アサルトリリィ Abnormal Transition 作:0IN
蓮夜と鶴紗はミリアムに言われたとおり入り口付近へ向かうとそこには梅に楓、二水がいた。
蓮夜「二人とも何か見つかったか?」
二水「黒鉄さん、なかなか見つからなくて決まっていません。」
梅「梅もまだだな。」
楓「かなりの数がありますので確認するだけで一苦労ですわ。」
鶴紗「私も苦労した・・・別の意味で・・・。」
楓「別の意味とは?」
鶴紗「・・・百由様。」
梅「何となく察しは着いたぞ・・・大変だったな。」
二水「あはは・・・ご苦労様です。それはそうと見つかったんですか?」
鶴紗「ああ、これ。」
鶴紗自身が持ってきた物を見せながらどのようなものか説明する。
梅「そんなものもあるのか!」
二水「マギにはこのような使い方もあるんですね!」
楓「私としては銃器がマギと相性が悪いことが以外ですわ・・・。」
蓮夜「パイルみたいな超近接系や特殊弾みたいな触媒自体を打ち込むなら別だが基本的にな・・・。」
梅「パイルってあれか?」
梅が指策方向には大型の機械がありその見た目は手甲の形をしており手の甲側から鈍く光の杭が顔を覗かしていた。
蓮夜「これだな、これにも面白い機構があってな。打撃時に杭を打ち出すんだがその時の速さに応じて威力が高まるんだ。」
楓「それは普通ではなくて?」
蓮夜「そうなんだがこれには力場の指向性制御機構が備わっていて空気抵抗や重力などから受ける力溜め込んだりを一方向に集中させたりできるんだよ。それにより打撃時だけじゃなくてその前の移動時の力もそのまま伝わるんだ。」
二水「えっと・・・つまりは?」
蓮夜「そうだな・・・衝撃時の力を10として移動時の力を1秒で5として10秒間移動したとするとその全てが衝撃時に加算されるから60・・・つまり6倍になるってことだな。」
鶴紗「えげつない・・・。」
蓮夜「まあ、このくらいにするならかなりの速度で移動しつつ尚且つ力の蓄積も1度止まったり速度が落ちるとリセットされるから速度を維持しつつ攻撃を躱す技量が必要だけどな。」
梅「それなら梅が使っていいか!」
蓮夜「梅なら使えそうだな・・・手甲じゃ無くても組み込めるから形は何がいい?」
梅「それなら形をタンキエムと同じ感じにしてくれ。」
蓮夜「わかった。・・・それで2人とも何か」
楓「私はジュワユースのデザインをそのままに火力を向上させたいですわね。」
蓮夜「火力の向上か・・・。」
楓「はい、ジュワユースは速度を重視しているため一撃が一撃が強いとは言えません。ですのでそこを改善したいと考えております。」
蓮夜「デザインをそのままにしながら火力だけを向上させるか・・・元々両手持ちを考慮してないしな・・・かなりキツイぞ。パイル付けるとかなら大丈夫なんだが・・・それは嫌だろ?」
楓「そうですわね・・・。」
蓮夜「そもそも手数のみを追求したデザインだからな、両手持ちが出来ないから重くすると返って邪魔になるからな・・・どういう場面で火力が足りないと思ったんだ?」
楓「硬い表皮を持つヒュージとの戦闘時です。」
蓮夜「それなら別に火力あげなくても大丈夫だぞ?」
楓「あら?そうですの?」
彼は一振のレイピアを取り出して楓へと渡す。
一見なんの変哲もないレイピアだが手元にある引き金と撃鉄だけがその異様さをかもちだしていた。
蓮夜「こいつの機構を使えばなんとかなると思う。」
楓「ただのレイピアに見えますが・・・。」
鶴紗「私のと同じか?」
二水「ここに撃鉄がありますよ!」
蓮夜「これには共振分離用の高周波発生機が付いていてなマギそのものを高速振動させるんだ。」
二水「共振分離?」
楓「振動でどうにかなるのですか?」
蓮夜「高速振動しているマギを浸透させることで相手のマギに反応してその波形を崩すんだ。そうするとマギで形成されているヒュージの構成物質が崩壊を開始する。」
鶴紗「さっきのもだけど・・・えげつないですね。」
蓮夜「これを作った時期はヒュージに慈悲なんてかける気無かったからな・・・今もだが。それにこれを考えついたのは俺じゃないからな?初期案はもっと酷かったんだぞ・・・。」
二水「これよりも酷いとは・・・。」
蓮夜「マギを崩壊させるのではなく浸透したマギを変質させることで元素そのものを崩壊させる・・・。」
楓「それは危険ではすみませんわね・・・。」
蓮夜「それを却下してヒュージやマギのみに効果があるように作ったがそれでもなかなかに危ない代物だ。」
鶴紗「リリィの天敵にもなるからな。」
蓮夜「確かにそうだがこれは物質化したマギじゃないと意味が無いから半エネルギー体の銃弾や刀身のそのものとかは意味ないぞ?」
二水「それでも凶悪ですよ。」
楓「要するにこれを使えば相手の硬度は関係なくなるということでしょう。ならこれにしますわ!」
蓮夜「俺が進めてなんだが気をつけろよ・・・もしも刀身に触れている時に使っていたら自身の強化も無効化されるぞ。」
楓「そのようなヘマはしません!」
蓮夜「冗談はさておき・・・二水さんはなにかないか?」
二水「わたしは怖がりだから皆さんのように戦うことができません・・・けどわたしも皆さんを守りたいんです!・・・だから距離が離れている人を守れるようなものが欲しいんです。」
蓮夜「そうか・・・それなら。」
彼が手を目線であげると彼の目に模様が浮かぶ、
すると、彼の掌に野球ボールよりも一回り大きいぐらいの球体が現れた。
その球体にはビー玉サイズの水晶体が6つ均等に配置されていた。
二水「これは?」
蓮夜「半思考制御型重力制御式結界球・・・CHARMで言う第4世代型と同じ開発思想のものだ。」
楓「黒鉄さん、それは危険では!」
蓮夜「ああ、そうだな・・・これは脳への負担が大きく制御に失敗すれば後遺症を負う羽目になるかもしれない。」
二水「・・・これはどのようなものなんですか?」
楓「二水さん!?」
蓮夜「これは本体と6つ子機に分かれていてそれぞれが起点となり重力を制御して障壁を発生させる装置だ。重力を制御する恩恵である程度自在に浮遊移動が可能で使用者の知覚範囲内ならどこへでも飛ばして防御することが可能だ。」
二水「これがあればわたしも皆さんを守れるのでしょうか・・・?」
蓮夜「それは君の努力次第だな・・・持ってきた俺が言えることじゃないがこいつはおすすめしないぞ・・・リスクが高すぎる。」
楓「そうですよ!お辞めになった方が!」
鶴紗「私みたいに治らないんだぞ!だからやめとけ!」
二水「・・・お二人ともありがとうございます。黒鉄さん・・・わたしはそれを使います。」
蓮夜「・・・本当にいいんだな?」
二水「はい!もう何も出来ないのが嫌なんです!」
彼の言葉を待つ二水に2人は焦り出す。
最悪の場合気絶させてでも止めようと考えたその時、
蓮夜「わかった・・・合格だな。」
二水・楓・鶴紗「「「えっ?・・・合格?」」」
蓮夜「もしも二水さんが求めても覚悟がなかったらそもそも渡す気がなかったからな。」
楓「そうなのですか、リスクがあるからでしょうか?」
蓮夜「いいや、そもそもこいつにはリスクなんてないからな。」
鶴紗「それじゃあなぜ思わせぶりな言い方をしたんですか?」
蓮夜「こいつは本当の意味で仲間を守るためのものだ。仲間を守る意思が強いやつじゃないと使う意味がないだろ?だからちゃんと覚悟があるか、そしてその覚悟がどんなものか聞いておきたかったんだ・・・これの考案者がそう願っていたからな。」
楓「黒鉄さんが作ったのでは?」
蓮夜「作ったのは俺だが考えたのは俺じゃないぞ?楓さんに渡したレイピアの初期案の考案者だな。」
楓「あの思考の持ち主がこのようなものを?」
蓮夜「あいつも色々あるんだよ・・・。」
楓「・・・これ以上は聞かないでおきますわ。」
蓮夜「そうしてくれ。」
鶴紗「なんで第4世代と同じなのにリスクがないんだ?」
蓮夜「それは第4世代にリスクがあるのは情報処理が間に合わないからだ。それは本体を司令用のAI内蔵式の操作機器を用いることで情報を処理するから使用者の負担が少なくなるんだ。それに防御だけに機能を限定させることで制御系を簡略化するから使用者はただ移動先の指定と発動形態の指定、そして発動と解除だけを命令すればいいんだよ。」
鶴紗「なるほどな・・・だからリスクがないということか。」
蓮夜「そういうこと、怖い思いさせたと思うがごめんな。」
二水「は、はい!大丈夫です。」
蓮夜「それじゃあ、二水さんはこれでいいんだね?」
二水「はい!よろしくお願いします!」
蓮夜「これであとは結梨さんだけだな・・・彼女はどこか知らない?」
二水「結梨さんなら梨璃さんのところに行くと言って黒鉄さんがくる少し前に奥の方へ行きましたよ?」
蓮夜「そうか・・・なら俺は結梨さんを探してくる。」
二水「わかりました。」
楓「ではまた後ほど。」
梅「梅は百由の暴走を止めてくるぞ!」
鶴紗「・・・お願いします。」
彼は彼女達と別れ結梨を探しに武器庫の奥へと戻って行った。