ラテラルタウンまで戻ってきた。寄らずにそのままナックルシティを通ってキルクスタウンに向かっても良かったかもしれないけど、ここのマーケットはたまーに掘り出し物があるから無視した時にたまたまメタグロスナイトが市場に出てて寄らなかったせいで買えなかったってことがないようにするためにも念の為に寄った。
今は前回のバトルで出番が無かったクチートと一緒に掘り出し物が無いかマーケットを覗いている。
すると前から見た事ある顔が歩いて来た。記憶にある見た目と比べて服装とかは若干変わってるけど間違いないと思う。
「あっ、コルスさん!」
「ちょっとどうしたのユウリ?ってこちらの人ってまさか・・・・・・」
そこに居たのはやっぱりユウリ。目が会った瞬間実家のイーブイ並にすぐ距離を詰めてきた。そしてユウリの後ろからもう1人の女性小走りでこっちにやって来た。
その女性はハートの飾りを散らしたオレンジ色のふわっとしたサイドテールに頭にサングラスをかけて丈が短いせいでおへそが見える緑色のニットと茶色のコート、水色のジーンズと緑がかった青色のブーツを身に着けて傍にワンパチを連れている。
ユウリのお姉さん・・・・・・は無いか。仲良さそうだけど顔立ちは似てないし。
「こんにちは。どうも、コルスです」
「やっぱり!ルリナから聞いたはがねタイプだけでジムリーダーを撃破して行ってるチャレンジャー!あっ、私ソニアと言います。ポケモン博士の助手をやってるわ。よろしくね」
目を輝かせて近づいてきた女性。ソニアさんって言うらしい。ルリナさんからってことは見た目的に歳も近そうだし同期か何かかな?
「はい、よろしくお願いします。・・・・・・ユウリはラテラルジム帰り?」
「うん!コルスさんはアラベスクジム帰り、ですか?」
ユウリもサイトウさんに勝ったんだ。あと敬語苦手そうだね。僕としては歳も近そうだから敬語は別にいいんだけど。
「ユウリは敬語抜きの呼び捨てでいいよ。歳も近いだろうし気にしないから」
「わかった。コルスって呼ばせてもらうね!」
そんな風にユウリとの距離が少し縮まったところでソニアさんが何か用事を思い出したのかユウリを連れてラテラルジムの横にある階段の方に向かっていった。ユウリが何か言いたそうにしてたから掘り出し物を探しながら少し待ってようかな。
コルスがそう考えたところで階段の方からかなり強い力によって何か硬いものが粉砕されたような爆音が聞こえてきた。
周りの住民はその音に驚き混乱し始める。そしてコルスはそんな住民たちを横目にクチートをボールに戻して階段を1段飛ばしで駆け上がると上の方が広場になっていて、そこには大きな象のような見た目をしたポケモンとジムチャレンジが始まった頃に会ったメリープヘアの同年くらいの少年がいた。確か名前はビー・・・・・・ビート?だったはず。
そして象型ポケモンの奥には謎の模様か絵かわからない何かが描かれている壁があり、そこにひと目でわかる程大きなヒビが入っていた。
壁画の前で仁王立ちするユウリに対してビートの方は手のひらと膝を地面に地面に着いている。ソニアさんはユウリから少し離れたところに普通に立ってるからバトルでもしたのかな。それにしては決着が着くのが早い気がする。
音が聞こえてクチートを戻して急いで上がってきたのにもう終わってるとか何匹対何匹でバトルしたのか分からないけどビートのポケモンは全員一撃で沈められてそう。
「ビート選手!」
突然そこに聞き覚えのない女性の声が聞こえてきた。やってきたのはリーグスタッフを数人引き連れたローズ委員長と確かその秘書ってネットで見たオリーブさんだった。ローズ委員長達にに気づいてゆらりと立ち上がったビートの方を向くと続けて口を開いた。
「ローズ委員長のダイオウドウをお借りしたいって何事かと思えば・・・・・・まさか遺跡を壊すだなんて!」
チラリとヒビが入っている壁を見ながらそう言うオリーブさん。あ、なんか変な落書きが書かれた壁としか思ってなかったけど遺跡なんだ。うん、そりゃあ怒るわ。
「1000年先の未来に比べてこんな遺跡が何だと言うんですか!?そんなあまいかおりよりも甘ったるい考えで委員長をサポートできますか?なぜ秘書をしているんです?」
ビートの方はそれに対して嘲笑するような表情でそう言った。ちょっと待って欲しい。いきなり1000年後とか言われても話についていけないんだけど。
そう思ってたら2人が話してる間黙っていたローズ委員長が静かに口を開いた。
「ビートくん。声を絞り出すけれど本当に残念ですよ。たしかに幼い頃、孤独だった君を見出した。才能を伸ばすためトレーナースクールにも通わせたし、昔のわたくしを思い出しチャンスも与えましたよね。ですが遺跡を壊すような、ガラルを愛していない・・・・・・君のような選手はジムチャレンジにふさわしくない!」
「追って処分を決めるからすぐナックルシティに戻りなさい」
ビートがこんなことをしたのが本当に悲しいといった風な表情と声音でそう言うローズ委員長。
「嘘・・・・・・ですよね?」
それを聞いたビートがプルプルと震え、目を見開いて絞り出すように声を出した。
・・・・・・うん、事情は分かった。恩人である委員長に報いようとしたら暴走しすぎた、と。
まぁよくあるって言えばよくある原因だけどやらかした後だからビートが悪くない、とは言えないよね。
「僕が失格ということは選んだ貴方のミスですよ?100ある選択肢の中でもっとも最悪のチョイスです!」
「ビートくん。本当に残念だ」
「ビート選手。貴方が集めていたねがいぼしは預かっておきます」
最後にローズ委員長に向けて叫ぶもその言葉と共にリーグスタッフに連行されていくビート。
「ソニアくん。ユウリくん。コルスくん。とんだトラブルでしたね」
「こんな形でジムチャレンジャーが消えていくのは寂しい限りだが、大会はフェアでないとね。じゃあ二人とも、期待しているよ」
そう言って去って行くローズ委員長とそれに続くオリーヴさん。うーん・・・・・・完全に悪い人って感じじゃなさそうなんだよな。
オリーブさんはローズ委員長至上主義って感じだけど大規模イベントの主催者とその秘書っていうよくあるタイプだと黒幕ポジに居そうな人達だけど悪人では無さそう。
なんか横ではユウリがビートと戦えなさそうなことを残念そうにしてるけど。ユウリってこんなにバトルジャンキーだったっけ?残念そうにしつつもこっちをチラチラ見てくるし。
「ねぇ2人とも。遺跡は無事かしら?」
そう、ソニアさんの台詞を聞いたて振り向いた直後、ガラガラと音を立てて遺跡の壁が崩れ、中から異様なものが姿を現した。
崩れた遺跡の中から現れたのは剣と盾を加えた犬か狼のようなポケモン?と王冠っぽいものを被った少し豪華な服装の人間の像。
それを見たソニアさんがテンションを上げてたから巻き込まれる前に降りてきた。残りのマーケットを見てキルクスタウンに向かおう。
そう思って掘り出し物を探して気になったのをいくつか買ったりしているとどこからか走ってきたワンパチが僕の足元をクルクル回り始めた。うーん?多分これソニアさんの所のワンパチだよね?
まぁとりあえずモフろう。実家のイーブイをモフる中で鍛えたテクを見せる時。ワンコワンコしてるポケモンは珍しいからモフりがいがある。
「あっ、いた!コルス!」
ワンパチをもふもふ撫で撫でして戯れてたらユウリが走ってきた。もしかしてワンパチが来たのは足止め目的だった?
「どうしたのユウリ。そんなに慌てて」
「はぁ、はぁ。・・・・・・私と、バトルしてくれないかな!?」
息を切らせて走って来たと思った少し息を整えてすぐそう言うユウリ。バトルジャンキーが進行してる。
「うん、いいよ。ルールはジムと同じ5VS5のやつでいい?」
「うん!前バトルした後色んなポケモンを捕まえてきたんだ。今回はコルスに勝つよ!」
▽ポケモントレーナーの ユウリが 勝負を しかけてきた!
「行って、セキタンザン!」
「行くよ、ギルガルド!」
お互い最初に繰り出したポケモンはユウリがセキタンザンで僕がギルガルド。前戦った時に手持ちにいたトロッゴンの進化系。そしてセキタンザンはいわ・ほのおタイプ。こっちはいわタイプの弱点を突けるけどほのおタイプで弱点を突かれる。
「セキタンザン、ステルスロック!」
バトルが始まってすぐユウリのセキタンザンがフィールドに不可視の岩を浮かべた。これで交代する度に僕のポケモンにダメージが入る。交代できる回数が制限される。
「ギルガルド、せいなるつるぎ!」
「受け止めてお返しにほのおのパンチ!」
ブレードフォルムに変化したギルガルドが体を光らせて斬りつけるが両手で受け止められた。その直後背中の石炭から蒸気が吹き出し、続けて返しのほのおのパンチが直撃する。普通のほのおのパンチより炎の勢いと衝撃が強い。
多分もちものがじゃくてんほけんかいのちのたまみたいな攻撃力を上げる道具を持ってる。
その結果、効果抜群のわざが直撃したのにも関わらずピンピンしてるセキタンザンに対してギルガルドはふらついた後なんとか持ち直した。
かたい。硬くて堅い。2倍弱点の効果抜群わざでダメージがこれだけだと倒すまでに耐久が必要になりそう。
「ギルガルド、ジムでしたみたいにラスターカノンを連射!」
とりあえずトゲキッス相手にしたアレで少しでも動きを停めつつダメージを与えようとする。
「さらに続けてせいなるつるぎ!」
そしてせいなるつるぎを再び直撃させる。しかし2度の効果抜群わざの直撃でも受け止める体勢が崩れる程度のダメージしかない。一応ラスターカノンが檻みたいになってるから当たる度に少しづつダメージが入ってるけどいつまでかかるか。
「ギルガルド、しょうりのおうけん!!」
ギルガルドが剣先を上に向けると剣身が輝き始めて巨大な光の刃が発生し、その状態で斬りつけるように剣身を振り下ろすとそこからまるで光線のような光の斬撃がセキタンザン目掛けて放たれる。
「だいもんじ!『束ねて』ストーンエッジ!」
それに対して大の字に広がる炎の塊のだいもんじと通常のいくつか鋭く尖った岩石では無く1つの先が尖った巨大な岩の塊になったストーンエッジが光の斬撃を迎え撃つように放たれる。
1つの特技と2つのわざが激突し、相殺されるがその反動によって生まれた風圧で土煙が起こる。
「10まんばりき!」
特技を撃ったことでシールドフォルムに変化していたギルガルドに向けて土煙を抜けてきたセキタンザンがその腕を振り下ろす。
特技を使った後なのとシールドフォルムだったことでダメージは軽減されているはずだが勢いよく地面に叩きつけられたギルガルドはかなりダメージが蓄積しているようで明らかに浮いている高度が低い。
「かげうち!」
「ほのおのパンチ!」
そして、ギルガルドの影と繋がっている自分の足元の影から伸びる刃を受けながらセキタンザン放たれたほのおのパンチがギルガルドに直撃して気絶し、戦闘不能になった。
「よしっ!まず1体!」
「おつかれギルガルド。行ってきて、ルカリオ!」
交代して繰り出すのはルカリオ。場に出た直後ステルスロックによって微量のダメージを受ける。もしもきあいのタスキ持たせてたら今ので効果が無くなるって考えるとステルスロックは面倒くさい。
「───はどうだんからボーンラッシュ!」
「セキタンザン、だいもんじ!」
セキタンザンから放たれただいもんじが広がる前にルカリオのはどうだんがぶつかることで炎の塊を消失させ、だいもんじを撃った直後で隙があるセキタンザンに両手に形成していた棍棒のラッシュが浴びせられる。
1発1発の威力はあまり高くないとはいえ4倍のタイプでしかもそれが連続して打ち込まれることで受け続けるセキタンザンが苦しげな表情を浮かべる。
「頑張ってセキタンザン!ほのおのパンチ!」
その言葉と共に腕に炎を纏わせたセキタンザンが加速し、ルカリオに迫る。
「叩き込む!はどうだん!!」
対するルカリオは1度バックステップで距離をとると、両手に波導を纏ってセキタンザンに向かって駆ける。
そしてセキタンザンの前で1度両手の掌を合わせ、両手の波導が右手に集中させるとその手を握りこみ、ほのおのパンチを躱してセキタンザンにその拳を叩きつける。その動きは掌を合わせて拳を叩きつけるまでコルスとルカリオでリンクしていた。
叩きつけられた波導はその瞬間炸裂し、セキタンザンの巨体を吹き飛ばした。吹き飛ばされたセキタンザンは地面に落ちるとそのまま気絶し、戦闘不能になった。
セキタンザン ♂ Lv47
特性:じょうききかん
わざ:ほのおのパンチ
だいもんじ
ストーンエッジ
ステルスロック
※
ソーラービーム
10まんばりき
もちもの:じゃくてんほけん
【裏特性】
『スチームトリガー』
自分がほのおタイプかみずタイプのわざ、特技を使用した時、すばやさが1段階上昇する。みずタイプのわざ、特技によって受けるダメージを1/2にする。
【技能】
『チェンジショット』
相手に向けて特殊わざを放つ時撃ち出し方を変えることが出来る。
例:ストーンエッジを通常のいくつか同時に放つ撃ち方からまとめて1つにして撃ち出すのに変えるなど。
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