魔装学園H✖R(ハートオブレガリア)   作:caose

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 力の前に・・・屈服せよ。


破壊開始

 「あれって・・・」

 「嘘・・・。」

 オペレータールームではその光景を見て全員が口を大きく開けていた。

 何せ傷無がハートハイブリットギアを保有しているという事だけでも

驚きであったにも関わらずあの有名な「黒の解放者」と言うので

更に驚きなのである。

 それを見た怜悧もこう言うしかなかった。

 「あれが・・・傷無の。」

 ハートハイブリットギアの進化、又は突然変異と言うのが京の考えであると

聞いたが確かにあれは今まで見たことがない形態である。

 ハートハイブリットギアの装甲は肌が露出しているところが幾つもあるのだが

あれにはそれすらなく顔を覆い隠すほどの全身装甲を身に纏っており

正に異様の一言でしか言い表せないのである。

 するとユリシアがこう報告した。

 「『ゼーガペイン』が帰還!愛音とハユルも戻ってくるわ!」

 そう言うと怜悧は頭を切り替えてこう命令した。

 「直ぐに機体を着艦させろ!それと・・・信じるしかないかあいつを。」

 怜悧はそう言いながら画面に映る・・・レガリアと化した

傷無を見守る事しかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 「さあ・・・行くぞ。」

 傷無はそう言うと同時に腰に搭載されているソーサーを槍と銃に変形させて

突撃すると空母から50近い・・・ドラグリエが現れた。

 

 

 

 

 「こんな時にか!?」

 怜悧はそれを見て慌てていた。

 幾ら傷無が強かろうがドラグリエ50機近くを相手にしつつ30隻もの

大艦隊もとなると万が一があるかもしれないと思ってハユルだけでも

再出撃させようとすると・・・『ゼーガペイン』から通信が来た。

 『待って下さいお姉さん‼出撃は待ってくれませんか!!』

 「何言っているクラウシェル!相手はドラグリエだけでも相当数いるんだぞ!!それにあいつに何かあったら・・・・!!」

 怜悧はそう言って慌てていた。

 幾らとはいえ自分にとって血の分けた弟なのだ。

 もし何かあったらと思うと気が気でなかったのだがクラウはこう続けた。

 『信じてください!傷無を!!』

 そう言っている間に傷無はドラグリエに向かって突撃する光景が見えたが

クラウがいう意味が・・・そこで分かったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 「邪魔だ。」

 傷無はそう言ってドラグリエの1体に向かって突撃するとそのまま・・・

槍でドラグリエにある竜の頭を貫くと其の儘人型に迄貫いた。

 すると他のドラグリエはそれを見て焔を出すが傷無はそれを避けると

はるか上空迄飛ぶと銃を向けて乱射した。

 それも全て・・・ドラグリエに命中した。

 爆散するドラグリエに今度は槍も使って更に攻撃の密度を高めようとした。

 「ああ、もう!じれったい!!」

 傷無はそう言うと銃を消して新たに・・・巨大な・・・大砲の様な銃を

展開した。

 それは・・・レギオンに搭載されているマシンガンであった。

 すると傷無はそれをドラグリエに向けて放って・・・破壊した。

 

 

 

 

 

 

 

「何だと!?」

 怜悧はそれを見て驚いていた。

 何せ今まで聞かないと確信していたレギオンのマシンガンで魔導兵器を・・・

破壊することが出来たからである。

 「驚きましたか?」

 「アスフォード・・・!!」

 怜悧はクラウの声を聴くと怜悧はこう問い詰めた。

 「何故レギオンのマシンガンで魔導兵器が破壊できるんだ!?あの弾丸に

秘密があるのか!?」

 そう聞くとクラウはこう答えた。

 「いえ、マシンガンではなく・・・傷無自身なんです。」

 「何だと・・・。」

 怜悧はそれを聞いて驚いているとクラウはこう続けた。

 「傷無が取り込んだ武器はあらゆる魔導兵器に対抗できるんです。それも全て」

 「だから・・・『ゼーガペイン』は魔導兵器を倒せれるんです。」

 「どういう意味だ・・・。」

 怜悧は何故だと聞くとクラウはこう答えた。

 「『ゼーガペイン』には・・・傷無がこれまで戦闘で手に入れた

魔導兵器の武器を手に入れたからこそなんです。」

 「・・・・何だと。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ウおらああああああ!」

 傷無はそう言いながら乱射していた。

 既に殆どのドラグリエが倒されて後は片手で数える位しかなかったのだ。

 それを見た傷無は残りのドラグリエをソーサーで切り刻んで破壊すると

傷無は艦隊を見て・・・こう言った。

 「ぶっ消えろ!!」

 そう言いながら突撃して敵旗艦に突っ込みに行くと護衛艦隊からの対空砲火が

傷無に向かって襲い掛かってきたが傷無はそれすらも無視して真っすぐに

旗艦に向かって・・・。

 

 

 

 

 

 「せいやああああああああ!!」

 飛び蹴りの様な感じで旗艦に命中して・・・貫通した。

 すると幾つもの爆発が起きて旗艦は・・・崩壊した。

 そして傷無はソーサーを銃に戻して・・・乱射した。

 そしてそれに命中した護衛艦と空母が・・・墜ちて云った。

 そして傷無は大声でこう言った。

 「いるんだろ!バトランティス帝国軍討伐隊!!出てこい!いるのは

分かってんだ!!」

 そう言うと・・・上空で声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 「あらあ・・・よく来たわね、『黒の魔人』」

 そう言って出てきたのは・・・二十歳前後と思われる緑の髪を腰に迄

長くした・・・緑色のハートハイブリットギアを身に纏った女性が現れた。

 そして傷無はその女性を見てこう言った。

 「やっぱり手前だったのか、・・・・『アルディア』!!」

 「久しぶりね。男の・・・いえ、私達の宿敵さん。」

 そう言う女性の顔はまるで・・・玩具を見つけた子供のように笑っていた。




 次回でたぶん第1巻が・・・終わる。

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