仮面ライダーバーサ   作:キャメル16世

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前回のあらすじ

様々な物語を意中に宿す者達
それぞれが、決断を下す
そして!再び現れた『ルギア・ヤミー』に対し、ライトは新たな力、《ホウオウ》の力で《フェニックスモード》へと進化!
『ルギア・ヤミー』を倒し、ジョウト地方は平和となった

そして!さらなる冒険を求め、ライト達は歩き出す!



ホウエン地方 編
第二十八話「誓いは永遠(とわ)に」


私が未来にいた時、何度も考えた事がある

 

あんな過酷な状態でも、新しい命が生まれる事

誰かと結ばれる事

 

私もいつか、あんなふうに笑って過ごせるのかなと

 

幸せそうなあの夫婦を見て、いつも思う

 

簡易的な結婚式だが、夫婦は口を揃えて言う

 

「誓います」

 

そうして唇を合わせる

 

その風景が

その雰囲気が

私は好きだった

 

いつか私も…

誰かと結ばれるのかな?

誰かとあの言葉を揃えて言うのかな?

 

そして

誰かと唇を合わせる時が来るのかな…

 

そう

誰かと──

 

             *

 

メグ「メガミちゃん!」

メガミ「…ん〜」

メグ「起きて!そろそろ着くってさ!」

メガミ「…何処にですか?」

メグ「ホウエン地方!」

カントー地方とジョウト地方から少し離れた地方、ホウエン地方

私達は今、フェリーに乗ってホウエン地方へと向かっていた

 

今のは、夢だったようだ

 

レン「大きな火山と大海原。地球の歴史に大きく関わるとも言われるこの地にも、きっと何かしらの収穫がある筈だ」

ライト「ホウエンかぁ〜。レンはここには来た事あるのか?」

レン「いや、俺達も初めてだ」

客席の外に出ると、レンさんとライトさんが話していた

潮風が気持ちよく、最高の目覚めだった

 

ライト「お!おはようメガミ!」

メガミ「おはようございます!」

レン「見ろ、向こうに見えるのがホウエン地方だ」

レンさんの指さした先には、大きな火山があった

 

私達が巡る3つ目の地方

今回はどんなトラブルが起こるのか

 

             *

 

カイナシティの港に着いた私達はフェリーから降りて情報収集も兼ねてホウエンの街を散策することにした

 

班は私とライトさん組、朝堂家組と別れ、散策する事となった

 

ライト「へぇ〜、意外と賑わってるなぁ」

メガミ「そ、そうですね…」

ライト「ん?どうした?メガミ」

メガミ「い、いえ!」

この班で行動しようと言ったのはメグさん

魂胆が丸見えである

 

私とライトさんを2人っきりにして…

もう!メグさんのバカ!

 

2人で歩く姿は、さながらカップルの様であった

考えただけで顔が暑くなる…

 

メガミ「くぅ…」

ライト「……」

必死に顔を隠す私に、ライトさんは問いかけた

 

ライト「…メガミってさ、オシャレとかしないのか?」

メガミ「…え?」

ライト「…いや、思えばメガミってさ、いつもそのワンピースじゃん?オシャレとか興味ないのかなぁ〜、って」

ライトさんは私がいつも着ている白のワンピースを指していた

 

メガミ「…あはは…私がオシャレなんて、不向きですよ…」

ライト「…なんで?」

メガミ「…だって私、可愛くありませんから…」

いつも思う

私は、ライトさんの横に相応しい人間なのかと

ライトさんのような強い人の横に立っているのは、私であるべきなのかと

私は、ライトさんには釣り合わない…

 

ライト「そーかな?メガミって、ちゃんと可愛いと思うけどなぁ」

メガミ「…っ!!」

ライトさんは私を見ることなく呟いた

 

たまに出るライトさんのデリカシーの無さ

それを聞いて私は何を言えばいいの!?

 

ライト「……メガミ?」

ライトさんが振り向き私を見る

 

メガミ「……ライトさんの…」

ライト「……?」

メガミ「バカァー!」

私は走り出した

 

 

ライト「……なんだ?今の…」

 

             *

 

カズマ「こうして見ると、家族旅行みたいだな!」

レン「お袋のいない旅行なんて家族旅行では無い」

メグ「そうだよ!お母さんの事1番に考えてるのはお父さんでしょ!?」

カズマ「…そ、そうだが…」

何故そんなに怒る?

 

久々に泣きたくなったぞ…

 

僕達はライト達とは別ルートでカイナシティを巡っていた

 

少し休もうと、こじんまりとしたカフェに足を運んだ

そこでこんな会話を聞いた

 

「…え?また攫われたのか?」

「…あぁ、どうやらな…」

「これで今週3件目だぞ…」

「お前達の息子達の結婚式も近いだろ?気ぃ付けとかなきゃな」

「…そうだな、言っておくよ」

 

カズマ「……」

レン「……」

その客が帰るのを待ち、帰ったところで俺達は話し始めた

 

レン「今の聞いたか?」

カズマ「あぁ、調べたところによると。ココ最近、結婚式中に怪物が現れ、花嫁が攫われるという事件が多発しているようだ」

メグ「怪物ねぇ、完全にポケヤミーだね」

レン「やはりこの地方にもポケヤミーの魔の手がかかっていたとはな」

カズマ「ライト達に連絡するよ。しばらくしたら、また合流しよう」

レン「…あぁ」

メグ「……」

 

             *

 

走り去ったメガミを探して、俺は街中を走っていた

すぐに追いかけたはずだけど、巻かれてしまったようだ

意外と足速いんだな

 

と、道路の真ん中で突っ立っているメガミを見つけた

何かを見ている様子だった

 

メガミ「……」

ライト「メガミっ!」

メガミ「ライトさん…」

ライト「何見てるんだ?」

メガミ「…あれ…」

メガミが指さした先は、結婚式場だった

そして、まさに式の真っ最中だった

協会の外に出てきた新郎新婦に向かって、沢山の人が花弁を撒いている

 

ライト「あぁ〜、あれは結婚式だよ」

メガミ「…この時代から、この文化はあったんですね」

ライト「あぁ、結婚式はただの仕来りじゃない。新郎新婦が、お互いを認め合い、将来を共に過ごすことを誓う式でもあるんだ」

メガミ「…はい」

ライト「…見てよあの笑顔、素敵だよな」

メガミ「…はい!」

 

 

未来で見たこじんまりとした結婚式

それと比べたら、この結婚式はとても壮大で、とても綺麗だった

 

だけど、決して変わらない物、それは2人の笑顔だった

いつの時代だって、この2人の笑顔だけは変わらない

 

メガミ「…綺麗」

私は新婦の着るドレスに見とれて、思わず声に出してしまった

 

ライト「…ん?ウエディングドレスの事?」

メガミ「…はい、未来では、あんな派手な格好は出来ませんから」

ライト「…着てみたいのか?」

メガミ「…え?」

ライト「いいんじゃないかな?ウエディングドレス、似合うと思う!」

メガミ「…そ、そうですか?」

ライト「うん!それに、ウエディングドレスは、女性が一生で最も綺麗になれる服装だとも言われてるんだ。きっと似合うよ!」

目を輝かせて言うライトさんは、一遍の曇りなき眼のようだった

 

ライト「メガミ、可愛いし!」

メガミ「……むぅぅぅう!」

ライト「え?何!?」

メガミ「ライトさんはどうしてそんな恥ずかしい事を赤い顔ひとつせず言えるんですか!?私は恥ずかしくて死んでしまいそうですよ!」

ライト「え?何言ってるの?メガミ…」

メガミ「とにかく!」

と、近くで女性の叫び声がした

 

叫び声の場所はすぐにわかった

さっきまで笑顔で歩いていた新郎新婦の近くに、金髪で赤いドレスを着た紫肌でたらこ唇のポケヤミーがいた

 

『私抜きで幸せを噛み締めるなんて許せない!新婦は、この『ルージュラ』だけで充分なのよ!』

そう言うと、『ルージュラ・ヤミー』は新婦を掴んだ

 

新婦の叫び声が轟く

 

メガミ「ライトさん!」

ライト「あぁ!メガミ!行くぞ!」

メガミ「はい!」

ライト・メガミ「「変身!!」」

ライトさんは仮面ライダーバーサへ、私は仮面ライダーエンゼルへと変身した

 

ライト「はぁっ!」

先に飛びかかったのはライトさん

物凄いスピードで、『ルージュラ・ヤミー』の手首に蹴りを入れた

 

『ぬぅっ!何!?』

衝撃で手から新婦を離した『ルージュラ・ヤミー』

 

メガミ「はぁっ!」

私は落ちていく新婦を地面で受け止めた

 

ありがとう、と一言だけ言われ、私は遠くに離れるよう促した

式場にいた人達が無事避難出来たと思われる

 

 

『もうっ!何なのよ!』

ライト「悪いな!だがお前は俺達が止める!」

『貴方達は…、仮面ライダーね!』

ライト「そうとも!俺は仮面ライダーバーサ!波山ライト!ヒーローになる男だ!」

『やかましい!私の邪魔をしないで!』

すると『ルージュラ・ヤミー』は口から氷の粒を吐いてきた

 

ライト「くっ!」

全身の節々が凍る

上手く動く事が出来ない

 

ライト「…ふふっ」

『?何がおかしいのよ!』

ライト「…お前、俺との相性は最悪みたいだぜ?」

『何を言ってるのよ!?』

ライト「こういう事だよ!ニトロチャージ!」

俺は全身が炎を出す

すると凍っていた体の節々が動いていく

無事氷が溶けたようだ

 

『なっ!』

ライト「お前、こおりタイプのポケヤミーだな?だったら…」

俺は《バシャーモナイト》と《ホウオウストーン》を入れ替えた

 

ライト「モードチェンジ!」

 

ホウオウ!

The Phoenix mode!

Let’s KAMENRIDER!

 

ライト「黄金の戦士!仮面ライダーバーサ!フェニックスモード!」

俺はフェニックスモードへとモードチェンジした

 

ライト「せいなるほのう!」

『ぬうあぁぁ!』

俺の攻撃で怯む『ルージュラ・ヤミー』

 

『くっ!覚えていなさい!』

すると『ルージュラ・ヤミー』は吹雪に包まれ姿を晦ました

 

ライト「あ!逃げやがった!」

メガミ「ライトさん!」

ライト「あぁメガミ!皆は?」

メガミ「全員避難出来ました」

ライト「そうか。俺も逃げられちまった」

メガミ「そうですか…」

すると、俺の携帯がなっている事に気が付いた

見ると、不在着信が5件も来ていた

相手はいずれも叔父さんからだった

電話の内容はポケヤミーの情報に着いてだった

 

ライト「それなら、今俺達が戦ってたよ。逃げられたけど」

カズマ『そうか…、また作戦を寝る必要があるな』

ライト「うん…」

メガミ「……」

ライト「…どうした?メガミ」

メガミ「…ライトさん、私、ひらめきました」

ライト「…え?」

カズマ『…?』

 

             *

 

パパパパーンと、有名な曲が式場全体に響き渡る

参列者は起立し、新郎はその瞬間を待っていた

 

式場の扉が開かれる

白いウエディングドレスをまとい、ベールで顔が包まれた新婦と、少し歳のいった男が腕を組んでゆっくりと歩いてくる

 

新郎はその姿を見届け、新婦は男にの腕に回していた腕を新郎の腕へと回した

 

神父様が、誓いの言葉を読んでいく

 

そして、新郎と新婦、口を揃えて言う

 

「「誓います」」

 

神父「それでは、誓いのキスを…」

 

新郎と新婦が向き合い、少し身長の高い新郎が、新婦のベールをめくり、肩を持つ

 

新婦は顎を上げて、新郎はそれに答えるかのごとく、唇を新婦の唇へと運ぶ

新郎の唇が、新婦の唇に重なりそうになった時──

 

『ちょっどぉ!私抜きで幸せそうにするんじゃない!幸せになるのは!私だけで充分なのよ!』

怪物が式場の扉を思いっきり壊し、新郎新婦に近づく

 

新郎「…ふっ、かかったな!」

新婦「作戦道理です!」

『なっ!』

新郎新婦「「はっ!」」

新郎新婦が『ルージュラ・ヤミー』に蹴りを入れる

 

『なっ!何なのよ!あんた達!…なっ!』

『ルージュラ・ヤミー』は驚いた

そこにいた2人は、先程見たあの仮面ライダーの2人だったからだ

 

ライト(新婦)「どうだ!俺達の作戦!」

メガミ(新婦)「誘導作戦成功です!」

『なっ!…やりやがったわね!』

 

 

遡ること少し前──

 

メガミ「…ライトさん、私、ひらめきました」

ライト「…え?」

カズマ『…?』

メガミ「…あいつを、誘導しましょう!」

ライト「え?」

メガミ「私達が新郎新婦の振りをして、ポケヤミーを誘き出し、そこで一気に倒しましょう」

ライト「…なるほど、メガミなら攫われる心配はないしな!」

メガミ「はい!」

ライト「今の聞こえた?叔父さん」

カズマ『あぁ、面白い作戦だ』

メガミ「…あの、皆さんにもご協力お願い出来ますか?」

カズマ『あぁ!どこかで合流しよう!』

 

 

レン「なるほど。つまり俺は参列者の1人に紛れて、ポケヤミーが現れたら参列者を逃がせばいいんだな?」

メガミ「はい!」

メグ「ねぇねぇ!私は!?」

メガミ「メグさんには、大事な役目を任せたいのです!」

メグ「…??」

 

 

メグ「…へぇ〜、メガミちゃんメイク初めてなんだぁ〜」

メガミ「お恥ずかしながら…」

私は式場の控え室にて、メグさんにメイクをお願いした

 

メグ「てかそれで今まですっぴんだったのか、そう考えると、やっぱメガミちゃんって綺麗だよねぇ」

メガミ「…そんな事は…」

メグ「…ん?どうかしたの?」

メガミ「…あ、いえ。ライトさんにも、同じ事を言われたので…」

メグ「…へぇ〜。じゃあ私のメイクで、もっと綺麗だって言わせてあげるよ!」

メガミ「…はい、メグさん!」

メグ「…ん?」

メガミ「…私を…と、とびきり可愛くして下さい!」

メグ「…うん!私にまっかせっなさーい!」

 

 

カズマ「新郎新婦にとって、式内で1番幸せな瞬間とは、何だと思う?」

ライト「…ん〜」

カズマ「…正解は、誓いのキスだ。あの時こそ、僕の人生のピークと言っても過言ではない!」

ライト「…実体験かよ」

カズマ「…とにかく!ポケヤミーが現れるタイミングとして1番可能性があるのが、キスの直前だ」

ライト「…まさか、メガミとキ…キキキ、キスしろって!?」

カズマ「落ち着け!何もそうは言ってない。まぁしてもいいけど。キスをするふりをすればいい」

ライト「今サラッとやばい事言ったよな?」

カズマ「…ん?」

 

 

ライト「そうやってお前はまんまと罠にかかったわけだ!」

メガミ「さぁ!捕らえた新婦さん達を返しなさい!」

『…嫌よ!私抜きで幸せそうにする裏切り者を私は許したりしないわ!』

メガミ「裏切り者はあなたよ!」

『…!?』

メガミ「私はこの時代に来て、色んなことを学んだ。その中で、女性はみな、結婚式に憧れを持っているという事を知った!華やかな結婚式、静かな結婚式、壮大な結婚式。多種多様な結婚式を望み!そして何より、愛しの人との大切な式を成功させたいと言う思いがある!」

ライト「…メガミ」

メガミ「…私もその1人!未来で結婚式を見て、そしてこの時代の結婚式を見て、改めて実感した!私も、大好きな人と!式を挙げて!そして…「誓います」って!大きな声で言いたい!…私も…1人の女だからぁ!」

すると、メガミの懐が光り出した

 

ライト「…メガミ…っ!」

メガミ「…私はもう!子供じゃないのよ!」

メガミの懐から飛び出したストーンは、白、そして赤と黄緑のストーンだった

メガミはそれに気付き、手に取った

あれは確か、ジュエリーショップのおばさんから貰ったものだが

 

メガミ「…ありがとう、私に力を貸してくれるのね…」

ライト「メガミ!行くぞ!」

メガミ「はい!」

俺は《ホウオウストーン》を、メガミはそのメガストーンをメガドライバーにセットした

 

ライト「行くぜ!ホウオウ!」

メガミ「行きます!」

 

セット!

 

レジェーンド!ライズ!

メガシンカ!ヘンシーン!

 

ライト・メガミ「「変身!!」」

 

ホウオウ!

The Phoenix mode!

Let’s KAMENRIDER!

 

サーナイト!

サー!サー!サーーナーイートー!

 

俺はフェニックスモードに

メガミは姿を変え、手には純白のロンググローブのようなものが装着され、胸にはハートを模よす器官があり、スカート部分がクリノリンを着用したドレスのような膨らみを持つようになった

まるで花嫁、メガミは新たな進化をした

 

ライト「黄金の戦士!仮面ライダーバーサ!フェニックスモード!」

メガミ「誓いの戦士!仮面ライダーエンゼル!サーナイトフォルム!」

ライト「燃えるぜ!」

メガミ「私が皆を癒してみせる!」

 

             *

 

仮面ライダーは確実に進化している

僕の自慢の下僕達を次々と倒していく

 

特に、仮面ライダーバーサ

波山ライト

 

彼の存在は危険だ

僕の邪魔になるのに飽き足らず

僕の計画を壊していく…

 

僕は信長公の相棒である伝説のポケモン、レックウザの魂が宿ったストーンを見つめる

 

ヒガナ「…君はいいよな、何も心配しなくて」

正直、僕は焦っていた

幾度となく破られた作戦

今回の作戦だって、その場しのぎだ

 

…何か策を考えなくちゃ

 

ポケヤミーをさらに強くする方法

 

……

 

ヒガナ「…仕方ない、()()を試してみるか…」

僕は新たな性格を立て、それを実行した

 

ヒガナ「…今度こそ、仮面ライダーを終わらせてやる…」

 

To be continued




次回予告

戦いの末、ライトに異変が起こる…?

ライト達が出会ったのは、不思議なオーラを放った少年「ミツル」
そして、何故か「ミツル」ばかりを狙うポケヤミー
それにあのポケヤミー、何か様子がおかしい!

第二十九話「彼の瞳に映るもの」
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