アサルトリリィ Abnormal Transition   作:0IN

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過去⑩

蓮夜『姐さん!俺は右やります!』

 

美鈴『それじゃあ私は!』

 

 

2人は木の間を縫うように進むように森を駆け抜ける。

目の前には2体のミドル級ヒュージがおりこちらに気づいたのかこちらへ飛びかかっててきた。

 

2人はお互いの得物を握りしめ体制を低くしてさらに加速、そのまま飛びかかってきたヒュージの下を潜るように前進しながら躱し刃を上に向けて相手の勢いを利用して両断する。

 

2人は両断したヒュージには目もくれずそのまま森の奥へと突き進む。

 

 

美鈴『あとどれくらいかな?』

 

蓮夜『あと60秒です!準備を!』

 

 

彼の言葉に彼女の表情がより真剣味を増す。

彼も現在持っている太刀を納刀し拳銃を取り出した。

 

 

美鈴『僕が先に出るから援護を!』

 

蓮夜『了解!』

 

 

すると彼女の姿が何重にもぶれ始めた。

そのぶれは大きくなりその全てが鮮明になる。

すると彼女が3人に増える。

 

 

美鈴『僕は前から行く!』

 

美鈴(影)『『それなら私は右(左)から!』』

 

 

そういうと彼女達のうち1人はそのまま残り二人は左右に別れて森を駆け抜ける。

 

 

蓮夜『・・・あと10秒!』

 

 

彼も拳銃を前方に構えて射撃する。

そのまま銃弾が無くなるまで打ち続ける。

銃弾が切れたら銃身が折れてシリンダーが顔を出した。

そこからからの薬莢が飛び出しすぐにその上に新たな薬莢が現れシリンダーに収まる。

銃身を元に戻すと再び射撃を再開する。

打ち出された銃弾は木の間を縫うように進み森の奥へと吸い込まれていく。

銃弾が見えなくなった次の瞬間金属同士がぶつかるような甲高い音が鳴り響く。

銃弾が弾かれる音がなる中数回突き刺さる用は鈍い音が聞こえた時、木々が途切れ瓦礫となった街が姿を現した。

 

 

そこには数十体のスモールとミドル級と数体のラージ級そして真ん中にギガント級ヒュージが存在していた。

 

2人はそこに飛び込む。

ヒュージが彼らに気づき襲いかかろうとしたその時、

 

 

『ドゴーン!!』

 

 

数体のミドル級が大爆発を起こした。

爆発したヒュージは跡形もなくなくなりその余波で周りにいたスモール級は粉々に、ミドル級も活動停止になっておりラージ級も倒れはしないがヒビが入っていた。

その爆発で砂煙が起こり2人の姿を隠す。

ヒュージが2人を探して周りを見回していると、

 

 

ヒュージの目の前に刃が現れヒュージを両断した。

大きな音につられてヒュージがそちらを向くと今度は逆方向から何かを切断する音が聞こえる。

それからも切断音が鳴り響く、

だが、その音の鳴る場所はバラバラであり発生源を補足できない。

このあともしばらく見えない驚異がヒュージを襲った。

 

 

 

何かを感じ取ったのか一体のラージ級が腕を前に突き出すと腕が止まりその先には今ヒュージ達を襲っている刃があった。

 

 

美鈴『勘がいい個体もいるみたいだね・・・それとも本能なのかな?』

 

 

ヒュージは少女を見つけると腕を押し付けるようにして抑え込む。

さすがにラージ級の筋力には勝てず抑え込まれる少女を見て好機と思ったのかヒュージはもう片方の腕を彼女へと振り下ろそうとする。

だが、

 

 

美鈴『普通ならこの状況はまずいんだけど・・・。』

 

 

少女は口元に笑みが浮かんでいた。

 

感情のないはずのヒュージを寒気が襲う。

本能なのかそれとも別の何かかもしれないがヒュージはすぐさま振り下ろそうとしていた腕を引き戻す。

その腕を自身の上にかざそうとするが、

 

 

???『・・・遅いよ。』

 

 

ヒュージの視界が左右に割れる。

他のヒュージと同様に両断されたのだ。

そのヒュージの視界に最後に映ったのは、

 

瓜二つの姿をした2人の少女と、

 

 

美鈴『動きは良かったけど詰めが甘かったみたいだね。』

 

 

少女から発せられる理解の出来ない音だった。

 

 

 

 

美鈴『ふぅ・・・ありがとう助かったよ。』

 

美鈴(影)『何を言っているんだ?・・・あれくらいなら受け流すなり躱すなり出来ただろに・・・。』

 

美鈴『ちょうど君が近くにいるのが分かったからね。・・・効率よく行こうと思ったのさ。』

 

美鈴(影)『僕が気づかなかったら危なかったのによく言うよ・・・完全に油断してただろう?』

 

美鈴『まぁね・・・だけど大丈夫さ、必ず気づくからね。・・・なぜなら、』

 

美鈴(影)『君は僕で、僕が君・・・だからだろう?』

 

美鈴『その通り、だから確信があったんだ。』

 

美鈴(影)『理由は分かったけど気をつけないと蓮夜にドヤされても知らないからね。』

 

美鈴『まぁ、程々にするさ。それじゃあ残りもやろうか、』

 

 

彼女の言葉に美鈴(影)は頷き背中合わせのように真逆の方向へと駆けていった。

 

 

 

その後もヒュージの数が減りギガント級と数体のスモール級だけとなった時残っていたスモール級が一斉に爆発した。

それによりギガント級は体制を崩しよろける。

 

 

ギガント級の足元を影が疾走り抜ける。

するとヒュージの足クビから青い液体が吹き出した。

吹き出した場所には何かに切られた傷がありそこから青い液体が止まることなく溢れだしている。

 

 

美鈴『・・・浅い。』

 

 

彼女がつぶやくとヒュージの傷が塞がり始めものの数秒で元通りになってしまった。

すると元々人型に似ていたヒュージの姿が変わり下半身は人上半身は触手出できた異形の姿へと変貌する。

 

自身に傷をつけた存在を見つけたヒュージは怒り狂ったかのように彼女へと襲いかかる。

 

ヒュージの触手が彼女達を襲う。

その触手の先端は槍状になっておりそれらが彼女達を刺し貫こうと迫り来る。

 

彼女達はCHARMでそれらをどうにか捌くがその物量に押され始める。

彼女達が目の前の触手に集中していると地面が盛り上がりそこから触手が突き出てきた。

 

彼女達はそれを何とか躱すがその隙を突かれてCHARMを弾かれてしまう。

そして、

 

彼女達の腹部に触手が突き刺さる。

 

 

夢結「お姉様!!」

 

 

今までずっと無言だった夢結が叫ぶ。

そして彼女の傍に寄ろうとした時、

脳裏にあの時の光景が過ぎった。

自分のCHARMで彼女を刺してしまったあの時の光景を、

夢結は固まり動けなくなる。

 

その瞬間彼女達に触手が襲いかかり体全体に突き刺さる。

 

 

夢結「ああ・・・あああ・・・。

 

 

夢結が手を伸ばすとそこには全身を貫かれた彼女が落ちてきた。

 

その瞳には生気がなくもう心臓の鼓動が止まっているのは確実だろう。

その姿が夢結の中の彼女と重なった。

 

夢結の息が荒くなり過呼吸になる。

血の気の引くような寒気と共に自身の体が何かに掴まれて引っ張られる感覚に陥る。

 

その気配に気づいた夢結はすぐに気持ちを落ち着かせようとするがなかなか落ち着かない。

自身を引っ張る力が強まって行くのを感じて彼女に焦りが生じた。

今は何とか持ちこたえているがあと少しで落ちてしまうだろう。

 

 

夢結「・・・。」

 

 

彼女が限界を迎える直前美鈴の体が霧のように解けてきえた。

すると後ろから、

 

 

美鈴『正面からはきついかもしれないね・・・。』

 

蓮夜『きついかもって何やってんですか!見てるこっちがヒヤヒヤしましたよ!』

 

 

美鈴の声が聞こえたため振り向くと2人は話し合っていた。

・・・話し合っていると言うよりも彼が彼女に文句を言っているような感じではあるが2人とも怪我どころか汚れひとつない状態でヒュージのことを観察していた。

 

 

美鈴『ごめんごめん、相手の情報が欲しくてね。・・・それに分身だから、』

 

蓮夜『それでも同一人物でしょうが!確かに情報は欲しいですけどもっと考えて下さいよ!』

 

美鈴『分かった分かった・・・次からはちゃんと言ってから行動するよ。』

 

蓮夜『そういうことじゃない!!』

 

 

彼の言葉をひらりと躱していた美鈴の雰囲気が変わる。

 

 

美鈴『それよりも・・・どうしようか。』

 

蓮夜『・・・そうですね・・・。』

 

 

それに合わせて彼の雰囲気をすぐさま変わり考え始める。

 

するとヒュージがこちらに気づきこちらを向く。

そして2人のことを確認するとこちらに向かって襲いかかってきた。

 

 

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