「ドーベン・ウルフか」
AEがネオ・ジオンから連邦軍が摂取した機体であり有線サイコミュでの戦いができるオールドタイプでもサイコミュが使えると言うことだが、
「仮設ニュータイプシステムに比べれば評価はだな」
シャアが試験を行ったジオングも有線から無線に設計をやり直しており、1年戦争時でもしサイコミュがジオングに備わりガンダムと戦ったなら十分勝利できたろうとマーガレットのシミュレーションでも結果は見るべくもない。
「そうか、私がアムロに劣っていたと言う訳ではないのだな」
そう言われて同意するほどパイロットの優劣と言うよりはマグネットコーティングされたガンダムでも設計はあの時点ではジオングよりもと言うわけなので、
「もしの部分をいっても仕方がないですが、ようは同じサイコフレームを積んだ機体で決着をつければと言うことですね」
そう言うと笑いながらシャアは、
「相変わらず、周りの者は私が父ジオンの思想を第一にと考えているが、私は奴を討ちたいと言うのが最も優先すべき事項なのだが」
側近には言えない言葉は飾りのない本音だろうと思いながら、
「わかっています。なのでサザビーと言う名前を戴いたMSは専用機として間違いなくジオンよりもと言うわけです」
ただ違うのはアムロ・レイと言うパイロットはガンダムを理解しそれを操ることでMSの性能を最大限に引き上げる事ができる男であり、そこが乗り換えたZのデータでさえも驚きを私は隠せていない。
ブライト大佐に艦長を任せたがシナプス艦長の様に開発ブロックには入れるパスは発行しておらず、その点は参謀本部から伝えられており艦の運航指揮をしてもらっているだけだが、
「参謀本部からアステロイドベルトに潜伏中のティターンズの残党を掃討依頼が来ております」
マーガレットが言う言葉にブライト大佐は戸惑いながら、
「マゼラン級改1隻とサラミス級改4隻、バーザム等のMSが50機以上をこの艦だけでだと」
私はマーガレットに茨の園に帰還するように言い画面に現有戦力を表示させる。
「これは要塞攻略用MAにジオングやこの機体はネオ・ジオンのではないか」
この作戦は参謀本部がではなく、参謀本部に私がテストを行うから邪魔をさせることがないようにと言うことでありブライトもその事に私への不満を抱いている。
「AEは軍とは違い柔軟な商人ですよ、シミュレーションでは得られない補正のデータを得てそれを設計に反映させるためにはどの様なこともすると言うことです。MSは私とマッケンジー少佐とマーガレットの無人機と共に攻撃を仕掛け、護衛もマーガレットがコントロールします」
アルビオンのクルーも原隊復帰しておりMSパイロットの数は絶対的に足りない事をブライト大佐も思い出し、
「わかりましたが、私がいる必要があるのですかレビルさん」
「レビルで良いですよ、最終的な判断は人ですからね艦を操ることは、特にこの艦は」
そう言ってクイーンやジオングを積んで出港となる。
「ポイントアルファで推進材とこのミサイルの補給量は、了解第一戦速」
戸惑いながらも命令をくだすブライトにマーガレットは即座に加速と航路の承認を得た。
「新しい艦長って一年戦争時ホワイトベースの艦長だよな、でもさあ頭かたすぎじゃね」
コーズが言うのを双子が、
「そうよねシナプス艦長は怒ると怖いけど柔軟性はあったかな」
そう言って私を見るので、
「マーガレットの経験を積ませる為にと言うことと、彼もニュータイプだと言う意見もあって閑職にまわされてしまうなら色々な意味で人脈も必要になるだろう」
政治的な事を私が言うとコーズが呆れながら、
「ブルジョワにはいや貴族様にはわからん事情があるのか」
「ひがまないの、貴方だってAE社に入れた幸運の持ち主なんだから」
AEでもエリートの設計者の一人であり他の博士ともオーソドックスなMS開発ではひけをとらない経験を積んでおり、
「AEに戻ってもいいんだぞ、課長になら勤まるし推薦もするが」
そう言うと笑いながら、
「ここの生活に比べればAEは刺激が少ないししがらみも多くて今さらだ」
そんな事を言っているとブライトが食堂に入ってきたので呼んで座ってもらった。
「ブライト艦長、もう少し政治的な事を人的影響力が発揮できるように意識していただかないと困りますね」
そう言うと真面目な顔で話を促してくる。
「ネイル・アーガマ艦長解任は政治力でどうにでもなる案件ですよ、汚物にまみれた政治に軍人は関与すべきでないと崇高な考えをされているようですが」
露骨にやな顔をされまだまだ若いなと思いながらもブライトは、
「我々軍人は上から言われたことを失敗なく遅滞なく行うことが任務だと思いますが」
常識的な言い方を越えないので私は上を指差し、
「この艦が良い例ですが、たかが1隻の艦長を更迭するって言うほどの指令がこれ以上に重要だとは思えませんよ、特にこれから艦長ではなくロンドベルの司令をとバウアー殿も考えておられるみたいですし」
思っても見なかった連邦軍の将軍の名がでてきて更に司令と言われて首をかしげる。
「司令と言うのは」
「対ネオ・ジオンの艦隊司令ですよ、今までの功績ならなってもおかしくはないと言っておられましたよ」
そう言うと降伏した勢力の名がでてきて驚くので、
「指揮者が誰かはわかりませんが残党の潜伏が多すぎると考えていませんか、私の意見では数年で再度蜂起と言うのはバウアー殿と意見の一致をしております」
「それでも軍ではない人間からそう言われることに違和感でしかないですが」
厳しい顔をするブライトに双子が、
「私がおじいさまに頼めば地球起動艦隊の艦長をゆくゆくは司令にもなれると思うわ」
その名前を聞いてブライトは、
「それは話の筋が違いますよお嬢様方」
頑なに自分の目指していた清廉潔白な軍人像での意見に双子は、
「大佐クラスなら方面の司令官になると言うことは補給面での融通や監察権の行使が出来ると言うことでしょ、だからこそネオ・ジオンとの戦いで他の連邦軍の動きが緩慢だったのよ、エゥーゴの上層部も保身やたいした影響力もない権力にしがみついて機能してなかったですしね」
ネオ・ジオンとの最終局面で未だにでありあの少年の怒りがブライトに向けられたことも指摘している
「次回も他の艦隊司令が動いてくれるなどと言う甘い考えをお持ちでしたら乗員のため退役なさっては」
過激なことを言う双子、更に難しい顔をするブライトに私は、
「積極的にと言うのもありますが、最低限の艦隊としての規模を確保し最悪のシナリオに対応をお願いしたい」
仮想の敵(シャアの反乱)の規模も言わずにそう言う私に、
「最悪のシナリオとは」
「地球寒冷化でしょう、1年戦争でもデラーズフリートでもネオ・ジオンでも、連邦の敵は繰り返してきましたから」
コロニーを使い地球へのテロをほのめかすと眉間に更にシワがより、
「それならコネクションがある貴方が参謀本部に働きかけをすればそれなりに編成とコロニーへの検閲で防げると」
真面目にやればね、そして真面目にしても民衆が覆い隠すことを忘れている。
「仮想ですからね、それを調べるためにロンドベルを組織させましたから、ただ有事の際には判断力のある指揮官にとあなたの名前が上がっています。それ以外はただの跳ね上がりの面倒な士官でしかないと言うのが評価ですね」
率直に言われ、それ以上言われていたようでブライトは、
「わかりました。あなたの話の裏がどうであろうと私は職責を全うするため話に乗りましょう」
こうして対外的で現場関係の交渉などを一任し行使するのに泥水さえすする覚悟を意識させるように仕向けた。