「ウォンさん、いくらなんでも同意しかねますよ」
AE幹部を含めて最近は焦っている感が否めない状況に作戦のバックアップを伝えられる。
「これは幹部で了承し会長からも先程了承を得た」
会長もどうやら作戦には疑問らしいが出資しているに見合う結果がほしく、なおかつティターンズの台頭によりMSのシェアが落ち始めていると言うのが理由らしい、
「作戦は了承しますが目先の利益に釣られれば手痛いしっぺ返しを食らいますよ、作戦はこちらの判断で進めます」
「君達もAEから出資されていると言う事を忘れては困る」
「AEではなくメラニー会長からですよ」
そう言って通信を切ると会議室に皆を集め説明する。
「連邦軍の司令部を急襲すると」
シナプス艦長が厳しい顔で見るので、
「私としては反対ですがエゥーゴでの作戦準備が遂行中で我々には主力MS降下後のアーガマを含めた艦艇の護衛を」
そう言うとコーズが、
「昨日の情報でア・オバクーの宇宙要塞をルナツーに移動してるって話も」
「ああそういう連中だから、地球も守りやすいが使い勝手が悪いジャブローに固執するとは思えない、これはアーガマのクワトロ大尉とも話して同意見だった」
そう言うとクリスが、
「ジャブローでなくもっと別の重要地点の攻略が必要では、それと昨日の情報の木星船団がティターンズ支持にまわったと」
「本来中立の立場でなければならないが野心のある者がいると言うことだろう」
シナプス艦長が言うと皆同意して作戦の説明に入った。
「そんなコウがクィーンで先鋒だなんてあの時と変わらないじゃない」
「大丈夫だよニナ、マーガレットのサポートはすごいしクリスやキースがいるから」
この売女と心で吐き捨てるように思い口では、
「パープルトン、この艦に承知して乗ったんだ今更なことを言われても困る。バックアップは最大限にする」
そう言うとモーラが、
「恋人を心配してはダメだって言うの」
「恋人、そのお陰でコロニーの落下を」
妹のミリアが言うのをシナプス艦長が、
「止めないか作戦行動中に私情を挟むものではない」
そう言うと私に続けるように促す。
「クリスはGP01Fbでキースはジムキャノン改でそれぞれ援護を、他の皆はフェーベ守備についてほしい、ティターンズにはマラサイ等のこちらが提供した新型機もある。注意を」
そう言ってブリーフィングを終わらせた。
「レビル、あたし達がいると邪魔かな」
モーラに呼び止められ聞かれる。
「感情的ならば邪魔かな、しかし受け入れを決めたのは私だし整備を助かっている」
そう言って大きく息をはくと、
「パープルトンに関しては自分の勝手な感情を素直に出してきて周りを困惑させるからな結果が私を含め割りきるまでにいかないのも事実」
「だったら」
そう言うモーラを手をあげて制止、
「前の時みたいに勝手にコア・ファイターを持ち出して妨害するならマーガレットにためらいなく撃墜させるよ」
「おい、それって」
「だからモーラが手綱をしっかり握ってて欲しいのさ」
そう言って複雑な感情のモーラを残してブリッジに上がった。
「エイパー、本来は一番年長者である私がすべきこと、負を受ける必要は今は未だ早い」
「ありがとうございます。しかしフェーベと共に出た時点で表に戻るつもりも矛盾を自分で飲み込むと言うことも決めましたから」
そう言うと瞬間、名前をもらったシナプスは優しく頷きすぐに厳しい顔に戻ると、
「マーガレット、エゥーゴの艦艇の作戦航路図を」
「はい艦長に」
そう言うとフェーベは出港した。
「テンプテーションを不明機が襲撃、アーガマのMSが救助しました」
そう言ってマーガレットは収集したデータをアーガマから自動的に転送すると表示させる。
「MAって木星の重力下での機動性のためにAEと連邦から技術が提供されてたのが事実ってことなんだなレビル」
コーズに言われて同意し木星船団とのデータリンクを構築したマーガレットから引き出せる範囲内でデータを表示させる。
「マーガレットの先々だ代の設計サポートAIが搭載されているからね」
ジュピトリスと言ったかなそんなことを思い出しながら木星船団がティターンズ支持に入ったことを改めて確認して地球衛星軌道上に到着した。
「作戦開始まで10秒前」
それぞれのMSに乗り込み周囲の警戒を行う、
「ウラキ少尉にキース少尉はアーガマの護衛を所属のGMⅡと共に行え」
シナプス艦長からの指示に加速していく、
ティターンズ艦隊も阻止及び迎撃のためMSを投入しました。
「艦長」
「エイパーも気づいたか、機数が少ないな」
ここに投入できる連邦軍の艦艇にしては予測より少なく、
「ジャブローは囮では」
そう言うとAEと双子に調査を依頼しているとエゥーゴ艦隊にあの可変MAの攻撃が始まった。
「エイパー、援護にむかえ」
シナプス艦長の指示にクイーンを加速させる。
「別動艦隊発見」
このタイミングでと急遽進路を変更して加速する。
「クリス、ウラキ少尉の援護を行ってくれ」
「了解しました艦長」
そう言うとGP01Fbはフル加速でアーガマへ向かった。
「コウ、相手は可変のMAだろ」
「キース、後方から牽制してくれ。頭を押さえる」
キースのジムキャノン改は他のGPシリーズと同じ出力に改造しておりビームを連射して牽制を加えるが、
「速いよ、めちゃくちゃ早いマーガレットのサポートを」
「了解しました。キース少尉のサポートを行います」
照準の修正を勝手に行いMAの至近にビームを放つが止まらずGP03の横を通り抜けアーガマの防空圏に入りGMⅡが迎撃をするが次々と破壊される。
「これ以上やらせるか」
ウラキ少尉は後方から狙うがMAは上昇して艦隊の頂点を取ると急降下した。
「当たれ当たれ」
キースがアーガマを守るように正面に立ちふさがりビームを放つ、
「システムエラー、緊急回避不能」
マーガレットの声が悲鳴をあるようにビームを命中させるが表面に何かが塗ってあるのか蒸発しながら撹乱され目の前でMSに変形したMAにコックピットを貫かれた。
「キース」
「キース少尉」
ウラキ少尉とクリスの声が不意にスピーカーから聞こえマーガレットが、
「キース機コックピットを破壊されました」
それを聞いて奥歯で食い縛りながらIフィールド最大出力で敵艦隊の真ん中を突破しながら武器コンテナからミサイルコンテナを射出して全方位に発射しながら離脱、アーガマの方へと最大加速した。
「貴様キースをよくも」
「ウラキ少尉、怒りに任せると自分も死ぬわよ」
MAに対してウラキ少尉が追撃を、クリスがサポートをして戦っているが無茶をしすぎる。
「ウラキ少尉のGP03を強制送還しろマーガレット」
「システムの一部が変更されておりそれがバッティングしてコントロール出来ません」
そういわれた瞬間あの女の顔を思いだしコンソールに拳を叩きつけ、
「自分が気絶しても構わんMAを排除しろ」
そういった瞬間急激な加速Gが加わり射程にはいるとビームを連射しながら追撃すると敵は撤退をしたので警戒しながらジムキャノン改の元にマーガレットが寄せた。
「クリス、回収してクイーンのコンテナに機体を固定してくれ」
「ウラキ少尉、帰還する」
画面のウラキ少尉は真っ青な顔で小さく頷きながらクリスを手伝いクイーンに掴まるとフェーベへの帰路についた。
「あの光は核か」
丁度ブリッジへ上がると地球のジャブローの辺りで猛烈な光が生まれ薄い雲が衝撃波で消し飛ぶのがみえる。
「核を自分達の基地で使うとはティターンズめ」
シナプス艦長は歯を食いしばりシートに指を食い込ませる。
「降下した部隊は」
「ガルダに乗って退避したもよう」
マーガレットからの報告に安堵しながらウラキ少尉と上がってきたあの女をにらんだ、
「あんたには言ったはずだ、整備だけをしろとシステムを改悪するとはキース少尉を殺したのはあんただよパープルトン」
そう言うと皆がパープルトンを見て本人は驚き、
「そんなつもりじゃ、コウとキースの為に修正プログラムを走らせただけなのよ」
「すべての機体はマーガレットのコントロール下にあるのは知ってたはずだ、当然そんなことをすればシステムがああなるのは、GP00の時も誰かに頼んでしたんだな、あのときと同じだ」
不意に思いだし、本来なら裏のバックアップサポートシステムとしてマーガレットの簡易タイプをサポートでいれていたのに動かなかったのも、そしてあの計画を奪ったと言うのもわかった
「ニナ嘘だっていってくれ、たのむ」
ウラキ少尉の声にパープルトンはただ首をふって、
「違うのこんなことになるなんて思っても見なかったの、モーラ」
その後ろで呆然として崩れ落ちたミリアの姉はどうやらキースと付き合っていたらしく結果的にと言う事で小さく震えながら泣いていた。
「兄ちゃんいなくても戦えたからな」
マーズ達のガルRとガルLが帰艦して私が突破した敵の連邦艦隊を攻撃してサポートがマーガレットから受けていたとはいえ無傷でMSを撃墜していた。
「キースのあんちゃんが戦死って」
聞かされて驚きモーラの元へ皆集まり慰めていた。
「結局焦ったことでティターンズの策略にかかりジャブローの核はエゥーゴが行ったと宣伝している」
シナプス艦長が感情を圧し殺し淡々と状況の説明をしていく、
「未だに規模は小さく連邦軍の支持も得られていない」
あの後、ウォンリーに連絡はとらず会長と二人で話をしてアクシズの帰還を早める手はずを行うことをAE影響下にない企業に依頼をすることにしてその為にサイド3へと向かった。