カントー地方、ジョウト地方の探索が一段落した俺達は、カントー地方の南にある、「オレンジ諸島」という所に向かっていた
メグ「…どうしたの?お兄ちゃん。船酔い?」
レン「…いや、ここには何があるかってな」
メグ「無理しちゃダメだよ?」
レン「…メグもだろ?変身もまだ出来ないのに…」
メグ「…それは!まだ私を認めてくれるメガストーンがいないだけで…、私もいつか!」
レン「…あ〜、はいはい。分かった」
メグ「むぅ〜!分かってない!」
船長「お嬢さん達〜、そろそろナツカン島に到着するぜ〜!」
オレンジ諸島とは、有人島、無人島、合わせて19もの島の総称である
ここで、俺の新たな冒険が始まった──
仮面ライダーバーサ エピソード オブ レジェン
メグ「…着いたー!」
レン「……結構長かったな…」
船長「気ぃつけてな〜!」
元々オレンジ諸島とは、南国の島々として名が通っており、バカンスに来る観光客も多い
フェリーが何隻も港にあるのに対し、金欠の俺達は1隻のボートを借りてここまで来ていた
破格でここまで運んできてくれた船長には感謝してもしきれない
オレンジ諸島の中で1番大きい島、ナツカン島
観光客が最も集まる場所
そもそも、、何故俺達がここに来たのかと言うと…
レン「オレンジ諸島?」
カズマ『そうだ、カントー地方の南側には、オレンジ諸島と言われる所があるんだ。そこにもきっと、ポケモンについて何か分かることがあるかもしれない』
ビデオ通話越しに見える親父の顔
相変わらず地下室にいるらしい
レン「…なるほど、確かにここは海に囲まれていて、謎も多いいと聞く。何かあるかもな」
カズマ『すまんな。僕も仕事が詰まってて、なかなかお前達に会える気がしない』
レン「気にするな、俺達は何とかやってる」
カズマ『…そういえば、メグはもう変身出来るのか?』
レン「…いや、まだだ。パートナーと巡り会えていない」
カズマ『…そうか。メグも戦えたら、百人力なんだが…』
レン「…おい、俺は千人力だ。メグの力を借りずとも、俺が世界を救ってみせる」
カズマ『…ははっ、そうだな!』
レン「…まぁ、確かに。メグがいれば万力だろうがな」
カズマ『…もし、メグが危険な目にあったら…』
レン「そんな事は俺がさせない。命に変えても、メグは俺が守る」
カズマ『…あぁ、そうだな。お前を信じるぞ!』
レン「…あぁ」
ライト『叔父さ〜ん!!ご飯出来たってよ!』
カズマ『あぁ!すぐ行く!』
レン「…?今のは?」
カズマ『…あぁ、お前達にはまだ言ってなかったな』
レン「…?」
カズマ『一昨年からお前の従兄弟である波山ライトが、俺達の家に居候する事になったんだ』
レン「は!?従兄弟!?初耳なんだが…」
そもそも俺に従兄弟がいるとはな…
カズマ『とっても良い奴なんだ。今度あったら紹介するよ』
レン「…そうだな。それ以外にも、親父には言いたい事があるしな!」
カズマ『あぁ!!黙ってて悪かったよ!…でもな、ライトにも色々あったんだ…』
レン「…何があったかは知らんが、とりあえず分かった」
カズマ『あぁ、メグにも伝えといてくれ』
レン「…あぁ。…どんな奴なんだ?」
カズマ『ん?とにかく情熱的な男だな。色んな事に果敢に挑戦しては失敗し、挑戦しては失敗する。そんな男だ』
レン「ふっ、なんだそいつ…」
カズマ『…あと、夢を持ってる』
レン「…夢?」
カズマ『…レン、今のお前には、夢があるか?』
レン「……」
カズマ『…急かしたりはしない。でもな、レン。夢を持て』
レン「……」
カズマ『…それだけだ』
と、ビデオ通話が終了した
夢…
俺の、夢…
考えた事も無い
俺は何になりたいかなんて
ただ俺は
メグ「お兄ちゃん!ご飯まだ?」
レン「…あぁ、今作るよ」
メグ「うん!今日は何?」
レン「…じゃあ今日は、メグの好きなオムライスにしよう」
メグ「やったぁー!」
俺はただ、この笑顔を守りたいだけだ
本当にただ、それだけ
レン「…夢、かぁ」
俺らしくない
従兄弟がいたという新事実よりも、俺はそっちの事を考えてしまっていた
メグ「どうしたの?お兄ちゃん。やっぱ酔った?」
レン「…いいや。それより、この後はどうする?」
メグ「ん〜、泳ぐ!」
レン「…いやいや、そうじゃなくて。この後はどんな捜査をする?」
メグ「えぇ〜!私泳ぎたい!」
レン「…水着はないが…」
メグ「全裸で良いっしょ!」
レン「待て待て!お前も年頃の女の子だ。それはやめとけ、ってか許さん」
メグ「えぇ〜、分かったよ…」
悲しそうな目
こんな顔をされたら、
レン「…はぁ、ここにも水着屋さんがある筈だ。そこで新調しよう」
メグ「わぁーい!」
帰ってくる答えが分かっていたかのような素振り
全く、小生意気な妹だ
暫くして、俺達は海に出た
潮風が気持ち良く、泳ぐにはもってこいの天気だ
メグ「お兄ちゃ〜ん!」
水着に着替えた俺達は夏の海を堪能していた
海水を掛け合ったり
浅瀬にいるナマコを見つけたりした
『オレンジ諸島・ナツカン島にお越しの皆さん!』
と、突然アナウンスが入った
『この後は!毎年恒例!真夏の水泳大会を開くぜ!飛び入り参加もオーケー!』
ハイテンションで喋る男性の声は続く
『優勝した人にはなんと!オレンジ諸島、秘境の1つ!アーシア島への入場券ペアセットをプレゼント!アーシア島の謎に迫って!皆もこの夏を謳歌しようぜ!今年の夏は!アバンチュールだァ!』
そこでアナウンスはBGMに切り替わる
レン「…なんだったんだ?今の」
メグ「…私、出たい」
レン「…え?」
メグ「お兄ちゃん!私!この大会出るよ!」
『それでは!ルールを説明します!水泳大会と言ってもただの水泳じゃないぜぇ!このフィールド内にばらまかれたこの球体を1番多く集めた物の勝利!制限時間は3分間!ちなみに、歴代の最高記録は64個です!』
俺は今、海水浴場の近くにある会場に足を運んでいる
まるで野球場のような広さの会場には、水が注いであり、だだっ広いプールのようになっている
観客席の1番前、俺は上着だけ羽織り、席に着いていた
アナウンスの男が持っている球体
明らかにメガストーンだ
それがこんなに沢山…
まるでメガストーンのバーゲンセールだな
『それでは!まずは女子の部!選手を紹介します!』
エントリーナンバーと名前がどんどん言われていく
プールサイドに立つ選手達
ちなみに、俺が目の前にこんな大量のメガストーンがあるのに焦らない理由は簡単だ
『エントリーナンバー9番!メグさん!なんと彼女は!今大会最年少の10歳だァ!』
そう、俺はメグの根気に負け、出場を許してしまった
ただし、条件付きで
それはまた後程分かるだろう
『そして最後は!エントリーナンバー10番!去年の今大会の優勝者にして、カントー地方水泳チャンピオン!別名、お転婆人魚!カスミ選手だァ!』
オレンジ色の髪色に水色と白の競泳用水着を着た女性
ショートヘアを左上で結んだ独特のサイドテールにしている
派手な演出で観客を湧かせるカスミ
俺も1度テレビで見た事がある
???「カスミィー!頑張れー!!」
横の観客が大声で叫ぶ
うるさい
メグ「……」
カスミ「…緊張してる?」
メグ「え?」
カスミ「最年少なんてとんだ肩書きよね」
メグ「…いや、私はただ興味本位で…」
カスミ「ふーん、でもこれだけは言っておくわ」
メグ「…っ!」
カスミさんは私の胸に人差し指を置いた
カスミ「あたし、年下だろうと手加減しないから」
真っ直ぐに私を見つめる目は、ただ挑発しているようには見えなかった
カスミ「貴方みたいなお子ちゃまには負ける気がしないの」
メグ「…っ!」
これは単なる挑発じゃない
だったら私は
メグ「…私はお子ちゃまじゃない!」
あえてこの挑発に乗る事にした
カスミ「…いい目ね、嫌いじゃないわ」
メグ「……っ」
『それでは!位置に着いてください!』
髪を解き、スっと体勢に入るカスミさん
私も負けずに体勢をとる
『よぉい!』
メグ「…私、負けませんから」
カスミ「…ふふ、あたしもよ!」
『ドン!』
ピストルの音がした瞬間
プールサイドにいた選手達が一斉に水の中へ飛び込んだ
プールの中にある無数のメガストーン
深さはだいたい4メートル強
メグ「…はいっ!」
集めたメガストーンはプールサイドに立っているスタッフが持っているバケツの中に入れる方式
メグ「…っ!」
カスミ「よいしょ!」
なんとカスミさんはこの短時間で10個程のメガストーンを取っていた
メガミ「…ん?ニヤァ」
メグ「…っ!」
煽ってくる
これは、私も負けられない!
メグ「はぁっ!」
カスミ「ふっ!」
メグ「やっ!」
カスミ「ヘャッ!」
残り10秒
私の伸ばす手と、カスミさんの伸ばす手が重なる…
メグ・カスミ「「はぁっ!」」
そして、3分間という時間はあっという間に終わった
『結果発表です!』
メグ「はぁ、はぁ」
カスミ「……ふぅ」
『今回はすごい記録が出ました!メグ選手!』
メグ「はぁ、はぁ」
カスミ「……」
『記録はなんと!65個!歴代最高記録です!』
観客がざわめく
メグ「…はぁ…はぁ…」
カスミ「……」
『…しかし、そんな記録をも上回る記録が出ています!カスミ選手!』
メグ「……」
カスミ「……」
『記録はなんと!72個!凄すぎる!よって今年の優勝者は!去年に引き続き!カスミ選手です!』
レン「…負けた、か」
???「よし!やったぞ!カスミィー!」
レン「…まぁ、これはこれでいいんだ…」
???「お前なら出来ると思ってた!YES!YES!」
レン「うるさい!あんた!もっと静かに観戦出来ないのか!?」
???「え?あぁ、ごめん。ちょっと熱くなりすぎたよ…」
レン「…そんなに彼女が勝ったのが嬉しいか?」
???「え?まぁ、なんたって俺は彼女のマネージャーだからね!」
レン「…は?」
タケシ「はじめまして!俺の名はタケシ!カスミのマネージャーだ」
茶髪の日焼けをした男
目は塞いだように細く、筋肉質だ
メグ「…負けた」
心底落胆する私
カスミ「…メグ!」
前を向くと、髪を再び結んだカスミさんが立っていた
メグ「…!」
カスミさんは手を差し出していた
カスミ「いい勝負だった!やっぱ貴方は強いわね!」
メグ「え?」
カスミ「私に負けじと迫ってきた。緊張なんて忘れて、思いっきり泳げたでしょ?」
まさかあの挑発の意味は、私の緊張を解すため?
メグ「…っ」
カスミさんの手を取り立ち上がる私
身長差は結構あるけど、カスミさんはまるで私を友達のように話しかけた
カスミ「ねぇ!良かったらアーシア島、一緒に行かない?」
『ジーー…、コチラ B-1 オウトウ セヨ』
マトリ「こちらマトリ、状況は?」
『ジーー…、タダイマ アーシアトウ ジョウクウフキン カコウシマスカ?』
マトリ「いや、待て。いずれ時は来る」
『ジーー…、リョウカイ シマシタ ピッ』
通信を切る女
その名はマトリ
紫色のおかっぱ頭で、眼鏡をしている
黒い制服に描かれる「R」の文字を胸に、アーシア島をヘリコプターで上空から見ていた
ゴズ「リーダー、いよいよですか?」
マトリ「そうだね、サカキ様が消息を絶った今。我々に出来ることはなんだ?」
ゴズ「…いや、何ですか?」
マトリ「…サカキ様に代わり、私達がこの世界を征服するんだ。この「マトリ・マトリックス」がね!」
帽子に着いているMの字のピンバッジ
金色に輝くそれはマトリのトレードマークでもあった
マトリ「我々がこの世界の新しい生みの親になるんだ!その為には、まずは…」
マトリは1つの写真を見る
銀色の髪色の少年が描かれた写真に、マトリは思いっ切りナイフを指した
マトリ「…仮面ライダーを見つけ出し、抹殺する」
レン「…んで、なんで俺まで船に乗っている」
俺は今、高速で動くクルーザーに乗っている
カスミ「固い事言わないの、全く、お子ちゃまなんだから…」
レン「あ?」
タケシ「優勝者の特権だよ。カスミが何とか言えば、人数くらい何とかなる。ましてや1人だとね」
レン「あんたは?」
カスミ「マネージャー兼側近みたいなもんだからね」
メグ「……」
カスミ「どうしたの?不安?」
メグ「あ…、いえ…」
カスミ「大丈夫!あたしはアーシア島は初めてじゃないから!」
クルーザーは風を切りながら走り、アーシア島に到着した
到着するなり、俺は珍しく仰天した
船が到着した港には、部族の仮面を被った島民がそこかしこにいたのだ
今にも吹き矢でも構えてきそうだ
???「カスミ!」
と、その先頭にいた1人の女性
仮面を外した女性
これまたびっくり、その女性はサングラスをかけたいかにもな現代っ子だった
長めの赤毛で、ツインテールにしている
カスミ「フルーラ!」
フルーラ「まさかまた来てくれるなんて!」
フルーラと呼ばれた女性
フルーラは俺達を見つけると、サングラスを外し、スカートの裾を持って丁寧にお辞儀した
フルーラ「紹介が送れました。私はこの島の巫女。フルーラ、よろしくね」
レン「…レンだ」
メグ「…メグです…」
タケシ「タケシです!よろしくお願いします!」
レン「…ん?こいつも初めてなのか?」
カスミ「あぁ〜、前に来た時は別のマネージャーだからね」
するとタケシはフルーラに近づき、手の甲にキスをした
タケシ「いやぁ〜、自分はなんて幸せ者なんでしょう!君という存在に出逢えたことを、神に感謝します!どうか自分を、貴方の神主にしてはくれませんか!?」
フルーラ「……」
レン「……」
こいつ、口説き始めたぞ
カスミ「てやぁ!」
タケシ「ぐはぁ!」
タケシの首を叩き気絶させたカスミ
カスミ「ごめ〜ん!こいつあたし以外の女に目がなくてさぁ〜!」
フルーラ「…カスミ、変わった友達がいるのね…」
レン「……」
メグ「……」
全くだな
タケシ「……」
ピクピクと痙攣するタケシを横目に、俺達は島の中へと案内された
その晩
島に来たお客様として、俺達は宴席に案内された
宴の中、カスミがこう言った
レン「アヤツリ人?」
カスミ「そう、この島の仕来りよ。「沖にある三つの島の宝を集め、本島に置く」。これがアーシア島が毎年行っている祭りの内容。アヤツリ人に選ばれた人間が、それを実行する」
レン「それを知らせて俺にどうしろと?」
カスミ「あら?興味無い?」
レン「興味無いな」
カスミ「あらそう…」
含みのある顔だ
すると、会場の明かりが消え、一点にスポットが当たった
ステージの上、ドレスアップしたフルーラが、オカリナのような笛を吹きながら登場した
そのあまりの可憐さと美しい音色に、俺は目を奪われた
メグも同様、フルーラをじっと見ていた
1曲を吹き終わると、フルーラはお辞儀をした
会場にいた島民達が一斉に拍手をする
我に戻った俺は、少しだけ恥ずかしい気持ちになった
フルーラ「今宵はアーシア島に集まって頂き、誠にありがとうございます。今年もこの祭りを開催できることに、私は感激しています」
会場が一気に静まり返る
するとフルーラは、俺に近ずいて来た
フルーラ「レン、突然ですが。貴方を「アヤツリ人」に任命します」
レン「…は!?」
思考が追いつかん
こいつは今何を言った?
俺が「アヤツリ人」に任命された瞬間、島民達がワイワイと騒ぎ始めた
カスミ「良かったジャーン」
こいつ…謀ったな
レン「おい、どういうつもりだ」
フルーラ「大丈夫!ただの仕来りだから。毎年やってる事よ?怖くない怖くない」
レン「いや…、そういう意味ではなくて…」
近づくフルーラから俺は目を逸らした
俺は完全に目のやり場を見失った
メグ「お兄ちゃん!やろう!」
レン「…え?」
やる気満々のメグ
そのキラキラした目に俺は勝てなかった
レン「…分かった。引き受けよう」
カスミ「まぁ、任命された時点で確定だけどね?」
レン「…くっ」
つくづくムカつく女だ
俺は台パン仕掛けた手を何とか鎮めた
マトリ「海の神、破滅を救わんと現れん。されど、世界の破滅を防ぐことならず」
ゴズ「ん?何ですか?それ」
マトリ「アーシア島に古くから伝わる書物の一節だよ。アーシア島の近くにある4つの島、それぞれには神が眠っている。火の神、雷の神、氷の神、そして、海の神」
ゴズ「それが何なんですか?」
マトリ「…バカか君は。海の神の力は絶大だ。その力は、サカキ様が使っていたあの力をも凌駕する」
ゴズ「あの力って、ライダーシステムの事ですか?」
マトリ「その通り。海の神の力を手に入れれば、私もライダーシステムを使えるだろう。そして、サカキ様の理念を、我々が唱えるんだ」
ゴズ「はい!」
そんなマトリの手には、サカキが遺していった《マスタードライバー》が握られていた
マトリ「…サカキ様の、意志のままに…」
???「仮面ライダーを倒しちゃ、勿体ないよ〜」
マトリ「誰だ!」
???「まぁまぁまぁ、落ち着いて。僕は君達の敵じゃない」
マトリ「??」
ヘリコプターの中、影の中にそいつはいた
赤い目をしたそいつは、不敵な笑みを浮かべた
いつ入ってきた?
全く気付かなかった
ヒガナ「僕はノブナガ。よろしくね?」
マトリ「ノブナガ?…ふっ、誰だか知らないが、我々の作戦の邪魔をしに来たのか?」
部下達が拳銃を構える
ヒガナ「とんでもない!僕は君達に提案をしに来たんだ」
マトリ「??」
ヒガナ「…敵は、利用してなんぼだろ?」
レン「…なるほどな」
火の島にて、宝を手に入れた俺
その「宝」とは、他でもないメガストーンだった
レン「メガストーンがこんなにも身近にあるとはな…」
メグ「早く取ろうよ〜」
レン「待て、無作為に取ると、後で痛い目にあう」
俺は祭壇に収められたメガストーンを取り出した
レン「……」
メグ「……」
レン「…よし、問題ない。行こう」
そう言った瞬間だった
火の島全体が熱を発し、火事のように燃え広がった
出口も塞がっている
レン「…ちっ、やはりこうなったか」
メグ「どうするの?お兄ちゃん…」
レン「…こうなったら、一か八かだ」
俺は《レジェンドライバー》を取り出し、腰に装着した
レン「…変身」
仮面ライダーレジェンへと変身した俺は、サイコカッターで岩場を裂き、出口を無理やり作った
レン「サイコキネシス」
俺は自身とメグをサイコキネシスで浮かせ、岸まで飛んで行った
海まで来ると、島の炎は消えていった
フルーラ「まさか、こんなことになるなんて…」
レン「…ん?いつもこんな感じじゃないのか?」
カスミ「おかしいわね…。例年はこんなこと無かったのに…」
タケシ「…もしかして、怒ってるのかもな」
カスミ「…火の神、ファイヤー…」
レン「ファイヤー?」
タケシ「カントー地方に古くから伝わる鳥の神様だよ。睨みつけた者を骨の髄まで描き尽くすっていう伝説があるんだ」
レン「…なるほど、伝説か…」
カスミ「他にも、雷の神、氷の神っていうのが伝説には残ってるは」
フルーラ「…もしかしたら、この仕来りはただの行事じゃないのかも…」
フルーラはバックから笛を取り出した
レン「…だが、結局俺達はこの宝に用がある。どっちにしろ宝は集めるつもりだ」
カスミ「…そう。あんた、意外とやるじゃん」
レン「……」
クルーザーに乗り、次は雷の島を目指す
タケシ「雷の神の名はサンダー。稲妻の雨を振らせて何者も近づかせないらしい」
フルーラ「ここでも何が起こるかわからない。私達も着いて行くわ」
レン「足でまといになるだけだ。あんたらはここで待ってろ」
フルーラ「……」
レン「…ここか」
雷の島の祭壇
案の定メガストーンがある
レン「…んで、なんで着いてきている?」
フルーラ「レンを「アヤツリ人」に任命したのはこの私。観光客に怪我なんてさせない責任がある!」
カスミ「…あたしにも非があるわ。とことん付き合ってやるわよ!」
タケシ「俺はカスミに着いてくだけだ!」
メグ「…わ、私も!」
レン「…はぁ、じゃあ、取り出すぞ?」
全員が頷く
俺は《サンダーストーン》に手をかける、その瞬間
レン「…なっ!くっ」
突然の暴風に襲われた
薄目で上を見上げると、ヘリコプターのプロペラの音と、スポットライトの明かりが見える
レン「…だ、誰だ!」
ムサシ「誰だ!と言われたら」
コジロウ「答えてあげるが世の情け」
ムサシ「世界の破壊を防ぐ為!」
コジロウ「世界の平和を守る為!」
ムサシ「愛と真実の悪を──」
マトリ「あんた達の自己紹介なんていらないわよ」
ムサシ「ムキィー!何よ!このおカッパめがね!」
レン「…あ?なんなんだ?」
ヘリコプターから降りてきた人間
どこかで見たことのある二人と、紫髪のおかっぱの女
マトリ「はじめまして、仮面ライダー」
レン「…俺の事を知ってるのか?」
マトリ「もちろん。私はロケット団の社長秘書。もとい、「マトリ・マトリックス」のリーダー。マトリよ」
レン「ロケット団だと?サカキは死んだ筈だ!」
マトリ「…そうだね、サカキ様は死んだ。だが、ロケット団は不滅だ!仮面ライダー!君を殺すまで!そして!世界を征服するまでロケット団は滅んだりなんかしない!」
レン「…ちっ、いつになっても!変わらないな!変身!」
マトリ「行け!『ニャース・ヤミー!』」
『ニャァァー!!』
銀色のおでこに小判をつけた猫のポケヤミーが飛び出してきた
レン「はどうだん!」
『ニャーァァァ!!』
小判を飛ばして相殺される
マトリ「まぁ待て、ここには君の仲間もいるんだぞ?」
レン「…くっ」
あいつらの方を振り返ると、何人かのロケット団の隊員がメグ達を囲んでいた
レン「…卑怯な」
マトリ「まぁまぁ、君が私達の言う通りに動けば、彼らに危害は加えないと約束しよう」
レン「…そんな約束、信じられるか」
マトリ「…じゃあ、彼らがどうなってもいいのか?」
レン「…くっ」
迂闊だった
やはり連れてくるべきじゃなかった
レン「……」
俺は変身を解除した
マトリ「私達の意向に従う、という事で良いのかな?」
レン「…何が目的だ?」
マトリ「まぁそれは、後ほど話すよ。とりあえず、そのメガストーンをとったら話すとしよう」
レン「……」
俺は祭壇に収められた《サンダーストーン》を取り出した
すると今度は、島全体が電気を帯び、蒼く光り始めた
マトリ「…さぁ、続きはヘリコプターで…」
ヘリコプターへと乗り込むマトリ
拘束された俺達は隊員に連行された
マトリ「この島の宝は、誰かが触ったり取り出したりすると、島の神が怒り、災いを起こす。島があんなふうになったのは、そのせいだ」
レン「…お前達は何が目的だ?」
マトリ「率直にいえば、この島に眠る『海の神』の力が欲しい。その為には、仮面ライダー。君のことを利用させてもらう」
レン「…何故俺なんだ?自分で宝を盗ればいい」
フルーラ「そう簡単には行かないのよ。島の宝は、1人しか触ることを許されていないの。今レンが持ってしまっているから、3つの宝を本島に収めるまで、他の者は触ることが出来ない」
マトリ「その通り、だからもう暫くの辛抱だよ?でも大丈夫。3つの宝を収めた後に、苦しまないように殺してあげるから」
レン「…それは、気を使わせて悪かったな」
マトリ「…ふふっ」
ゴズ「リーダー!氷の島の上空まで来ました」
マトリ「…さぁ、君の出番だよ?仮面ライダー」
氷の島の祭壇
凍えるような寒さだが、それどころではない
俺の背後には、銃を構えたマトリがいる
マトリ「…さぁ、早く取り出せ」
レン「…お前は知っているか?」
マトリ「…何をだい?」
レン「…サカキが世界を征服させようとした理由を」
マトリ「それは勿論、この世界を征服して、最高権力者になる為だ」
レン「…違う。サカキは、本当は、この世界が好きだった。そして、より良いものにしようとした」
マトリ「…何を、言っている?」
レン「…サカキの意向?意志?知った事か!…今のお前たちは、サカキの願望を叶えようとしている訳じゃない。結局は自分の為にした動こうとしていない」
マトリ「……何が、わかる…。お前に!何が分かる!」
レン「…っ!」
振り返り横目で見たマトリは、酷く取り乱していた
マトリ「サカキ様は!この私を救ってくれた!凡人の私を!何も無い、何もなし得ない、何者にも好かれないこの私を!……あの人は救ってくれた…」
レン「……」
マトリ「サカキ様の為なら!何でもすると誓った!…でも!サカキ様が死んで!仮面ライダーが殺したと知った時!君を酷く憎んだよ…」
レン「…悪かっな。俺も、殺すつもりはなかった。ただ、正しい道へと、導きたかった」
マトリ「サカキ様は間違ってなどいない!間違っているのは貴様だ!」
レン「…そう、かもな」
マトリ「さっさと宝をとれ!」
レン「……」
俺は言われるがまま、氷の神の宝、《フリーザーストーン》を手にした
島は降雪を一層強め、吹雪の地と化した
マトリ「…ふぅ、さぁ、戻るぞ」
深呼吸したマトリは、拳銃を構えながら俺についてきた
ヘリコプターへと連行され、再び拘束された
ふと外を見ると、さっきまで静かだった空が暗くなり、嵐が起こっていた
火の島は再び燃え上がり、雷の島は電気を帯び、氷の島は吹雪に見舞われている
明らかにおかしい
まさか、3つの宝を取ったことにより、本当にその神とやらが天誅を下そうとしているのか?
ゴズ「リーダー!物凄い嵐です!このままでは本島に着くまでに墜落します!」
マトリ「ここまで来て引き返せん!強行突破だ!」
ゴズ「…くっ、わかりました!」
操縦席にいた隊員がハンドルを強く引く
ヘリコプターは嵐の中本島に着陸した
とても荒っぽい運転のせいか、ヘリコプターには物凄い衝撃が走った
本島を探索すると、3つの島に向き合うように、祭壇が置いてあった
石柱が円状に囲まれたそこは、3つの島が一望できた
マトリ「…さぁ、ここに宝を入れろ」
相変わらず拳銃を構えるマトリ
俺は少し高くなっているところにある祭壇の中に、3つのメガストーンを置いた
祭壇には小窓があって、そこからそれぞれの島が見えた
レン「……っ!」
3つのメガストーンが共鳴しだした
すると、本島が地鳴りを起こし、身の前の海に海水の竜巻ができた
竜巻が解けると、そこには銀色のメガストーンが現れた
マトリ「…おぉ…。あれが「海の神」、『ルギア』」
レン「…ルギア?」
マトリ「やれ!あいつを捕らえろ!」
ゴズ「…はっ!」
隊員が《ルギアストーン》の向かって何かを投げた
それはまるでマジックボールのように広がり、《ルギアストーン》を包んだ
《ルギアストーン》を包んだそれは、マトリの元へと飛んできた
マトリはそれを受け取り、《ルギアストーン》を取り出した
マトリ「…ははっ!遂に手に入れた!この力があれば!この世界は!私のモノだァ!」
ゴズ「やりましたね!リーダー!」
マトリ「…あぁ、そうだね、君達はよくやってくれた」
ゴズ「……リーダー?」
マトリ「……っ!」
レン「…!!」
マトリはなんと、自分の仲間である隊員を1人づつ銃で打っていった
動揺する俺達
マトリ「…世界を変えるのは、この私だ。…神は…1人で十分なんだよ!」
マトリが俺達に拳銃を向ける
レン「…変身!」
すぐさま変身して庇う俺
仮面ライダーに変身していれば、拳銃なんて屁でもない
マトリ「…仮面ライダー…。やっぱり君は邪魔だ。君の最期は、私が下す」
マトリは《マスタードライバー》を構え、腰に装着した
レン「なっ!それは!」
マスタードライバー
さらにマトリは《ルギアストーン》をセットした
セット
マスターヘンシン!
マトリ「…変身ッ!」
マトリは眼鏡をクイッと上げ、《マスタードライバー》の突起物を両方押し込んだ
ルギア!
海を統べろ!
In The Darkness!
マトリの体は白色に変色し、腕は翼のように発達
目元は紺色になり、紺色の背鰭が何本も生えた
マトリ「邪悪の戦士!仮面ライダーマトリクス!」
レン「…くっ、お前も変身出来るのか…」
マトリ「…最後の審判は、私が下す!」
ムサシ「…な、ななな…何が起こってるの?」
マトリが隊員を皆殺しにするところを影で目の辺りにしたムサシとコジロウ
コジロウ「知るかよ!とりあえず逃げようぜ!」
ムサシ「無理よ!ヘリだって壊れてんだから!」
コジロウ「じゃあどうすんだよ!このままじゃ俺達まで死ぬぞ!」
ムサシ「あぁー!サカキ様に捧げた命が!あのおかっぱ眼鏡に殺されるくらいなら自分で死んだ方がマシよ!」
コジロウ「はぁ…ん?あれなんだ?」
ムサシ「…何って、救命ボートじゃない。もしもの時にヘリに詰めておいた」
コジロウ「…ムサシ、ちょっとだけ俺を信じてくれないか?」
ムサシ「…え?」
コジロウ「…俺達にも見せ場があるかもだぞ?」
カスミ「ちょっと!何よあれ!」
メグ「まさかあの人も変身するなんて!」
タケシ「どうにかならないのか!?」
フルーラ「落ち着いて!とにかくここから離れよう!」
メグ「…お兄ちゃん」
お兄ちゃんのそばを離れた私達
お兄ちゃん、頑張って
レン「……」
無事避難できたみたいだな
マトリ「……」
レン「……はっ!」
マトリ「フッ!」
ぶつかり合う俺とマトリ
マトリ「ハイドロポンプ!」
レン「はどうだん!」
マトリが打つハイドロポンプを俺は相殺する
マトリ「くっ…ドラゴンダイブ!」
マトリはドラゴンの形をしたオーラを纏い、俺に突っ込んで来た
レン「…ぐっ!」
俺のみぞおちに命中する
レン「…サイコキネシス!」
マトリ「…っ」
俺はマトリの身動きを止める
レン「サイコカッター!」
サイコカッターで追い討ちをかける
それは命中し、煙がたつ
マトリ「……」
レン「…くそっ」
見るからにダメージが入っていない
すると3つの島がさらに天候を荒らげた
特に氷の島
吹雪は海にまで伝わり、凍らせていた
分厚いスケートリンクが出来上がった
マトリ「エアロブラスト!」
マトリは渦潮を出現させ、俺に打つ
俺はそれに巻き込まれ、凍った海の上へと飛ばされた
レン「…くっ」
マトリ「……」
羽ばたきながら俺の元に来るマトリ
レン「…っ!」
マトリは俺の首を掴み、上にあげた
息が上手くできない
マトリ「……」
なんて無慈悲な目なんだ
…まぁ、俺も変わらないか
……あぁ、視界が、歪む
寒さが増してきた
抗うことをやめた腕が垂れ下がる
レン「……」
ここまでか…
……
………
…………ん?
なんだ?この音
この音色は……
フルーラの…笛の音色
心地いい
心が安らぐ
まるで……
俺に…諦めるなとでも言うようだ
メグ「お兄ちゃん!!」
レン「…っ!」
パチッと目を覚ます俺
すかさずマトリのがら空きになった脇腹に蹴りを入れる
マトリ「…がっ!な、なぜだ!お前はもう諦めたはずじゃ!?」
レン「…ゴホッゴホッ……。悪いな!俺は諦めが悪い男なんだ。俺は朝堂レン。仮面ライダーレジェンだからな!」
カスミ「まずい!レンが!」
タケシ「どうしたらいいんだ!?」
メグ「……お兄ちゃん…」
フルーラ「…私にひとつ、心当たりがある」
カスミ「何?教えて!?」
フルーラ「…この笛」
フルーラは宴の時に吹いていた笛を取り出した
フルーラ「これはアーシア島に伝わる伝説の中で、神達の怒りを静めるための笛らしいの、私がこれを吹けば、きっと火の神、雷の神、氷の神の怒りが静まってレン君に力を与えてくれるはず…」
タケシ「じゃ、じゃあ早速やってみましょう!」
カスミ「そうよ!フルーラ、頑張って!」
フルーラ「…うん!……メグちゃん」
メグ「…はい」
フルーラ「…レンに力を与える事が出来ても、目を覚ますかは分からないの。だから、メグちゃんが思いっきり声をかけてレン君を起こしてあげて!」
メグ「…はい!」
フルーラ「……」
フルーラは頷き、祭壇の台にたった
メガストーンを目の前に、笛を構える
フルーラ「……」
フルーラが笛を吹き始めた
すると、祭壇に入っているメガストーンが光だし、台から黄緑色の水が出てきた
石柱が黄緑色の光ると、それは宝石のように輝き、笛の音色に合わせて発光しだした
石柱と共鳴しているフルーラはとても綺麗に感じた
カスミ「…メグ!今よ!」
メグ「はい!……」
私は深呼吸する
メグ「…お兄ちゃん!!」
そして、大声で叫んだ
するとお兄ちゃんは目を覚まし、マトリに蹴りを入れた
タケシ「やった!」
カスミ「メグ!やったよ!」
メグ「…はい!」
フルーラ「……っ!」
フルーラが笛を吹いている最中
光る3つのメガストーンが祭壇から飛び出し、お兄ちゃんの元へと飛んで行った
メグ「…お兄ちゃん…頑張って!」
レン「ん?これは…」
俺の元に飛んで来たサンダー、ファイヤー、フリーザーのメガストーン
どうやら俺を認めてくれたらしい
マトリ「…何故、何故お前なんかが!」
レン「…何故か?簡単だ!それはな…」
マトリ「……っ!」
レン「…俺が強いからだ!」
すると3つのメガストーンは光り輝きながら合体し、3色のメガストーンへと変化した
俺はそれをレジェンドライバーへとドロップした
ドロップ!
リード!レジェンド!ヘンシーン!
レン「……フォルムチェンジ!」
サンダー!ファイアー!フリーザー!
トライ!フュージョン!
サーファーイザー!
レン「大空の戦士!仮面ライダーレジェン!サファイザーフォルム!」
マトリ「……そ、それは!」
レン「…これがサンダー、ファイヤー、フリーザーの力…。伝説は、ここから始まる!」
マトリに突っ込む俺
マトリは飛び上がり、俺はそれを追いかける
空中戦が始まった
マトリ「エアロブラスト!」
マトリはエアロブラストを連発してくる
レン「フッ!フッ!」
俺はそれを軽々と躱す
レン「かみなり!かえんほうしゃ!れいとうビーム!」
3つの技を連発する俺
俺の攻撃はマトリに命中する
レン「とっておきのコンボだ!でんじほう!もえつきる!ぜったいれいど!」
3つのオーラを纏う俺
そのままマトリに突っ込む
マトリ「がっ!」
かなりダメージがあるようだ
マトリ「…くっ…おのれ!仮面ライダー!」
マトリは《マスタードライバー》の右の突起物を押し込む
マスターヒッサーツ!
俺はレジェンスロットをスライドする
レジェンド!トライ!ヒッサーツッ!
そしてマトリは左の突起物を押し込む
ルギア!
俺は《レジェンドライバー》の側面のボタンを押し込む
サファイザー!
エレクトリックフレイムブリザード
レン「エレクトリックフレイムブリザード!」
俺は全身に、炎、電気、氷を纏わせ、高く飛び立つ
すると背中から6本の翼が飛び出た
それぞれ電気と炎と氷を纏わせている
マトリ「創造神渦激!」
マトリは巨大な渦を作り上げた
レン「…はぁぁぁ!」
マトリ「…はぁぁぁ!」
俺はマトリに向かって蹴りを入れた
だが、巨大な渦がガードする
レン「…はぁぁぁ!」
俺はそれを突き破り、マトリの胸に命中する
マトリ「がァァ!」
衝撃で海の底へ落ちたマトリ
そこから上がってくることは無かった
レン「…はぁ、はぁ」
俺は力尽きて、変身が解除された
空にいた俺は海へと真っ逆さまに落ちていった
カスミ「レン!」
メグ「お兄ちゃん!」
すると、俺の両腕を、誰かが掴んだ
担がれた俺は、岸へと運ばれた
そこからは、あまり覚えていない
レン「……ん」
タケシ「お!目が覚めたか!良かった!俺の応急処置が間に合って!」
レン「…ここは?」
フルーラ「まだ島よ。レン君、頑張ったね」
レン「…そうか。俺、やったんだな」
メグ「うん!お兄ちゃん!ありがとう!」
抱きつくメグ
レン「…あぁ。ありがとう、メグ」
カスミ「……やっぱり、貴方達はお子ちゃまなんかじゃないわね!」
レン「…なんだ?今更」
カスミ「…レン、お子ちゃまなんて読んでごめん!訂正する!レンは私達のヒーローだよ」
レン「…ヒーローだなんて、大袈裟だし無名誉だ」
カスミ「どうして?」
レン「…死亡フラグが立って仕方ない」
フルーラ「…ぷッ!何それ!」
笑い出す皆
レン「…ふっ」
ここで素直に笑えないのが、俺の欠点かもしれないな
タケシ「…というか、これからどうする?ヘリも壊れて、アーシア島までは結構距離があるぞ?」
フルーラ「…圏外だから連絡もつかないし…」
ムサシ「そこの困ったジャリボーイ達っ!」
レン「…?」
コジロウ「俺が改造した船に乗っていくか?勿論ただなんかじゃあないぜ!」
当然現れたムサシとコジロウが指したところには
救命ボートにプロペラが付いたとても簡易的なボートだった
レン「…ふ、ふふっ」
ムサシ「…な!何がおかしいのよ!」
レン「…敵役のお前達が、そんな事していいのか?」
コジロウ「うるさいな!さぁ!さっさと乗った!」
ロケット団の2人に促されるまま俺達は船に乗りアーシア島へと帰った
とても長く感じた戦いは、ようやく終わりを告げた
ヒガナ「……」
さぁてと、《あれ》はどこかな?
海の底、マトリは確かここら辺に…
マトリ「…あった」
銀色のメガストーン
伝説のポケモン、『ルギア』のメガストーン
《マスタードライバー》は傍にはない
流されてしまったようだ
まぁいい
目的は果たした
僕の目的は最初からこのメガストーンだった
マトリと仮面ライダーが見つけてくれたおかげで探す手間が省いた
ヒガナ「…さぁ、今度はどんな事をしようかな?」
闇の空間に戻る影
ヒガナの悪巧みはまだまだ続く──
*
その晩、アーシア島では再び宴が行われた
「アヤツリ人」ではなく、「救世主」という肩書きを貰いながら
夜が開けるまで続いた宴、島民が寝静まった早朝
レン「…それじゃあ、色々とありがとうな」
フルーラ「何言ってるの!この島を守った人にそんなこと言われる資格はありません!」
カスミ「そうよ!もっと自信持ちなさい!」
フルーラ「…カスミ、来年からはこの仕来りは中止するわ」
カスミ「…そうよね、じゃあ、次は姉たちも連れて遊びに来るわね!」
フルーラ「…えぇ!」
フルーラに別れを告げ、普通のボートでナツカン島を目指す俺達
ロケット団の2人が隠れていることは、特別に黙っておく事にした
カスミ「…そう、もう行くのね」
タケシ「短い間だったけど!楽しかったよ!」
メグ「私も!」
レン「…あぁ、色々と世話になった。礼を言う」
カスミ「いいのよ!あたし達の方が世話になったわ!」
タケシ「元気でな!レン、メグ!」
レン「…あぁ」
メグ「はい!」
カスミとタケシにも礼を言って今度はフェリーに乗る俺達
2人は最後まで見送ってくれた
メグ「…お兄ちゃん、次は何処に行くの?」
レン「…そうだな…。カロス地方なんてどうだ?」
メグ「…何か宛があるの?」
レン「…いいや、勘だ」
メグ「…えぇ…」
レン「大丈夫だ、何があっても、お前は俺が守る。俺は強いからな」
メグ「…うん!頼りにしてるよ!お兄ちゃん!」
レン「…あぁ」
潮風に煽られながら海を渡る俺達
だが俺達の旅は、ホントに、本当に、始まったに過ぎなかった
レン「……」
ライト「ん?レン、なんだ?そのストーン」
レン「…海の神、ルギアの物だ」
ライト「ふーん、強そうだな」
レン「……」
ライト「…そういえば、レンってなんで初めて会った時から俺の事知ってたんだ?」
レン「…さぁな、きっかけなんて忘れた」
ライト「…えぇ」
レン「…安心しろ」
ライト「…?」
レン「…直にわかる事だ」
ライト「???」
全く理解出来ていないライト
それもそのはずだ
この事は、俺と親父しか知らない事だからな
全く、面白い顔してやがる
ライト「…レン、今ちょっと笑ったか?」
レン「…わ、笑ってなどいない」
ライト「いやいやいや!笑ったって!絶対笑った!」
レン「うざい!」
ライト「なんでだよぉー!もっと素直になれよぉー!」
レン「…ふんっ!」
そっぽをむく俺
レン「…無駄だ」
ライト「…えぇ?」
俺が素直になる事なんて、金輪際無いからな
俺はライトの間抜けな顔を見てそう確信する
To be continued
あとがき
いかがでしたでしょうか?
スピンオフ第2弾です
この間「幻のポケモン ルギア爆誕」を見た時
「このネタでやりたい!」
と思い、なんとか実現させました
同時に「みんなの物語」を見た時、このネタは本編で使えると思い、「ルギア爆誕」のネタはスピンオフ行きとなりました…
ここでは「サファイザーフォルム」を手に入れた経緯と《ルギアストーン》の経緯が語られています(そのつもり)
カスミとタケシは絶対出したかったのですが、キャラが少しだけ薄くなってしまいました…(反省点)
でも一応、カスミは海に沈むレンを助けたり、タケシは引き上げられたレンを応急処置したりと、役にはたってるはずなんですよね
ロケット団の2人がボートを作るところも、映画のオマージュですね
上手く出来たかな?
もしよろしければ、感想を書いてくれるとありがたいです!
不満点でも構いません!
さぁ!レン達は次にどんなエピソードを繰り広げるのか!
お楽しみに!
今後ともよろしくお願い致します!
次回からはホウエン地方編です! byキャメル16世