ポケットモンスター 鋼ノ栄光   作:怪猫蜜佳

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12,修行編、技パート2

 2番手はメタグロス。的から離れた位置で前の右腕を振り上げると少し後ろに引き、勢いよく前に突き出した。するとメタグロスの腕が風を切る音が響き、その直後に巨石がちょうど中心くらいの位置からヒビが入り一気に砕けた。

 

 そして次に今砕いた巨石の近くにある別の岩にの方を向くと体を大きく動かし、今度は地面へ上から下に振り下ろすように両腕を叩きつけた。すると向いていた方にあった岩石が上から真下まで縦一直線に割れた。それを見た後最初と同じように腕を振るうと割れて2つになった岩石も最初のと同じように粉々に砕けた。

 

 メタグロスもルカリオと同じで課題を2パターンでクリアしている。うちの子たち優等生すぎるな。しかも不可視の攻撃っぽいし勘が鋭いポケモンかエスパータイプじゃないと初見で回避するのはほぼ不可能なんじゃないかな。

 バリアはどうなってるか分からなかったけど2種類の技術を新しく習得しただけで成果は十分すぎる。

 

 そして3番手はギルガルド、なんだけど。アタッカーのルカリオとクチート、器用なメタグロスに対してギルガルドとボスゴドラは役割がタンク寄りだから耐久力を上げるのが課題だったのになんでルカリオ、メタグロス、クチートの3匹と同じ場所にいるんだろう。

 

 そう少し困惑しながらギルガルドの方を見ていると、高く浮いた後ブレードフォルムに変化し、剣身が輝くと元の剣より2回り近く大きな光の刃に変化した。

 

 そして周囲から色とりどりの光の粒子や帯のようなものをどんどん取り込んでいき、それが少し続いたところで剣先を上に向けるとその時点で光の流れが止まり剣の周りに纏われる。

 

 そしてそれを岩のある方向に向けて振り下ろすと剣身の光が岩に向かって放たれ、光のビームのような斬撃が岩を両断した。

 

 なんか今の攻撃見覚えがあるような気がする。僕が見たのでは技名叫んでた気がするけどちゃんと見てたわけじゃないからなんて言ってたか覚えてないや。それとギルガルド、大技を撃ったと思ったらいつの間にかシールドフォルムに戻ってる。

 もしかしてブレードフォルムで攻撃して終わったらシールドフォルムで相手のわざを受けられるのかな?

 

 そしてビーム斬撃を撃ってシールドフォルムに戻ったギルガルドはそのまま浮いている。すると近づいたクチートが跳躍しほのおのキバを叩き込んだ。

 つるぎのまいの補正無しとはいえ数少ないギルガルドに効果抜群のタイプのわざで特性"ちからずく"といのちのたまの補正が乗った一撃。

 

 しかしそれが直撃したのにも関わらず、ギルガルドは小さな焦げがギリギリ見えるかどうか程度の傷しか負っていなかった。これならあのドラパルトとも戦えそう。

 

 そして次は4番手、残り2匹のうち1匹、ボスゴドラ。なんだけど、ボスゴドラは手持ちの中で体力満タン状態異常無し1対1で戦ったら1番勝率良いんだよね。捕まえた時点で既に手持ちの中で1番強かったし。

 

 そんなボスゴドラは少し歩いてルカリオ、ギルガルド、クチートの3匹と向かい合うと、まずギルガルドの多分せいなるつるぎだと思われる光の剣が振るわれるがそれを左腕でで受け止めた。

 そしてその後跳躍したルカリオが上空からはどうだんをグミ撃ちで連射すると受け止めていたギルガルドを腕を振るうことで遠くに吹き飛ばし、両腕をくっつけて上半身と頭部を守る大きな盾のようにすることで全弾受けきった。

 

 そして上半身と頭部を守っていた腕の構え解いた瞬間、ギルガルドとルカリオに意識が向いている間に駆け寄っていたクチートが下からすくいあげるように炎を纏った大顎を振るう。しかしそれをボスゴドラは左手で弾いた。弾かれたクチートは2度3度と大顎を振り回すもボスゴドラはそれらを全て両手を使って弾いた。

 

 今の組手を見た感じボスゴドラはルカリオ達と比べて派手な大技は無さそうだけど代わりに技術面が成長してる。おかげで元々単騎としての戦闘力はかなり高かったボスゴドラの強さが更に増した。

 

 もう伝説、幻クラスのポケモンとか1部のトレーナーの手持ちにいる通常個体から逸脱した特殊個体って言われるようなポケモン以外には1対1なら負ける事はなさそう。

 

 そして最後、5番手はクチート。1歩前に出ると、その瞬間足元から空高く火柱が上がった。

 

 しかしその炎はメガシンカを使用した時に発生する殻のようにクチートの体を覆う。そして完全に姿を覆い隠した直後、内側からそれが弾けた。中のクチートが少し大きくなったように見える。

 

 さらに弾けた炎の殻が形を変え、一振の炎でできた短刀と6本の炎の剣に変化すると正面に短刀、その左右に3本ずつの剣がクチートの周りに円を描くように浮かんだ。

 

 そしてクチートが目の前に浮いていた短刀を手に取ると6本の剣が周囲を回転し始める。それからクチートが短刀を振るい、剣と共に舞い終えると炎の剣は両手両足、胴、大顎の6箇所に剣先を向けた状態で1度止まり、そこから勢いよく突き刺さるように同化した。

 

 そして手に持っていた短刀もその形を解くと大顎と同じ形に変化し元からあった大顎の付け根の横にくっついたことでメガシンカの時に近い見た目になった。

 

 炎の剣が同化した両手両足と胴体、大顎の見た目は、まず手足と胴は炎が上半身と下半身でそれぞれ暗い赤と黒に色を変えて振袖と袴のような形で全身を覆ったことで手足の先だけが見える状態に変化し、大顎は完全に炎に覆われて一回り大きくなり、もみあげのように見える部分は先端の少し上に髪飾りのように小さな火の玉が着いた。

 

 そしてその状態でクチートが横向きに腕を振るうと炎でできている方の大顎がまるで蛇のように伸び、牙が並ぶその口を開けると残っていた巨石に噛みついた。そして岩の一部を噛みちぎると口を離し、また別の箇所に噛みついてはそこを噛みちぎると言ったことを何度も繰り返す。最終的にそれは岩がばらばらになるまで続いた。

 

 炎の蛇が岩をばらばらにした後は残っていた巨石に視線を移すと、元からあった方の炎を纏った大顎にさらに桃色の光を纏わせるとそのまま走り出し、巨石の前で跳躍すると全身を回転させその勢いを乗せて大顎を叩きつけた。

 

 すると巨石は激突した場所を起点に放射状のヒビが入りバラバラになった。そして叩きつけた時の衝撃で弾かれたクチートは空中で姿勢を整えるとバラバラになった岩の中で大きいもの目掛けて大顎を振り下ろし砂や小石程度の大きさまで砕いた。

 

 そして着地すると身体と大顎を覆っていた炎と大顎を形作っていた炎は一気に霧散し、後には元の姿に戻ったクチートが立っていた。

 

 クチートは残っていた小さな火種を払うとコルスの方へ駆け寄る。そしてドヤァっと言う擬音が聞こえそうな自慢げな表情を浮かべて手を伸ばしコルスが抱き上げると自分の体を安定させるように首に手を回し、大顎も引っ掛けて自分の位置を固定すると胸元に数度頬を擦り付けると自分でやったとはいえ本来効果抜群な炎を体にも受けていたせいかそのまま眠った。

 

 はがねタイプの中でも生物寄りな見た目をしているクチートは普段生物特有の温かさと鉱物の冷たさが共存している。しかし今はさっきまで炎を纏っていた影響で生物特有の温かさとほのかに残る炎の熱がじんわりとした温かさを感じさせる。

 

 クチートも完成させたのね。お疲れ様。

 

 そう思った時メタグロスが横に来て代わりにクチートを受け取ろうとする。

 

「ん、いいよ。ありがとね。クチートの分もあるけど乗って大丈夫?」

 

 それをコルスは感謝と共に断ると片手でメタグロスを軽く撫でてそう問いかけた。するとまるで任せろと言うようにメタグロスは片腕を振り上げる。

 

 その答えを聞いたコルスはルカリオ、ギルガルド、ボスゴドラをボールに戻すとクチートを抱えたままでメタグロスに乗った。

 

 そしてエンジンシティ入口でメタグロスから降りて中に入るとそのままポケモンセンターに向かい全員回復してもらった。

 

 なおポケモンセンターに入って全員分のボールを預けるまでクチートはずっとコルスにくっついたままでいた。そして帰ってきた5つのボールを受け取った後はポケモンセンターの一室に泊まるために移動する。

 

「出てきて、クチート」

 

 そして部屋に入ったところでボールを揺らしてアピールしていたクチートをボールから出すと毎度お馴染みの定位置に登ってきたためコルスもいつもと同じように抱き抱える。さらにその状態で1階の部屋を借りたおかげで出せるボスゴドラといつものルカリオ、メタグロス、ギルガルドをボールから出した。

 

「さてと、今日で修行も一段落した事だし明日は朝から羊師匠(バイウールー)に挑んでお昼休憩の後にアラベスクタウンに飛んで少し時間を開けてからジム戦に挑もうと思ってるんだけど、皆はどう思う?」

 

 そしてそう聞くとメタグロスは了承の意を表すように片手を上げ、ルカリオはこくりと頷くとギルガルドはブレードフォルムに変化して両腕と盾で丸を作った。うん、地味に器用だ。そしてボスゴドラは体を丸め気味に立ってる状態でメタグロスと同じように片手を上げた。

 

 最後にクチートの意見を聞くために視線を向けると、ちょうどこっちを見てたクチートと目が合った。僕の頭の位置が高いことでクチートが上目遣いみたいになってるからそのせいで少しクる物があるね。

 

 そしてクチートも頷いたことで明日の予定が決まった。

 

 明日は出来るだけ早くにワイルドエリアに向かいたいから今日は早めに寝ることにしよう。そう思ってルカリオ、メタグロス、ギルガルド、ボスゴドラをボールに戻してクチートも戻そうとしたらボールから出る光を躱された。そしてボールを向けたまま近づくとイヤイヤと言うように首を振った。

 

「んー、それじゃ一緒に寝よっか」

 

 そしてそれを見たコルスがクチート用のボールを他のボールと同じ位置に戻してそう言うとそれまでの表情とは一転して笑顔になりベッドに飛び乗った。

 

「まぁリオルとダンバルも昔はこんな感じだったしね。嫌がるのを無理やりボールに戻すのもちょっとアレだし」

 

 それを見てルカリオがまだリオルだった頃とメタグロスがまだダンバルだった頃を懐かしみながら壁側で横になってるクチートの隣に寝転がると部屋の電気を消し、そのままクチートとお互いにくっつきながら眠りについた。

 

 

 




 今回のクチートはアニポケAG編トクサネジム回のオオスバメ並にタイプ相性を気合いと意志力でねじ伏せてます。

 次回のバイウールーリベンジ回の後アラベスクジム前時点でのステータスを区切りとして投稿します。
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