Aqoursとコート上の少年   作:スタビ

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前回から間があまり空かずに投稿です。不定期更新とはどこに行ったのかくらいに頻繁にしてますね。
浦の星をストーリー上共学化しています。予めご了承ください。
それではどうぞ



第7話 初日

「教科書よし。筆箱よし。昼飯よし」

 

今日は転校初日。転校初日からものを忘れたりしてやらかすわけにはいかないから、入念に荷物を確認する。

 

「よし行ってきます!」

 

玄関から出て、自転車に乗り学校に向かう。さあ新しい学校生活のはじまりだ。

 

 

 

──────────────────

 

 

「じゃあ呼んだら教室に入ってきてね」

「わかりました」

 

無事学校に着き、職員室で担任の先生に会ってからクラスに来た。先生は先に教室に入り、俺は廊下で待っている。

 

「(あ〜緊張する…)」

 

転校初日の挨拶はどうしようもなく緊張する。割と試合の比じゃない。言うセリフも考えているが特に当たり障りの無い普通の挨拶しか思いつかない。

 

「じゃあ入ってきて!」

 

呼ばれちゃったよ…一度深呼吸をし落ち着かせる。そして意を決して教室のドアを開け入り、教壇の前に立つ。

 

「あー!」

「あ、昨日の」

 

昨日会ったオレンジ色の髪の子高海千歌さんが驚いた顔をしながらこっちを指差していた。

 

「あれ?知り合い?まあ自己紹介お願いね」

「あ、はい。東京の大岐高校からきた新城和人です。向こうではバレーをずっとやってきました。趣味は料理。これからよろしくお願いします」

 

パチパチと拍手が起こる。よかった、特に変な印象にはなっていないみたいだ。

 

「じゃあ授業まで時間あるから新城くんへの質問タイムにしようか!」

 

え?まじ?俺の意見は?

 

「質問ある人ー!」

 

拒否権は俺にないんですか、そうですか。

 

「新城くんは彼女いるんですか?」

「いないですよ」

「料理は何が得意?」

「だいたい作れるんで特に得意っていうのはないですね」

「バレーと料理以外に趣味はある?」

「休日にロードバイクを乗り回してますね」

 

そこからいくつかの質問が上がってはそれに答えていった。ただ最後の質問は

 

「俺バレー部の岩田蓮ていうんだけどさ、さっき大岐高校って言ってたよね?」

「ああ、言ったけど…」

「君、春高で高校No.1プレイヤーって言われてた新城和人くんだよね?」

 

クラスがざわつく。ただ今の俺にはこの騒がしさが煩わしさにしか感じられなかった。

 

「浦の星でもバレー部入るよね?」

 

期待と入って当然が混ざった目を向けてくる。ただ今の俺はそれには応えられない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめん。俺、バレーやめたんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…え?」

 

そこにはなんとも形容しがたい空気が流れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっと昼か」

 

午前中の授業を真面目に受け、今は昼休みだ。授業内容は大岐高校よりも少しレベルが低い程度だから余裕でついていけた。

 

「あ、和人くん一緒にお昼食べない?」

「おー、うん。わかった」

 

千歌に誘われ、お昼を一緒に食べることになった。

 

「千歌ちゃん、和人くんこっちこっち!」

「おー曜と…?」

 

曜ともう1人いるが、見覚えがない。長い赤髪を下ろしていて、優しそうな雰囲気を纏っている。

 

「久しぶり。和人くん」

「え?…久しぶり?」

「覚えてない?私、桜内梨子」

「…あっ!梨子ちゃん!?」

「よかった。思い出してくれた」

 

桜内梨子。俺が中学1年まではよく会って遊んでいたけど、2年になるとお互いバレー、ピアノで忙しくなっちゃって会えなくなっていってた。ここでまた会えるとはなあ

 

「あーごめんね。忘れちゃってて。かわいくなってたからすぐにわからなかったよ」

「え!?な、なに言ってるの!?」

「え?思ったことを言っただけだけど…」

 

俺なんか変なこと言ったかな?別に言ってはないと自分では思うけど…

ん?なんか視線を感じる。その視線の方に目を向けてみたら

 

「「むう…」」

 

千歌と曜の2人が頬を膨らませてわかりやすく不満アピールをしていた。

 

「どうした?2人とも」

「「なんでもないですー」」

 

絶対なんでもなくはないだろ…けど原因は俺にはわからないからなあ

 

「ま、まあお昼食べようぜ?」

「そーだね」

 

 

とりあえず昼飯を食べ、梨子ちゃんも元通りに戻り、千歌と曜も機嫌が戻った。

 

「あのさ、和人くん」

「ん?どした?」

 

梨子ちゃんが恐る恐る聞いてくる。

 

「なんでバレーやめたの?」

「あー…」

 

やっぱりそれか。いずれ聞いてくるとは思っていたけど。

 

「あ、別に言いにくいならいいんだよ?」

「大丈夫。別にそんな大層な理由じゃないから」

 

一呼吸置く。

 

「バレーへの向き合い方がわからなくなるほど、俺が弱いから、かな」

「え?でも和人くん高校No.1プレイヤーって呼ばれるほど強かったんじゃないの?」

 

千歌がそう聞いてくる。

 

「そんなの周りがただ騒いでるだけだよ。自分のチームを勝たせられないやつがNo.1プレイヤーなんて、俺はそんなのに相応しくない」

「和人くん…」

 

あのチームでは一応エースと呼ばれていた。ただ自分のチームを勝たせられないやつがエース、ましてやNo.1なんて務まるわけがない。そう呼ばれる以上チームを勝たせないと、勝たないと意味がない。

思考の波に囚われそうになり、はっとして周りを見ると、3人とも悲しそうな顔をしていた。

 

「あーほら。早く昼飯食べようぜ。次移動教室だろ?」

「あ、うん。そうだね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふうー。疲れた」

 

放課後になり、やっと転校初日が終わった。気を張っていたのかわからないけど妙に疲れた。

 

「ねえねえ和人くん!」

「ん?千歌か、それに2人も、どした?」

「放課後予定ある?」

「いや、ないけど…」

「じゃあ私たちの部活見ていかない?」

「部活?何やってるんだ?」

「えっとね、スクールアイドル部!」

 

スクールアイドル部か、まさかここでその単語を聞くことになるとは思っていなかった。

まあスクールアイドル自体は年々その数を増やしていき、人気も右肩上がりで上昇している。そう思うとあまり不思議ではなかった。

 

「へえー…わかった。俺でよければ見させてもらうよ」

「やった!じゃあ行こー!」

「え?ちょっと待って!」

 

千歌は俺の手を握ると、いきなり走り出した。もちろん俺は目的だけ知ってるだけであって、場所は知らない。

 

「千歌ちゃんは相変わらずいきなりだねー」

「ほんとよね」

 

曜と梨子ちゃんもあとからついてくる。2人の言ってるのを聞くにこれがデフォルトなんだろう。元気すぎるなと考えつつ、千歌に引っ張られていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




やっと2年組が全員出てきました。長かった…
次回Aqoursとやっと接触です。
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