ガンダム:RXからZへ鼓動   作:マウリア

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母と息子

「レビル、時間があるかい」

唐突にアムロに誘われエレカに乗ると出発する。

「ここを知ってるんですか」

そう言うと少しだけ何かを思いだしアクセルを踏みエレカが跳ねる。

「ホワイトベースに乗っていたとき母親が近くにいるのを知ってたから会いに行ったんだ」

「だけどジオンの勢力圏でうかつにもコアファイターで向かってしまった。当然母親がいた難民キャンプ迄調べにきてかばってくれたんだが恐怖で銃を使ってしまって」

「それ以来と言うことですか」

「銃を平気で使えMSで敵を撃破したのを恐怖で聞いていたよ」

そう言いながら更に加速して舗装路に出て向かった。

 

「村程度、ギリギリのインフラですね」

道をしばらく走り続け川沿いの村に到着して思わず口に出してしまい、自分であれば自力で生活は難しいと思える森の外れにある村であり難民キャンプとどう違うのかと思いながらある一軒家に止まった。

「かあさんいるかい」

ドアをノックするが不在で誰もいないようで返答がない、

「ひとつ気になるんだが」

私が言うとアムロも周囲を見ながら、

「人っ子一人いない」

静かすぎる状況に隠している銃を手で確認してアムロが乗ると出発をする。

「連邦でなければ、盗賊かジオンの残党か」

「しかし連邦基地からもさほど離れていない、と言っても連邦が機能してないのはどこも同じか」

それに同意しながらUターンをしようとすると草影からライフルをかまえたジオンの汚い制服を着た男達が出てきた。

 

「アムロ」

唐突にその後ろから声が上がり少し年配の女性が出てくるとこちらに走ってきた。

「かあさん」

あんな別れ方をしても親子は親子、自分には縁がなかった事を他人事と考えながら汚れて階級もわからないジオン兵に話しかけた。

 

「ルオ商会、ジオ・マークスと言います。地球でのネオ・ジオンへのMSへのパーツ供給などを担当させていただいております」

「ガックス曹長だ、その言いようだと他にも残党がいると言うのか」

アムロ大尉の前で良い話ではないが偽名と言う点で察してはくれるだろと思いながら、

「それについてはなにも言うつもりはありませんが、MSをお持ちですか」

「中破のゲルググとグフだが供給できるのか」

ガックス曹長は驚きながらも諦めかけていた事なので食いついてきた。

 

「なにぶん古いですが格安で供給ができないか連絡をさせます」

そう言ってAEのダミー会社の連絡先を伝えると、

「感謝するぜ、何れの時に動かせればな」

そう言って友好的に森へと消えていった。

 

「半年前に赤い飛行機が森奥に不時着して」

アムロの母親が説明をする。

「ドダイか、基地の連邦軍は何をしているんだ」

アムロの任務は残党狩りであり先程の件も聞いてくる。

「残党狩りは鈴を付ける意味でしている事で、住民も知っていたとして通りすぎるだけの連邦軍にどれ程の情報提供をしますか」

そう言うと大きく息をはいて母親のいれてくれたお茶をのみ、

「先程のルオ商会と言い何を考えてるんだ」

そう言われ少し考えるふりをして、

「ルオ商会はAEをおいつけ追い越せですからね、こう言う依頼は」

黙ってこちらを見るアムロにお茶を濁せないかと、

「仮想の敵がいなくなれば予算が削られますからね、軍にも満たない者を準備させ討伐を行うと言うことです」

 

勝利に終わり現場はそれで良いが、上層部もAEも予算を削られる事を嫌って散発的にでもジオンと言う亡霊で人々の空からのコロニー落下を思い出させる為に行っていると伝える

「参謀本部か、そのバータがゼータか」

さすがにシャアが動いている事は流石に伝えられないので頷くと、

「中古の部品で修理させたMSをカラバに狩らせて緊張をと言うことか」

シャアの意図している事と参謀本部の意図している事とAEが意図している事は違うが方向は一緒であり、

「何れ、連中を狩るように指令が来るでしょう」

そう言うと今までの軟禁生活で思い知らされていた事とそれを重ねて話を終えた。

 

「宇宙へあがらないかかあさん」

あれから粗末ながら母親の手料理をアムロは食べておりそのときに聞く、

「お父さんの事もあるけど、私にはここが一番落ち着くんだよアムロ」

「旦那さんもAEで保護しており保養所で暮らしていますよ」

アムロと初めて会ったときにガンダムを設計したテム・レイの事を聞くとサイド6での再開を話してくれたのでAEに調査の依頼をして調査員が調べると病気をこじらせており肺炎と言うことを聞き入院させるため引き取って今に至る。

「あの人は相変わらず」

「とうさんは今でもガンダムの性能向上のために研究をしているつもりです」

アムロが報告書を受け取っておりその事を母親に伝えたが、

「もう、あの人の事は諦めています。申し訳ありませんが最後までお願いします」

そう言うとうっすらと涙を浮かべアムロもそれ以上の説得はあきらめた。

 

「元気でたまには手紙を書いてくれるとうれしい」

「任務の合間を見て書くよ」

そう言ってお別れをすませるとエレカに乗って帰ることになった。

 

あれからジオン残党狩りで情報と命令を受けたアムロはゼータでゲルググとグフを撃破したが実家に寄ることはなく宇宙へ上がり二度と帰ることはなかった。

 

「ニュータイプだと言われても母親にとってはいくつになっても息子でしかないと言うことだな」

「レビルはそう言うのに縁がないようだが」

改めて言われて幼い頃を思い出す。

「父方と母方のそれぞれの祖父は世間から見ればすごく羨ましがられたが、両親は自分にとっては愛情を示されたことはなかったのさ」

「レビル将軍、我々にも優しく理解を示してくれ、もし生きておられたらもう少し違った軍務についていたのかなと思うよ」

「アムロ、君が羨ましいよ」

そう思わず口に出してしまう自分に驚きながらも、

「人間不振でしかない自分がいる。感情的になれれば多分変わると思っているが人との交わりに気持ち悪さがある」

「クリスか」

フェーベの艦内でも恋人未満で好意を持とうとしたが昔と変わらず情事をしても変わらなかったのを思い出す。

「愛し合うと言うより求められてと言う事でしかないからな」

マーサやアクシズでの事を思い出しながら他人から見れば女で遊んでいる事でしかないのだが、

「自分もララァと出会ってから苦しんでいる。彼女が死んでもなお生き続ける事に戸惑い、ベルトーチカとも」

「それはニュータイプだったからですか」

ストレートに聞くとアムロは顔をふり、

「意思とのつながりがこの現状をと思うと苦しくなる。進化と言うが永遠の牢獄に繋がれているのではと思うこともある。人の可能性を信じているはずなのにな」

「オーガスタ研究所がティターンズの敗北により解体され、そこで行われていた非人道的な研究は自分が手入れ行っています。強化人間がアムロの様なニュータイプと違う点はそこではと思います」

「そうか、被験者は多くが必要だろう、戻ったら協力する」

そう言ってネイル・フェーベに戻ると数日間アムロの生体チェックをマーガレットの主導で行いしばらくして休暇は終わった。




明けましておめでとうございます。

書き終わるか、書き直すか迷い中です。
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