ぐぅ、今までで1番の強敵だった。出来ればもう二度とやりたくない。ラテラルジムのジムミッションは予想外の方向で強敵だった。なんで落ちながら左右に回ったり吹き飛ばされたり縦横無尽に行ったり来たりしないと行けないんだ・・・・・・
フィールド前の控え室で寝転がりながら回復しつつ今回使うポケモン達のコンディションを確認する。
道中ジムトレーナーを一掃したクチートは問題無い。まず最初はニダンギルで様子を見てその後クチートと相手の手持ちを見て選んだポケモンで挑むとしよう。
そう決めて立ち上がり、控え室を後にする。体調は万全の時と比べたら悪いけどこのくらいなら問題ない。
『本日のラテラルスタジアム第一の挑戦者は背番号303!あの炎の男を超えたはがねつかい、コルス選手!対するはジムリーダー、サイトウ!両者使用可能なポケモンは4体までのシングルバトルです!』
中心で待つのは生まれつきと言うより少し日焼けしたような感じの褐色の肌に灰色の髪をした上着のジャージを結び、中の黒いシャツを出している女性にしてはがっしりとした印象の少女。背番号193。ガラル空手の申し子・サイトウ。4対4か、これまでのバトルで使ってきたポケモン総出撃になるか、それとも相手を止められなくてあいつを出すことになるか。
「ようこそジムチャレンジャー。私はサイトウです。貴方達の心、どんな攻撃にも騒がないのか、私が試すとしましょう」
▽ジムリーダーの サイトウが 勝負を しかけてきた!
アンダースローで投げられたボールから繰り出されたのはカポエラー。地面に降り立つとすぐに頭の角を地面に立てて回転し始めた。
「いけ、ニダンギル。リフレクター!」
かくとうタイプは物理使いが多いからまずはリフレクターを貼る。
「バレットパンチ!」
先制技を使ってくるもリフレクターでダメージ半減。しかもはがねタイプのわざだから実質全然効いてない。
ゴーストタイプでメインウェポンが効かない上先制技も効果今一つ。その上リフレクターで物理技のダメージが半減。できる限りのメタを貼ったことでサイトウは表情を苦々しげに歪める。
しかし深呼吸するとカッと目を見開いた。
「カポエラー!連続でビルドアップからぶんまわす!」
攻撃力と防御力を二段階ずつ上げて放たれるのは数少ない効果抜群のタイプであるあくタイプのわざ。物理技だからリフレクターの効果が発動するも攻撃力が上がっている上効果抜群だから壁と能力ランク補正無しで普通に食らうのと変わらないダメージが入る。
「ニダンギル、いわなだれ!」
「みきり!」
目くらましと後退の時間稼ぎようを兼ねてにいわなだれを放つもそれは見切られてダメージが入らない。
・・・・・・強い。初手からメタを貼ってなお苦戦している。
「つるぎのまい!」
「バレットパンチ!」
つるぎのまいをバレットパンチで妨害しようとするもダメージが小さいおかげで妨害にならない。そして舞い終えたところで攻勢に出る。
「周りを囲んでかげうち!」
この間ワイルドエリアでロコンに使ったかげうちの応用。
ニダンギルが伸ばす影の軌道をある程度弄れるからできること。カポエラを囲うように影を伸ばしてそこから断続的に影の刃を伸ばしていく。
見切りで防ごうとするも同じタイミングで来るわけじゃないから見切りの効果が切れてから伸びてきた刃で切り裂かれる。これで等倍ダメージ。
「ビルドアップ!ぶんまわす!」
そうしたところでまたビルドアップを積んで殴ってきた。これで三段階、倍率は2.5倍。そしてとうとうリフレクターを貫通して抜群技に近い威力を出し始めた。
「連続でつるぎのまい」
もうニダンギルの残り体力が少ない。だからここで1匹持っていく。
2回のつるぎのまいを重ねることで攻撃ランクが最大になる。
「決めろ!ニダンギル!かげうち!!」
放たれた最大威力のかげうちからこれまでとは桁違いな規模の影が噴き出した。
「カポエラー!ストーンエッジ!」
圧倒的な量の影はカポエラーが飛ばす尖った石諸共カポエラーを呑み込む。
そして噴き出した影が消えると目を回して気絶したカポエラーが倒れていた。
「・・・・・・いきなさい、ゴロンダ!」
出てきたのはあく・かくとうタイプのゴロンダ。
「ニダンギル、リフレクター」
「つじぎり!」
リフレクターを貼り直したところでゴロンダの黒いオーラを纏う手刀によって倒れた。
「いけ、ルカリオ!」
次に出すのはルカリオ。フェアリー4倍弱点だがクチートはまだ温存しておきたい。それにかくとうタイプ持ちの中では珍しいかくとうタイプが弱点のポケモンだからルカリオが活躍する。
「いくぞルカリオ!はどうだん!」
構えた両手に波動を集めて放つ。
「繋ぎなさい!バレットパンチ!かみなりパンチ!」
それに対するゴロンダは一瞬加速するとまず右手ではどうだんを殴りつけた。少し押されているもののほとんど拮抗していると言えるような状態。
そして左手が光ると、黄色い稲妻を纏い、なんと今まで右手で抑えていたはどうだんを下から殴り飛ばした。
・・・・・・師匠の言ってた"技術"か。右手でバレットパンチを発動したまま左手でかみなりパンチを使っていた。普通のポケモンはわざを連続して使うならともかく別の技を同時に使ったりできないはず。
「連続してボーンラッシュ!」
生み出した長い骨状のエネルギー棍を右手に携えゴロンダに肉薄すると棍を振り回して連撃をしかける。しかしそれはまるで次にどこを狙うかわかっているかのように最小限の動きで回避される。
「後退してはどうだん!」
「無駄です!ゴロンダ!」
そしてはどうだんを放つも同じように弾かれる。そしてかみなりパンチがルカリオに突き刺さった。
「ルカリオ!」
「ゴロンダは口に咥えた葉っぱで敵の動きを察知する能力があります」
「っ!ルカリオ、ゆっくり休んでて。頼む、クチート!」
ルカリオを戻して出したクチート。するのこっちを顔だけ振り返って来て目が合う。そしてじっとお互いに無言で見つめ合った。なんかクチートに激励された気がする。
人間の言葉で言うなら"しっかりしなさい"とか"私に任せなさい"とかそういう感じの。最初会った時に比べて今では強気になったけどやっぱり根っこの部分は優しい。
「ポケモンを変えようと今の貴方達にゴロンダは突破できません!ゴロンダ!バレットパンチからかみなりパンチ!!」
サイトウさんがそう言った後、大きく鳴き声を上げたゴロンダの両腕にそれぞれバレットパンチとかみなりパンチのエフェクトが生まれる。
・・・・・・ポケモンが覚悟を決めてるんだから気圧されてる暇はないよな。それに何より、ガラルにはがねタイプを広めるためにはこんなところで、ジムチャレンジ程度で立ち止まっている訳には行かない。
今まで服の下に隠していた、ペンダントを引き出してメガストーンが嵌っている飾り部分を右手で握り、胸元に押し当てる。
「絆を紡ぎ、進化を超えろ!クチート、メガシンカ!」
そしてそう言うとコルスが握っていたペンダントのメガストーンが輝いてそこから何本もの光が伸び、それに呼応するようにクチート顎の付け根に髪留めのようにして着けていたキーストーンから同じように伸びる光と繋がっていく。
そして全ての光が繋がるとクチートの体が一瞬輝き、その後すぐに殻のような物で覆われるとそれが内からひび割れるようにして砕け、その中から頭の大顎を2つに増やし、袴のような部分が黒く変化し、腕が袖のようになったクチートが現れる。
「その姿、なるほど。メガシンカですか。しかし相手にとって不足ありません!」
そう言ってクチートに視線を向けるサイトウさん。ガラルは他の地方と比べてダイマックスが存在する分そんなにメガシンカはメジャーじゃないけどジムリーダークラスになるとさすがに知ってるんだ。
「いくぞ、クチート!つるぎのまい!」
「ゴロンダ、つじぎり!」
クチートが周りに剣を浮かべたところでゴロンダがニダンギルを倒した時とは違い手刀では無く半透明な黒の長ドスのようなものを作り出すとそれを逆手に持って斬り掛かる。
「叩き込め!ほのおのキバ!」
それに対して舞い終えて攻撃力ランクが2段階上昇したクチートは頭の両顎の牙に炎を灯し、その炎を顎の外にも噴き出させた状態で片方の顎をゴロンダのつじぎりにぶつける。そしてその衝撃で2匹の周りのスタジアムの地面にヒビが入った。
そしてゴロンダが振るうつじぎりとクチートが炎を纏った大顎で放つほのおのキバが何度かぶつかり合い、鍔迫り合いのような状態になると互いに仕切り直すように後ろに飛ぶ。しかし距離が離れ切って間合い外になる前に、クチートが下から掬い上げるように炎を纏った大顎をゴロンダの体に叩きつけた。
その衝撃は凄まじく、後ろに飛ぼうとしていた自身の倍近いサイズに5倍以上の体重差があるゴロンダを真上に空高く吹き飛ばすほどの衝撃だ。下ではなく上に向かって放った攻撃だったから地面は無事だがもしも下に向けて放たれていたら最初のぶつかり合いの比じゃない程に大きなヒビが入っていたかもしれない。
「ゴロンダ!ふるい立てなさい!『そうけんしょうだ』!!」
そしてゴロンダは吹き飛ばされながらもその体からオーラを上げて攻撃力と防御力を1段階ずつ上昇させ、右手に銀色の光を、左手に黄色の稲妻を纏う。そして落下しながら両腕を後ろに引き絞り、真下のクチート目掛けて落下していく。
そしてクチートはそれを睨むように下からじっと見上げる。
「つるぎのまい!」
ゴロンダ落下してくる間に剣を浮かべて舞い終え、浮いていた剣がクチートに同化して攻撃力ランクがさらに2段階上昇する、これで攻撃力ランクは合計4段階上昇。攻撃力が3倍になる。
そしてゴロンダとの距離が迫り、引き絞っていた両腕から同時に放たれる掌底がクチートを襲う。
「撃ち抜け!じゃれつく!」
それに対してクチートは桃色のオーラを2つの大顎に纏い、それらを大きく振り回してゴロンダにぶつける。
ぶつかり合った衝撃で強い衝撃波が発生し2匹のわざは一瞬拮抗する。しかしクチートのわざがゴロンダの掌底を打ち破り、その体に大顎を強かに叩きつけた。
再び飛ばされたゴロンダは、今度は受身を取る事も出来ずに地面に落下してそのまま気絶した。
「・・・・・・見事、どんな攻撃もゴロンダで受け切ると考えていましたが、どうやらそれは私の驕りだったようです。ここからは私も本気で貴方に挑ませてもらいます!ネギガナイト!」
3番目に繰り出されたのはガラル地方のカモネギが進化したネギガナイト。明らかにネギがモチーフにしか見えない槍のような武器とネギの葉部分で作ったような盾が特徴のポケモン。あとなんか原種と比べてやけにキリッとした顔つきをしてる。
「いける?クチート」
ネギガナイトに対してそうクチートに聞くとチラリとこちらを見て任せろと言うように力強く頷いた。
「いくぞクチート!じゃれつく!」
「ネギガナイト!つじぎり!」
お互い同時に指示を出し、2匹が真正面からぶつかり合う。そしてネギガナイトが持つ黒いオーラを纏ったネギと桃色のオーラを纏うクチートの大顎が激突した。
ジムリーダークラスになると通常ポケモンの技容量である4つを超えて5つ以上の技を覚えたポケモンを使ってくる。なお4番目は5つ以上の技と"技術"を使うジムリーダーとしてはチュートリアルレベル。
キーストーンと通常持ち物は別枠で持たせることが可能、ダイマックス(キョダイマックス)とメガシンカの同時使用は不可。メガシンカポケモンのZワザ使用は可能という世界観です。
ルカリオ ♂ Lv43
特性:せいしんりょく
わざ:はどうだん
ボーンラッシュ
バレットパンチ
かみなりパンチ
もちもの:たつじんのおび
ニダンギル ♂ Lv41
特性:ノーガード
わざ:かげうち
つるぎのまい
いわなだれ
リフレクター
もちもの:きあいのタスキ
クチート ♀ Lv42
特性:ちからずく(ちからもち)
わざ:つるぎのまい
じゃれつく
ふいうち
ほのおのキバ
もちもの:いのちのたま(クチートナイト)
備考:いじっぱりという名のツンデレ。
メガシンカ個体。この作品においてメガシンカポケモンはキーストーンと別にアイテムを持ってバトルすることが出来るので剣舞を2回以上積んだ状態で効果抜群の相手に放つじゃれつくの威力がとてつもない。
カポエラ ♂ Lv40
特性:ふくつのこころ
わざ:ぶんまわす
バレットパンチ
ストーンエッジ
みきり
ビルドアップ
もちもの:たつじんのおび
ゴロンダ ♂ Lv41
特性:てつのこぶし
わざ:バレットパンチ
かみなりパンチ
しねんのずつき
つじぎり
ふるいたてる
もちもの:たつじんのおび
【裏特性】
『けんぎけつごう』(拳技結合)
拳を使う技を左右それぞれの拳で同時に発動し、任意のタイミングで攻撃することが出来る。
例:バレットパンチとかみなりパンチを発動し、飛行技をバレットパンチの方で受け止めてかみなりパンチを叩き込むなど。
【特技】
特技:そうけんしょうだ(双拳掌打)
分類:パンチわざ+パンチわざ
効果:威力120(100) 命中100
2つのパンチ技を両手で同時にぶつける。同じわざ同士の組み合わせでもでも違うわざ同士の組み合わせでも可能。
備考:素の技術を高めた受け個体。2倍弱点までなら素で耐える上、4倍弱点でも通常威力ならガードを高めれば受けきれる。第1関門のカブの次にすぐ第2関門があるのでジムチャレンジャーの半数近くはここで脱落しかねない。
ネギガナイト ♂ Lv43
特性:ふくつのこころ
わざ:■■■■■
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つじぎり
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もちもの:ながねぎ
(伏字なのはまだ使ってない技。技名の文字数と伏字の数は同じ)
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