イナイレップーケン   作:つヴぁるnet

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ホモビに出るだけで二次小説に出される男の巻


ではどうぞ


第25話 〜 静岡その2

〜 静岡 〜

 

 

 

コンコン…

 

 

 

時間的にそろそろ一日目が変わるとは言え、こんな時間に訪問とはなんとも肝が座っている。 でもそれは俺だから許される事を知っているのからだろう。 だから「どうぞ」と言っ、ガチャっと訪問を受け入れた。

 

 

 

「……ごめん、こんな時間に」

 

 

 

夜ご飯前のサッカーで活発そうにしていた彼女だが、この時間に訪れた彼女は大人しく、部屋着をギュッと握り締めながら俯いていた。

 

 

 

「また眠れないのか?」

 

 

「……うん」

 

 

 

なんとか絞り出した声を聞いて俺は正座を崩す。 精神統一のために頭に乗せていたサッカーボールを落として壁の隅っこに転がしてスッと立ち上がる。 部屋に入ってきた彼女を…蓮池杏に寄り添う。 彼女の肩に手を置いて寝床まで招く。 何も言わずそこまで彼女は歩みを進める。

 

 

 

「今日は少し夜が熱いから、俺の寒いジョークでも聞いてから寝るかい?」

 

 

「……ううん、むしろ温もりが欲しいかな」

 

 

 

諦めた様に……いや、自身の情けなさを嘲笑う様に杏は笑って答えた。

 

 

 

「まだ怖いのか?」

 

 

「………ごめんなさい」

 

 

「謝んなって何にも怒ってないから。 ほらそんな顔する必要ないさ。 おいで、隣にいてあげる」

 

 

 

そういうと彼女はまだひんやりとした敷布団に入り込み、俺は敷布団の中には入らずその横に座った。 あかりを消して、カーテンから差し込む綺麗な月灯りだけにすると薄暗い部屋になるが、杏のオレンジ色の頭が仄かに灯していたから俺と彼女だけがその部屋の中で見える。 俺は彼女を見失うことなくその頭を触れる。

 

 

 

「ねぇ、基秀」

 

 

「?」

 

 

「エイリア学園が無くなれば、好きなことできるかな…」

 

 

「できる」

 

 

 

断言する。 まぁ最初の間はゴタゴタが起きて辛い時間がしばらく過ぎると思うけど、今回の騒動さえ乗り越えたらあとは子供達の未来を求めていけるだろう。 だがこの世界の現実はどれほど厳しいのかわからない。 それまではどんなに苦しくても少年少女は償い続けなければならない。

 

 

 

「杏の夢は最強のサッカーだ。 それを成し得るためにはまずこの騒動を終わらせて、余計な物に囚われることない状態を作り上げてからだな」

 

 

「……」

 

 

「そのためには、まず杏自身が頑張らないとならない。 君はエイリアから抜け出し、それで一人になったけど、俺に出会い、打ち明け、そしてエイリア学園を止めて欲しいから情報を渡した。 いまはこうして一流の刑事も連れてきた状況に発展したんだ。 もう勝確って奴さ」

 

 

「うん、基秀がいるなら、そうだね」

 

 

「もうすぐこの悪夢は終わりを告げる。 雷門イレブンはエイリア学園で最後の敵であるジェネシスを倒すためここまで成長してきた。 その雷門イレブンがジェネシスを倒してくれたら世間的には吉良星二郎の悪道が破れたことになり、全てが終わりを告げてくれるのは確かだ」

 

 

 

ちなみにチームカオスは結成されてない。

 

プロミネンスもダイヤモンドダストも圧倒的敗北を受けた。

 

再挑戦は許されず、今頃大人しくしているだろう…

 

 

 

「基秀…」

 

 

「?」

 

 

「ごめんね、私、基秀に…沢山迷惑かけてる…」

 

 

「…」

 

 

「でも基秀が優しいから悪いんだよ」

 

 

 

弱々しく告げる。

 

それは微々たる怒りも交え、縋る心を現してる。

 

 

 

「基秀なら…基秀だったら……基秀ならば……どうにかしてくれるって無条件で思わせている。 3日前に河川敷で出会った時も、私は何故基秀の前に姿を現して出会ったのか"分からない"って言ったけど、それは何とかしてくれるって"レアンになっていた私"が思い出したから…」

 

 

「そうか…」

 

 

「甘え過ぎてるのも、わがままなのも、愚かであることも理解してる。 でもっ、それは基秀が希望を持たせるからだよ。 誰よりも頼りになるから、救ってくれる強さを持ってるから悪いんだよ。 基秀が悪いんだよ………」

 

 

「…」

 

 

「最低だよ。 もとひでは…さいていだよ……」

 

 

「そっか、俺は最低な奴か」

 

 

「だから、最後まその責任とってよ。 愚かな私たちを救ってよ……基秀…お願いだよ………助けて…」

 

 

「言われなくてもそうするさ。 だから俺はこうしてイナズマキャラバンしてきた。 瞳子さんと、お前らをあの場所から引きずり出すためにな…」

 

 

「…」

 

 

「君たちを許す、許さないはともかく、まずは君たちをエイリアの呪縛から助けてやる。 そして安心できる状況になったら、俺と瞳子さんで嬉しい嬉しいお叱りを存分に堪能させてやる。 楽しみだな? 杏」

 

 

「………ちゃんと、怒ってよ……お願い…」

 

 

「ああ、任せろ。 愛情込めてお前を叱ってやる」

 

 

「………………わた、し…もとひ…でが…」

 

 

「?」

 

 

「みんなの、基秀で、良かっ…た……すぅ…すぅ…」

 

 

「………そうか、それは良かった」

 

 

 

布団に入り込んで小さな彼女を抱き寄せる。 そうすると彼女は頭を胸元に埋めて深く寄り添う。 携帯のタイマーを入れると掛け布団を整えて二人で布団に収まる。 彼女の頭を撫でながら微睡の中に落ちてゆく。 今近くにいるのは彼女だから目の前の女の子だけではなくエイリア学園にいる子供達を想いながら瞼を閉じる。

 

 

今日も寝床は暖かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

熱帯地とは対策が無いと生命に関わる。

 

だからこの場所で何かをする奴らは大体強靭だ。

 

 

 

 

「『ゴッドハンド』!!」

 

 

「なに!? 止められた!」

 

 

「蓮池さん!」

 

 

「任せて! 『ヘルファイア』!!」

 

 

 

いや、でも何で原作ゲームみたいに樹海で野良サッカーができるのか?

 

これが分からない。

 

 

 

「よし、決まった!」

 

 

「くっ…ま、負けた…!」

「3人に負けるわけないだろ!と思ったのに!」

「そして樹海で負けた者は…」

「古びたピンバッチを一つ授けるだな」

 

 

「はい、ありがとう」

 

「やった! これで4つ目だよ基秀!」

 

「案外楽しんでんな、杏」

 

「なるほど、これが静岡の…」

 

 

 

キーパーグローブを外した門岡が古びたピンバッチを受け取り、ここまで4連勝中の興奮に杏は喜び、そんな彼女に笑いながらも俺は周りの警戒を怠らず、鬼瓦さんも周りの警戒をしながら樹海の環境に納得していた。

 

 

 

「しかし暗黙のルールと言うべきか、ここはそう言った勝負が繰り広げられているんだな」

 

「はい、ここは凄いですよ」

 

 

静岡に来たことがあるとは言え、樹海の方には行ったことはなかった。 てか俺が静岡に来たのは帝国学園の帰り道がてら緑茶を買うためと、富士山を眺めながら温泉に入る程度に寄っただけだ。 そしてデパートのバザーで門岡と出会ったりとしたが樹海に関してはそれほど関わりが大きい訳ではない。

 

まぁ温泉に浸かりながら樹海に詳しい人から話を聞いたから実はそこそこ知っている。 まず静岡の樹海は原作ゲーム同様に強者が集まっている場所で、静岡出身じゃ無かろうともこの激戦区を求めて他所からもやってくるらしい。 そしてただサッカーを楽しむのではなく古びたピンバッチを賭けて4対4のサッカーをすることを聞いた。 ピンバッチの数イコール強さらしい。 わかりやすいな。

 

ちなみに門岡もとあるチームに入ってるが最近は時間も合わず活動してないらしい。 そのため門岡は誰かが来るまで一人で待ち構え、超次元必殺が使用可能な4回に及ぶPK戦を繰り広げているらしい。 一回でも入ったら負けで、全て止めたら門岡の勝ちというルール。 彼の勝率は8割以上であり、そうやって古びたピンバッチを集めて新しいサッカーシューズやグローブを交換してる様だ。

 

こんな感じにサッカーバカは放課後などの時間があれば樹海に入り込み、日々サッカーバトルが繰り広げられている。 そして古びたピンバッチの交換によってシューズやグローブ、試合の観戦チケットなどを交換して、樹海に潜り込んでを繰り返す。

 

そのため静岡のサッカーは樹海だけに自然とレベルが高くなり、樹海だけに高レベルのサッカー少年が集まる熱帯と化してる。 他所ではあまり知られないが静岡では有名な話で、静岡に住む門岡秀吾を見ればそれが真実である事がわかると思うだろう。 エイリア学園でハイソルジャーとして鍛えられた杏と互角の実力を持ち、あのゴッドハンドを覚えてることが何よりも証拠だ。 それほどに、静岡はヤバイ。

 

 

いやー、しかし。

 

こんな面白いところがあるなんてなぁ。

 

見逃してたなぁ。

 

 

 

 

「鬼川さん、これはこれで丁度いいかもしれませんね」

 

 

「む?」

 

 

「俺たちは周りから見たらただの野良サッカーとして奥へ進む命知らず。 だからエイリアの目を掻い潜りやすいですよ」

 

 

「まぁそれは分かるが、こんな頻繁に勝負を挑まれては進み辛い」

 

 

「門岡曰く、入り口から直径1キロメートルの地帯は野良サッカーで盛んらしく、しかしそこを越えるとピタッと収まるらしいですよ。 何せ侵入禁止の看板がいくつも立ってるみたいなので」

 

 

「じゃあまだ少し野良サッカーに付き合わなければならないのか…」

 

 

「まぁそうですね。 しかしエイリアによってサッカーが脅かされてる今も、こうして少年少女がサッカーボールを蹴り続けているのは安心してる限りです」

 

 

「……君は高校生と聞いたが、どこか大人びているな」

 

 

「そんな事ないですよ。 俺もサッカーを楽しんでる、サッカーちょいバカですよ」

 

 

「はっはっは! なんだいそのちょいバカってのは。 おかしな奴だ」

 

 

 

ちなみに鬼瓦さんは試合に参加してない。

 

俺と杏と門岡の3人でミニゲームしている。

 

それで勝ち続けている。

 

聖者にハイソルジャークラスが二人なんだ。

 

負けるはずがない、当たり前だよなぁ?

 

 

 

それから勝ち続けてピンバッチは8個になった。 そして元から持っている門岡のピンバッチと合わせて全部で114コあるらしい。 門岡の保留数に納得しつつも、門岡曰くこの程度少ないらしい。 ただ数年前に現れた"昏睡プレイ!野獣と化したサッカー部"は810コは集めたと言う噂がある。 本当に集めたのならそれはすごい奴らだな。

 

 

でもそのかわり…

 

チーム名に名に恥じぬ変な連中なのは確かであり「114514! を胸にかけて胸に!!」と必殺技を嬉しそうに受け止めたりしてるらしい。

 

他にも「イキスギィ! 1919イクゥ!ンァア!!」と違う意味でヘブンズタイム(意味深)を使ってきたり。

 

また「あ、いいっすねぇ!」とか「やりますねぇ!」みたいに味方敵構わずリスペクトするサッカーで互いに伸ばし合って楽しんでる…と、思えば「突っ込めっていってんの!」とケツに『ど根性キャッチ』で求めたりと性癖が止まらない。

 

あと「ア"ア"ア"ア"ア" ァ ァ ァ!!!」と目力が凄そうな声が響き渡ったらそれはどこかで負けた合図らしい。

 

(そんな情報は、いら)ないです。

 

 

 

 

「あ、あれって侵入禁止の看板……?」

 

 

「まて杏、監視カメラがあるかもしれない……鬼瓦さん」

 

 

「あの木にあるな。 少し雑に隠されていて助かった」

 

 

 

あともう二歩ほど前に出ていたら監視カメラに見つかっていたな。

 

 

 

「え?それならどうするの?」

 

 

「……よし、それならどこかの野良サッカーチームを誘ってこの場で試合を行おう。 そしてそのバトル中に事故のつもりで破壊しよう」

 

 

「なるほど! それはいい(あん)ですね」

 

 

「……え? 私?」

 

 

「『あん』違いだよ、そこで反応しないの」

 

 

 

 

ゴソゴソ…

 

 

「「「!」」」

 

 

 

誰か来たようだ!

 

丁度いい!

 

ここで利用させてもらおう。

 

 

 

 

 

 

ザザッ!

 

 

 

 

「樹海で部活やめたくなりますよぉ…」

「ポッチャマ…」

「あー、帰って宿題しなきゃ…」

「こんな奥地まで…頭にきますよぉ!」

 

 

 

「ふぁ!?」

 

 

 

草むらから 野生 の 野獣達 が 飛び出して来た▽

 

 

 

「「「えぇ……(困惑)」」」

 

 

杏も門岡も鬼瓦さんも引き気味。

大丈夫、俺も困惑してるから。

 

 

 

「そこにいる三人はどんな関係なんだっけ?」

「(サッカー)やりますねぇ!」

「(実力なら)見たけりゃ見せてやるよ」

「(勝負)行きますよぉー! イクイク!!」

 

 

 

流れるように試合が始まり…

 

 

 

「見たけりゃ見せてやるよ!」

 

 

ペンギンの格好をしたヤツが口笛を吹く。

 

すると地面からペンギンが出てくる。

 

 

「そうだよ(肯定)」

「ポッチャマ…」

「そうだよ(肯定)

「そうだよ(肯定)」

「そうだよ(肯定)

 

 

 

「「ふぁ!?」」

 

 

蓮池と門岡から変な声が出てくる。

 

そして…

 

 

「「肯定(皇帝)ペンギン2号!!」

 

 

 

 

「ある意味禁断の技で草」

 

 

 

いや、草どころか樹海なんですがそれは…

 

あとキーパー故に手で触れて止めないとならない門岡だったけど心底触るのが嫌そうでそれはもうかわいそうだった。 一応ゴッドハンドで肯定ペンギンを止めたのである意味あの名シーン(雷門対帝国)が再現されたけどまったくもって台無しだった。

 

 

 

 

「あー、もう無茶苦茶だよ…」

 

 

鬼瓦さんの言葉に同意する他無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだかんだであの野獣どもかなり強かった。

 

お陰であたり一面が荒れ果てたけど、鬼瓦さんが見つけた監視カメラは超次元サッカーバトルに巻き込まれたせいで簡単に壊れて、それで侵入禁止エリアまで姿見られずに突破可能となった。

 

一応、俺は三度笠を被り、杏は麦わらぼうしを被り、鬼瓦さんはダンディな黒いハットを被っている。 なかなか似合ってますよ鬼瓦さん。

 

 

こんな感じに顔バレを 防止 しているのだ。

 

帽子だけにってなっ!!(激寒ギャグ兄貴)

 

 

 

「あんなのもいるのか樹海は…」

 

「しかし迫真的なシュートでした」

 

「基秀、大丈夫?」

 

「いてて……アイツら『ぶちこんでやるぜ!』ってスニーキングレイドで後ろからガン掘りでボール奪ってくるし、どれだけ強いプレイヤーだったのか理解できる…」

 

 

 

 

それと杏には興味なかったのか俺ばかり狙ってきた。

 

 

どうであれもう関わりたくないのは確かだ。

 

 

 

 

さて…

 

サッカーバトルの相手は野獣達が最後だったのか看板を超えた先はだれも現れない。 いるとしたら昆虫や小動物のフレンズで沢山だ。 しかし今回は夏休みの宿題や森林観察するために来た訳じゃないので早足でこの樹海を突破する。

 

監視カメラに注意しながら進むと大きな建物見えてきた。 途中、山登りする場所があったが裏から回るため致し方ない。 けど鬼瓦さんも含め、全員身体能力があるため無事に裏までやってきた。

 

 

 

「あそこに扉一つの入り口があるな」

 

 

「私のパスポートを通せば入れるかも」

 

 

「まぁその瞬間、 内部の管理室に侵入した事がバレるはずだ。 だからそこらへんのエージェントを狩ってパスを奪えたら良いだろうな」

 

 

「例えばあそこでタバコ蒸せてる人?」

 

 

「む、なら私が…」

 

 

「いや、俺がやりますよ鬼瓦さん」

 

 

「?」

 

 

「一応……対人戦はできるので」

 

 

 

俺は三人を木影に残してエージェントの死角を付いて進む。 のんびりとタバコ蒸せているエージェントの背後に回ると距離を確認。 ふわりと飛脚すると体を軽く捻って空中から強襲した。

 

 

 

「『飛翔日輪斬』」

 

 

「ぐあっ!?」

 

 

 

手刀がエージェントの首元を狩り、意識が飛び始める。

 

 

 

「『デッドリーレイブ』」

 

 

「! 、!!、!!?」

 

 

 

息を吐く間も無く、正拳突き、顎砕き、回し蹴り、裏拳、溝蹴り、叩き割り、左フック、踵落とし、右アッパー、最後に背負い投げで地面に叩きつける。

 

 

 

「『疾風拳』」

 

 

「がっ…」

 

 

 

地面に叩きつけたエージェントに疾風拳をぶつけて意識を完全に刈り取った。

 

 

 

ズルズルズルズル…

 

ポイッ…

 

ドサッ…

 

 

 

 

「さて、物色を開始だ」

 

 

「「す、すごい……」」

 

「基秀くん、君は格闘家か何かか?」

 

 

「そんな事はないですけど漫遊寺で覚えました」

 

 

「だが大人一人を倒すとはたまげたものだ」

 

 

「奈良に行った時に合気道を体感したりと、対人戦はできない事ないんですよ。 まぁその分このエージェントがだらしないだけなので大した事はしてません」

 

 

「そうか。 まぁ良い、頼りになる青年で助かる」

 

「あ、基秀!」

 

 

「どうした杏? …ああ、これがパスか」

 

 

 

それから気絶しているエイリアのエージェントを木に括り付け、布を被せて声も出せないようにした。 あとで鬼瓦さんが拷問でもするだろう。

 

 

 

「し、死んでないよね?」

 

 

「半殺しするつもりで叩き込んだけど、コイツが着用してる服が案外丈夫だったから問題ない」

 

「まったく、刑事がいる前で半殺しとは随分と肝が据わってるな?」

 

 

「必要ならば躊躇わずやる性格なので。 あと個人的にコイツら嫌いなので私情を交えて叩き込んでしまったまで。 未熟ですね自分も」

 

 

「全く、そういうのは笑みを隠して言わないか…」

 

 

 

おっと、悪い性格出てしまったな。

 

 

 

「では鬼瓦さん……お先に失礼します」

 

 

「基秀くんの強さは理解している。 この程度の大人なら遅れを取らぬだろうがそれでも行先は敵地だ。 充分に気をつけてな」

 

 

「はい、わかりました。 それと門岡ここまでありがとうな」

 

 

「いえ、このくらいどうって事ないですよ。 それではどうかお気をつけて。 そして、どうかみんなのサッカーを取り戻してください」

 

 

「任せろ…杏、行くぞ」

 

「うん!」

 

 

 

俺は杏の手を引いて裏の入り口まで一気に走る。 監視カメラがこちらに振り向く前にパスを通してロックの解除が完了した。 そしてこのパスはもう使わないのでサッカーボールに紐で括り付けてパスを固定する。 監視カメラが他所を向いた瞬間に手元からサッカーボールを落とし、それを元いた場所に向けて一気に蹴り抜いた。 パスが括り付けられたサッカーは弾丸の如く鬼瓦さんたちの元へ飛んできたが門岡がそれをゴッドハンドで受け止める。

 

門岡がそのボールを受け止めて『b』っとサインを出してくれたので俺も『b』っとサインを出してからドアを閉めて、二人から姿を消す。

 

 

カチャン……と、扉の音が閉まり、再び扉はロックされてしまう。

 

 

一連の流れから一息つき、そして杏と同時に長い廊下を眺める。

 

 

 

 

「……」

 

 

「……帰ってきた」

 

 

 

 

 

 

 

 

エイリア学園の中に潜入した。

 

 

 

 

 

 

 

つづく




樹海は何出てきてもおかしくないから!!
野獣先輩が居てもおかしくないんだよ!!


ではまた
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