イナイレップーケン   作:つヴぁるnet

6 / 37
メテオシャワーとか言う殺人技すこ



ではどうぞ


第6話 〜 漫遊寺その6

春のメテオシャワー祭りのせいで漫遊寺のグラウンドは「ああもう、めちゃくちゃだよ」の状態になっていた。

 

主に扇風機娘(マキュア)のせいで神聖なグラウンドが穴ぼこだらけだ。 まぁ好きにやられてばかりでは堪らないのでたまにメテオシャワーの蹴り落とすタイミングで割り込めそうなら、こちらの必殺シュートの"あびせげり"で掠め取り、そのボールはシュートとして活用させてもらったりと何度か邪魔してやった。

 

それでもメテオシャワーを一回放つだけで多量の流星。

 

そして傷つく漫遊寺の後輩たち。

 

マモレナカッタ…

 

お陰でディフェンス陣は崩れで多量の得点を許す始末。 結果的にエイリアのフレンズのせいで試合はどったんばった大騒ぎ。 そして試合終了のホイッスルが鳴った瞬間だ。 俺と夕弥と影田以外のメンバーはドタドタと倒れた。

 

流石にこれは見ていて気持ちの良い光景じゃなかった。 さらに言えば俺は遣る瀬無い気持ちになり、ごちゃごちゃする感情を整理するため一旦大きく息を吸いホモ特有のクソデカため息で気持ちを整理する。

 

 

そして、次に湧き上がる感情は……怒りだ。

 

そんな俺を他所にデザームは「負けた学校は破壊する」と冷たく告げ、試合には敗北した学校を黒いサッカーボールで破壊活動を行おうと指示を出す。それを止めようと雷門イレブンが動き出そうと動き出した時だ…

 

 

 

「やらせると思うか?」

 

 

 

「「「っ!!」」」

 

 

 

声の色が自然と変わる。 イプシロン達を睨みなごら俺はゆらりと立ち上がった。 イプシロンはそんな俺を見て硬直した。 俺としてはイプシロンのメンバー(おひさま園の子供達)がこちらに怯えてる顔を見て少しだけ罪悪感に見舞われるけど、心を鬼にして普通の試合には無い……

そう、裏の世界で立ち向かう時の"殺意"を威圧感に変えて奴らの目の前に立ちはだかる。 一歩前に踏み込んだ。

 

 

 

「そのサッカーボールを蹴って学校を破壊してみろ」

 

 

 

もう一歩踏み込む。

 

 

 

「どうなっても知らんぞ?」

 

 

サッカーボールは試合する道具。

 

けど彼らにとってテロ活動の道具。

 

 

なら俺にとっての烈風拳も試合の技では無く、敵を破壊するための技にも成り得る。

 

 

料理包丁と同じ。

 

料理のためか、殺人のためか。

 

 

だからいまこの瞬間その常識が変わった。

 

 

次に俺が行うのは紛れもなく…

 

対人という名の実力行使…

 

屠る。

 

 

 

「ッ…」

 

 

 

 

試合で負けて「はいそうですか」で屈するつもりはない。 他の人には眺めているだけだろうが俺にはそれを阻止する力はある。 漫遊寺を守るために聖者として対立を辞めない。 そして何がなんでも黒いサッカーボールを止めなければ俺とアイツらは永遠と後悔する事になるだろう。

 

絶対に蹴らせ無い。

 

絶対に…!

 

 

 

 

「……」

 

 

「……」

 

 

 

 

 

 

そして誰かが悲痛を零した。

 

 

「帰ろう……」

 

 

 

 

イプシロンの誰かがそう言葉を吐く。

 

消えそうなその声は俺とイプシロンにしか聞こえなかったが、痛そうな心の声なのは確かだった。 その声に対してデザームは何も答えないが、その言葉に反応するかのように黒いサッカーボールを手元に収めるとイプシロンは黒い瘴気に包まれる。

 

暗い紫色の光に包まれると、イプシロンは漫遊寺から消え去った…

 

 

「………」

 

 

 

嵐が通り過ぎたあとの様に、そこに残されたのはボロボロに壊されたグラウンド。 また最後まで戦いきった漫遊寺の選手とズタズタのサッカーボールだけが無惨に転がっていた。 紛れもなく大敗である。

 

しかし…

 

 

「イプシロンを退い…た?」

 

「破壊されなか…った?」

 

「守れた…のか?」

 

 

試合を見守っていた誰かがそう零す。 言葉にすればそれを実感するものだから、見守っていた生徒達は次々と喜びの声を上げ、すぐさま漫遊寺のグラウンドは歓声に包まれた。

 

 

「ま…なんとかなったか…」

 

 

俺もグラウンドに体を預けたい気持ちに襲われるが、なんとなく堪えることにした。 先輩だから格好つけておこう。 すると身体中が痛いはずなのにポーカフェイスを保ったまま後ろ首に手を組んで歩いてくる義弟の夕弥。 倒れずに最後まで戦い続けた夕弥は「兄ちゃんこえーよ」とさっきの俺の様子を揶揄うための道具にして軽口を叩いてくれた。

 

俺はその言葉によって少し救われた感じに包まれる。 俺は誤魔化すようにニヤッと笑い返しぐしゃぐしゃと夕弥の頭を撫でながら「良く頑張ったぞ」と言う。 夕弥は「へへっ、そう…か」と疲れながらも嬉しそうに言葉を返してきた。

 

 

「…」

 

 

俺は義弟から視線を外し、周りの状況を確認する。 酷いあり様だ。 漫遊寺の神聖なグラウンドが穴ぼこだらけだ…と、ため息を吐いていれば手元から義弟の頭が空を切った感覚に俺は気づく。 視線を戻せば、夕弥はグラウンドに倒れこんでいた。

 

 

 

「本当によく頑張ったぞ」

 

 

俺は気絶した義弟を両手で持ち上げ、試合の得点表に目を通す。

 

 

 

 

漫遊寺 3 - 8 イプシロン

 

 

 

「まぁ、あんなやり方だとな…」

 

 

 

例外は有りしも、ワンマンプレーで凌ぎ切れるほどサッカーはそこまで甘く無い。 結局のところチームプレーで連携取らないと勝てないのがこのスポーツだ。 今回の事でそれを再確認できた。 しかしイプシロンとは前半戦と後半戦、ちゃんと戦って試合を終えれたのだ。 後輩達は皆んなズタボロだけど最後までよく頑張ったと思う。

 

 

 

「しかし……原作壊れたな、これ…」

 

 

俺がこの流れにシャシャリ出た事が何よりも原因だけど、とりあえず状況を整理しよう。

 

まず雷門と試合せずにイプシロンが撤退した事だ。 普通ならデザームが吹雪士郎の強さに興味を惹かれる筈のイベントが起きるが、これが今回起きなかった。

 

いや、仮に起きたとしても興味惹かれる対象は兄の士郎じゃなくて、弟の『アツヤ』だろうな。 豪炎寺と同じくらいに強力なストライカーだから。

 

あとほかに言うならば、木暮夕弥が雷門に加入するイベントも起きない事だろう。 そもそも小木暮夕弥……いや、破和土夕弥については原作以上に逞しく成長してるからそんなイベント必要無いし、今の夕弥に柵は何も無い。

 

まぁ…音無とコンビ結成(?)が起きないのは勿体無いか。

 

ともかく俺と言う異物が原作に加入したからこの漫遊寺で起こるはずの必要イベントとフラグは無くなった。 原作の崩壊である。

 

 

 

「うん、イキスギイレブンだな」

 

 

イキスギィた原作崩壊…

 

このあとのイプシロンと雷門はどうなるのか。

 

おれにもわからない。

 

 

 

 

まぁ、それはともかく…

 

 

 

「あぁ、泣きそう…」

 

 

あんなにお利口だったお日さま園がテロしてる事実と、あびせげりの行い過ぎでカカトが悲鳴を上げている。 しかし漫遊寺の聖者として周りから多大な期待が込められたりと少しだけしんどい。

 

もしメンタルがクソ雑魚ナメクジだったら聖者やめたくなりますよぉ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜 病院(京都) 〜

 

 

 

イプシロンが去って夕方になった。

 

俺は軽く手当を受けた後、私服に着替えて漫遊寺を出る。 とある目的地まで歩きながら夕焼けに照らされていた。 今の漫遊寺メンバーのように色を無くした紅葉を踏み分けながらとあることを考えていた。

 

 

 

これからどうするかだ。

 

 

 

……と、言っても、俺は既にとある選択技を選び取っており、もう明日には行動を移そうと計画を立てていた。

 

 

 

「エイリア編……か」

 

 

 

原作の修復とは言わないが、加入した責任感があるなら俺は行動を起こさなければならない。 さらに言えば『こうしないと俺が嫌』と言うワガママな部分もある。 もっと簡単に言うならば…

 

『エイリア学園をなんとかしたい』だ。

 

 

「…」

 

 

 

これは責任感から来るのか?

 

または使命感から来るのか?

 

または義務感から来るのか?

 

3つのどれも当てはまらない…?

 

いや、全部当てはまってるのかもしれない。

 

 

 

それでも俺の中で答えは出てるに等しい。

 

だからあとは行動に移すだけ…

 

 

 

しかしその前に俺はとある人に会わなければならない。

 

 

それは…

 

 

 

 

 

「起きてる? 母様(かあさま)?」

 

 

「ぅ………んん? あら、もとひで?」

 

 

 

俺を育ててくれた優しき母親だ。

 

ちなみに『かあさま』って呼んでるのは俺の趣味だ。

 

最初は冗談で呼んでたけどしっくりきてからそう呼んでる。

 

 

 

「ああ、俺だ ……起き上がれる?」

 

 

「ふふ、ちょっと苦しいわね…」

 

 

「そっか。 ならそのままで良いよ」

 

 

「ごめんね、体の弱い母で…」

 

 

「違うよ、あのボケナス(父親)が母様を置いて勝手に逝ってしまうからだよ。 お陰で母様は元気無くなってこうなっちゃうし。 だから来世は尻に敷いてあげて、どうぞ」

 

 

「もう、もとひで? あの人のことをそう言わないであげて。 あの方も魅力的な男性なのよ?」

 

 

「それはもちろん知ってるよ? だからそこ許せないんだよ。 こんな美人な母様置いてしまうとか常識的に考えて頭おかしいだろ」

 

 

「ふふ、ありがとう。 それよりも、基秀これから戦地に向かうような顔しているわ。 何か伝えに来たの?」

 

 

「えー? そんな顔してるわけ無いだろう……そんな顔に見える?」

 

 

「ええ。 見えるわ。 何せ定期的にそんな顔が見られるわ。 何か危ない事でもしてるの?」

 

 

「……ノーコメントで」

 

 

「あらあら全く、あの人に似て困ったわね?」

 

 

「でもそれは俺にとって必要な事だから、ちゃんと意味があってやってるのことだから」

 

 

「ええ、わかってるわ。 基秀は賢い人だから、私はよ〜くわかってます。 だから気にせず行ってらっしゃい。 この先の道、基秀にとって譲れない物があるのよね?」

 

 

「!! …そうだよ、そのとおりだ」

 

 

「ふふ、そうなのね。……ところでここから遠いかしら?」

 

 

「うん……まぁ、多少はね?」

 

 

「そうなの? それならひとつ条件があります」

 

 

「?」

 

 

「夕弥はどうするか私に言いなさい」

 

 

「ああ、夕弥については向かう先々まで連れて行くよ」

 

 

「あらそう? なら良いわ。 ならあとは後悔無いように行ってらっしゃい」

 

 

「ありがとう、母様」

 

 

「良いのよ。 後悔が無いように頑張って来なさい。 あなたなら…あの子達をどうにか出来るわ」

 

 

「……え? あの…子達?」

 

 

「あら? サッカーで宇宙人ごっこしてる"人間"たちじゃ無いのかしら? 前にここのテレビであなたとエイリア学園の騒動を見てたけど、その時の基秀は随分と心配そうにその人達を見てたからやはり知ってる人たちなんだって思ったわ」

 

 

「…良く見てるよね、母様」

 

 

「ふふ、母さんってのは凄いのよ」

 

 

 

ああ、たしかにその通り。

 

『母は強し』って事なんだろう。

 

円堂守の母も"マジン・ザ・ハンド"の完成に繋げてくれた。

 

なんならイナクロに存在する"きなこ"って人も自ら旅に出たりとそうだったりするのだろう。

 

イナズマイレブンの世界にいる一人一人の母親…

 

女性はとても強い生き物なのだ。

 

 

 

「母は強し、はっきりわかんだね」

 

 

 

病院を出ながらそれを今一度実感する。

 

サッカーボールの上に乗り(たまのりピエロ)道中で転がす。

 

夕弥の分の温泉饅頭を購入して、半分だけ食べながら漫遊寺に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は母様と対談したあと、漫遊寺に戻って夜遅くまでグラウンド整備をしていた。

 

剥がれた芝生を回収して、新しく芝生を加える。 もし芝生の上に土が乗っかっていたら烈風拳の風圧で外側に吹き飛ばし、または吸引力が変わらないただひとつの掃除機といい勝負をする旋風陣で土を巻き上げて回収する。

 

 

 

「え……兄ちゃん、まだグラウンド整備してたのか?」

 

 

夕弥が気になってこちらまで来たようだ。

 

 

「そうだぞ。 だってこのフィールドで俺は戦わせてもらったんだ。 なら綺麗に整備して当然だろ」

 

 

「そういうのは修行の一環として後輩に……と、言いたいけど怪我してるから無理かな? にっしし」

 

 

「じゃけん動ける夕弥はグラウンド整備しましょうねー」

 

 

「げっ」

 

 

「冗談だ、今日はもう無理するな。 そのかわり話に付き合え」

 

 

「話?」

 

 

「ああ、これからの事だよ」

 

 

「?」

 

 

 

夕弥は近くのベンチに座り、耳を傾ける。

 

 

 

「エイリア学園は放っておくと面倒だから俺はなんとかしたいって話だ」

 

 

「そんなの雷門に任せたらいいじゃないか?」

 

 

「かもな。 でも実は俺の問題でもある」

 

 

「問題?」

 

 

「ああ…」

 

 

 

原作加入。

 

これは責任の一つ。

 

ならある程度は共にするべきだろう。

 

あと…やはり、あの子達(おひさま園)をどうにかしたい。

 

それだけだ。

 

 

 

「なぁ兄ちゃん……何か焦ってる?」

 

 

「!……なぜそう思う?」

 

 

「だってオイラは兄ちゃんの弟だからね」

 

 

「そうか。 じゃあ仕方ないか」

 

 

「そうだぜ。 にっしし」

 

 

 

俺は充分にホースを伸ばすと夕弥に合図を送った。 夕弥は蛇口を大きく捻ると水がホースから溢れ、グラウンドに水飛沫が振り返る。 植えたばかりの芝生にはこうして水をかける必要がある。 土と馴染ませるためにもな。

 

 

 

「なあ夕弥、あのイプシロンをどう思う?」

 

 

「どうって……ヤバイとしか言えないけど」

 

 

「だな。 でもアイツら人間だぜ」

 

 

「え!? そうなのか!?」

 

 

「そうだよ。 宇宙人の真似をした人間」

 

 

「そうなんだ。 でもいつから分かった?」

 

 

「まだイプシロンが現れる前のジェミニストームの時から」

 

 

「マジで?」

 

 

「肉つきが人間と変わらないし。 あとサッカーの休憩タイムも普通に水飲んでたし。 全くもって人間だろ」

 

 

「でもワープしたりとかは?」

 

 

「あれはただの演出だ。 今の時代なら造作もないだろ」

 

 

「そう言われたらそうか…な?」

 

 

「そうだよ。 人間と変わらないガキどもだよ。 だからサッカーで勝敗決めなくてもアイツらのアジトまで殴り込んみ、肉体言語で対話を取ればサッカーボール使わなくても全然止めれるゾ」

 

 

「そ、そういうの一般用語では武力介入ってものなんじゃ?」

 

 

「ちがう、ただの O☆HA☆NA☆SHI だ」

 

 

「似たようなものだろ!?」

 

 

「やかましい、いま何時だと思う」ブシャー

 

 

「冷たぁぁぁあ!?!?」ジャバジャバ

 

 

 

グラウンドの半分の水やりを終えた。

 

さらにホースを伸ばして仕上げに取り掛かる。

 

 

 

「そんな訳で、あの年齢での宇宙人ごっこにより将来頭が引き裂けそうな程の黒歴史を作り上げてることをまだ知らない自分を一般宇宙人だと思い込んでるkids達の恥ずかしいコスプレ写真を撮りま食ったあと全てが終わったら次はこちらから凍てつく闇の恐ろしさ(笑)に陥れようと考えては訳だよ」

 

 

「にっししし! それは面白いな!」

 

 

「じゃけん、イナズマキャラバンに参加しましょうね〜」

 

 

 

「……」

 

 

 

「……」

 

 

 

「……それってマ?」

 

 

「そうだよ(便乗)」ブシャー

 

 

「冷たぁぁぁあ!!?!?」

 

 

「あ、ごめん」

 

 

 

 

 

それからまだ起きてた瞳子監督と話し合う。

 

このあと無茶苦茶夜のデート(会話)した♡

 

 

 

 

 

つづく




イプシロン「「「3人以上に勝てるわけないだろ!!」」」
基秀「馬鹿野郎お前俺は勝つぞ!!」で一点をイプシロンからもぎ取ったコイツやべぇ。


ではまた
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。