アサルトリリィ Abnormal Transition   作:0IN

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ラスバレ1章⑧

一葉「私たちは準備を整えたら再出撃します。このキャンプ地は一柳隊の皆さんで好きに使ってください。」

 

 

皆が一通り話を終えると一葉はこちらに向き直りこちらへと話しかける。

その言葉に楓が不思議に思い彼女へと問いかけた。

 

 

楓「そちらのリリィの救助はもう完了したようですが、それでも再出撃ということは、あなた方の目的はーー」

 

夢結「ヒュージの殲滅、でしょう?」

 

一葉「・・・はい、その通りです。」

 

蓮夜「一葉さん・・・殲滅と言ったが、この周辺のヒュージは討伐し尽くしたと思うが?」

 

二水「はい、本部からもそう通達が来ています。」

 

夢結「そうとなると・・・一葉さん、何かあるのね?」

 

 

楓と夢結の質問に答えた一葉の言葉に違和感を感じた蓮夜は彼女へと質問を投げかけた。

 

 

一葉「・・・先遣隊の報告でこの森には通常とは異なる個体・・・。特型ヒュージが潜伏している可能性があります。」

 

二水「特型ヒュージ・・・!?」

 

千香瑠「詳しい情報はまだまとめ切れていないのですけど、我が校のレギオンのリリィが交戦したようです。」

 

 

一葉の言葉に続き千香瑠が説明を始めると、ミリアムが1歩前に出る。

 

 

ミリアム「その情報なら、わしの方にも届いておるぞ。なんでも戦闘中に形状を変化させるヒュージらしいのう。」

 

蓮夜「あとは通常のヒュージとは行動パターンが違うらしく思考能力があるのかも知れないって報告にあったな。」

 

梨璃「そんなヒュージがこの森のどこかに・・・。」

 

 

ミリアムに続き蓮夜もその情報を知っていたらしく各々が知る情報を皆に対して報告した。

それにより不安を感じる梨璃を見た一葉は梨璃の前へと立つと真剣な視線を彼女へと向ける。

 

 

一葉「私たちヘルヴォルはその特型ヒュージの討伐任務を果たします。エレンスゲのトップレギオンの名に懸けて。」

 

梨璃「・・・。」

 

 

彼女の凛々しく気迫のこもった声を聞いた梨璃は何かを考え始めた。

 

 

梨璃「あの・・・みんなに相談があるんだけど・・・。」

 

夢結「わかっているわ。あなたの好きなようにしなさい。」

 

梨璃「えっ?」

 

 

梨璃がこちらへと振り返り真剣な眼差しで言葉を紡ぐ。

それを見た夢結は微笑みながら梨璃へと言葉を返した。

 

 

楓「梨璃さんの考えることはみんなもうわかっていることですわ。相談なんて必要ありません。」

 

 

梨璃が夢結の反応に驚いていると楓が彼女へと話しかける。そして楓が一柳隊のメンバーへと視線を向けたので梨璃も彼女に習いそちらを見ると、

そこには一柳隊メンバー全員が彼女を見ながら微笑んでいる姿があった。

 

 

梨璃「・・・ありがとう、みなさん!」

 

 

みんなの姿を見た梨璃はいつもの笑顔を取り戻し、一葉の方へと向いた。

 

 

梨璃「一葉さん!」

 

一葉「は、はい!どうかしましたか?」

 

梨璃「わたしたち、一柳隊も同行します。」

 

一葉「え?ですが・・・。」

 

 

真剣な表情で言った梨璃の言葉を一葉は動揺を示す。

 

 

梨璃「リリィ同士の結束ですよ!一葉さん!一緒に戦いましょう!」

 

一葉「・・・。」

 

恋花「一葉も本当は、一柳隊と協力し会いたいんだよね?でも、これ以上助けて貰うわけにはいかないと思ってる。」

 

 

一葉は梨璃の提案を聞いて悩み始める。

それを見た恋花は、苦笑しながら彼女へと話しかけた。

 

 

一葉「・・・はい、確かに協力し合うことは決まりました。ですが、既にエレンスゲのリリィを助けて貰っています。」

 

 

一葉は恋花の言葉を聞き彼女の悩みを打ち明けた。

 

 

一葉「これ以上、一柳隊の力をお借りするのは・・・。」

 

梨璃「一葉さん、そんなの気にする必要なんてありません!」

 

夢結「梨璃の言う通りよ。それに貴方たちの言う特型ヒュージの情報は、百合ケ丘としても是非欲しいところ。」

 

蓮夜「それに、その特型ヒュージを放置していたら進化する可能性も十分にある。これはエレンスゲだけじゃなく近辺に存在する全ガーデンの問題ですからね。」

 

夢結「そうね。だからこれは、百合ケ丘のためでもあるのよ。」

 

一葉「梨璃さん、夢結様・・・それに黒鉄さんも、」

 

 

梨璃達の言葉を聞いた一葉は揺れ始める。

 

 

恋花「いいじゃん、一葉。戦力は多い方がいいし、賑やかなのはもっといいし!」

 

藍「らんもぐろっぴたち、好き。」

 

ミリアム「わっはっはっはっ!餌付けに成功したようじゃな。」

 

一葉「・・・はぁ、まったく。私が見ていないところで勝手に仲良くなっちゃって。」

 

 

恋花と藍の言葉を聞いた一葉は少し驚いた表情をするが、すぐに苦笑しながら肩の力を抜いた。

 

 

一葉「わかりました。百合ケ丘女学院、一柳隊の皆さんとの共同任務に当たります。軍令部には略式で報告しておきます。」

 

 

一葉は瞳を閉じる。

そして1度深呼吸すると目を開き彼女達へと向き直った。

 

 

一葉「梨璃さん、夢結様、一柳隊の皆さん。ありがとうございます。そして、よろしくお願いします。」

 

梨璃「はい!一葉さん!一緒に頑張りましょうね!」

 

 

梨璃と一葉の言葉を聞くと2レギオンのメンバーはお互いに情報交換を開始した。

 

 

楓「改めてお願いいたしますわ、ヘルヴォルの皆様。」

 

瑤「こちらこそ・・・よろしく、です。」

 

夢結「お互いに情報を付き合わせれば、ヒュージの潜伏地点を探るのに何か手がかりがつかめるかもしれないわね。」

 

千香瑠「はい、こちらも早急にデータをご用意しますね。」

 

蓮夜「それならこれが使えるんじゃないか?」

 

 

彼女達が情報を照らし合わせていると彼が間に入り込む。

彼の手にはいつものものとは形状の違う端末が握られておりそこにはこの地域一帯の地図が映し出されていた。

 

 

千香瑠「これはいったい?」

 

夢結「蓮夜、それはもしかしたら、」

 

蓮夜「大気中のマギの乱れを感知するセンサー・・・簡単に言うケイブ探知機だな。」

 

一葉「そのようなものがあるのですか!?」

 

蓮夜「最近完成した試作機だからな。知らなくて当然か・・・、これは百由、俺の知り合いと共同で開発したもので周囲のマギの流れを調べ、ケイブ特有の乱れを感知するとこでケイブの位置を特定する装置・・・と言えばいいかな?」

 

一葉「百合ケ丘ではそのような物が作られているのですね。やはり世界でも有数のガーデン・・・流石です!」

 

蓮夜「・・・いや、これは百由が他デタラメなだけだと思うが、・・・これを使えば特型の潜伏している可能性のあるエリアを絞れるんじゃないかな?」

 

ミリアム「百由様と何か作ってると思ってたらそれかい・・・、まぁ、それがあれば潜伏範囲をかなり絞れるわい。」

 

 

ミリアムの返答を聞くと彼はすぐに端末を起動させる。

すると地図に魚群探知機のようなソナー画像が写りだし、彼女達から少し離れた場所に黒い影が映し出されていた。

 

 

蓮夜「最後にケイブが開いたのはここみたいだな。」

 

夢結「なら、この辺りを捜索すれば特型ヒュージを発見できる可能性が高いという事ね。」

 

梨璃「でしたら早く行きましょう!」

 

一葉「そうですね。では準備が整い次第に、出発しましょう。ヘルヴォル・一柳隊の共同任務です。」

 

梨璃「はい!出発進行ですー!!」

 

 

目標地点を決めた彼女達は森の奥へと進んで行った。

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