異世界転生電ちゃん   作:Lucy.

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お待たせしました!!!
ちょっと色々あって遅れてしまいました(2ヶ月強)
iPhoneのメモアプリから2度ほど本文を誤って消してしまって萎えたりとか、課金してたグラブルがデータロストしたりとか、
モンハンライズの発売とか…

まぁ長々と言い訳しましたが、7話をどうぞ!


7話

「さて、気は進まないが5分経ったし行くか」

 

 

まっっったく気が進まないが、俺はそこまで高さのない堤防から海へと降り立った。

 

ぽちゃん、と音を立てて海に立つ。人間の本能的な問題で海の上に立つのはそのまま沈んでいきそうで少し怖い。でももう大丈夫、4時間訓練したんだ。そう自分を勇気づける。

 

 

「確か、ローラースケートみたいに滑ってたような…」

 

 

小さい頃にローラースケートをした記憶を思い出し、足を右、左へと交互に滑るように出していくと、みんなみたいには早くはないが少しずつ進んでいく。あぁ、なんだかとても懐かしい気持ちになる。小学校の頃泥だらけになりながらローラースケートで遊んだっけなぁ。

 

 

「おっと、現実逃避してないで早く追いつかないとな」

そう独り言ちながら、もうすぐ雨が降りそうな曇り空の下1人進んでいく。

もう帰りたい…

 

 

 

 

鎮守府が見えなくなるぐらいまで進むとみんなは止まって待っていてくれたようだ。

 

「やっと追いつきましたね、電ちゃん。それでは私たちは回避ないし逃走しますのでガンガン撃ってください。」

 

「わかったのです。頑張るのです!」

 

コノヤロウ、(野郎じゃないけど)さっきの4時間はよく可愛がってくれたなぁ!倍返しだ!たらふく鉛玉を食らわせてやらぁ!

 

俺が復讐の念に燃えていると、神通からもうひとつ追加条件が出された。

 

「ただし、魚雷の使用は禁止です。それは後日訓練しますので。ではどこからでもどうぞ?」

 

 

俺は神通に向かって右肩の砲を向けると1発だけ打ちたいと心で思う。すると、艤装の中の妖精さんが操作し、弾丸がセットされる。

どん、と破裂したような音が右肩から鳴り、弾丸が発射された。

 

 

神通は何事も無かったかのように、軽々と右によけ、そのままこちらに近づいてくる。神通の後ろでは弾が海に落ち大きな水しぶきが。

 

 

「どうしました?さあどんどん撃ってくださいね?」

 

「くっ!」

 

 

近づかれたら何をされるか分からないしたまったもんじゃない。距離をとりながらどんどん砲撃していくが、かなり近距離から撃ってもなかなか当たらない。ただ後ろに水しぶきができるだけだ。神通は余裕の表情でぐんぐんこちらに進んでくる。

 

 

「私からも砲撃するので避けてくださいね!」

 

「え!聞いてないのです!」

 

ちょ!まじかよ!俺だけじゃないの?

砲撃しようとした瞬間、そんなことを言われたので撃つのをやめて回避行動を取ろうとする。

しかし急な事だったので足をもつれさせ、コケてしまう。

 

「はわ!」

ばちゃん!と音を立てて水面を揺らし、顔面から前のめりに倒れる。

早く立て直さないと!そう思い、すぐに顔を上げる。すると、そこには俺の頭に向けて腕を伸ばしている笑顔の神通がいた。

 

「あ」

 

 

発砲音と共に頭に衝撃。

しかし、衝撃があるだけでそこまで痛くはない。ゴムボールが当たったぐらいの感触だ。

なんだ?やっぱりゲームだからHPだけ減るのか?

そう思い頭を触るとピンクの液体が頭に。

 

「?」

 

 

「あぁもちろん私たちのは演習用のペイント弾ですので安心して撃たれてくださいね?」

 

「嫌なのです!」

 

次も撃たれる気配がしたので海の上で右に前転しながら避ける。俺のいたところに大きい水しぶきが上がり、少し海がピンクに染る。

避けざまに1発お見舞いしたが、それも軽々躱される。

 

その後も何度も砲撃したが全て避けられ、こちらだけが被弾し、体力を消耗する始末だった。

 

「はぁ…はぁ…」

 

「他にも標的はいますよ。 私ばかり狙っても訓練になりませんからね?」

 

そう言いながらも、神通は砲撃の手を緩めず、どんどん撃ってくる。

悔しいがその通りだ。神通に復讐したいが、そればかりでは訓練にならないし、フタヒトマルマルまでには倒れそうな気がする。俺は濡れた髪を頭を振って乾かし、ちょうど真横にいる2人を狙い撃つ。

 

 

「よっと」

「おっそーい!」

 

 

叢雲は持っている棒状の武器で弾を逸らし防御。

島風は自身の速さを利用し軽々と回避。

2人とも熟練の技だ、特に叢雲。あんな細い棒で的確に砲弾を防いでる。あんなの俺には無理だな。

 

 

 

島風は少し遠くまで行ったので近くの叢雲を狙う。

 

 

「あんたねぇ撃つところを注視し過ぎ!それと腹と足を狙いすぎなのよ!」

 

仕方ないじゃん!顔とか狙うにはまだ俺には度胸が足りないんだよ!

そう言うと叢雲は腹、右足を狙った砲弾をカン!という音と共に全て弾いていく。

 

俺は前方に弾き出来た大きな水しぶきの後ろに隠れ、水しぶきが止んだ瞬間叢雲を狙い撃つ!

 

 

「はい残念、見え見えよ!」

 

「ちっ!」

 

やはり、こんな目眩しだけじゃダメか!

胸を狙って撃たれた弾は、弾かれ上空に飛んでゆく。

 

弾かれた弾が落ちる前に3発撃つが、それも全部弾かれる。クソ、全く隙がない!

 

 

「そろそろこっちも反撃よ!」

 

 

叢雲が破裂音とともに砲弾を撃つのと、さっき上空に弾いた弾が海に落ちる音が重なる。

 

 

「きゃ!」

 

 

どん!という音と共に、俺の肩にに小さい衝撃。まだ、航行するのに慣れていないのもあってまたしりもちを着いてコケてしまう。

 

隙ができると神通みたいに撃ってくるかもしれない、そう思い急いで顔を上げると、叢雲が手を差し伸べてくれていた。流石にここで撃つのは良心が痛むので、手を借り、立ち上がる。

 

 

「うーん航行がおぼつかないのと撃つところを注視するのをやめれば大丈夫だと思うわ。」

 

 

叢雲からはまぁまぁいい評価は貰えたが正直あまり嬉しくない。なぜなら叢雲の評価は良くても神通の評価が良くないとこの訓練は終わらないからだ!流石にもうしんどいよ…

ちょっとむくれた顔をしながら、心の中では後方にいるであろう神通を睨みつける。怖いから本人の前では出来ない。また訓練の内容が増えそうだし…

 

 

俺の表情を見て、何かを察したように叢雲は苦笑いしながら、

「まぁあんたの気持ちもわかるわ…

でも、神通にも神通の事情があるからねぇ…」

 

「?」

 

「ねぇーそろそろ私飽きてきたんだけどー!

早くしてよー!もう私帰りたいー!」

 

 

ピキッ

 

………こんのォ………クソ痴女うさぎィ!!!俺だってなぁ!

今すぐ帰りたいわボケェ!!!!4時間休憩無しで水に沈められて、その後30分しか休憩はもらえずこの天気の悪い中で射撃訓練!しかも全然当たらないんだぞ!!

よし決めた!!絶っっっ対この痴女うさぎに1発当ててやる!!!神通はその後だ!!

 

 

「待つのです!島風ちゃん!絶対当ててやるのです!」

 

「やっとやる気になってくれたの?こっちだよー!電ちゃん!」

 

 

そう言うと島風はまるで風のように走り抜け、俺から離れていく。

俺も島風に置いていかれないように砲撃しながら少しおぼつかない足取りで走り出した。

 

 

 

 

 

 

「どうです?電ちゃんは」

電と島風が遠くへ行ったあと、私の後ろで電を見ていたであろう神通が寄ってくる。

 

「航行が少しおぼつかないのと、初心者にありがちな撃つ場所を注視する所さえ直せれば問題ないんじゃない?そっちは?」

 

「そうですね…私もほぼ同意見ですが、私の訓練に文句も言わず付いてくるガッツは素晴らしいと思いますよ?」

 

それはあんたが怖いから言えないだけでは?なんて言えない。

 

 

「ん?」

頭に少し大きめの雨粒が当たる。ポツポツと雨が降り出てきたようだ。

 

 

「あー降ってきたわね。どうする?まだ訓練するの?」

 

「もちろん、このまま続けます。雨の中だといい訓練になりますしね。」

 

「…」

 

 

訓練一日目でこれは辛いだろうなぁ。

そのうち電に間宮で1番大きいパフェでも奢ってあげよう。

 

 

「さて、私達もそろそろ追いかけましょうか?叢雲ちゃん」

 

「そうね、全く島風ったらどこまで行く気なの?」

 

 

段々と強くなっていく雨が降りしきる中、電たちの元へと進み出した。

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ雨で前が見にくいのです!」

 

「ほらほらー!早く早くー!」

 

肩から弾丸を発射しながら、目を雨からかばいながら海の上を走る。

もう20分はこの無謀な追いかけっこを続けているだろうか。俺が全力で進んでも少しも差は縮まらない。縮まるどころか段々と遠のいていくばかりだ。しかも天気がとても悪く、雨もゲリラ豪雨と見間違うほどの大雨でほとんど前が見えてない。何とかあの特徴的な服を目で追うのに精一杯だ。

 

あのうさぎに何度か砲撃しているがすごい速さで走っているため全くかすりもしない。

 

 

「そんなんじゃ当たらないよー!」

 

当たらないどころか後ろを追いかけるのもそろそろ限界なんですけど?このクソうさぎ!

心の中で悪態を着きながら追いかけるが、そろそろ体力の限界が近い。

1度速度を落とすか…ちくしょう…

 

 

「はぁ…はぁ…」

少しづつ速度を落とし雨の中で俯いたまま息を整える。雨で汗が流れるからちょうどいいわ、まぁびちょ濡れなのに変わりはないが…

 

そんな俺を見かねてか島風は、Uターンして俺の方向に走ってきた。

 

 

「うーん。一旦休憩しよっか!神通たちもまだ来てないし」

と、言ってくれた。

くそぅ…情けないなぁ…。結局鬼にも叢雲にもクソうさぎにも1発も当てることが出来なかった…初日とはいえ、せめて1発だけでも当てたかったのになぁ…

 

「まぁそんなに落ち込まないでよ電ちゃん!訓練初日なんてみんなそんなもんだよ。むしろ神通さんの訓練に初日から根を上げ無かったのはすごいよ?」

 

「島風ちゃん…!」

 

散々煽ってバカにしてくれたけど、やっぱりこいつ良い奴だったんだな…ごめんよ服装バカにして。これからは島風さんって読んだ方がいいかな?

 

 

「まあ?どれだけ訓練しても私の速さには一生勝てないんだけどね?」

 

やっぱりこいつ嫌いだわ。

 

 

 

 

 

 

「さてと、1度鎮守府の方向に戻ろっか?」

 

「なのです。」

 

天気が悪いせいで今の時間帯を測ることが出来ないがまぁだいたい日が落ちた頃だろう。心做しかさっきより暗い気がする。

少しだけ体力が回復した俺は、油断している島風に砲撃してやろうかと考えたが、流石にそこまで卑劣な人間にはなりたくないのでやめておこう。まぁそんな考えが浮かぶ時点で相当やばいが…

 

まあとりあえず移動するか。もう一度やったらあの鬼にも当たるかもしれないしな。島風にも絶対に当ててやる。そしていつかはこいつと並ぶぐらいの速さで走りたいな。

 

そう思い、島風を見つめる。

…俺もあんな服着たら速くなるんだろうか?

いやでもちょっとあの服はなぁ…

 

そんなアホなことを考えていた時だ。視界の端に何かがちらりと動いた。こんな天気の悪い中でよく見つけられたと思うが、普通の魚とは比べ物にならない大きさの魚が2匹泳いでいる。その後ろには人影もあるような…?

 

 

「島風ちゃん、あれって何?」

俺が指を指した方向を島風が振り向く。

すると突然砲撃音が鳴り響き、島風が爆発する。

 

「きゃあ!!!」

 

「島風ちゃん!?」

 

 

な、なんだ!?撃たれた!?どっから撃たれたんだ?!?さっきの大きい魚が撃ってきたのか?

背中と足に砲弾をくらっているように見えた、少しやばい気がする。

 

 

「だ、大丈夫!?島風ちゃん!」

 

「ちょっとまずいかも…足がやられちゃった…」

 

「なっ」

 

「当たりどころが悪かったなぁ…」

 

 

魚の方を見ると口の中に大きい砲身から煙が出ているのが見える。やはりあれが砲撃してきたのだろう。ということはあの魚こそが件の深海棲艦というやつだろう。その後ろの人型のもそうなのだろうか?

 

島風は額に脂汗をかきながら、深海棲艦を見つめている。相当痛いのだろう。そりゃそうだ、まだ中学生ぐらいの子供がそんな激痛に耐えれる方がすごいよ。

 

そんな中でも島風は冷静に俺に指示を出す。

 

「いい?電ちゃん。1度鎮守府の方に戻って。私はここに残って敵を引き付けながら無線で応援を呼ぶから。」

 

「で、でも…」

 

 

島風の話し方がさっきまでの子供っぽい感じの話し方ではなく、真面目に喋っている。それほどまずい状況だということだろう。

 

 

「ここで2人で死ぬか、私だけ残って応援を待つか、その二択しかないの。だからわかって?ね?」

 

 

俺に言い聞かせるように言う島風はどう考えても無理をしている顔だ。

島風は今演習用のペイント弾しか持っていないはずだ。島風1人ではあの深海棲艦達に勝つのは難しいし、応援を待つにしてもここから鎮守府はかなり離れている。しかもこの雨の中応援に駆けつけるのも難しいだろう。

どう考えても島風が助かるわけが無い。

だからと言って俺が残っても死体が増えるだけだ。

 

だから俺は…

 

「さぁ行って!電ちゃん!」

 

「…」

 

 

せめてもの抵抗か、ペイント弾を深海棲艦達に撃つ島風。

俺は…

 

 

 

俺は島風に近づいて、足払いで転倒させ、足と頭を抱えて逃げることに決めた。

いわゆるお姫様抱っこだ!

お姫様抱っこの状態で反転し、そのまま逃げ出す。

 

「ちょっ!ちょっと電ちゃん!?下ろしてよ!」

 

「女の子置いて逃げるなんて死んだ方がマシなのです!」

 

 

体は女になったが、心はまだ男だ。流石にこんな小学生みたいな女の子置いて逃げるなんて恥でしかない。そんな生き恥晒すぐらいなら死んだ方がマシだよ!

 

 

深海棲艦共も、そのまま砲撃しながら追いかけてきている。 しかし、こっちも走っているのでなかなか当たらない。

 

 

「もう…どうなっても知らないからね、電!」

 

「ふふっ 了解なのです!電に任せるのです!」

 

 

そう島風は少しにやっとしながら嬉しそうに言うと、鎮守府への通信を始めた。

 

 

「こちら訓練中の島風!応答願います。」

 

「…あ、提督!現在敵深海棲艦と戦闘中。しかしこちらは実弾を持っていない私と新人の電しかいません。救援を要請します!」

 

「位置は…天候が悪く、鎮守府からだいぶ離れたところとしか分かりません」

 

「はい、こちらもできる限り鎮守府方向へ逃走します。では、よろしくお願いします!」

 

 

お、通信が終わったみたいだ。俺には島風が喋っている内容しか分からないので、一応聞いておく。

 

 

「どうでしたか?」

 

「うーん正直、現在位置が分からないと救援に行くのは難しいって」

 

「そうですか…」

 

「まぁ…とりあえず逃げるしかないねー」

 

「了解なのです!」

 

 

息も荒いし、顔の表情からかなり無理をしているのが伺える。それでもきっと島風は俺を心配させまいと、なんでもないかのように笑っている。なんとしてでも逃げなくちゃな。

まっすぐに狙ってきた砲弾を左に避けながら、俺たちは降りしきる雨の中、直感で鎮守府の方に逃げてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「次!右から来てるよ電!」

 

「くっ!」

 

 

俺がさっきまでいたところに大きな音とともに水柱が上がる。もうちょっとで当たるところだった。

連絡してから15分、俺たちは何とか逃げ回っているがまだ援軍が来る気配はない。

あいつらは容赦なく弾丸を俺たちにぶち込んでくるので逃げるのに精一杯だ。俺も一応なんとか応戦はしているがなかなか当たってくれない。

 

島風は羽のように軽いし、艦娘パワーがあるとはいえ、この大雨の中で人ひとり抱えて走るのは相当辛い。波も荒く、そろそろ速度も維持するのも難しくなってきた。

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

「また来たよ!左に避けて!」

 

 

あ、無理だこれ。避けれない。

そう感じた瞬間俺は、スピードを緩めて島風には当たらせまいと、お姫様抱っこの状態から空中へ放り投げた。

 

 

「ちょっ!?」

 

 

いきなり空中に放り投げられた島風の驚いた顔を見た瞬間。爆発音と共に、頭と背中にまともに2発、砲弾を受け、鉄球をぶつけられたような強い衝撃と共にまるで背中の皮膚を丸ごと焼かれたような痛みが走る。

 

「ぐぅっっっ!!!!」

歯を食いしばって叫びたいのを我慢する。今叫んだら泣きわめきそうだ。島風の前でそれだけは勘弁したい。

 

これまでの人生の中でも一二を争うレベルの痛み。そりゃそうだ、日本に住んでいて砲撃されるなんて経験はほとんどないだろう。

 

身体中に嫌な汗をかきながら痛みを我慢する。が、痛いものは痛い。この感じだと血は出ていないが多分打撲の跡は赤黒く残っているだろう。そういえば島風も血は出ていなかったような気が…

 

 

「…ま」

 

これはまずい。足にダメージはないが背中の痛みでまともに動けそうにない。思考回路も正常に機能してくれそうにない。

 

「…づま」

 

どうしよう、どうしようどうしようどうしよう

打開策を考えようにも足が動かなければ何もできないし、俺の砲撃では敵は倒せそうにない。どうしようもない。

このままじゃ俺も島風も死んじゃう。

 

 

「電!後ろ!」

 

「はっ」

 

島風の声で俺は現実逃避から現実へと引き戻された。

何とか体ごと後ろに振り返るとあと5秒ぐらいで深海棲艦が俺に全速前進で突っ込んで来るところだった。

 

 

「あっ…」

 

 

あと約3秒でぶつかる。

その瞬間何故か俺の昔の記憶が頭をよぎった。母親や父親と過ごした記憶、親友と過ごした記憶、小中高での楽しかった記憶、中学二年生頃のちょっと痛々しい記憶、受験の時の苦しかった記憶、ちょっと気になってたあの子に告白してこっぴどく振られた時の記憶、親友とバカやって怒られた時の記憶等、大切な思い出からしょうもない思い出が鮮明に蘇る。

中学二年生の黒歴史は思い出したくなかったけどな。

あぁ、なるほどこれが所謂、走馬灯か…

 

 

「早く避けて、電!」

 

 

突っ込んでくる深海棲艦が所々ピンク色に染まっていることから島風がペイント弾で応戦してくれていたことが伺える。ありがとう島風。

 

あと1秒。もう目の前に迫ってる。

敵は砲撃ではなく突進を選んだようだ。

あぁ、これは

 

死んだわ

 

 

0。

衝突の勢いで俺の体が雨風ととも上空へ舞う。

このボロボロの状態で海に落ちたらもう助からないだろう。

 

あぁ、転生した翌日に死ぬなんてついてないなぁ… 次また転生出来たら平和な世界がいいな…

 

落下しながら馬鹿なこと考えていると、海面が近づいてきた。

 

海面に俺の顔が映る頃、完全に落切る前に髪から垂れ落ちた水滴が水面を揺らす。

 

そこで俺の意識は古いテレビのように頭の中でぷつんっと音を立てて消えてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『        』

こえが、、きこえた。




2ヶ月強待たせてこれ?とか言わないで…

次回序章ラストです
まぁ完結まで頑張りますので気長にお待ちください!

感想、誤字脱字などの指摘等よろしくお願いします!
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