完結させたいので続きを書きました。
どうぞよろしくお願いします。
お姉ちゃんの部屋を出た後、ヤブデマリさんと団長さんには事情をを伝えることにした。
さすがのヤブデマリさんも驚いていたけれど、いつも抜かりないヤブデマリさんはお姉ちゃんが動けなくなることも想定していてくれたので、しばらくは問題ないとのことだ。
団長さんも快く送り出してくれた。やっぱり団長さんは頼りになる共犯者(※)だ。
その後、私たちは始めに靴屋で今のお姉ちゃんの足に合う赤い靴を買って、手をつないで登城することにした。
手をつなぐとき、いつもお姉ちゃんは道の内側を選ぶ。ロータスレイクに馬車はないが、急いでいるフラワーナイトがいるときは謎の乗り物(以前モルチアナさんのハンマーが一瞬で二輪車に変形していたのを見たことがある)を使うことがあるので、外側に比べて若干危ないからだ。
お姉ちゃんは小さくなっても当然のように内側を選ぼうとする。お姉ちゃんのこんな気遣いに触れるとき、私は妹として幸せを感じるのだった。
でも今日に関してはそうもいかない。何とかお姉ちゃんを説得しないと……。
…………
……
そんなことがありながら私達は王城までたどり着いた。
受付の人にトゥルシーさんと面会したい旨を伝えると、待合室に通された。(ふつう、簡単に面会ができる相手ではないのだろうが、フラワーナイトの肩書はこんなときにも便利だ)
椅子に腰掛けて待つ。
「お姉ちゃん、事情を知らない人の前では今だけ私がお姉ちゃんってことにしよう?」
先ほどの受付さんにもお姉ちゃんが先に話しかけるから少しややこしくなってしまったのだった。
幸い、小さい子が背伸びしているように見えたのだろう、受付さんは微笑ましく見ていてくれたのだが。
「体は小さくても私がお姉ちゃんなのにー」
お姉ちゃんは不満げだ、ふくれっ面がかわいい。しかも足が地面につかないからプラプラしている!
「うん、それは変わらないから安心して、お姉ちゃん。」
「コナギちゃんがお姉ちゃんかぁ。ついこの間まで今の私ぐらい小さかったのに!」
「それはそうだよ~、成長期だったもん。」
この五年間で頭一つ分以上はあった身長差も、いまではさほど変わらなくなった。それでも変わらず接してくれるお姉ちゃんが私は大好きなのだ。いけない、顔が緩んでしまう。
それを勘違いしたお姉ちゃんは
「いくつに私がお姉ちゃんなんだからね!コナギちゃんは私がまもるんですー!」
そんなふうにますますふくれてしまうのだった。
待つこと数分。(王城の取次ぎにしてはずいぶんと早かった)
専属薬師殿は手が離せないので、返事を待たずに研究室に勝手に入って良いと伝えられた私達は研究室の扉の前にいた。
今回の事件の鍵を握ると思われる人物との対面だ、少し緊張する。
コンコン
「失礼します。司聖官のミズアオイです。」
「同じく見習いのコナギです。失礼します」
勝手に入って良いとは言われたが、念のため一言声をかけてから入室する。
扉を開けてまず目につくのは、部屋の中央にある物が大量に置かれた実験台。騎士学校の調合室にあるような重厚な机だった。台の上には実験器具が散乱している。
壁一面には、鉢植えのままの薬草や瓶詰めにされた薬草が並んでいる。
しかしトゥルシーさんの姿は見えない。研究室の壁には別の扉もあり、他の部屋にも続いているようだ。そちらだろうか?
そんなとき
「ちょっと手が離せません。回り込んでいただけますでしょうか?」
実験台の裏から声が聞こえた。
私たちは慎重に実験台を回り込み、その人物と対面するのだった。
(※)原作コナギキャラクターストーリーより ミズアオイを落ち込ませないようにする隠し事の共犯者。
団長さんの反応は各自想像で補完してください!