魔装学園H✖R(ハートオブレガリア)   作:caose

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 千鳥ヶ淵・ユリシアサイド。


基地の様子

 ユリシアと千鳥ヶ淵はグアム島北部にある米軍基地の前に立っていた。

 街灯は0。

 唯一の光は月明かりと星の光だけ。

 普通ならば昼夜問わず光が灯されている司令部や事務方のビル、

戦闘機やレギオンの格納庫からも光を感じなかった。

 ユリシアは開けっ放しにされている門から堂々と入りながらこう言った。

 「人の気配がないとまるで別の場所って感じね。」

 そう言うと千鳥ヶ淵はこう聞いた

 「前来た時と何か変わりがある?」

 千鳥ヶ淵はそう聞きながらマシンガンとハンドガンを持ちながら構えていた。

 千鳥ヶ淵の攻撃は主に格闘戦であるため牽制用に本来ならばもっと重火力の武器を保持しているのだが今回は隠密潜入である為全てサイレンサーが装備されている。

 「うーん、2,3日いただけだし正直な所あんまり

よく覚えてないんだけどさあ・・・でも、変ね?」

 「変って何が?」

 ユリシアの呟きを聞いて千鳥ヶ淵がそう聞くとユリシアは周りを見てこう言った。

 「戦闘の形跡が・・・一つもないのよねえ。」

 そう言って周りを見渡すと確かにと思っていた。

 ここに異世界軍が来ていたのであれば何かしらの戦闘があって

何処か崩落していても可笑しくないのにもかかわらず無傷と言う点が

気になっているようだ。

 すると千鳥ヶ淵はこう返した。

 「逃げ出したのか・・・それとも抵抗することなく投降したのかしら?」

 そう言うとユリシアは少し納得していないようであるがそうねとこう答えた。

 千鳥ヶ淵はそのまま顔の周りに幾つものウインドウを表示させて

各種センサーで周囲を探った。

 「特に引っかかるものは無いわね。まさに誰もいない無人のビルって所ね。」

 「・・・ここにいた人たちがどうなったのかを知る手掛かりがあれば

いいんだけれど。」

 そう言いながらユリシアは周りを警戒しながらビルに入ると千鳥ヶ淵は

こう言った。

 「そう言えば異世界軍の支配下になった場所で潜入するって・・・あたしたちが初めてじゃない?」

 「・・・そう言えばそうね、少なくとも何らかの情報を持ち帰ったって・・・

日本以外にないでしょ?」

 ユリシアは千鳥ヶ淵の言葉を聞いてそう答えた。

 確かに異世界軍の兵器や技術をよく知っていて且つ対応できていると言えば『ゼーガペイン』を開発した日本にいる異世界抵抗軍とアタラクシアだけである。

 ユリシアと千鳥ヶ淵は大きな鉄塔があるビルの手前で止めるとこう言った。

 「確かここが通信施設があったはずよ。先ずはここの確認よ」

 開けっ放しにされている玄関からビルに入ってみると真っ暗な廊下が

続いていた。

 ユリシアは腰に搭載されているハートハイブリットギアのエネルギーを

弾丸に変えることが出来る武器『粒子銃(パーティカルガン)』を構え、

千鳥ヶ淵は銃を構えるとユリシアはこう言った。

 「私が先行して様子を見るから愛音は後方をお願い。」

 「了解」

 そう言いながら2人はゆっくりと・・・ハートハイブリットギアから

照らし出されている淡い光を頼りに細心の注意を払って進んでいった。

 そんな中で千鳥ヶ淵はユリシアに向けてこう聞いた。

 「ねえ、随分と・・・綺麗って言うか・・・さっぱりしてるわね?

 そう聞くとユリシアはこう答えた。

 「って言うか・・・何もないわね。」

 そう言った。

 トラップはおろか設備や機器類がほとんど残っていないのだ。

 本棚を見ると本が1冊も存在せず、机の中ですら何もなかったのだ。

 そして・・・パソコンなどの電子機器類も見つからなかった。

 軍隊と言えども役所と同じで本来なら本や書類が大量にありパソコンも

あったはずだ。

 すると千鳥ヶ淵はこう聞いた。

 「ねえ、ユリシア。米軍って言うのは貧乏なの?家具も質屋に

売り払ったとか?」

 そう聞くもユリシアはこう答えた。

 「そんなんだったらギガフロートなんて作れないわよ。」

 馬鹿にしてんのと言いながら奥へ奥へと進んでいって・・・廊下の先に

薄っすらとだが灯が見えた。

 「あr」

 千鳥ヶ淵が言いかける前にユリシアは千鳥ヶ淵の口を手で塞いで

目で訴えていた。

 ・・・喋るなと。

 そして2人は足音を出来るだけ忍ばせながら灯が強くなっていく場所に

向かった。

 そして廊下の先には・・・扉が開かれていた。 

 ユリシアと千鳥ヶ淵はお互いに鼓動を速くしながら・・・進んでいった。

 そして先ずはユリシアが扉に手をかけて・・・勢いよく開けてみると

そこにいたのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「クリアー、何もいないわ。」

 誰もいなかった。

 あるのは・・・電源が入ったままの通信機が低いノイズをたてていた。

 するとユリシアはそれを手に取って何か操作している中で千鳥ヶ淵は

通信機の放つモニターの光を見てこう言った。

 「これだけがずっと電源が入っていたのかしら?」

 そう言うとユリシアはこう答えた。

 「それか誰かが最近までいたとかってのも考えれれるわね。」

 「合流まではまだそんなに時間がないわけじゃないから私はここで調べるから

愛音は他の部屋を調べといて。」

 「分かった。」

 ユリシアの言葉を聞いて千鳥ヶ淵は部屋から出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その光景を・・・廊下の向こうで誰かが見ていたとも知らずに。




 次回は傷無とクラウ・姫川サイドです。
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