アサルトリリィ Abnormal Transition 作:0IN
今回も短いですが楽しんでいただければ幸いです。
蓮夜「これが獣との戦いだ。」
この戦闘を見ていた彼女達はその悲惨さに絶句していた。
確かにヒュージとの戦闘でも重傷者や死者が出ることは少なくはないがこの戦闘は彼女達の知るどの戦いよりも苛烈で悲惨でそして狂気じみていた。
蓮夜「今回見せたのは、お互いが再生持ちだったから普通より悲惨だったのは否めないが、俺が今まで戦ってきた4回ともこんな感じの戦闘だ。」
梨璃「・・・助けることはできないんですか・・・?」
蓮夜「無理だ・・・。獣になるとその人の固有概念・・・その人のをその人のたらしめる情報が変質するんだ初めからそうであったかのように・・・。そうなると時間逆行や概念改変が意味をなさないんだ・・・元々が獣だったからな。」
そう語った彼の顔からは悲しさや悔しさが滲み出ていた。
彼も辛いのだろう、
少女は被害者だったのだ。
1人の人間が救える数などたかが知れてるのは彼もわかっているはずだ。
わかっていても割り切れるわけがない、
そんな彼にどう話しかけたらいいか彼女達が悩んでいると、
楓「黒鉄さん、どうして映像が終わっていませんの?」
彼女が感じた違和感を口にする。
獣との戦闘が終わったのにまだ映像が続いているのだ。
まるでまだ続きがあるかのように、
映像ないの彼が動き出す。
彼は獣に襲われた少女の前まで来た。
少女の腹部は無くなっており上半身も首から上と肩でギリギリに繋がった両腕だけになっており、下半身も膝から下しか残っていなかった。
その姿にはモヤがかかっておりそれは彼女達に見せないことの配慮だろう。
だがその光景を想像出来てしまったであろう百由と梅、そして鶴紗は口元を抑え、他のみんなも目を逸らす。
彼は少女の前で何か呟きながら開いていた目をそっと閉じさせた。
その後彼が立ち上がると少女が結晶に包まれる。
その様子を確認した彼は無事だった少女達の元へと向かう。
少女達の怪我を確認しようとしたその時、
少女達が爆発した。
その爆発に巻き込まれて彼は吹き飛ぶが体勢を整えて着地する。
爆発で左足と右腕が吹き飛ぶがすぐに再生する。
しかし先程まで少女達がいた場所には何も残されていなかった。
彼が振り返ると傷一つない状態になった少女が横たわっていた。
彼はその少女を抱えるとそのままその場を去った。
鶴紗「・・・。」
神琳「・・・これは・・・。」
蓮夜「これが俺がG.E.H.E.N.A.を警戒する一番の理由だ。」
百由「多分爆弾が埋め込まれていたのでしょうね・・・。」
蓮夜「そうとしか考えられない。・・・アイツらは人を人として見ない・・・目的のためならどんな事でもしてくるんだ。」
楓「もしかして他の人に聞かれるわけに行かないとは、このことでしょうか?」
蓮夜「そうだよ・・・もし少しでも情報を知っているとアイツらが知ったらどんな手でも使って来る。例えばだが親や大切な人を人質にするとかだな。」
梨璃「!?」
雨嘉「そんな・・・。」
ミリアム「そこまでやるかのう?」
鶴紗「・・・やるな。」
百由「確実にやるわね。」
蓮夜「そうだ、必ずやる。・・・俺や夢結みたいに超越者ならそもそも薬物とか効かないし捕まっても簡単に逃げられるが・・・他のみんなはたぶん無理だ。アイツらはリリィの能力を一時的に封じる薬を持っているからな。」
神琳「・・・そのようなものまで・・・確かに危険ですね。」
梅「梅はそんなこと知らないぞ?」
百由「隠しているんでしょう。いつもの事だわ。」
蓮夜「一応その薬を無効化する薬品とかは作ってはいるが眠らせたりされたら意味ないからな。」
百由「その薬貰っていいかしら?」
蓮夜「いいぞ、だけど絶対にこのことは・・・。」
百由「わかってる、言わないわよ。もしバレたりしたら大変でしょう・・・特に百合ケ丘はG.E.H.E.N.A.と関係が悪いから。」
蓮夜「本当に頼むぞ。」
百由「・・・ええ。」
彼はどこからか取り出したケースを百由に渡した。
開けると試験が10本入っておりその中に半透明な液体が入っていた。
中身を確認するとすぐにケースを閉じて自身の膝を上に置く。
夢結「これで終わりかしら。」
蓮夜「そうだな、本当にごめんな・・・嫌なもの見せちまって。」
梨璃「あ、あの、黒鉄さん。」
蓮夜「なんだ?」
梨璃「二水ちゃんにはどう伝えれば・・・。」
梨璃は床に転がっている二水を見ながら苦笑する。
蓮夜「大丈夫だ・・・直接さっきの映像を夢として見せたから。」
梨璃「えっ?」
蓮夜「さっきの映像を見ている時のそのままに二水さんには夢として見せたんだよ。もちろんみんなが話しているところを込みで。」
そう言いながら彼は時計を確認する。
壁掛けの時計はちょうど3時を指しており、
蓮夜「まだ時間はあるな・・・そうだ!みんなまだ時間はあるか?」
梨璃「は、はい。」
夢結「平気よ。」
みんな2人の言葉に同意した。
蓮夜「みんな大丈夫なら・・・CHARMどうする?」
梨璃「どうするって?」
蓮夜「いや、だってCHARM壊れてるからどうする?修復かそれとも新規で新しいのを作るか?」
神琳「修復は分かりますが、新しいものとは?」
蓮夜「直すだけなら簡単にできるんだよ・・・だけどなこれからのことを考えるとこの機会に専用機作ってもいいんじゃないかってな。」
梨璃「専用機ですか?」
蓮夜「ああ、ミリアムや梅のCHARMみたいな一点物だな。その人個人に合わせて作るから普通のよりも高いパフォーマンスを発揮できるんだ。」
ミリアム「わしや梅様、それに楓や神琳もオリジナルじゃが必要かのう?」
蓮夜「必要な訳じゃないが最近の百合ケ丘は事件の発生率が高いからな備えみたいなものだよ。ちょうどCHARMの作り直しが必要だしな。」
結梨「結梨のはあるぞ!」
蓮夜「本体は壊れていないけど結梨さん・・・君のCHARMのコア砕けてるよ。」
先日の戦いで結梨のクリスタルコアは砕けていたのだ。
二水「うっ・・・うぅ。」
その時二水が目を覚ましたので彼女にも説明をすると、
二水「そ、そんなものわたしなんかが貰っても良いのでしょうか・・・?」
蓮夜「二水は自分の評価が低すぎるぞ。もっと自信を持って大丈夫だから。」
二水「そうなんですかね?」
梨璃「そうだよ!」
二水「梨璃さん・・・それならわたしは作ってもらいたいです。皆さんの力になりたいので。」
梨璃「わたしも!みんなを守りたいから。」
鶴紗「作ってもらえるなら・・・欲しい。」
雨嘉「わたしも。」
神琳「私もよろしいでしょうか?」
夢結「お願いするわ。」
ミリアム「わしも頼むのじゃ!何か手伝えることがあったら言ってくれ、手伝うぞ。」
梅「梅もお願いするぞ。」
楓「私もよろしいでしょうか。」
結梨「みんなが貰うならわたしも!」
蓮夜「俺から言ったことだからなんだが梅と楓さんは大丈夫なのか?2人のCHARMは親が作ってくれたものだろう?」
梅「全然問題ないぞ!」
楓「こちらも問題ありません!それにちょうどいいですし・・・一回お父様は頭を冷やすべきですわ!」
蓮夜「それなら問題ないな・・・百由は、」
百由「大丈夫よ。それに私は自分で作りたいから、作る時言いなさい手伝うわよ。」
蓮夜「ありがとう。その時は頼む、百由の研究に必要そうなデータ今度渡すよ。」
百由「わかってるわね!」
蓮夜「それじゃあ、みんな着いてきてくれ。」
彼が部屋から出ていくので彼女達もついて行く。
先程の部屋から少し離れたところに大きめな扉があり彼はそこの鍵を開けて入っていった。
彼女達もその中に入るとそこには、
梨璃・結梨・二水「うわぁー!」
梅「すごいな・・・。」
そこには無数の武器が置かれていた。
夢結「これは?」
蓮夜「俺が作った武器だよ。何があっているかわからなかった時に色々と作ったんだ。」
雨嘉「これが全部CHARM?」
百由「いいえ、CHARMじゃないは・・・どちらかと言うとギアと同じ部類かしら。」
蓮夜「百由ならわかるか、そうだ、同じルーンを使うがこれらはギアの原型だ。」
神琳「どうしてこれらを見せたのでしょうか?」
蓮夜「ベースを決めてもらおうと思ってな。」
鶴紗「ベース?」
蓮夜「ああ、この中から自分が使いたいものがあればそれをベースにして作ろうと思ってな。」
結梨「どれでもいいの?」
蓮夜「ああ、好きに選んでくれ。」
彼の言葉に皆が部屋を見て回る。
しばらく見ていると、
夢結「蓮夜、ちょっといいかしら?」
蓮夜「なんだ?」
夢結に呼ばれたのでそちらにいると夢結と梨璃がおりその前には1つの扉がありその扉は鎖で封じられていた。
夢結「この扉は?」
蓮夜「この中か・・・この中には、異能者用の武器・・・原初シリーズがあるんだ。」