それでもホモはせっかちだから誤字多くても…
ま、多少はね?
ではどうぞ
〜 愛媛 〜
「雷門の夕弥に変わって選手交代だが! なんとー! イナズマキャラバンで唯一の高校生選手だ!」
「あの野郎……やっと出てきたか」
セキュリティーガバガバな真・帝国学園の船に乗り込んだ実況者の角馬の実況によって不動が反応する。 キャラバンで煽られたから移動中に「殺してやる!」とか言ってたくらいだし俺に報復するつもりだろうか? そうしてくれるならちょっと楽しみだったりする。 でも不動のプレイ結構好きなんだよね。 意図的に敵を傷付けるけど、でもそれってそうするための正確性が無いと出来ないことだ。 その技術を持っている選手の近くで見れるのはかなりレアだ。 ただ雑に行うプレイなんか誰でも出来るしそこに価値は無い。 不動の様に手玉を取るプレイは充分に学べる価値がある。 それを対策するか、武器として盗むか、見せてもらおう。
「破和土さん、佐久間にボールを渡さないようお願いします」
「任せろ鬼道、永遠に渡さないようにする」
「?」
ピー!
試合が始まるとやはり不動は佐久間にボールを渡そうとする。 そんな佐久間はただひたすら前に出続け、不動からボールを貰おうと待っていた。
「吹雪」
「どうしたの? 基秀さん」
「わざと佐久間からマークに外れてくれ」
「!?」
「考えがある」
「……何か考えがあるんだね? わかりました、基秀さん」
ディフェンスの能力がズバ抜けてる吹雪は俺の言葉に従うと佐久間からマークを外れ、パスを受け渡しやすい形になった。
「「なんだと?」」
鬼道と不動が俺の勝手な指示によって動揺を示していた。
でも俺は知らんぷりを決める。
ほら、さっさとパスしてやれよ不動猿ゥ王。
「(誘っているのか? まぁいい、佐久間の力を示させれるチャンスだ)」
不動はマークが浅い佐久間にパスをする。
雷門は軽く絶望に近い顔をするが……
チャンスですね。
「クイックドロー!」
「!?」
佐久間が不動からボールを受け止めて足元に置いた瞬間、俺はクイックドローで佐久間から奪い取った。
「あの距離で奪った!?」
「大股7歩はあったぞ!?」
「す、凄いっス!アレっス! 居合っスよ!」
「ほれほれ、これが欲しいか?」
「き、貴様ぁ!」
ケラケラと挑発してこちらに注意を引かせる。
しかし情状不安定なのか煽れば簡単に怒りを示す。
ふーん…それほどに余裕ないのかコイツは。
「ほらよ」
「!」
俺はボールをフワリと蹴り……佐久間に渡す。
佐久間は俺の行動に困惑しながらもボールを受け止めようとした……瞬間だった。
「烈風拳!!」
「!?」
ボールをパスして佐久間に受け止めさせた途端、俺はお得意の烈風拳で佐久間を弾き飛ばした。 イプシロン戦でゴールを奪うためにやった時の真似だが、今回はボールは真上に跳ね上がらせた。
「くぅっ!」
佐久間は本能的に襲いかかる風圧を両手で顔を守るが、視界から俺を外してしまう。
すれ違いざまに俺は囁く。
「流石にヤンチャし過ぎだ。 反省してろ」
「!」
俺は佐久間の背後に回り込むとその背中を軽くトンッと押す。 皇帝ペンギン一号の反動で既に体は限界だったのか佐久間は抵抗なく体制を崩し、バランスが取れず前屈みになる。
そして俺は烈風拳によって佐久間の真上に落ちてきたボールに合わせて上に飛び上がり、狙いを定める。 鬼道が「まさか!」と何かを察したがもう既に遅し。 空中で真下に蹴りやすい姿勢を作ると足に力を込め、ボールに目掛けて鋭く斜め下に振り抜いた。
「オラ堕ちろ!」
べゴォ!!
「がっ、はっ……!?!?」
「「「「!!??」」」」
「佐久間ァ!?!」
「堕ちたな(確信)」
サッカーボールごと佐久間の後頭部を強烈に蹴り抜き、さらに体を捻って真横に振るう。 大砲を受けた様な威力で佐久間はファールゾーンまでボロ雑巾のように蹴り飛ばされ、地面を擦りながら最後は壁沿いに撃沈した。
「な、なんだ、と…?」
不動は俺の行動に目を見開き動揺する。
しかしそれより…
「破和土基秀ぇぇ!貴様ぁぁあ!!」
鬼道が大声で叫びながら胸ぐらを掴んでくる。
まぁ無理もないか。
でも、やり方としてはこれで良い。
「これで佐久間は動けない。 そうすれば皇帝ペンギン一号を撃たずに済むだろうな」
「だが、こんな事って!」
「なら皇帝ペンギン一号による身体の崩壊に進むのと、こうして気絶させるのと、鬼道は一体どっちが良い?」
「!! ……そ、それは…」
「お前だって本当はわかってるだろう。 これが最善じゃないかって。 それとも帝国学園の選手がそんな情けないこと言うのか? 威力攻撃で敵を削るのはお前ら帝国学園の十八番だろ? 俺は知ってるぞ」
そりゃ、もうよく知ってる。
裏で散々見てるからな。
「……」
「雷門にきて少し丸くなったか知らんが、帝国の名を背負っていたのなら間違った仲間を『粛清』するのもお前の仕事だ。 口で効かないなら、牙を向け。 甘さは捨てろ。 そしてあんたはもっと自覚しろ。 少なからずそう言う世界に踏み込んでいることをな」
「…佐久間……」
審判が近づくと佐久間の容態を確認する。 ピクリとも体は動かず、試合続行できないことを確認すると佐久間は担架に運ばれ、試合から離脱した。
そして俺はイエローカード。
まぁ当然の処置だろう。
……てかイエローカードで済むのか。
イナイレの世界すごいな。
いや、ここが真・帝国だからこそペナルティのラインが浅いんだ。
「破和土先輩…」
「円堂、あんたもサッカーを続けてるとこういう光景は何度か目の当たりにしたことがあるだろう。 だがそれを雷門でやったことがないから困惑するのも分かる。 でも、こんな処置も必要だと理解しなければならない」
「……」
「だが俺のようにはなるなよ? 円堂は円堂のやり方で誤った選手を止めれば良い。 それが正解でもある」
さて、佐久間が倒れたところからフリーキックが開始されるが、不動はまさかこんな形で佐久間をリタイアさせられるとは思わず、斜め上な攻略法で皇帝ペンギン一号を永久的に阻止されてしまったことで言葉にできない怒りと焦燥感で体が震えていた。
「試合を有利に進めるために凶悪な敵を削るのは非常に理にかなった戦法だ。 不動明王もそこはよく分かってるだろ? 俺はそれをやったまで。 まさか理解不能など言わないよな?」
「うるせぇ!! お前は!! 余計な事を!!」
「おっと? 司令塔が感情を露わにするか。 二流だなあんた」
「コイツ! …ちっ、ぶっ殺してやる!!」
イナズマキャラバンの『猿ゥ』からヘイトを集め続けたお陰で俺に対する煽り耐性が無い不動明王はボールを仲間から受け止めると至近距離でこちらに蹴り飛ばしてきた。
強力なボールは腹に飛んでくる。
「!」
でも昔『タフネスブロック』の真似をしたことあるので、いざ腹で受け止めても痛くない……ことは無い。 そりゃ腹は筋肉のつきやすい部分だけど至近距離での強蹴りは痛いぞ普通に?
でも一応聖者だから気張る。
「なっ…」
「中学生と高校生では体つきに大差があるし、そもそも漫遊寺まず鍛え方が違う。 だからお前程度じゃどうってことない。 …ほら、お返しだ!!」
こちらも不動明王と同じようにボールを蹴り抜いた。 先ほどの倍はあるだろう威力で不動明王の腹にねじ込んだ。
「ぐぅっ!? ……こ、この、くら…い!」
「!」
根性あるなぁコイツ!?
や、やりますねぇ。
しかも真正面から迎え撃つとか負けず嫌いなんですねぇ。
「ぅ…………こ、この…が…はっ…」
しかし耐えれずに倒れる。
ナイスファイトだけど哀れだな。
さて…
「染岡、アツヤ、上がれ!」
不動明王からこぼれたボールをロングパスにすると染岡とアツヤは連携を決める。
源田からビーストファングを使わせる暇もなく点をもぎ取ってくれた。
だけど…
「良いシュートだけど真面目にシュートしなくていいだろ」
「「ええ!?」」
「真正面にシュートするとビーストファング使ってしまうんだろ? ならそうしないで点入れなよ」
「おい待て! 意味がわからない!」
「そうだぜ、基秀!」
「仕方ない。 だったら手本見せてやるよ。 次ボールとったら俺に渡せ」
雷門 1- 1 真・帝国 _ 同点の状態で試合続行。
痛みから復帰した不動明王は俺に対してかなり殺意を抱いている。 佐久間を排除され、プレイングで負けてしまったりとかなり悔しいようだ。
ちなみに、ここまで彼のことを痛め付けたけど別に不動明王ってキャラは嫌いじゃないけど好きでもないよ。 でも彼のそのプレイングには理解は有るし、なかなか唆られる感じだ。 円堂や豪炎寺の様に王道を征くプレイも良いけど、不動のように王道も兼ね備えたトリッキーかつアイスティーのようにクレイジーな邪道でも戦えるそのスタイルには好意を抱く。
「佐久間はどうにかなった。 あとは源田だけ。 勝ったな」
でもほんとうに、佐久間程の点取り屋がいないため真・帝国学園には有効打が無い。 不動明王自身はシュートする力もあるがストライカー向きじゃ無い。 そして後ろには雷門の守護神がいるから失点はないだろう。 あと原作よりも遥かに強いだろう義弟の夕弥と、北海道から来てくれた防御特化の吹雪士郎がいる。
ディフェンス陣は強靭だから怖くない。
「おおっとぉ! ここでディフェンダーの破和土が上がるぅ!」
角間の実況をBGMに俺は鬼道と足並みを合わせて自分だけラインを上げた。
「破和土さん、あなたはやはり雷門向きな選手じゃない…」
「そうだよ(肯定ペンギン) 何度も伝えるが俺は綺麗な汗をかいてサッカーするプレイヤーじゃない。 ラフプレーも必要だと思ったら躊躇わずに使うのが俺だ。 そこはこの試合で確と再確認してくれ。 そんであと…」
「?」
「パフォーマンスにならない無客なフィールドなら真面目にやってやる必要もない。 それでも自分のスタンスを貫きたいなら幾らでもそうすれば良い。 けどこの瞬間はそれを優先すべきでは無い。 だから今の俺は己の物量と非正統方で捻り潰す。 それが『破和土基秀のサッカー』だと覚えておいてくれ」
俺は鬼道とワンツーで繋げ、サイドから上がるアツヤにパスをする。 俺が代わりに上がるため、染岡には少し下がり気味で上がるように伝えると丁度アツヤからセンタリングからのパスを貰い受ける。 ドリブルでディフェンス陣を抜くと源田幸次郎と一対一になった。
「っ、こいっ!」
「……」
佐久間の仇とばかりに睨む源田幸次郎。
だけど俺は使う必殺技を考えると、サッカーボールの上に乗った。
コロコロコロ…
「!?」
「たまのりピエロだよ〜ん」
俺はサッカーボールの上に乗るとコロコロジワジワと源田幸次郎に迫る。
「ふ、ふざけてるのか!?」
「ははは、危険な必殺技持ってる敵に対して誰がクソ真面目にシュートするかよ。 それよりも来ないのか? それともたまのりされてるサッカーボールを無理やり奪い取るか?」
ケラケラと笑いながら俺は源田幸次郎に迫る。
すると痺れを切らした源田幸次郎はボールカットに迫るが……踏み止まる。 如何足掻いてもキーパー技でボールを止めたい拘りがあるようだからスライディングなどで止めるつもりはないらしい。 すると源田は手にエネルギーを溜め込みながら飛び上がった。
「『パワーシールド』!!」
地面を叩きつけると衝撃の壁が展開される。
チャンスですね。
「はい」
俺は軽くボールをパワーシールドに蹴り飛ばす。
源田の放ったパワーシールドの力でわざと跳ね返した。
そして跳ね返されたボールは…
「『エターナルブリザード』!!」
吹雪アツヤのシュートが炸裂した。
当然、ビーストファングの暇もなく源田はゴールをきめられてしまう。
雷門 2-1 真・帝国学園
とうとう雷門が勝ち越した。
「ナイスだアツヤ」
「結局シュートさせてるじゃねーかよ!」
「そのためにはまずドリブルでキーパーに迫るやり方をしたから楽にシュートできたんだよ。 それに俺は『クソ真面目にシュート』と言った訳で今回の事については『真面目なシュートで勝負しない不真面目なやり方』だから隙を作ってシュートさせた訳だ。 ほら? 『クソ真面目にシュート』してないだろ? だから気合い入れてエターナルブリザードしなくても良かったぞ」
「だぁぁあ!!めんどくせぇ!!」
「基秀は実力あるのになんというか…」
「おいおい、今回は皇帝ペンギン一号とビーストファングを使わせないことを条件に立ち回ってんだからまともなサッカーをやる訳ないだろ?」
「わかった、わかった。 とりあえず勝ち越しだ」
士郎とアツヤに軽口叩きながら雷門側のフィールドに戻り微妙な声援を仲間から受ける。
まぁこれについては仕方ないね。
「よーし、あとはパス回しだ。 意図的なラフプレーが来るかもしれないから怪我すんなよ」
「にっしし」
熱血サッカー?
なにそれ?
そんな王道は俺のいない別の世界線に期待してろよ。
つづく。
金には金。
暴力には暴力。
邪道には邪道で。
不動は沸点が低く容易く煽られやすいイメージ故にヘイト集めたお陰で「鬼道くぅん」よりも「基秀殺す!」な不動くんになりました。
佐久間は力づくでデストロイ。
源田はまじめに勝負をしない。
これが基秀の中での最適解答でした。
ではまた