アサルトリリィ Abnormal Transition 作:0IN
蓮夜「・・・行ったか、」
彼は影へと向かって歩み寄る。
彼がすぐそばまでたどり着くと影の肩へと手を伸ばす。
その掌はまるで壁に触れたかのように影の方の手前で止まる。
彼の触れた場所からは水面に浮かぶ波紋が浮かび上がり、それは彼等の周りへと広がった。
蓮夜「・・・これで、」
彼が何かを呟こうとした時、
影『・・・!?!?』
影が動きを止めた。
する影は音もなく立ち上がり両手を前方へと向けて突き出した。
その手から光の粒子が溢れ出し、辺り全体を埋め尽くす。
その光は影の元を離れ一帯を不規則に動き周りその光を強める。
光の粒子の生成がしばらく続き数cm先すらも見えないほどに空間を埋めつくしたその時、
影『・・・!』
光が再び彼の手へと集まり始めた。
その光は影の両手の間へと収縮を初めてたと思うと膨張、そして収縮と一定の動きをしながらその光量を強めていく。
その動きはあるで鼓動のようでありその光の動きからまるで生き物が生まれる様子が幻視させられてしまうようであった。
蓮夜「・・・来るか、」
彼が何かを感じて身構える。
すると影は自身の両手で光を中の物を砕くかのように力強く挟み込んだ。
光は淡い粒子を漏らしながら彼の手の中に収まる。
数秒後影が手を開いた。
手のあった場所にはなにかの持ち手のように物が存在しそれを影は両手で掴む。
影が掴んだ瞬間、
持ち手の両端から粒子が溢れ出した。
その粒子は先程のように広がるのでは無く持ち手を中心に形を作っていく。
まず粒子は持ち手の周りをリング状に集まり光を強める。
その光は輪郭を持つと一際強くなると粒子が霧散し始める。
そして光がなくなったその場所には黒いリングが姿を現した。そのリングは全ての面の中心からリングを一周するように黒銀色のラインが刻めれていた。
そのリングを外側に光が集まる。
その光は先程とは違い何かの形を作るのではなくある一定の速度でリングを周囲を旋回し続ける。
光はその密度を増やし続け、粒子では無く輪状になったその時、持ち手に垂直の位置にある光が時計回りに半回転するように集まりだした。
その光が集まるとまるでガラスが割れるような音を立てながら粒子粒子が飛び散った。
そこには鈍い鋼色の分厚い刀身を持った刃が生えており、その刃は大ぶりのナイフほどのサイズしかないがまるで肉厚の大剣のような存在感を持っていた。
辺り一帯に存在していた粒子がなくなり、そこで変化が終わったと思ったその瞬間、持ち手の両端から先程とは比べられ程の量の粒子が吹き出した。
その光はあるで間欠泉の如く溢れ出し辺りの空間へと溶け込んでいく。
光が空間に溶け終わると周囲の空間が歪み初め次第にその歪みは収縮しながらその歪さを強めていく。
その歪みが持ち手の両端へと集まるとその歪みは輪郭を作り出しその形を生み出していく。
その時、
影が体勢を崩し倒れた。
???『ぐっ・・・あぁ、』
影は呻き声を上げながら地面を転がる。
その反応は先程とは違い生き物であると認識させるものであった。
???『あっ・・・うぁ・・・』
影は震える腕に力を入れて立ち上がる。
そして影が顔を上げるとそこには、
???『戻って・・・これた・・・か、』
先程までの何も
蓮夜?『どうにか成功したが・・・、』
彼が視線を下方向へと向けるとそこには、
蓮夜?『これが・・・俺の形か、』
彼の手には
それは、十字架のような姿をしており、
その十字架は薄く長い刃と厚く短い刃の2種類の長さの刃で構成されていた。
その人が振るうには危険すぎる全てを破壊するために作られたかのような狂気をはらんたそれは振るえば使用者すらも切り裂いてしまう。
蓮夜?『・・・歪だな。』
一瞬顔を歪めるが、
蓮夜?『・・・俺にはお似合いだな。』
すぐに平然とした顔となり、まるで自身を嘲笑うかのように笑う。
それを握りしめた彼はその刃を振るった。
その刃は周囲にあった木々を抵抗もなく切り裂き音を立てて倒れる。
それと同時に《ゴトリ》という音と共に何が落ちた。
彼がそれを目で追うとそこには彼の左腕が落ちており彼の足元へと血の池を作り出していた。
蓮夜?『自罰をしながら壊す・・・か、』
彼はそれを見てより笑みを深める。
まるでこれを欲していたかのように、
その表情は狂気に包まれていた。
蓮夜?『・・・行くか、』
笑い終わった彼は崖を飛び降りどこかへと向かう。
蓮夜「・・・これがコイツの理由・・・か、」
過去の自身を見ていた彼は自身の手に収まるものを見た。
それは
蓮夜「自罰、ねぇ・・・」
それを興味深そうに見ながら彼はそれを後ろへと振るった。
蓮夜「・・・確かに自罰だな。」
彼の右腕が刃と共に落ちる。
それと同時に何が背後て崩れ落ちる音が聞こえた。
蓮夜「・・・。」
彼が振り返ると、そこには黒いモヤで形作られた何が存在した。
それは胴体から上下に分割されておりその切り口から徐々に形を失っていた。
蓮夜「・・・、」
彼はそれが完全に消えるのを確認すると《黒鉄 蓮夜》の向かった方を向き崖を飛び降りて行った。