「ネイルジオング、これは自分が乗るしかないか」
11に乗ろうと思ったがサイコミュのためマーガレットではと言うことで整備を見ていると珍しくカミーユがハンガーに顔をを出す。
「あれ、クワトロ大尉用に調整してたんですよね」
「ああ、そうだがブライト艦長がいる手前乗らせるわけにいかないからな」
そう言うと整備をしばらく見ていたカミーユが、
「自分が乗りますよ、ティターンズの残党なら自分も無関係ではありませんから」
「良いのか、殲滅になるが」
「あんな連中が残っていることこそおかしいんですよ」
そう言うとノーマルスーツに着替えてサイコミュの調整に向かった。
「ミサイルコンテナの底部への搬入完了」
「システムオールグリーン」
おやっさんの報告にマーガレットはシステムチェックを瞬時に済ませブライトへ報告する。
「アステロイドベルトへ向け最大戦速、ブースターは660秒後にパージ」
ブライトの命令でマーガレットがネイル・フェーベに加速をかける。
「底部のこの巨大なユニットを引いてもこれ程の加速か」
「クイーンですがデンドロビウムよりはコンパクトにまとめられていますから」
使う場面は早々無いと思ったが小惑星をくり貫いた軍事基地に対しては十分な能力であり、機体の周りには追加コンテナが接合されており使用後コンテナをパージして身軽にできるのはデッドウエィトを嫌う自分には追加コンテナの妥協と言うことなのだが、
「そう言えばカミーユが戦いに出ると聞いたが」
「手駒が足らないですからね、クリスに11とクイーンを預けても良かったのですが、本人はZの方が相性が良いと言うのと本人からの希望ですから」
「結局はカミーユに期待しなければならないとは」
そう言ってジェガンに長距離用パックを取り付けたりしている作業状況をブリッジから確認した。
「慣熟ですね、了解です」
ネイルジオングがマーガレットコントロールのジェガンに後ろから押されカタパルトに出る。
「テスト項目は任せる。慣れることが優先だカミーユ」
「わかっていますよ、あの人の匂いがしますが不愉快ではないですから」
クワトロの名前がでないことをホッとしながら加速を開始してデータを取り始めた。
「操作は一日の長だがサイコミュの感受性はカミーユが上か」
経験の違いで無駄が多いがサイコミュの受信が瞬間のラグもなく動くのに自室に戻り感動する。
「ドーベンウルフとの模擬戦を行う」
私が言うとカタパルトから受け取り改良を加えマーガレット専用機とした有線サイコミュの機体で攻撃をさせる。
「無人で、この動きARシステムは厄介ですよね」
フィルター無しのカラバからの生データを加え更に鋭く最小限で回避し、マーガレットはネイルジオングからの情報でさえも取得しオールレンジ攻撃を仕掛けるがカミーユは回避し反撃をする。
「これは人としての動き以上の」
ギリギリの戦いでカミーユの質感が変わり機体が発光しているようにも見えマーガレットの情報処理でカミーユの精神がサイコミュの飽和となり重厚な謎のエネルギーフィールドを形成しておりドーベンウルフの攻撃をものともせず、無人機の限界まで行った回避をも越え撃墜判定となった。
「これは」
ブリッジに戻るとブライトも確認しており私を見て問おてくる。
「ティターンズとの戦いで見せた彼の力ですよ、驚きでしかないですがね」
はっきり言えば危険とやはり思ってしまい、自分もああなることへの一抹の不安もありながらMSデッキに出迎えることになりおりた。
「レビル、頑丈だが整備している暇がないぞ」
ネイルジオングは良いがドーベンウルフは人ならGで気絶か死んでいる機動を行ったためOHをマーガレットからも伝えられるが、
「ネイル・フェーベの直援に使うだけですから、ネイルジオングの整備を優先的にお願いします」
そう言うと顔をひきつらせ皆を集めて指示を出した。
「お疲れカミーユ」
「これ、本当に1年戦争時代の設計なんですか」
降りてくるなりカミーユが晴れない顔で聞いてくるので、
「ああ、1年戦争時の設計にしては足無しで思いきったからな、かなり上から言われたと思う」
設計者は足をデッドウエィトとして機動力を上げていく課程で排除しており、先進性のあったアナハイムでも戦後に色々議論を呼んだ機体であり評価は頷ける。
「これで有線で戦うなら手がいくつあっても足りませんよ、ある程度オートとは言え」
「だからその本人がサイコミュ専用機として再設計の依頼があったんだ」
そう言いながら仕様と設計などをマーガレットに表示させてその場で話をする。
「これ設計を一から始めても手もいいですか、実際の製造はしなくてもマーガレットのサポートでシミュレーション出来ますから」
「任せる」
何をどうするのか興味はあるが再来週に行われる作戦の為、おやっさんからも言われネイルジオングの分解整備と問題点の再調整と交換を休みなく行うことになった。
「方位1時、ティターンズのピケット艦でしょう」
マーガレットの警報に起きて着替えるとブリッジに上がる。
「見つかる可能性は先ずありませんが、ニュータイプがいる場合は発見される可能性があります」
人を実験台としたオーガスター研究所の人間も数人逃げ込んでいると言う情報もありブライトは、
「マーガレット、ミニフスキー粒子散布後に破壊、発見される確率は」
「11とZとジェガン3機の戦力でニュータイプ機が無ければ100%、配備される場合は30%、小惑星側で常時観測している場合30%で発見される可能性があります」
砲撃では一撃で沈められると思うが発砲の光源が見つかる可能性もあり判断に迷うがブライトは、
「脅威は敵小惑星にある。このまま通過してやり過ごすことにする」
慎重と言えば慎重だが奇襲が優先なので第一戦闘配備のままピケットラインを通過して画面にとらえた。
「クイーン及びネイルジオングとZ発艦後、直援機を展開と同時に底部ミサイルコンテナ射出、10秒後に艦砲射撃をおこなう」
ブライトから再度概要を言われクイーンにはクリスのZが掩護としてエスコートをしてくれる。
「クリス、危なかったら離脱を」
「大丈夫よ、後ろは任せておいてエイパー」
そう言うと私は11をクイーンにドッキングさせマーガレットのチェックを確認後艦底部から発進した。