして震えると彼の前に来ると頭を下げた。

その光景に、彼は唖然としてしまうがすぐに正気を取り戻し彼女を宥める。

 

 

百由「・・・改めて今回の作戦は3レギオンによる波状攻撃よ。」

 

一葉「・・・あの、大丈夫ですか?」

 

百由「・・・ええ、大丈夫よ。それで作戦の概要なのだけど、まずはサポートチームによる遠距離射撃で周囲のヒュージを撃滅する。これは数を削るのではなく文字通り殲滅するだけの火力が必要よ。」

 

一葉「殲滅・・・。」

 

百由「このサポートチームを担当するのは以下のリリィよ。」

 

 

そう言うと彼女は端末を操作しホログラフを出すと、そこにはグループ分けされた表があり、そこに3レギオンメンバーの名前が乗っていた。

 

 

百由「ヘルヴォルから飯島 恋花、初鹿野 瑤、芹沢 千香瑠。グラン・エプレから定盛 姫歌、丹羽 灯莉、土岐 紅巴。そして、一柳隊から王 雨嘉、郭 神琳、二川 二水。チームリーダーはとりあえず、恋花さんにお任せするわ。」

 

恋花「おっけー!みんな、よろしくっ!」

 

楓「ここからは私が説明を。」

 

 

百由の説明を聞いた恋花は元気な声で他メンバーに挨拶をしていると、今度は楓が説明を始める。

 

 

楓「サポートチームはヒュージの索敵に成功した段階で雨嘉さん、灯莉さんによるレアスキル『天の秤目』を展開。ヒュージたちの正確な位置を割り出してもらいます。」

 

定盛「・・・なんとかあたしがコントロールするわ。」

 

楓「次に雨嘉さんと千香瑠様を中心とした精密狙撃を実行。その際、神琳さんや紅巴さんのレアスキルで能力の底上げを行う。」

 

叶星「『テスタメント』ですね。他者のレアスキルの効果範囲を広げる能力。」

 

百由「理論上、これだけの火力を集中させれば通常のラージ級程度なら十分に殲滅が可能だとシュミレートできたわ。」

 

一葉「恋花様、お願いします。」

 

恋花「まー、任せときなさいって♪」

 

楓「ヒュージの殲滅を確認したら、次はアタックチームの出番ですわ。」

 

二水「・・・あの、すいません。」

 

楓「二水さん?どうかしましたの?」

 

 

サポートチームの説明を一通り終えた楓は、次のチームの説明をしようとするが、そこに二水が手を上げる。

 

 

二水「今回の標的である特型ヒュージはかなり異質です。ですのでシュミレート通りに行くか心配で、」

 

百由「その気持ちはわかるわ。だから、蓮夜?」

 

蓮夜「大丈夫だ。持ってきてる。」

 

 

二水の心配そうな声に、その気持ちがわかった百由は頷くと彼へと視線を向ける。

すると彼は自身の背負ったアタッシュケースを下ろすと中身を取り出した。

そのアタッシュケースは特殊な形状をしており1.5m程の長方形の形をしておりその開け口は2つに別れていた。

 

 

二水「・・・それは?」

 

蓮夜「これはサポートチーム用のアタッチメントだよ。」

 

 

アタッシュケースの中身からは大小様々な筒が組み合わさった様な形状をしているものと手の平サイズの箱状のものが出てくる。

 

 

蓮夜「これは狙撃用の補助ユニットと『テスタメント』の効果補助ユニットだ。」

 

 

そう言うと狙撃用を雨嘉と灯莉に、『テスタメント』用を神琳と紅巴に渡す。

 

 

灯莉「これどうやって使うの〜!!」

 

蓮夜「そこにソケットがあるだろう?それをCHARMの挿入口に挿すと自動的に装着されるようになってる。」

 

 

彼から装着方を聞いた灯莉は自身のCHARMにユニットを装着させる。するとCHARMが自動的に射撃形態になりその銃口に中央の筒が接続される。

その後もユニットは変形し続け最後には大型の狙撃銃の様な形状に変化する。

 

 

灯莉「お〜、大きい〜☆」

 

雨嘉「でも軽い・・・。」

 

蓮夜「照準やブレ、長距離での命中補助をしてくれる。射撃形態でしか使用できないが、近接形態にすればその瞬間分離するから接近戦にもすぐに対応可能だ。」

 

神琳「それではこちらは?」

 

蓮夜「そっちは『テスタメント』の欠点である防御低下を抑えるために広げる範囲を指向性に広げるためのものだな。」

 

紅巴「・・・指向性ですか?」

 

蓮夜「ああ、能力の拡張範囲を通常の円形ではなく線状、扇状にすることで必要以上の防御低下の抑制や最大射程の増加ができるんだ。」

 

神琳「・・・いつも思いますが凄まじい技術ですね。」

 

蓮夜「俺の専門は付属装置(アタッチメント)だからな。これくらい出来ないとコイツに巻き込まれて生きていけないんだよ・・・。」

 

神琳「そ、そうですか・・・。」

 

 

百由を親指で指しながら放った彼の言葉に、神琳が頬を引き攣らせていると、指を指された本人である百由が咳払いをする。

 

 

百由「・・・話を戻すわよ。それでは楓さん説明のつづきを、」

 

楓「はい、そしてヒュージの殲滅が確認したら、次はアタックチームの出番ですわ。」

 

百由「アタックチームはグラン・エプレの今 叶星、宮川 高嶺。そしてヘルヴォルからは相澤 一葉、佐々木 藍。」

 

楓「アタックチームのリーダーは叶星様にお願いいたします。」

 

叶星「・・・はい、承りました。」

 

梨璃「あれ・・・わたしや楓さんの名前がなかったけど・・・。」

 

 

楓の言葉を聞き自身達の名前が出なかったことに気づいた梨璃は彼女に問いかける。

 

 

楓「私たちは最後の要、ノインヴェルトチームですわ。」

 

梨璃「はっ・・・そうでした!」

 

蓮夜「だが、茜と音羽はどうするんだ?一柳隊の残りメンバーが9人だから2人残るぞ?」

 

楓「それはですね。サポートチームで仕事を終えた神琳さんたちを合流させるため残りの4名は3チームの補助兼遊撃をするアシストチームを頼みたいのです。」

 

 

気になることがあり、楓に質問した彼はその答えを聞き納得したように頷く。

 

 

結梨「わたしも違うの?」

 

蓮夜「たしかに通常の連携はいいとして俺と結梨さんはノインヴェルトに参加すること少なかったからな・・・。」

 

楓「はい、今回は確実性を取るためにノインヴェルト戦術の連携精度で決めさせて頂きました。それにお2人は個別での戦闘で力を発揮いたしますし。」

 

蓮夜「了解した。」

 

結梨「・・・わかった!頑張る!」

 

楓「それではアシストチームのリーダーは黒鉄さんにお願いいたしますわ。」

 

蓮夜「わかった。3人ともよろしくな。」

 

百由「ノインヴェルト戦術の展開まで夢結達はリザーブってことでいつでも動けるようにしておいて、今回の作戦の要だから手薄なところのカバーはアシストチームに任せてそれだけに集中して、」

 

夢結「了解したわ。」

 

楓「サポートチーム、アタックチーム、ノインヴェルト戦術。この3つの波で特型ヒュージを完膚なきまでに叩き潰します。そしてアシストチームにより万が一も起こさせません!」

 

梨璃「す、すごい・・・前回もすごかったけど、今回はえーと何人だろ・・・。」

 

夢結「23人による波状攻撃ね。」

 

蓮夜「いや、27人だぞ、」

 

夢結「他にも人員がいるのかしら?」

 

蓮夜「アールヴヘイムから天葉と依奈、壱さんに楠美さんが作戦領域内の警備をするらしい。」

 

梨璃「そうなんですか!!」

 

夢結「だから天葉が来ていたのね。」

 

蓮夜「そういう事だ。今回はイレギュラーだからなどんな事態にも対処出来るようにらしい。」

 

夢結「それは心強いわね。」

 

百由「彼に言われちゃったけど、以上が現状、考えうる私の最適解よ。不足の自体にも確実に対処出来るように万全の体勢で挑むわよ。」

 

一葉「・・・ここまで厳重な体制・・・これは厳しい戦いになりそうですね。」

 

梨璃「でも、やるしかありませんよね!あの特型ヒュージを倒せるのはわたしたちだけなんです!」

 

 

一葉の不安そうな呟きに梨璃はみんなを鼓舞するように大きな声で宣言する。

 

 

一葉「・・・そうね、私たちがあいつを倒せば、これ以上犠牲は増えない。やるしかないですね・・・!」

 

叶星「やりましょう、私たちの力を集結して・・・ひとつの大きな力に。」

 

梨璃「はい・・・っ!みなさん、どうぞよろしくお願いいたします・・・!!」

 

 

彼女に鼓舞され他メンバーの指揮が上がる。

それを見た彼女は嬉しそうに声を上げた。

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