今から少し前の話をしよう。そして当時の状況を説明しよう。
寝て起きたら見知らぬ世界にいた。何を言っているかわからないだろうが俺もわからん。いつものように仕事を終えて家に帰っていろいろしてから布団に入って寝ただけだ。
そして目覚めると見知らぬ世界にいた。しかも公園のベンチに放置されているという酷い状況だ。ナニコレ?
何がなんだか分からずパニックを起こしている俺の耳に聞こえてきたのは『デュエル!!』の掛け声。いやぁ聞いたときには『ヘァッ!!?』って変な声で叫んだもんだから通り過ぎていく人たちに変な目で見られたよね。お恥ずかしい。
声のしたを見ればなんとどこかで見たことあるようなモンスターの姿と、そのモンスターに乗る人。そしてカードを拾いながら戦ってる。見た瞬間わかったよね。
『あ、これアークファイブだ』
そりゃぁもう知ってますよ。いろいろ話題になったし、ペンデュラムは環境で暴れに暴れたし、EMEmは酷いし・・・
俺自身もガチ勢ではなかったけど、遊戯王はやっていたしなんならテレビでも少し見ていた。なのである程度の流れはなんとなーくわかる。
主人公が実は元々一人の人間で、なんやかんやあって四人になって、その時に失った娘を取り戻すためにハゲが世界をかき回すお話だったはず。あと歴代キャラがそこそこ出てきて盛り上がった記憶。
まぁそれぞれの本来の世界線とは別の世界線だったみたいで、いろいろ関係は違っていたけどな。まぁ歴代作品ファンからしたら良かった・・・のか? たまに評判聞くけど賛否あるし。俺はそこそこ楽しかったけど。でもEMEmだけは許さん。特に猿。
それはさておき、当時の俺はそれはもう焦ったし混乱してたわけですよ。いきなり過ぎて理解不能だったんだから。とりあえずどうにかしてなにかしないとみたいな精神状態であっちこっちをぐーるぐる。
三日ほど経過してようやく落ち着いたけど、既に腹ペコのクタクタで倒れたんですわ。
次に目覚めた時はなんと布団の中。『もしかしてあれは夢!?』なんて思ったけど残念。現実でした。知らん天井とデュエルモンスターズのポスターが見えましたとも。
戸籍もないと思うし、金もないから『あ、人生オワタ・・・』って絶望したけど、俺を助けてくれた優しい人によってその後も助けられて、自分の状況判断も出来てなんとか生活できるようになりました。
それがかれこれ一ヶ月ほど前です。あぁ、現在の私ですか? ご説明しましょう。今の私は・・・
「お嬢ー朝ごはん出来ましたよー」
「ちょっと? そのお嬢っていうのはやめてくれないかしら?」
「じゃぁご主人様? それとも主様?」
「女王様ならいいわよ?」
「顔真っ赤だけど?」
「う・る・さ・い・!」
はい。助けてくれた優しい人こと、ピンク髪のツインテール娘『藤原雪乃』さん。なんかどこかで聞いたことある人なんだけど、思い出せんのよね。
現在高校一年生らしいんだけど、ナイスなバディをお持ちなんですわ。いやぁえちちちちコンロ点火ですねわかります。そんな彼女に助けられ、更に家政婦として雇ってもらうことで生活させてもらってます。
ちなみにご家族は不在らしく、女子校生と一つ屋根の下で生活してます。これ異世界?って思うでしょ? 異世界なんですわ。
「所で今朝のメニューはなにかしら?」
「レンコンの煮物と卵焼き、焼き鯖ともやしの味噌汁ですよ」
「もやしの味噌汁って・・・まぁ貴方のご飯は美味しいからいいのだけど」
「もやしの味噌汁を馬鹿にしてはいけないよ。案外美味しいのよ。しかもコスパ最強」
「別にそこは気にしなくていいって言ったのに」
「節約は出来る時にしとくのが主婦の知恵ってやつですよ。それからこっちお弁当です。今日は鮭チャーハンにしてみました」
「ありがと。じゃぁいただくわね」
そんな異世界・・・というか遊戯王の世界で始まった生活は、女子高生に養われる形でなんとか過ごせてます。情けないとか言うなし、生きるためなら何でもするわ。
――――◇――――
お嬢を学校に送り出したら掃除洗濯買い物などなど、やることは結構ある。お嬢ってああ見えて家事スキルそこまで高くないみたいなんですわ。特に料理。作れないわけじゃないけど、めんどくさがっていて基本はお弁当屋さんのお弁当や惣菜だった。
今でこそ、俺が毎日作ってるけど、最初は買ってきたものばっかりだったからな。それであのプロポーションはすごいけど。
そういう訳で俺がこの家の家事全般を取り仕切る家政婦長といっても過言ではないんです。って訳でお買い物中の俺。
商店街に足を運べば今日もいい感じに繁盛してる活気溢れた感じになっている。お嬢は基本なんでも美味しいって言って食べてくれるから好き嫌いなくてありがたい。さて、今日の夕食は何にしようかね。
『――――――――』
空に浮かぶ飛空艇のモニターには今日もデュエルの中継をやっている。チャンピオン石島って人がまた勝ったらしい。強いよね。なんだっけ? バーバリアンデッキだかで今のところ無敗の王者。
OCGならとかいうのは無粋か。まぁそれを言ってしまうと俺なんかはもう枠組み壊して別ゲーだけどね。
「・・・どうなってるのかねぇ」
財布を入れているバックから取り出すひとつのデッキ。それは俺がこの世界に来たとき、唯一所持していたものだ。中を見たとき、別の意味でびっくりしたよ。
遊戯王の自分のデッキなら『ヴェンデッド』か『インフェルノイド』かなぁって思ったら、まさかの別TCG『デュエルマスターズ』のクリーチャーたちが、なぜか遊戯王仕様になっているではありませんか。
全く理解できなかったこと其のニですよ。効果はこんな感じ。
――――◇――――
ボルシャックドラゴン Lv6
A2500 D0
ドラゴン族 火属性 効果
・自分の除外されているカードから『火属性』カードを含む2枚を裏向きで墓地へ送ることで、このカードは通常召喚扱いで特殊召喚出来る。この効果で墓地へ送ったカードは自分の次のターンに表向きで除外する。
①:このカードの召喚・特殊召喚時に発動する。山札の上から三枚を表向きにする。その中にある『ボルシャック』と名の付くカードをすべて手札に加える。残ったカードは墓地へ送る。
②:自分フィールドのモンスターの攻撃力はフィールド墓地の火属性モンスター1体につき100アップする。
フェアリー・ライフ
通常魔法
・このカードは『風属性』としても扱う。
① 山札の上から一枚を表向きで除外する。
ドンドン水撒くナウ
速攻魔法
・このカードは『風属性』『水属性』としても扱う。
・自分のライフが減った時、手札のこのカードは相手ターンでも発動できる。
① :山札の上から二枚を除外する。その後除外されているカード1枚を手札に加える。
② 除外されているカードの中に水属性カードがある場合、フィールドのモンスター1体を手札に戻す。
超次元リュウセイホール
通常魔法
・このカードは『火属性』『水属性』『風属性』としても扱う。
① 自分のEXデッキからレベル7以下の『火属性』『水属性』『風属性』いずれかの超次元儀式モンスターを特殊召喚する。
② 以下の効果から選び、その効果を発動する。
・山札から1枚引く
・山札の上から一枚目を除外する。
・攻撃力1500以下のモンスターを選び破壊する。
超次元ガロウズホール
・このカードは『水属性』としても扱う。
① 相手のレベル・ランク7以下のモンスターを1体選び手札に戻す。
② 自分のEXデッキから『水属性』あるいは『闇属性』の超次元儀式モンスター1体を選び特殊召喚する。
時空の火焔ボルシャック Lv7
A2500 D2500
ドラゴン族 火属性 超次元儀式 効果
・超次元儀式モンスターはフィールドを離れるとき、EXデッキに置く。
① :このカードの攻撃力は墓地の火属性カードの数×400アップする。
② :このカードが戦闘でモンスターを破壊したバトルフェイズ終了時に発動する。このカードをEXデッキに戻し、EXデッキから『勝利の覚醒者ボルシャック・メビウス』を特殊召喚する。この効果は無効化されない。
――――◇――――
俺が作っていた『ボルシャックドラゴン』と『リュウセイカイザー』を組み合わせたデッキ。それがそのままである。枚数とか、構築段階で抜いたカードとか、なぜ入っているっていうカードもあったけど、ほぼそのまんまだ。
お嬢にお願いして普通の対戦で回してみたけど、やってること脳筋すぎてやばかったよね。
このデッキを使えばメインストーリーに割り込めるのは間違いないけど、そうすると覇王トマトとか、紫茄子てきなヤベー奴らと関わるって事でしょ?
外から見る分にはいいけど、関わるのはごめんだよね。下手するとカード化されて一生そのまんま。最悪破かれてあの世行きとかあり得るし。
遊戯王の世界って案外簡単に死んじゃいそうだからできる限り本編には関わらないようにしようと決めている。
「へいそこのお兄さん!! 今日も活きの良い魚あるけどどうだい!?」
「おぉ! ありがとう魚屋さん! どれどれ・・・」
そんな感じで、俺はお譲の家政婦やりながら傍観に徹しさせてもらうよ。平和大好き! 安全第一がモットーです。
――――◇――――
なぁんて、言ってたんだけどなぁ・・・
「おいお前・・・このデュエル、負けたら分かってんだろうなぁ? あぁ!?」
「大丈夫よ智樹。あなたならあの程度の相手に引けを取ることはないわ」
お決まりの巻き込まれ&絡まれからの自然な流れでデュエル・・・畜生!! デュエルの運命からは逃げられないのかよ・・・こんなテンプレいらん。
話は下校時間過ぎ。夕食の準備をしていたら家の電話に一本の電話。出るとお嬢から『すぐに来てくれるかしら?』と言われて学校までお迎えに行くと、何やらチャラチャラした系の人たちに囲まれているお嬢発見。
学友っぽい子達も遠巻きに心配するだけで、連中にビビって動けない様子。かという俺もビビリなので無視して帰ろうとしたらお嬢に発見されてあれやこれや。
からのチャラ男激怒でデュエルすることに。訳がわからんとは思ってたけど、やっぱりわからん。チャラ男のリーダーと俺が対戦して、負けたら俺はなんかひどい目に合わされて、お嬢も連れて行くらしい。
俺が勝ったら? 諦めてもらうことにした。とりあえず。素直に聞いてくれるとは思ってないけど一応口約束だけはした。
ちなみにデュエルディスクはお嬢から借りた。俺持ってないし。そのことでもチャラ男切れててもう大変なんですよ。俺内心ビビって仕方ないのよ。
「行くぞ!!」
「うっす」
「デュエル!!!」
「えーっと・・デュエル」
――――◇――――
トモキ 4000
ユウシンロウ 4000
――――◇――――
「俺の先行!!」
来たよ言ったもん勝ちの先行後攻決め。じゃんけんさせろし。それかダイスロール。
「レスキューラビットを召喚!! 効果発動!! こいつを除外して2体の『ジェネチックワーウルフ』を特殊召喚! こいつらをリリースして『獣神王バルバロス』を特殊召喚!!」
おぉ・・・普通のバルバロス・・・じゃねぇこれ新しいバルバロスじゃねぇか!!? 時系列どうなってるんだよ仕事しろし! いや、今更だよね。俺のカードどうなってんのだし・・・
そんで案の定というか、お約束というか周囲の観客というか野次馬は先行1ターンで3000打点が出てきて驚いとる。というか既に『あいつ、負けたな』的なムード出すのやめてくれない? 泣くよ?
「へ!! 俺はカードを二枚伏せてターンエンドだ!!」
「じゃぁターンもらいます。ドロー・・・スタンバイからメインまで、何かありますか?」
「おいおいなんだてめぇ? 調子に乗ってんのか? ビビってきかねぇと動けねぇってか? ハハッ!! これは笑いもんだぜ!!」
「だっせぇアイツ」
うっぜぇ・・・寧ろ聞かないでやってトラブルあるとイヤなんだよ。CSとかはちゃんと確認しないとジャッジキルされることもあるし、自分に不利なことも起こるから確認は大事なんだぞおいコラ。
「あら、彼は優しく確認してくれただけじゃない。それもわからないのかしら?」
「・・・おいお前・・・このデュエルで俺が勝ったら覚えてろよ・・・!!」
「お嬢・・・あんま怒らせんでよ・・・ビビるから」
「あら? そう言われればそうね。でも、貴方はこのターンで勝てるでしょ?」
お嬢の一言に周囲がざわつく。なんで外野にファイナルターン宣言されてるのかな? いやまぁ相手に『うらら』とか『増G』なかったら多分いけるけどさぁ・・・
「じゃぁとりあえず『ハーピィの羽箒』発動で」
「んなっ!!? てめぇみたいな奴がなんでそんなレアカード持ってんだ!!?」
「そう言われましても・・・チェーン何かあります?」
「ちぃ!! クソがっ!! てめぇ負けたらそのカードも俺がもらうぞ!!」
「えぇ・・・」
なんか追加条件付けられたんですが。つらくない? ひどくない? 破壊されたカードはミラフォと奈落の落とし穴。この世界でも普通にストレージで見られるカードでした。けど危なかった。
羽引けて本当に良かった。
「『ドンドン水撒くナウ』を発動します。チェーンありますか?」
「確認いらねぇって言ってんだろが!! このへなちょこ!!」
それを聞いて後ろに立っていた雪乃が「勝ったわね」って俺にだけ聞こえるように言ってきた。まぁ後はトップ次第だけどね。あとそんなこと一言も言ってないよお兄さん。
「効果で山札上二枚を除外します。『ボルシャックドラゴン』『超次元リュウセイホール』。その後に除外されているカードを一枚手札に加えるんで『ボルシャックドラゴン』を加えます」
――――◇――――
ドンドン水撒くナウ
速攻魔法
・このカードは『風属性』『水属性』としても扱う。
・自分のライフが減った時、手札のこのカードは相手ターンでも発動できる。
③ :山札の上から二枚を除外する。その後除外されているカード1枚を手札に加える。その後、除外されているカードの中に水属性カードがある場合、フィールドのモンスター1体を手札に戻す。
――――◇――――
ボルシャックドラゴン Lv6
A2500 D0
ドラゴン族 火属性 効果
・自分の除外されているカードから『火属性』カードを含む2枚を裏向きで墓地へ送ることで、このカードは通常召喚扱いで特殊召喚出来る。この効果で墓地へ送ったカードは自分の次のターンに表向きで除外する。
①:このカードの召喚・特殊召喚時に発動する。山札の上から三枚を表向きにする。その中にある『ボルシャック』と名の付くカードをすべて手札に加える。残ったカードは墓地へ送る。
②:自分フィールドのモンスターの攻撃力はフィールド墓地の火属性モンスター1体につき100アップする。
――――◇――――
超次元リュウセイホール
通常魔法
・このカードは『火属性』『水属性』『風属性』としても扱う。
① :以下の効果から選び、その効果を発動する。
・山札から1枚引く
・山札の上から一枚目を除外する。
・攻撃力1500以下のモンスターを選び破壊する。
② 自分のEXデッキからレベル7以下の『火属性』『水属性』『風属性』いずれかの超次元儀式モンスターを特殊召喚する。
――――◇――――
「更に除外されているカードの中に『水属性』カードがある場合はモンスター一体を手札に戻せます。『超次元リュウセイホール』はルール効果で『水属性』として扱うので、条件を満たします。よって『獣神王バルバロス』を手札に戻します」
「んなぁっ!!? 俺のバルバロスがこんなに簡単に・・・!!?」
「この程度で驚くなんてあなたやっぱりその程度なのね」
周囲はザワザワしてるよ。いや寧ろカード一枚で突破される布陣でドヤ顔してたほうが驚きですよ・・・あれこのセリフテンプレっぽくない?
「手札から『超次元リュウセイホール』を発動します。何かありますか・・・って聞かなくていいんでしたよね。じゃぁ進めます。第一の効果で山札の上から一枚目を除外・・・『偽りの名 ゾルゲ』を除外。その後EXデッキからレベル7以下の風属性超次元儀式(サイキック)モンスター『大地のリュウセイ・ガイア』を特殊召喚」
――――◇――――
大地のリュウセイ・ガイア
A2500 D2000
ドラゴン族 風属性 超次元儀式 効果
① :このモンスターの特殊召喚成功時に発動する。山札の上から一枚目を除外する。その後、除外されているカードの中から一枚選び手札に加える。
② 自分のドローフェイズ、自分のフィールドに『水属性』『火属性』モンスターが存在する場合に発動する。このモンスターをEXデッキへ戻し、EXデッキから『森羅万龍リュウセイ・ザ・ファイナル』を特殊召喚する。
――――◇――――
「な・・・何だそのカード・・!!? 見たことねぇ・・・!!!」
うひゅー!! やっぱり3DCGで見られるの激アツゥ!! 地響きとともに大地に立つ『リュウセイ・ガイア』。その咆哮が俺のデッキの上から一枚目を除外していく。
「効果でデッキ上を除外します。除外されたのは『ボルシャック・ルピア』。その後一枚手札に加えますんで『ボルシャック・ルピア』を加えます。何かあります?」
「ちっ!!」
「あ、はい。じゃぁ進めます。『コッコ・ルピア』を召喚。更に除外されている『偽りの名ゾルゲ』『超次元リュウセイホール』を裏側で墓地に戻すことで手札の『ボルシャックNEX』は通常召喚扱いで特殊召喚します」
――――◇――――
コッコ・ルピア LV4
A1000 D0
鳥獣族 火属性 効果
・手札の『ドラゴン族』モンスターのレベルを2下げたものとして扱う。ただし1以下にはならない。
――――◇――――
ボルシャックドラゴン Lv6
A2500 D0
ドラゴン族 火属性 効果
・自分の除外されているカードから『火属性』カードを含む2枚を裏向きで墓地へ送ることで、このカードは通常召喚扱いで特殊召喚出来る。この効果で墓地へ送ったカードは自分の次のターンに表向きで除外する。
①:このカードの召喚・特殊召喚時に発動する。山札の上から三枚を表向きにする。その中にある『ボルシャック』と名の付くカードをすべて手札に加える。残ったカードは墓地へ送る。
②:自分フィールドのモンスターの攻撃力はフィールド墓地の火属性モンスター1体につき100アップする。
――――◇――――
ボルシャックドラゴン・・・やっぱりかっこいいよね・・!! なんか『決闘者チャージャー』が能力になってるけどいいよね!
「効果でデッキ上から三枚を表向きにして名称『ボルシャック』と名の付くカードをすべて手札に・・・『ボルシャックNEX』『超神竜キング・ボルシャック』『ボルシャック・ルピア』。じゃぁ全部加えます」
やばくない? 手札全然減らないんだけど。まぁこれ以上動く必要ないから今日は出番ないけど許してね。
「バトルフェイズ入りますけど、なんかあります?」
「あ・・・ああ・・・」
戦意喪失してるし。まぁ決めちゃおう。
「んじゃ攻撃力低い方から順番に攻撃で」
「うわぁぁぁぁ!!!!」
――――◇――――
ユウシンロウ0
トモキ WIN
――――◇――――
――――◇――――
「ふふふ・・・流石私の下僕ね。よくやったわ」
その後、倒したチャラ男は敗北者の捨て台詞を残して取り巻きともども逃げていった。んでお嬢に腕引かれて帰路に着いたのである。たわわな感覚が腕にあるのでちょっと得した気分。
「下僕って・・・いやまぁ実質ヒモなんで間違ってないけども」
「それにしてもあの手札ならもっと動けたでしょ? なんで動かなかったのかしら?」
「ニビル警戒っすよお嬢」
「あぁ、あなたが見せてくれたあの隕石のやつね」
なぜか持ってたニビルさん。俺が何故持ってるかはわからないけど、この世界にも手札誘発がある可能性を教えてくれた1体だし、警戒しておいて損はないでしょ。
「ならあと一回はなにか出来たでしょう?何故何もしなかったの?」
「あの盤面で確実に出せたの『キングボルシャック』だけだったんで、それならこのまま攻めてもいいやって思ったんで。ゴーズ握られてたらあのターンじゃ無理だったから」
「ふーん。まぁそういうことにしておいてあげるわトモキ。それじゃ、うちに帰ってご飯にしましょう。今日のメニューはなにかしら?」
「カレーの予定ですよ」
「あら、それは楽しみね」
そんな他愛のない会話をしながら、二人で家まで歩いていくことになったのでした。