アサルトリリィ Abnormal Transition 作:0IN
百由「蓮夜!」
彼が歩いていると横の通路から声が聞こえそちらに振り向くと百由とミリアムそして鶴紗がいた。
蓮夜「どうしたんだ?」
百由「これってなんなの?」
彼が指さしたところには機械が剥き出しになっている未完成のような武器が並んでいた。
蓮夜「これは実験的に作った試験機だな。ここにあるのは扱いづら過ぎて結局完成品を作らなかったやつだ。」
ミリアム「扱いづらいとはそれもなのかの?」
蓮夜「例えばコイツなんだが・・・。」
彼が一つの武器を取り3人に見せた。
それは折り畳み式の大型狙撃銃のようになっており、銃身の接続部には何やら装置が着いており百由とミリアムには普通の狙撃銃とは違うものだと一目でわかった。
百由「狙撃銃かしら・・・かなり大型ね。それにこの部品・・・マギの放出機構かしら?」
蓮夜「よくわかったな、これはスナイパーキャノンとエネルギーブレードの複合武装だ。作ってみたはいいが・・・取り回しが悪いし、そもそもマギを使う武器に銃器は合わないからな・・・結局作ったはいいが完全な浪漫武器としてお蔵入りに・・・。」
ミリアム「銃器にマギは相性が悪いのか!」
蓮夜「そうなんだよ・・・。」
彼は先程神琳達に話した内容を伝える。
蓮夜「そういう訳で、そこまで相性が良くないんだよ。弓とかは作るのも整備も大変だから量産機なら銃器で全然問題ないんだが。」
百由「確かに刀身の方が威力が高いと思っていたけどそうだったのね・・・。」
鶴紗「それじゃあ、私達も弓を使った方がいいんですか?」
蓮夜「いいや、近距離メインなら普通に銃器で問題ないしそもそも遠距離メインじゃないなら普通に剣とか使った方がいいからな、銃器で問題ないないぞ。それに弓はかなりセンスがいるし・・・。」
ミリアム「ワシじゃ無理そうじゃな。」
蓮夜「なんかリクエストはないか?」
鶴紗「形は大剣がいいけどもっと瞬発力が欲しい。」
蓮夜「瞬発力ねぇ・・・。」
彼が周りを見渡すと一つの大剣を手に持った。
それは赤い刀身を持ったティルフィングのような見た目をしていた。
蓮夜「これなんかどうだ?」
鶴紗「これは?」
蓮夜「これも試験機で送り込まれたマギの性質を雷に変質させる機構が備わっているんだ。」
ミリアム「なぜそのようなことをするのじゃ?」
百由「・・・なるほどね!それは面白いわね!」
蓮夜「やっぱり百由はわかるか・・・リリィはCHARMを触媒にしてマギを操るだろ?」
鶴紗「ああ、」
ミリアム「当たり前じゃな。」
蓮夜「これはその触媒自体に性質変化をさせて自身の持たない力を使うことができるようにする実験で作ったやつなんだよ。異能者は触媒なしに力を使うがそれは決まったものだけだからな。」
鶴紗「わかったけど・・・これがどうして瞬発力に繋がるんだ?」
蓮夜「リリィの身体強化のプロセスは〈マギをCHARMに送る〉→〈CHARMでマギを変換する〉→〈変換したマギを自信に纏わせる〉の3工程で出来ているんだがその第2工程で変換する時に雷の性質を付与するんだ。すると、身体強化の時にその付与した性質を自身にも付与できるんだよ。」
ミリアム「その説明の仕方なら性質によって効果が変わるのかの?」
蓮夜「その通り、まずマギの基本的な自然性質は『火』『水』『土』『風』の四属性あってそこから派生で『火』は『鉄』、『水』は『氷』、『土』は『木』、『風』は『雷』の派生属性があるんだ。」
ミリアム「8個しかないのかのう?」
蓮夜「いいや、他にもあるけどそこは通常の機構じゃ再現不可能なんだよ。それでこの属性にどんな効果があると思う?」
鶴紗「『火』は力、『土』は防御、『風』は素早さか?・・・水が想像できない・・・。」
蓮夜「どれも違うぞ。」
ミリアム「それじゃあなんなのじゃ?」
蓮夜「まず『火』はマギ出力、『水』は柔軟性、『土』が力、『風』は抵抗力だな。」
ミリアム「『火』と『土』はわかるが・・・『水』と『風』が想像出来んな・・・。」
蓮夜「柔軟性は身体の柔らかさ・・・これが防御だな。それで抵抗力は衝撃などからの身体への負担を軽減する役割だ。」
鶴紗「『雷』は『風』の派生なのにどうしたら素早さに関係するんだ?」
蓮夜「派生属性は基本属性の性質を変質させて本来の能力を低下させて他の能力を得ることなんだ。まず『鉄』は『火』の時のマギ出力の強化がほとんどなくなりその代わりにマギの消費効率を高めるんだ。次に『氷』は『水』の柔軟性が損なわれる代わりに自身の身体を硬化する。そして『木』は『土』の力・・・身体強化を低下させてその代わりに治癒能力を高める。最後に『雷』は『風』の抵抗力が低下して・・・。」
彼が武器にマギを流すと刀身が帯電し身体からも雷が迸った。
蓮夜「速度の向上を特に瞬発力が高まるんだ。」
彼が鶴紗に武器を手渡すと彼女はすぐにマギを流した。
すると彼女の身体に雷が迸る。
鶴紗「なるほど・・・いいなこれ。」
ミリアム「ほうほう・・・これは面白いの、」
鶴紗「これに決めた。」
蓮夜「それじゃあ、鶴紗さんはこれで決定だな。」
ミリアム「これは・・・。」
蓮夜「どうしたんだ?」
彼女は一つの武器を手に取り彼に見せる。
それは彼女が使っている両刃の戦斧ではなく戦鎚だった。
槌の反対側には大型の推進機が2つ付いており彼女が使っている物よりも重厚な見た目をしていた。
蓮夜「見ての通り推進機付きの戦鎚だな。」
ミリアム「見ればわかるのじゃがなぜこれがこんなところにあるのじゃ?普通に実用的に見えるのじゃが?」
蓮夜「確かに実用性高いが・・・制御が大変でな。推進機の出力調整が大変なんだ。」
ミリアム「それほどなのか?」
蓮夜「いつも結構シビアでな・・・余っ程センスがあり尚且つ大出力をよく使い慣れている人じゃないとな・・・ん?。」
百由「それってグロッピと相性いいんじゃない?だってグロッピのフェイストランセンデンスはマギの放出が基本だから元々才能があるし普段から使い慣れてるしピッタリでしょう!」
蓮夜「だけど、これ付けると斧を片側外すことになるが。」
ミリアム「それなら構わんぞ!ただ重量を両側同じにしてもらいたいのじゃが。」
蓮夜「大丈夫だぞ、だけど斧側も重くなるけどいいか?」
ミリアム「大丈夫なのじゃ!」
蓮夜「ミリアムさんのも決定だな・・・あとは楓さんと二水さんそれに結梨さんか・・・どこにいるか知らないか?」
ミリアム「楓達なら入り口付近にいるはずじゃ。」
蓮夜「ありがとう、それじゃあ俺はそっちに行ってくる。」
ミリアム「わかったのじゃ!」
鶴紗「また後で。」
百由「蓮夜、ここにあるの何個か研究ように持って行っていいかしら?」
蓮夜「いいぞ・・・だけど危険表示やクラス4以上は俺の許可なしだと持ち出せないしそもそも使えないようになってるから、収納の横のプレートに書いてあるからそれを確認してから取ってくれ。」
百由「わかったわまた後でね。・・・グロッピお宝見つけるわよ!」
ミリアム「ハイハイ、わかったのじゃ・・・。」
鶴紗「・・・私もついて行っていいですか?」
蓮夜「ああ、いいぞ・・・。」
興奮している百由から逃げるように2人はこの場を後にした。