アサルトリリィ Abnormal Transition 作:0IN
彼が朝、食堂に行くと夢結と梨璃が会話をしている姿がとそれを隠れて見ている楓と二水の姿があった。
梨璃「はあ〜。これでわたし、夢結様とシュッツエンゲルになれたんですね。」
夢結「・・・。」
梨璃「夢みたい!嘘みたいです!」
夢結「・・・。」
梨璃「早くわたしも夢結様と一緒に戦えるようにならなくちゃ。あ、でも、わたし初心者すぎて何のレアスキルなのかも分からないんですよ、あはは。
あ、二水ちゃんは『鷹の目』のスキルなんだそうです。高いところから物事を見渡せるって・・・。
そうだ、夢結様は何のレアスキルを・・・。」
夢結「ルナティックトランサー・・・。」
梨璃「え?」
夢結「それが私のスキル・・・。・・・いえ、レアスキルなんてとても呼べない代物よ。」
2人のことを双眼鏡を使いながら隠れ見ていた楓は、
楓「朝っぱらからお二人で何いちゃついてなさいますの・・・。」
二水「わたしにはどこかぎこちなく見えますけど・・・。」
楓「・・・ところでそのメモは?」
二水「お二人のことを週間リリィ新聞の連載記事にするんです。」
楓「あなたもなかなか容赦ないですわね・・・。」
蓮夜「2人して何やってんだ・・・。」
???「それ私も興味あるな。あの夢結をたった2日で落とすなんて、びっくりだ。」
楓「そりゃ梨璃さんですもの。当然ですわ。それとごきげんよう黒鉄さん・・・そして、あなたは?」
???「私は吉村・Thi・梅。2年生だぞ。」
楓「それは失礼しましたわ、梅様。」
蓮夜「申し遅れました。俺は黒鉄 蓮夜と言います。」
梅「よろしくな。蓮夜は同じ2年生だろ?なら敬語はいらないし梅でいいぞ。」
蓮夜「わかったこれからよろしく梅さん」
梅「さんもいらない!」
蓮夜「それじゃ梅でいいかな?」
梅「それでいいぞ。」
蓮夜「それにしても何があったんだ?2人のことを隠れて見たりして。」
二水「夢結様と梨璃さんがシュッツエンゲルになったんですよ。」
蓮夜「そうなのか・・・ってマジで!」
二水「本当です。」
蓮夜「昨日のあの感じだとまだ先かと思ったが・・・」
梅「ほんと、あの夢結がな・・・。」
梅は少し嬉しそうな表情になっていた。
数時間後梨璃達に誘われて屋上へ向かうと海岸付近が騒がしくなっていた。
二水「ヒュージです!!」
梨璃「あれが・・・。」
楓「噂の鷹の目ですわね。」
蓮夜「呼ばれたから来たんだけど、どうしたんだ?」
梨璃「あ、黒鉄さん。ヒュージが来たみたいなんですよ。わたしたちはここから見学するので一緒にどうかと・・・」
夢結「よく見ておきなさい。」
夢結がそう言った直後轟音と共にミサイルが何本もヒュージへと向かって飛んで行く。
梨璃「わわっ!?な、何!?」
二水「防衛軍の前段砲撃です。」
ミサイルはヒュージに当たる直前で何かによって遮られ無効化されてしまった。
二水「だけど防衛軍の装備では、ヒュージに有効な打撃を与えることが出来ないんです。」
梨璃「気のせいか、こっちに向かってませんか?」
夢結「百合ケ丘女学院はリリィの養成機関であると同時に、ヒュージ迎撃の最前線よ。」
梨璃「そ、そうか、ヒュージの襲来をここに集中させて周りの被害を推せるんですね!」
夢結「そして多くのリリィの集まるここは、ヒュージにとっても見逃せない場所に映るでしょうね。」
二水「アールヴヘイムがヒュージにノインヴェルト戦術を仕掛けます・・・!」
梨璃「あっ・・・。」
前方では学生数名が球体状の光りをCHARMで渡しあいながらヒュージへと向かっていた。
最後の1人と思われる人物がその光りをヒュージへと打ち込む。
梨璃「うわっ!な、なにっ!?」
楓「レギオン9人のパスで繋いだマギスフィアをヒュージに叩き込んだのですわ。それがノインヴェルト戦術です。」
梨璃「・・・。」
その光りに当たったヒュージは爆発を起こしその姿を消した。
戦闘を見た後彼女達と別れた彼は部屋に戻りギアの制作をしていた。
一通りの完成した頃扉をノックする音が鳴り。
ミリアム「黒鉄さん、ここにおるか?」
ノックをしていたのミリアムさんのようだ。
蓮夜「入っていいぞ。」
そう言うと扉が開き外からミリアムが入って来た。
ミリアム「失礼するの。」
蓮夜「どうしたんだ?」
ミリアム「昨日使っていた道具やギアというものが気になっての。教えてもらおうと思ってきたのじゃが・・・作業の途中じゃったか?」
蓮夜「いいや、いまさっき終わったところだ。それで何が聞きたいんだ?」
ミリアム「百由が言っておった原理は似ているけど造りが違うということろなのじゃが・・・それはどう言ったところなのじゃ?」
蓮夜「ああ、それはな・・・」
それからしばらく説明が続き。
ミリアム「なるほどのう。説明感謝するのじゃ。」
何かを思いついたのか彼女は彼に対して相談をする。
ミリアム「黒鉄さん、相談があるのじゃが。」
蓮夜「どうしたんだ?」
ミリアム「フェイストランセンデンスを知っておるか?」
蓮夜「確かマギを凝縮させて瞬間的に使うスキルだろ?確か確か使用直後に枯渇状態になってマギ保有量が極端に落ちるヤツだったはずだが。」
ミリアム「そうじゃ、わしのレアスキルがそれなのじゃが難儀しててのう。」
蓮夜「デメリットのほうか?」
ミリアム「そうじゃ、使った瞬間に動けなくなるのでな。そこをどうにかしたいのじゃが何かいい案はないかのう。」
蓮夜「そうだな・・・」
と言いながら成形機を動かしとあるものを加工し始める。
ミリアム「何をしておるんじゃ?」
蓮夜「ちょといいことを思いついてな。それを作っているんだ。」
成形機が停止し輪っか状のものが出てくる。
それにルーンを刻み込みそれをミリアムに渡した。
ミリアム「なんじゃ?これは・・・腕輪かの?」
蓮夜「その通り、ちゃんと機能するか試したいし1回闘技場に行かないか?」
ミリアム「それはいいのじゃがなんなのじゃ・・・これは?」
蓮夜「それは使って見てのお楽しみということで。」
2人は闘技場へと向かった。
ミリアム「それでわしは何をすればいいのじゃ?」
蓮夜「フェイストランセンデンスを使って見てくれ。」
ミリアム「それはいいのじゃが使ったらわしはぶっ倒れるんじゃぞ?」
蓮夜「まあ、やってみたらわかるから。」
彼に言われた通りレアスキルを発動する。
ミリアム「フェイストランセンデンスッ!!」
上に向かって砲撃を放つ。
ミリアム「・・・?」
だがいつもならすぐ来るはずの脱力感がいつまで経っても来ないで、彼女は首をかしでる。
ミリアム「どうして枯渇状態にならないんじゃ?」
蓮夜「どうやら上手く行ったみたいだな。」
ミリアム「本当にこれは一体何なのじゃ。」
蓮夜「それはな、簡単に言うとリミッターみたいなものなんだよ。それをつけた状態でスキルを使用すると必要最低限のマギが残るように制御をするんだ。」
ミリアム「それはすごいのう・・・これなら戦闘中に気にせずスキルを使えるのじゃ。」
蓮夜「と言っても最低限しか残らないから連発はできないしチャージ時間は変わらないぞ?」
ミリアム「それだけでも大助かりじゃ!」
腕輪の機能を確認した後2人は彼の部屋へと戻ってきた。
ミリアム「本当に助かったのじゃ、感謝するぞ。」
蓮夜「それは良かった。俺もCHARMについて聞きたいことがあるんだがいいか?」
ミリアム「わしでいいのならいいんじゃが、百由様に聞いた方がいいのではないかのう?」
蓮夜「いや百由だけじゃなくて他の意見も聞きたいんだよ。」
ミリアム「そういうとこなら全然構わんぞ。」
そこからCHARMについての会話が始まる。
しばらく会話が続き、
蓮夜「そうなるとコアの部分の交換だけで他のCHARMに契約ができるということか?」
ミリアム「いや、コアだけじゃとマギを覚えていても術式自体がコアと馴染まないはずじゃから通常よりは早く契約が完了だけでそれなりの時間がかかるはずじゃ。」
蓮夜「つまりパーツの交換だけなら契約上関係ないがコアとそれをパーツと繋ぐ本体部分を変えた時は再契約が必要ということであっているか?」
ミリアム「それであっておるぞ。だからこそCHARMはリリィの体の一部と言われるのじゃ。」
蓮夜「やっぱり使い捨て前提のギアと違ってCHARMは色々と複雑だな。」
ミリアム「じゃからまだ第二、三世代型が主流なんじゃよ。」
蓮夜「そう考えるとCHARMを生み出した人は本当に天才だな。」
ミリアム「そうじゃな・・・CHARMが開発されなければ人類は絶滅していたじゃろうからな・・・。」
会話をしているうちにしているうちに時間はすぎて夕方になっていた。
蓮夜「もうこんな時間か、今日はここまでにしよう。」
ミリアム「そうじゃの梨璃達に夕食に誘われているからの。黒鉄さんも一緒にどうかの?」
蓮夜「俺はちょっと用事があるからいいかな。」
ミリアム「それでは今日のことは本当にありがとうなのじゃ。」
蓮夜「ああ、またな。」
そう言うとミリアムは部屋から出て行った。
彼女が帰ってからしばらくし購買部へと向かった。
そこで食材を何点か買い部屋に戻り、キッチンへと向かい調理を開始する。完成したものを紙袋に入れて部屋を出た。
百由の部屋の扉の前に立ち、
蓮夜「おい百由いるか?」
声をかけると、
百由「空いてるから入ってきて。」
彼は扉を開き部屋の中に入る。
そこにはCHARMを組み立て直している百由がいた。
百由「どうしたの?」
蓮夜「お前今日飯食ったのか?」
百由「あ、そういえば忘れてた!」
蓮夜「だと思ったよ・・・」
ため息を吐きつつ紙袋を百由へ渡す。
百由「これなに?」
蓮夜「お前がどうせ食べてないと思ったから持ってきてるだよ。」
百由「ありがとう、助かるわ。」
蓮夜「それは良かった。」
百由は中身を取り出し食べ始めた。
百由「このサンドイッチってあなたが作ったの?」
蓮夜「ああ、そうだが・・・口に合わなかったか?」
百由「そうじゃなくて、あなた料理できたんだな〜って。」
蓮夜「元々一人暮らしだったからな料理ぐらい簡単にできるぞ。」
百由「一人暮らしって中学生の時よね。寮生活とかじゃなくて。」
蓮夜「甲州撤退戦の時にな、ここの付近でも被害があっただろ?その時に親が・・・な。」
百由「・・・ごめんなさい。」
百由の顔が暗くなり俯く。
蓮夜「大丈夫だ。まぁ、そういうことだから1人で暮らしてたんだよ。家とかは無事だったからな。」
百由「・・・。」
蓮夜「すまん変な話しちまったな。今日は帰るは。」
そう言いながら部屋から出ようとすると、
百由「・・・待って。」
百由に呼び止められる。
百由「つらくないの?」
蓮夜「そりゃつらかったさ、知ったその日はずっと泣き続けたからな・・・だけどな夢結が大事な人を亡くしたって知ってなすぐに連絡を入れてたらあいつすごい思い詰めててな。それをどうにかしないとと思って色々してたら大丈夫になっちまってな?多分必死すぎてそのことを考えられないうちに慣れちまったんだと思う・・・。」
百由「あなた強いのね・・・。」
蓮夜「強くないよ、ただ必死だっただけだ。」
百由「それだとしても強いわよあなたは・・・。」
蓮夜「そう言ってもらえると嬉しいよ。」
しばらく無言の時間がすぎ、
百由「この話はもう辞めましょう!あ、そうだ昨日あなたに貰ったあれ試して見たんだけど使いやすいわね。どうやって思いついたの?」
蓮夜「ああ、あれな慣れなら中学の美術の授業で彫刻刀を使った時には金属にこんな感じで刻み込めないかって思って作って見たんだよ。」
話が変わったことで空気が変わりその後はたわいない会話が続いた。
しばらく経ち彼女がサンドイッチを食べ終わった頃、
百由「ご馳走様でした。」
蓮夜「お粗末さまでした。」
百由「本当にありがとうね。」
蓮夜「大丈夫だ、俺も用事を頼んじまってるしな。忙しい時はメールでもしてくれ、なんか作って来るから。」
百由「それじゃその時は頼むわね。」
蓮夜「ああ、それじゃまた明日。」
百由「ええ、また明日。」
彼は彼女の部屋から出て自分の部屋に戻る。
日が変わる少し前、ベットに入り。
蓮夜「強い・・・か・・・俺は強くない・・・あの時
そう呟いき意識を手放した。