アサルトリリィ Abnormal Transition 作:0IN
蓮夜が梅と話している時、
結梨「梨璃!夢結!」
梨璃「結梨ちゃん!どうしたの?」
結梨「2人を探しに来たの!」
夢結「そうだったのね・・・他のみんなは?」
結梨「梅と楓、二水はさっきまで一緒にいたよ。百由達は分からない。」
夢結「そうなのね。それで良さそうなものは見つかったかしら?」
結梨「まだ見つかってないの・・・夢結達は?」
夢結「私は決まったわよ。」
梨璃「わたしはまだなんだよ。一通り見回ったんだけどなかなかしっくりくるものがなくってね。」
夢結「あなたも見つかってないのなら私達と一緒に探しましょう。」
結梨「うん!」
その後3人で見回ったが2人の武器がなかなか決まらず彼女達は夢結達が最初にいた原初シリーズが置かれている部屋へと戻って来ていた。
梨璃「なかなか見つかりませんね・・・。」
結梨「見つからなーい!」
夢結「そうね・・・彼を呼ぼうかしら?」
梨璃「そうしましょう、黒鉄さんならここの事に詳しいですからね!」
結梨「結梨が探してくる?」
夢結「いいえ、大丈夫よ。」
夢結が端末を取り出して彼に連絡を取ろうとすると、
蓮夜「やっぱりここにいたか。」
部屋の外から彼が入ってきた。
夢結「ちょうど良かったわ。呼ぼうと思っていたのよ。」
蓮夜「そうなのか?・・・梨璃さんと結梨さんのか?」
夢結「ええ、そうよ。」
蓮夜「2人ともなにかリクエストはないか?」
梨璃「わたしはまだ考えている途中で・・・結梨ちゃんは何かあるかな?」
結梨「う〜ん、結梨は・・・みんなと同じがいい!」
蓮夜「みんなと同じ?・・・みんな使う武器の種類も機構も違うが・・・誰のがいいんだ?」
結梨「誰かのじゃなくてみんなのがいいの!」
蓮夜「もしかして一柳隊のみんなの武器がいいってことか?」
結梨「うん!」
彼女の無理難題に彼は頭を悩ませた。
蓮夜「・・・つまり原初シリーズは再現不可能だから除外しても8つ武器の特性を入れることになるってことだから・・・。」
梨璃「結梨ちゃん!黒鉄さんを困らせちゃダメでしょう。」
蓮夜「梨璃さん大丈夫だ。これは俺の説明不足だからな。」
夢結「それでできそうなの?」
蓮夜「何個か案はあるけどどれも実用的じゃなくてな・・・これについては少し考えてみる。」
夢結「そうなるとあとは梨璃だけね・・・なにか思いついたかしら?」
梨璃「・・・よく分からないんです。」
蓮夜「よく分からない?」
梨璃「はい・・・わたしは何をしたいのか・・・入学したのもお姉様に会うためですし、最近目的というか・・・どうしたいかが分からないんです。」
夢結「・・・。」
梨璃「それに・・・先程黒鉄さんに見せていただいたあの戦闘・・・あれを見たらお姉様が遠くなったみたいで・・・。」
俯く梨璃に夢結はそっと彼女を抱きしめた。
梨璃「お姉様・・・?」
夢結「・・・梨璃、大丈夫よ。あなたを絶対に1人にしないわ・・・。」
梨璃「お姉様・・・。」
夢結「力なんて関係ないは・・・あなたは私がそのようなことで見捨てると思っているのかしら?」
梨璃「い、いいえ!そんなこと・・・。」
夢結「私がこうして誰かと触れ合えるようになったのはあなたのお陰なのよ・・・。」
梨璃「で、ですよね!わ、わたし何をかんがえていたんでしょうか?」
梨璃が強く彼女を抱きしめるのを感じて夢結は微笑み彼女の頭を撫でた。
夢結「それに私は大切な人と一緒にいたいだけで超越者になろうと考えたのよ。・・・梨璃は私の大切な人なんだからあなたが嫌だと言っても離れないわ。」
梨璃「はい!」
結梨「結梨も混ぜて!」
2人だけの空間を作っている彼女達の間に結梨が割り込む。
梨璃「ゆ、結梨ちゃん!?」
夢結「あら?」
結梨「2人だけずるいの!結梨も!」
夢結「ごめんなさいね。」
結梨「結梨も撫でて!」
夢結が結梨の頭も撫でると彼女の顔が緩む、
梨璃「結梨ちゃんごめんね!よしよし、」
梨璃も結梨を撫で始めた時、
蓮夜「・・・ん?」
彼は違和感を感じた。
その違和感がどこから来ているのか当たりを見舞わたすと、
蓮夜「あれは・・・。」
彼の目には鎖の巻かれた1本の小太刀があった。
白い鞘に薄青色の柄と夜桜と真逆の色をしているそれは夜桜のような機械的な部分がない変わりに頭には細い鎖が伸びており夜桜の攻撃的で荒々しい印象とは真逆で静かで穏やかな印象をかもちだしていた。
その小太刀は誰も触れていないのに小刻みに震えており、まるで誰かを待っているような雰囲気を醸し出していた。
蓮夜「夢結・・・いい雰囲気のところ悪いけど何か感じないか?」
夢結「いい雰囲気って何よ・・・それに何か感じるって・・・。」
夢結は彼の言葉を理解出来ず首を傾げるがしばらくすると周りを見渡し始めた。
夢結「この感じさっきの・・・あら?・・・あれは・・・。」
彼女は何かを感じたようでそちらに向かい近寄る、
彼女の向かった先には小刻みに震えている小太刀があった。
彼女が小太刀に向かって左手を伸ばすと、
小太刀に巻きついていた鎖が解け彼女の左腕に巻き付いた。
夢結「!?」
彼女はいきなりのことに驚き手を戻すと鎖が引っ張られ小太刀が彼女の元へと飛んでくる。
小太刀が彼女の手に収まると腕に巻き付いていた鎖が解けた。
梨璃「お姉様!?大丈夫ですか!?」
結梨「夢結!大丈夫?」
夢結「ええ、大丈夫よ。・・・けれどどうしていきなり?」
蓮夜「気づいてくれなかったからじゃないか?」
夢結「・・・もしかして・・・この武器は意思があるの・・・?」
蓮夜「いいや、意識とかは無いはずだぞ?・・・まあ、相性とかがあるから本能的な何かはあるかもしれないが・・・。」
夢結「そうなのね・・・つまり私はこの小太刀と相性がいいということであっているのかしら?」
蓮夜「ああ、そうだぞ。・・・この小太刀の名前は『輪菊』、特性は『抑制』だ。」
夢結「『抑制』?」
蓮夜「そうだ、名前通りになんでも『抑制』する。・・・それが使用者であってもな・・・夜桜と対になっているみたいなんだ。」
夢結「夜桜と・・・つまり使用者自身も弱体化していまうということなの?」
蓮夜「それがそうでも無いんだ・・・使用者自身はこの『抑制』自体を解くことができて解くと抑えていた分の力を使用者に上乗せするんだよ。」
夢結「『抑制』していた時の力を溜め込んで使うということかしら?」
蓮夜「その考えで合ってるぞ。他にも触れた相手の力や動きを封じることもできる。」
夢結「対になっていると言っていたけれど・・・能力が似ているわね。」
蓮夜「そう思うかもしれないが結果が似ているだけで全く別物だぞ?・・・『解放』は使用者の力を増幅させることで強化するが、『抑制』は使用者の力を溜め込んで溜まったものを上乗せすることで強化するんだ。・・・例えるなら『解放』は掛け算で、『抑制』は足し算だな。」
夢結「そう考えると全くの別物ね・・・だけどこの2振りって・・・。」
蓮夜「夢結もわかったみたいだな・・・この2振りは相乗効果があるんだよ。『解放』で強化された力を『抑制』するから使用者が弱体化することがなくそして『抑制』による強化自体も『解放』で強化されるから、異常なくらいに能力が強化されるんだ。」
夢結「やっぱりね・・・けれど大丈夫なのかしら?」
蓮夜「大丈夫って何がだ?」
夢結「この2振りは能力が真逆になっているのだからひとつのCHARMに合わせるのは大変じゃないかしら?」
蓮夜「そこは俺がどうにかするさ・・・。」
その時彼の表情がいきなり変わった。
その表情は驚愕と困惑が混ざっておりその視線の先は、
梨璃「黒鉄さん?どうしたんですか?」
蓮夜「梨璃さん・・・その手に持っているのは・・・。」
梨璃「えっ?持っているって・・・わっ!」
彼女は自身の手を見るとそこには金色の刀身を持った大型の西洋剣があった。
梨璃「いつの間に?」
結梨「梨璃も見つけたの?」
夢結「私と同じ感じね・・・もしかして。」
蓮夜「梨璃さんと相性がいいんだな・・・それの名前は『黄昏』・・・特性は『循環』だ。」
彼は何かを考え込むと端末を取り出し、
蓮夜「みんなのところに戻るぞ。」
梨璃「どうしたんですか?」
夢結「蓮夜・・・もしかして。」
蓮夜「ああ、夢結の思っている通りだ。」
彼が端末を操作しながら部屋を出ていくので3人も彼を追う。
すると外にはみんなが集まっており、
百由「何かあったの?」
蓮夜「ちょっとやばいことがわかっちまってな。」
美鈴「!?・・・そういうことかい?」
蓮夜「姐さんはわかったみたいだな・・・。」
彼が真剣な顔になったのでみんなが気を引きしめる。
蓮夜「梨璃さんが異能者だった。」